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2章・地位確立
俺は友達宣言をしただけなのに
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俺の言葉にバーウィンは素直に従ってくれた。
俺は、アイテムバッグから紅茶の茶葉やカップなどを出した。前はアイテムボックスを使っていたんだけど、あの魔法は俺の魔力が無くなると効果が続かなくなる。で、効果が切れると、アイテムボックスは消失。中身は消える。
そう。消えるんだよ。怖くない?石とか葉っぱを詰めて試したんだけど、魔力をこねくり回して消えたものを手元に出せるようにいろいろやったんだけど、1回も成功しなかった。
小さい頃は普通にアイテムボックスとして使ってたけど、怖くなったからアイテムバッグを使用し始めた。
アイテムバッグは、バッグに空間魔法を施し、容量を大きくした物をさす。空間魔法によって大きくできる空間の広さは、術を施した者の技術と魔力量による。また、使う材料も魔力をふんだんにため込めるものの方が容量が大きくなる。また、バッグに魔石をつけて空間魔法を連結させるとさらに容量を大きくすることができる。
俺のは、魔石もバッグの皮も全てドラゴン産だね。まあ、俺のアイテムバッグはポーチ型なんだけどね。諜報活動にバッグは如何せん邪魔だからね。
話を戻して、俺は紅茶を入れる。
紅茶は俺がわざわざ各地に行き、気に入ったものを見つけるまで探した。
この紅茶収集で紅茶ガチ勢になって、今では自分だけ茶葉を作るとかやってる。まあ、植物だから気長にお待ちくださいなんだけどね。
そんなこんなで、俺の紅茶は、柑橘系の紅茶となっている。あれだけ頑張ったのに主役が柑橘系じゃね!?と思ったときもあったけど、俺はこれが気に入っている。
したがって、この紅茶に難癖付けたやつは俺の排除対象になり得る。
「どうぞ、一応魔法で毒消しをしておきますね。」
貴族、特に王族は毒による暗殺が絶えないために、毒見、または魔法による解毒が必要になる。まあ、光魔法を使える人は少ないので、必然的に毒消しを使える人も少ない。詳しく言えば、光魔法を使えれば貴族にすぐにでも雇ってもらえるって感じ。
「お、お前、光魔法まで使えるのか!?」
「あれ?知りませんでした?ハーヴィン様が私のことはある程度調べていると思ったのですが。」
「ああ、調べた。だが、お前に関する情報は、出自に関することや領内での活動程度しか出てこなかった。」
ありゃま。
まあ、基本俺は外に出るとき顔も見えないし、存在感もほとんどなくなるようにしているからね。
てか、もう友達なら敬語いらないんじゃね?正直、バーウィン相手に敬語使うの、なんか嫌なんだが。
なんか生意気だし。
「唐突ですが、敬語やめていいですか?」
「本当に唐突だな。まあ、その方が親しみが出るしな。リュー以外のやつに言われたら怒るが、俺はリューと仲良くしたいしな。いいだろう、許可する。」
「ありがと」
いや、待てよ。俺から敬語のなしを願い出たってことは、俺も仲良くしたいですよって意思表示なのでは?!証拠に、バーウィンがニヨニヨしてるし。ぬかったわ。
まあ、実際敬語はめんどくさかったので結果ヨシとする。
バーウィンは、彼は彼で俺との親密度を上げようとしてくる感じが言葉の端々から感じるんだよね。まあ、これも一時の気の迷いだろう。
ハッキリ言って、バーウィンの言った「好き」を俺は信じていないし、言っちゃ悪いがなんとも思っていない。このぐらいの年頃なら、憧れや情景を恋心と誤って捉えてしまうこともあるだろう。
いろいろなことが一気に起きて、当初の目的を忘れるところだった。そもそも、昨日会った時点で聞いておきたかったんだよ。それは、俺を初めて見たのがドラゴンを倒している姿だと言っていたところ。マジで、記憶がないのだが?
まずは、この疑問を解消するか。
「バーウィン、俺からの質問に答えてもらっても?」
「ああ、いいぞ。」
「じゃあ、ドラゴンと戦っていた俺っていつ?どこ?」
バーウィンによると、三年ぐらい前に彼が魔物が多いと有名なブランド公爵家領地の森、通称魔の森で、俺がドラゴンを倒すのを見たみたい。三年ぐらい前だというと、俺が公爵から屋敷の権利を奪おうと思っていて、金策をしていた頃だね。
あとは、「この時に一目惚れした」は印象的だったね。
ヌルッと入れてくるよね、告白を。この発言を受けて、どう答えればいいか分からないよ。でも、考えても分からないことは、考えても仕方ないよね。
未来の俺がなんとかするだろう!!
頼むぞ!、未来のリューイ=ブランドよ!!
てか、ドラゴンが出るあたりに他に人なんていたんだね。いないと思ってたから、全く警戒してなかったよ。これからは、常に気配察知をしながら行動した方がいいかもしれない。
さて、一つの疑問、俺がバーウィンの護衛騎士に任命された理由は分かった。
最後の一目惚れしたに全て掻っ攫われた気がするけど、気にしない。
俺が誰かに見られていて、それに気が付かなかったということは地味にショックだが、俺が警戒を怠ったことが原因なのでまあいいだろう。
「そうなんだ。あんな所にいるなんて、物好きだね。」
「リューもいただろう、、、」
「だって、あれは日課だから。」
「えっ、いや、それはリューがおかしいと思う。」
全く失礼なやつだな。王族なんだから、気の利いた言葉の百や二百言えないものなのかね?
