16 / 19
5秒後結婚物語
しおりを挟む
走馬灯を見るように、過去を振り返ること5秒。
ようやく全てを思い出した。
『私』は、大きな勘違いをしていたのだ。
『私』はアステリオスに転生した。と、すっかり思い込んでしまっていたけれど、そうじゃない。
────ずっと、アステリオスの中で一緒に生きてきたんだ。
『私』が発した炎は魔王を焼き払い、アステリオスと『私』を溶け合わせてしまっていた。
そのせいで、記憶が混ざり合い混乱していたけれど。今は何もかもが、はっきりと分かる。
これはハーレムエンドとか、そんな単純に消化されるようなエンディングじゃない。
『私』が想像した以上に、生々しい、現実だった。
一人の女の子と、その子のことが大好きな男の子の気持ちを踏みにじって、傷付けて作られる、そんな未来なんだ。
思い出すと同時に、アステリオスの声が私の頭の中で、語り掛けてくる。
『良かった、本当に……良かった。いつも見守っていてくれた君しか、頼れる人がいなかったんだ』
アステリオスの声が初めて、『私』に届いた。
ずっと独り言だと思って語りまくっていた言葉が伝わっていたみたいで、とんでもなく恥ずかしい。
でも、それ以上に『私』は嬉しかった。
ようやく、戻って来られた。
独りじゃなくなった喜びと安堵が、身体を包む。
同時に、ふつふつとやる気と怒りが湧き上がってくる。
それはアステリオスも同じみたいだった。
二人分の気持ちで昂る鼓動は、肋骨を打つように強く脈打っている。
────ずっっっと、推して推して、推しまくって見守ってきたんだ。順調だと思ってたのにさ!君たちのこと!
『私も、あんな日々が続いていくと思っていたのに』
─────『それを、魔王め!!!』
二人同時に頭の中で毒づく。
『被るじゃん!』
『私』がツッコミを入れると、明るく笑うアステリオスの気配が伝わってくる。
18年の時を経て、ようやく『私』とアステリオスは出会うことができた。
たぶん、これがマレビトの奇跡ってヤツなんだろう。
『「悪くない」』
アステリオスと『私』が同時に口を開くと、現実の音となって静かに響いた。
声が聞こえたのか、周囲の視線が好奇の眼差しから、訝しむものへと変じていく。
ひそひそ、という囁き合いが、波のようなざわめきに変わっていった。
今はまだ『私』が動かしているアステリオの身体を本人に返すために、一度目を閉じる。
以前なら立場を入れ換えるなんて想像もできなかったが、今ならできると、確信が持てた。
閉ざした目蓋の暗いスクリーンの中に、一人の男が立っていた。
輝くような美しいブロンド。蒼天を切り取ったような瞳に、凛々しい顔立ち。
長身の皇子様に、『私』颯爽と歩みより、向き合った。
────アステリオス、手ぇ上げて
『私』のお願いに躊躇なく手を上げて見せるアステリオス。
『私』はにやり、と笑うと パァン!!と小気味良い音を頭の中で響かせるように、ハイタッチした。
────魔王もはぴ粉も、もう何もない。だからさ、ちゃんと全部取り戻しておいで!!
『ああ、行ってくるよ』
頼もしく告げるアステリオスに、私は力一杯笑って返した。
──── よし、一発ぶちかましてこい!!
