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罰ゲーム活用法
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銀行に着くと、なんか二人が金払うの競い始めて俺の懐は出火寸前ってくらいに温かくなった。
頬も緩みまくりで、途中目尻の皺が心配になるが、もうどうしようもない。
「喜んでもらえたぁ?」
「モチのロンだぜウヒャヒャ!」
「俺からの方が嬉しいっしょ?」
「金に点数は付けられませんなぁ!本音を言えばもっとくれてもかまわない!」
「小悪魔だぁ!ひどぉ…って、湿布クサッ!」
おにいたまが俺に抱きつき、その匂いに顔を顰めた。
誰のせいだよ!
「俺はその匂いごと受けとめてやるからな!」
「へいへい。」
友人が涙を流しながら抱きついてきた。
メントールが目に染みるらしい。
つくづく失礼な兄弟だが、今は気分がいいので許してやろう。
「つかさぁ、今更だけどおにいたまなんで罰ゲームなんかしなきゃならんかったの?」
前にも言ったが、この人ならどんな手を使ってでも賭けに負けるなんてアリエンティーなはず。
「そんなんコクるために決まってんじゃーん!」
予想外の答えに首を傾げるが、友人は苛立ったような顔をしていた。
「ほら、ボクチン肝心なとこでヘタレじゃないですかぁ!」
「知るか。」
「じゃあこれから知ってねぇ!だから罰ゲームに便乗してマジ告白をしようって思ってわざと負けたわけぇ。」
あぁ、なるほろ。
「じゃあマジで俺にコクる気だったと。」
「そんなこと知ってたらあんな提案しなかったのに!」
「お前もまだまだだねぇ!」
「おにいたまが負けるなんて考えが行かなかったんだよ!」
「あんまぁーい!先入観はダメダメな考え方だよぉ!」
「チクショウ!やっぱ潰す!」
なんかよくわかんないけど仲良し兄弟が仲良く話してる。
めでたしめでたし、だな。
「うん、空が青いや!」
「ちょー!何締めようとしてんの!」
せっかく綺麗に纏めようとしてたのに遮られ、俺の表情はこの空とは反対に曇った。
「少しは真面目に考えてよぉ!いや、そのゆるい感じも好きだけどぉ。」
「あぁ、身内がキモい。」
頬を赤らめ少しもじもじしながら俺の好きなところを言うおにいたまの姿は確かにキモい。
俺が身内だったら自害させるね。
「素直な気持ちだもぉん!」
「だったら俺だって好きだよ!ゆるいとこはもちろんバカなとこもアホなとこも…」
いきなり便乗したかと思ったら、あれ?何これ?
もしかして俺、
「喧嘩売られてる?今お金あるから買うよ。」
「違う違う好きなとこだってぇ!ってイヤンはずかちぃ!」
「バカな子ほど可愛いをまさか体験することになるとは思ってなかったよ。」
やっぱり喧嘩だよこれ。
まごうことなき喧嘩だよ。
ハッ!買ってやるよ!
「バカ差加減ならどっこいだろ!」
「え?恋?」
「ちげーしバカ死ねマジで。」
「傷ついた!オレら傷ついた!!」
「死ねだなんて…そんなに嫌いなのぉ?」
「ッ…!嫌いなんて言ってねーよバーカバーカ!一生傷ついてろ!んでソコから化膿して全身膿だらけになって死ね!」
「え?なに?これがツンデレ萌えってやつぅ?」
「ここまでくるとプンデレか?つかグロい!」
「お前等は黙って一生俺に金払ってればいいんだ!!俺ヒモになる!!」
「ソレって告白だよねぇ!?」
「一生一緒にいてくれやってやつか!!」
「俺セレブ化計画の一員にしてやるってことだよ!行くぞパトロン一号二号!」
「俺一号ぅ!」
「あ、テメ!俺が一号だよ!」
うん、もういいよ、これで。
やっぱりめでたしめでたしだよ。
end
頬も緩みまくりで、途中目尻の皺が心配になるが、もうどうしようもない。
「喜んでもらえたぁ?」
「モチのロンだぜウヒャヒャ!」
「俺からの方が嬉しいっしょ?」
「金に点数は付けられませんなぁ!本音を言えばもっとくれてもかまわない!」
「小悪魔だぁ!ひどぉ…って、湿布クサッ!」
おにいたまが俺に抱きつき、その匂いに顔を顰めた。
誰のせいだよ!
「俺はその匂いごと受けとめてやるからな!」
「へいへい。」
友人が涙を流しながら抱きついてきた。
メントールが目に染みるらしい。
つくづく失礼な兄弟だが、今は気分がいいので許してやろう。
「つかさぁ、今更だけどおにいたまなんで罰ゲームなんかしなきゃならんかったの?」
前にも言ったが、この人ならどんな手を使ってでも賭けに負けるなんてアリエンティーなはず。
「そんなんコクるために決まってんじゃーん!」
予想外の答えに首を傾げるが、友人は苛立ったような顔をしていた。
「ほら、ボクチン肝心なとこでヘタレじゃないですかぁ!」
「知るか。」
「じゃあこれから知ってねぇ!だから罰ゲームに便乗してマジ告白をしようって思ってわざと負けたわけぇ。」
あぁ、なるほろ。
「じゃあマジで俺にコクる気だったと。」
「そんなこと知ってたらあんな提案しなかったのに!」
「お前もまだまだだねぇ!」
「おにいたまが負けるなんて考えが行かなかったんだよ!」
「あんまぁーい!先入観はダメダメな考え方だよぉ!」
「チクショウ!やっぱ潰す!」
なんかよくわかんないけど仲良し兄弟が仲良く話してる。
めでたしめでたし、だな。
「うん、空が青いや!」
「ちょー!何締めようとしてんの!」
せっかく綺麗に纏めようとしてたのに遮られ、俺の表情はこの空とは反対に曇った。
「少しは真面目に考えてよぉ!いや、そのゆるい感じも好きだけどぉ。」
「あぁ、身内がキモい。」
頬を赤らめ少しもじもじしながら俺の好きなところを言うおにいたまの姿は確かにキモい。
俺が身内だったら自害させるね。
「素直な気持ちだもぉん!」
「だったら俺だって好きだよ!ゆるいとこはもちろんバカなとこもアホなとこも…」
いきなり便乗したかと思ったら、あれ?何これ?
もしかして俺、
「喧嘩売られてる?今お金あるから買うよ。」
「違う違う好きなとこだってぇ!ってイヤンはずかちぃ!」
「バカな子ほど可愛いをまさか体験することになるとは思ってなかったよ。」
やっぱり喧嘩だよこれ。
まごうことなき喧嘩だよ。
ハッ!買ってやるよ!
「バカ差加減ならどっこいだろ!」
「え?恋?」
「ちげーしバカ死ねマジで。」
「傷ついた!オレら傷ついた!!」
「死ねだなんて…そんなに嫌いなのぉ?」
「ッ…!嫌いなんて言ってねーよバーカバーカ!一生傷ついてろ!んでソコから化膿して全身膿だらけになって死ね!」
「え?なに?これがツンデレ萌えってやつぅ?」
「ここまでくるとプンデレか?つかグロい!」
「お前等は黙って一生俺に金払ってればいいんだ!!俺ヒモになる!!」
「ソレって告白だよねぇ!?」
「一生一緒にいてくれやってやつか!!」
「俺セレブ化計画の一員にしてやるってことだよ!行くぞパトロン一号二号!」
「俺一号ぅ!」
「あ、テメ!俺が一号だよ!」
うん、もういいよ、これで。
やっぱりめでたしめでたしだよ。
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