ちなみに、俺はおべっかは必要最低限しか使わない。違う言い方をすれば、愛想振り撒く相手がいないとも言う。
俺は、アイテムバッグから紅茶の茶葉やカップなどを出した。前はアイテムボックスを使っていたんだけど、あの魔法は俺の魔力が無くなると効果が続かなくなる。で、効果が切れると、アイテムボックスは消失。中身は消える。
そう。消えるんだよ。怖くない?石とか葉っぱを詰めて試したんだけど、魔力をこねくり回して消えたものを手元に出せるようにいろいろやったんだけど、1回も成功しなかった。
小さい頃は普通にアイテムボックスとして使ってたけど、怖くなったからアイテムバッグを使用し始めた。
アイテムバッグは、バッグに空間魔法を施し、容量を大きくした物をさす。空間魔法によって大きくできる空間の広さは、術を施した者の技術と魔力量による。また、使う材料も魔力をふんだんにため込めるものの方が容量が大きくなる。また、バッグに魔石をつけて空間魔法を連結させるとさらに容量を大きくすることができる。
俺のは、魔石もバッグの皮も全てドラゴン産だね。まあ、俺のアイテムバッグはポーチ型なんだけどね。諜報活動にバッグは如何せん邪魔だからね。
話を戻して、俺は紅茶を入れる。
紅茶は俺がわざわざ各地に行き、気に入ったものを見つけるまで探した。
この紅茶収集で紅茶ガチ勢になって、今では自分だけ茶葉を作るとかやってる。まあ、植物だから気長にお待ちくださいなんだけどね。
そんなこんなで、俺の紅茶は、柑橘系の紅茶となっている。あれだけ頑張ったのに主役が柑橘系じゃね!?と思ったときもあったけど、俺はこれが気に入っている。
したがって、この紅茶に難癖付けたやつは俺の排除対象になり得る。
「どうぞ、一応魔法で毒消しをしておきますね。」
貴族、特に王族は毒による暗殺が絶えないために、毒見、または魔法による解毒が必要になる。まあ、光魔法を使える人は少ないので、必然的に毒消しを使える人も少ない。詳しく言えば、光魔法を使えれば貴族にすぐにでも雇ってもらえるって感じ。
「お、お前、光魔法まで使えるのか!?」
「あれ?知りませんでした?ハーヴィン様が私のことはある程度調べていると思ったのですが。」
「ああ、調べた。だが、お前に関する情報は、出自に関することや領内での活動程度しか出てこなかった。」
ありゃま。
まあ、基本俺は外に出るとき顔も見えないし、存在感もほとんどなくなるようにしているからね。
てか、もう友達なら敬語いらないんじゃね?正直、バーウィン相手に敬語使うの、なんか嫌なんだが。
なんか生意気だし。
「唐突ですが、敬語やめていいですか?」
「本当に唐突だな。まあ、その方が親しみが出るしな。リュー以外のやつに言われたら怒るが、俺はリューと仲良くしたいしな。いいだろう、許可する。」
「ありがと」
いや、待てよ。俺から敬語のなしを願い出たってことは、俺も仲良くしたいですよって意思表示なのでは?!証拠に、バーウィンがニヨニヨしてるし。ぬかったわ。
まあ、実際敬語はめんどくさかったので結果ヨシとする。
バーウィンは、彼は彼で俺との親密度を上げようとしてくる感じが言葉の端々から感じるんだよね。まあ、これも一時の気の迷いだろう。
ハッキリ言って、バーウィンの言った「好き」を俺は信じていないし、言っちゃ悪いがなんとも思っていない。このぐらいの年頃なら、憧れや情景を恋心と誤って捉えてしまうこともあるだろう。
いろいろなことが一気に起きて、当初の目的を忘れるところだった。そもそも、昨日会った時点で聞いておきたかったんだよ。それは、俺を初めて見たのがドラゴンを倒している姿だと言っていたところ。マジで、記憶がないのだが?
まずは、この疑問を解消するか。
「バーウィン、俺からの質問に答えてもらっても?」
「ああ、いいぞ。」
「じゃあ、ドラゴンと戦っていた俺っていつ?どこ?」
バーウィンによると、三年ぐらい前に彼が魔物が多いと有名なブランド公爵家領地の森、通称魔の森で、俺がドラゴンを倒すのを見たみたい。三年ぐらい前だというと、俺が公爵から屋敷の権利を奪おうと思っていて、金策をしていた頃だね。
あとは、「この時に一目惚れした」は印象的だったね。
ヌルッと入れてくるよね、告白を。この発言を受けて、どう答えればいいか分からないよ。でも、考えても分からないことは、考えても仕方ないよね。
未来の俺がなんとかするだろう!!
頼むぞ!、未来のリューイ=ブランドよ!!
てか、ドラゴンが出るあたりに他に人なんていたんだね。いないと思ってたから、全く警戒してなかったよ。これからは、常に気配察知をしながら行動した方がいいかもしれない。
さて、一つの疑問、俺がバーウィンの護衛騎士に任命された理由は分かった。
最後の一目惚れしたに全て掻っ攫われた気がするけど、気にしない。
俺が誰かに見られていて、それに気が付かなかったということは地味にショックだが、俺が警戒を怠ったことが原因なのでまあいいだろう。
「そうなんだ。あんな所にいるなんて、物好きだね。」
「リューもいただろう、、、」
「だって、あれは日課だから。」
「えっ、いや、それはリューがおかしいと思う。」
全く失礼なやつだな。王族なんだから、気の利いた言葉の百や二百言えないものなのかね?
ちなみに、俺はおべっかは必要最低限しか使わない。違う言い方をすれば、愛想振り撒く相手がいないとも言う。
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