身を翻したアステリオスの背を、『私』はとん、と軽く突き飛ばす。
同時に、『私』と入れ替わってアステリオスが現実世界へと踏み出した。
目蓋を開く。
網膜を突き刺すシャンデリアの輝きの下、愛しいユーノの姿が目に入った。
凍ったようにずっと私を見詰めるユーノの側へと、私は迷わずに足を進めた。
『私』が与えてくれたチャンスを、逃すわけにはいかない。
膝を折って、硬く握り過ぎて爪が食い込んでいる彼女の柔らかな手を、下から掬い上げる。
怯えて逃げようとしたユーノの指を優しく握ると、引き寄せた。
「私と、結婚してください」
「「ええええええっっっっ」」
見守っていた全員の口から、裏返った悲鳴が上げる。
ユーノの透き通った氷のような瞳が、動揺を隠せずに揺れていた。
「なにを、仰っていらっしゃるの。今までの仕打ちを、お忘れになったと?」
柔らかな唇が、震えている。
私はユーノから目を反らさないまま、祈りを込めて両手で彼女の手を握った。
「分かってる。そして、覚えてる。君を散々振り回し、傷つけ、酷く辛い思いもさせた。何があったか全て話すからどうか、君を悲しませた罪を生涯をかけて償わせて欲しい」
「そんな、こと……っ、許されるとっ、おもっ、てっ…うう゛」
ユーノの唇の震えは首筋から華奢な肩へと伝わり、嗚咽へと変わっていく。
どれだけ彼女を深く傷つけたのか、その涙が物語っていた。
この私の想いがもう、彼女を傷つけるばかりのものなら捨てなければならない、けれど。
「どうかチャンスを下さい。愛しているんだ、ユーノ」
瞳を閉じる。
跪いたまま握った彼女の手を引き寄せて、私の額に押し付けた。
暖かく、柔らかく、愛しいユーノの存在が伝わってくる。
痛い程の沈黙が、広間の中を満たしていった。
「っ……ぅ、う、はい゛、喜ん゛で!!」
自分の心臓の音さえ聞こえそうな静寂の中、泣くじゃくる彼女の声が私の耳に届くと同時に。
─────相変わらず居酒屋だねぇ
マレビトである同居人の明るくのんびりとした声が、頭の中で響いた。
私は思わず顔をくしゃくしゃにして笑いながら衝動のままに彼女を抱き上げると、泣きじゃくる頬にキスをした。
薔薇が咲いたように火照る涙に濡れたユーノの頬。
幸せを噛み締めるなか、私の背後で何かが崩れ落ちる音が聞こえてきた。
「これじゃあ、これ……じゃあ、いけないのに、なんで!頑張ったのに!!魔王がアステリオス様についちゃぅ、っうぁぁぁあ゛あ゛ん゛ん゛ん゛!!!」
後ろを振り返れれば、大粒の涙を止めどなく溢れさせながら火がついたように泣き叫ぶきららの姿があった。
魔王についてどう説明すれば良いか私は一瞬だけ悩んでから、子供を宥めるように穏やかに笑い掛けた。
「きらら、安心して良い。もう魔王はいない」
「へ、っう、っ、……ぅ?」
子供みたいに手の甲で涙を拭うきららが言葉にならない疑問を投げ掛ける。
腕に抱き上げられたユーノも猫のように大きな瞳を見張って、私を見下ろしていた。
「魔王…って?」
「あとでね、関係者全員を集めてちゃんと話すよ。皆も正気に戻ったようだしね」
私は視線を投げるとユーノもその後を追って顔を巡らせる。
そこに居たのは魔王の精神汚染から解放されたオルフェウス、アドニス、ゼファ、イカロスの四人だった。
ユーノの視線に晒されると、全員が罪悪感に身を縮こまらせる。
それでもきららの傍らから離れずに慰めようとする辺り、魔王に関係なくきららを愛していることが伺えた。
まだ歪つだけれども、全てがゆっくりと元に戻ろうとしていく。
私は晴れやかに笑った。
「説明の前にこのまま結婚しようか。善は急げだ」
「お待ち下さいませ。わたくし、まだ納得しておりませんわ!!」
困惑と混乱に満ちたホールの中を焦るユーノの声が響き渡った。結婚はまだ少し先になるだろうけれど、私の心は満たされていた。
大切な女の子と、同居人、そして友人達。全員の未来を、取り戻せたのだから────
ようやく全てを思い出した。
『私』は、大きな勘違いをしていたのだ。
『私』はアステリオスに転生した。と、すっかり思い込んでしまっていたけれど、そうじゃない。
────ずっと、アステリオスの中で一緒に生きてきたんだ。
『私』が発した炎は魔王を焼き払い、アステリオスと『私』を溶け合わせてしまっていた。
そのせいで、記憶が混ざり合い混乱していたけれど。今は何もかもが、はっきりと分かる。
これはハーレムエンドとか、そんな単純に消化されるようなエンディングじゃない。
『私』が想像した以上に、生々しい、現実だった。
一人の女の子と、その子のことが大好きな男の子の気持ちを踏みにじって、傷付けて作られる、そんな未来なんだ。
思い出すと同時に、アステリオスの声が私の頭の中で、語り掛けてくる。
『良かった、本当に……良かった。いつも見守っていてくれた君しか、頼れる人がいなかったんだ』
アステリオスの声が初めて、『私』に届いた。
ずっと独り言だと思って語りまくっていた言葉が伝わっていたみたいで、とんでもなく恥ずかしい。
でも、それ以上に『私』は嬉しかった。
ようやく、戻って来られた。
独りじゃなくなった喜びと安堵が、身体を包む。
同時に、ふつふつとやる気と怒りが湧き上がってくる。
それはアステリオスも同じみたいだった。
二人分の気持ちで昂る鼓動は、肋骨を打つように強く脈打っている。
────ずっっっと、推して推して、推しまくって見守ってきたんだ。順調だと思ってたのにさ!君たちのこと!
『私も、あんな日々が続いていくと思っていたのに』
─────『それを、魔王め!!!』
二人同時に頭の中で毒づく。
『被るじゃん!』
『私』がツッコミを入れると、明るく笑うアステリオスの気配が伝わってくる。
18年の時を経て、ようやく『私』とアステリオスは出会うことができた。
たぶん、これがマレビトの奇跡ってヤツなんだろう。
『「悪くない」』
アステリオスと『私』が同時に口を開くと、現実の音となって静かに響いた。
声が聞こえたのか、周囲の視線が好奇の眼差しから、訝しむものへと変じていく。
ひそひそ、という囁き合いが、波のようなざわめきに変わっていった。
今はまだ『私』が動かしているアステリオの身体を本人に返すために、一度目を閉じる。
以前なら立場を入れ換えるなんて想像もできなかったが、今ならできると、確信が持てた。
閉ざした目蓋の暗いスクリーンの中に、一人の男が立っていた。
輝くような美しいブロンド。蒼天を切り取ったような瞳に、凛々しい顔立ち。
長身の皇子様に、『私』颯爽と歩みより、向き合った。
────アステリオス、手ぇ上げて
『私』のお願いに躊躇なく手を上げて見せるアステリオス。
『私』はにやり、と笑うと パァン!!と小気味良い音を頭の中で響かせるように、ハイタッチした。
────魔王もはぴ粉も、もう何もない。だからさ、ちゃんと全部取り戻しておいで!!
『ああ、行ってくるよ』
頼もしく告げるアステリオスに、私は力一杯笑って返した。
──── よし、一発ぶちかましてこい!!
身を翻したアステリオスの背を、『私』はとん、と軽く突き飛ばす。
同時に、『私』と入れ替わってアステリオスが現実世界へと踏み出した。
目蓋を開く。
網膜を突き刺すシャンデリアの輝きの下、愛しいユーノの姿が目に入った。
凍ったようにずっと私を見詰めるユーノの側へと、私は迷わずに足を進めた。
『私』が与えてくれたチャンスを、逃すわけにはいかない。
膝を折って、硬く握り過ぎて爪が食い込んでいる彼女の柔らかな手を、下から掬い上げる。
怯えて逃げようとしたユーノの指を優しく握ると、引き寄せた。
「私と、結婚してください」
「「ええええええっっっっ」」
見守っていた全員の口から、裏返った悲鳴が上げる。
ユーノの透き通った氷のような瞳が、動揺を隠せずに揺れていた。
「なにを、仰っていらっしゃるの。今までの仕打ちを、お忘れになったと?」
柔らかな唇が、震えている。
私はユーノから目を反らさないまま、祈りを込めて両手で彼女の手を握った。
「分かってる。そして、覚えてる。君を散々振り回し、傷つけ、酷く辛い思いもさせた。何があったか全て話すからどうか、君を悲しませた罪を生涯をかけて償わせて欲しい」
「そんな、こと……っ、許されるとっ、おもっ、てっ…うう゛」
ユーノの唇の震えは首筋から華奢な肩へと伝わり、嗚咽へと変わっていく。
どれだけ彼女を深く傷つけたのか、その涙が物語っていた。
この私の想いがもう、彼女を傷つけるばかりのものなら捨てなければならない、けれど。
「どうかチャンスを下さい。愛しているんだ、ユーノ」
瞳を閉じる。
跪いたまま握った彼女の手を引き寄せて、私の額に押し付けた。
暖かく、柔らかく、愛しいユーノの存在が伝わってくる。
痛い程の沈黙が、広間の中を満たしていった。
「っ……ぅ、う、はい゛、喜ん゛で!!」
自分の心臓の音さえ聞こえそうな静寂の中、泣くじゃくる彼女の声が私の耳に届くと同時に。
─────相変わらず居酒屋だねぇ
マレビトである同居人の明るくのんびりとした声が、頭の中で響いた。
私は思わず顔をくしゃくしゃにして笑いながら衝動のままに彼女を抱き上げると、泣きじゃくる頬にキスをした。
薔薇が咲いたように火照る涙に濡れたユーノの頬。
幸せを噛み締めるなか、私の背後で何かが崩れ落ちる音が聞こえてきた。
「これじゃあ、これ……じゃあ、いけないのに、なんで!頑張ったのに!!魔王がアステリオス様についちゃぅ、っうぁぁぁあ゛あ゛ん゛ん゛ん゛!!!」
後ろを振り返れれば、大粒の涙を止めどなく溢れさせながら火がついたように泣き叫ぶきららの姿があった。
魔王についてどう説明すれば良いか私は一瞬だけ悩んでから、子供を宥めるように穏やかに笑い掛けた。
「きらら、安心して良い。もう魔王はいない」
「へ、っう、っ、……ぅ?」
子供みたいに手の甲で涙を拭うきららが言葉にならない疑問を投げ掛ける。
腕に抱き上げられたユーノも猫のように大きな瞳を見張って、私を見下ろしていた。
「魔王…って?」
「あとでね、関係者全員を集めてちゃんと話すよ。皆も正気に戻ったようだしね」
私は視線を投げるとユーノもその後を追って顔を巡らせる。
そこに居たのは魔王の精神汚染から解放されたオルフェウス、アドニス、ゼファ、イカロスの四人だった。
ユーノの視線に晒されると、全員が罪悪感に身を縮こまらせる。
それでもきららの傍らから離れずに慰めようとする辺り、魔王に関係なくきららを愛していることが伺えた。
まだ歪つだけれども、全てがゆっくりと元に戻ろうとしていく。
私は晴れやかに笑った。
「説明の前にこのまま結婚しようか。善は急げだ」
「お待ち下さいませ。わたくし、まだ納得しておりませんわ!!」
困惑と混乱に満ちたホールの中を焦るユーノの声が響き渡った。結婚はまだ少し先になるだろうけれど、私の心は満たされていた。
大切な女の子と、同居人、そして友人達。全員の未来を、取り戻せたのだから────
32
お気に入りに追加
172
あなたにおすすめの小説
お飾り王妃の愛と献身
石河 翠
恋愛
エスターは、お飾りの王妃だ。初夜どころか結婚式もない、王国存続の生贄のような結婚は、父親である宰相によって調えられた。国王は身分の低い平民に溺れ、公務を放棄している。
けれどエスターは白い結婚を隠しもせずに、王の代わりに執務を続けている。彼女にとって大切なものは国であり、夫の愛情など必要としていなかったのだ。
ところがある日、暗愚だが無害だった国王の独断により、隣国への侵攻が始まる。それをきっかけに国内では革命が起き……。
国のために恋を捨て、人生を捧げてきたヒロインと、王妃を密かに愛し、彼女を手に入れるために国を変えることを決意した一途なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は他サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:24963620)をお借りしております。

【完結】旦那様、わたくし家出します。
さくらもち
恋愛
とある王国のとある上級貴族家の新妻は政略結婚をして早半年。
溜まりに溜まった不満がついに爆破し、家出を決行するお話です。
名前無し設定で書いて完結させましたが、続き希望を沢山頂きましたので名前を付けて文章を少し治してあります。
名前無しの時に読まれた方は良かったら最初から読んで見てください。
登場人物のサイドストーリー集を描きましたのでそちらも良かったら読んでみてください( ˊᵕˋ*)
第二王子が10年後王弟殿下になってからのストーリーも別で公開中

働かなくていいなんて最高!貴族夫人の自由気ままな生活
ゆる
恋愛
前世では、仕事に追われる日々を送り、恋愛とは無縁のまま亡くなった私。
「今度こそ、のんびり優雅に暮らしたい!」
そう願って転生した先は、なんと貴族令嬢!
そして迎えた結婚式――そこで前世の記憶が蘇る。
「ちょっと待って、前世で恋人もできなかった私が結婚!?!??」
しかも相手は名門貴族の旦那様。
「君は何もしなくていい。すべて自由に過ごせばいい」と言われ、夢の“働かなくていい貴族夫人ライフ”を満喫するつもりだったのに――。
◆メイドの待遇改善を提案したら、旦那様が即採用!
◆夫の仕事を手伝ったら、持ち前の簿記と珠算スキルで屋敷の経理が超効率化!
◆商人たちに簿記を教えていたら、商業界で話題になりギルドの顧問に!?
「あれ? なんで私、働いてるの!?!??」
そんな中、旦那様から突然の告白――
「実は、君を妻にしたのは政略結婚のためではない。ずっと、君を想い続けていた」
えっ、旦那様、まさかの溺愛系でした!?
「自由を与えることでそばにいてもらう」つもりだった旦那様と、
「働かない貴族夫人」になりたかったはずの私。
お互いの本当の気持ちに気づいたとき、
気づけば 最強夫婦 になっていました――!
のんびり暮らすつもりが、商業界のキーパーソンになってしまった貴族夫人の、成長と溺愛の物語!
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。
許婚と親友は両片思いだったので2人の仲を取り持つことにしました
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
<2人の仲を応援するので、どうか私を嫌わないでください>
私には子供のころから決められた許嫁がいた。ある日、久しぶりに再会した親友を紹介した私は次第に2人がお互いを好きになっていく様子に気が付いた。どちらも私にとっては大切な存在。2人から邪魔者と思われ、嫌われたくはないので、私は全力で許嫁と親友の仲を取り持つ事を心に決めた。すると彼の評判が悪くなっていき、それまで冷たかった彼の態度が軟化してきて話は意外な展開に・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています

【改稿版・完結】その瞳に魅入られて
おもち。
恋愛
「——君を愛してる」
そう悲鳴にも似た心からの叫びは、婚約者である私に向けたものではない。私の従姉妹へ向けられたものだった——
幼い頃に交わした婚約だったけれど私は彼を愛してたし、彼に愛されていると思っていた。
あの日、二人の胸を引き裂くような思いを聞くまでは……
『最初から愛されていなかった』
その事実に心が悲鳴を上げ、目の前が真っ白になった。
私は愛し合っている二人を引き裂く『邪魔者』でしかないのだと、その光景を見ながらひたすら現実を受け入れるしかなかった。
『このまま婚姻を結んでも、私は一生愛されない』
『私も一度でいいから、あんな風に愛されたい』
でも貴族令嬢である立場が、父が、それを許してはくれない。
必死で気持ちに蓋をして、淡々と日々を過ごしていたある日。偶然見つけた一冊の本によって、私の運命は大きく変わっていくのだった。
私も、貴方達のように自分の幸せを求めても許されますか……?
※後半、壊れてる人が登場します。苦手な方はご注意下さい。
※このお話は私独自の設定もあります、ご了承ください。ご都合主義な場面も多々あるかと思います。
※『幸せは人それぞれ』と、いうような作品になっています。苦手な方はご注意下さい。
※こちらの作品は小説家になろう様でも掲載しています。

そのご令嬢、婚約破棄されました。
玉響なつめ
恋愛
学校内で呼び出されたアルシャンティ・バーナード侯爵令嬢は婚約者の姿を見て「きたな」と思った。
婚約者であるレオナルド・ディルファはただ頭を下げ、「すまない」といった。
その傍らには見るも愛らしい男爵令嬢の姿がある。
よくある婚約破棄の、一幕。
※小説家になろう にも掲載しています。

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる