86 / 247
第一章 リトア王国
アロイスとしばしのお別れ…?
しおりを挟む
その日は泊まっていけば?と軽いノリで誘うアリアドネ様たちのお誘いをお断りして私とお父様とディルはリトア王国へと帰ってきた。
手を振るアロイスを見てちょっと涙ぐんでしまったのは内緒だ。
だって再会できてから離れ離れになるのは初めてだから…
ベッドの中でもちょっと泣いちゃって、朝少し寝不足な顔で食堂へ行くと何故かアロイスがディルと並んで朝食を食べていた。
「え!な、なんでアロイスがここに?!」
「え?スリジェ家の朝ごはんが食べたいから?」
何その理由。私の涙返せ!!
「我が家の食事も美味しいよ?ただ朝からがっつり肉!とかシェフが2日間煮込んだ熟成カレー!とかなんだよ。
俺、朝はサッパリしたもんをがっつり食べたいからさ。
このバケットに今めちゃくちゃハマってるんだよね~」
ご機嫌に食事をパクつくアロイスと私の事情を察して、困ったような笑顔を向けてくるディル。
私は黙ってディルの隣に椅子を近づけて座った。
「あれ、マリーいつもと席違くない?」
「今日はここに座りたい気分なの。
いいでしょ別に。」
アロイスが規格外だって分かってた。魔法ですぐ移動して来られるって分かってたけど王宮のあの部屋をほいほい使えるなんて聞いてないもん。
ディルは私用に椅子に乗せたクッションを調整してくれたり、ナプキンを広げてくれたり甲斐甲斐しく世話してくれる。
ディル優しいな~さすが、私の中でのヒロインポジション。
ありがとう。っと笑うとにっこり笑い返してくれる。かわいい。
「なんなんだよな~今日変だよマリー俺、なんかした?」
「別に」
勝手にすねながら食事を始めたらディルがアロイスにコソコソ何か話している。
「へ?なんだ~そっか~」
あ、ディルなんか余計なこと言ったな。
アロイスは嬉しそうに席を立って私の側にやってきた。
「かわいいな~マリー。すねないでよ。言わなかった俺も悪いけど。
大丈夫。どこにいてもマリーに寂しい思いはさせないよ。」
頭を優しく撫でられて、ちょっと気持ちが落ち着いてきた。
その時、玄関が騒がしくなり、複数の人がガヤガヤ屋敷に入ってきた音がする。
私たちは黙って聞き耳を立てたけど何を言っているのかは聞き取れない。
みんな応接間に通されたらしく私たちは何事かとソワソワしていたけどダミアンさんが優しい笑顔で入ってきて食事を続けるよううながしてくれたのでとりあえず食べることにした。
手を振るアロイスを見てちょっと涙ぐんでしまったのは内緒だ。
だって再会できてから離れ離れになるのは初めてだから…
ベッドの中でもちょっと泣いちゃって、朝少し寝不足な顔で食堂へ行くと何故かアロイスがディルと並んで朝食を食べていた。
「え!な、なんでアロイスがここに?!」
「え?スリジェ家の朝ごはんが食べたいから?」
何その理由。私の涙返せ!!
「我が家の食事も美味しいよ?ただ朝からがっつり肉!とかシェフが2日間煮込んだ熟成カレー!とかなんだよ。
俺、朝はサッパリしたもんをがっつり食べたいからさ。
このバケットに今めちゃくちゃハマってるんだよね~」
ご機嫌に食事をパクつくアロイスと私の事情を察して、困ったような笑顔を向けてくるディル。
私は黙ってディルの隣に椅子を近づけて座った。
「あれ、マリーいつもと席違くない?」
「今日はここに座りたい気分なの。
いいでしょ別に。」
アロイスが規格外だって分かってた。魔法ですぐ移動して来られるって分かってたけど王宮のあの部屋をほいほい使えるなんて聞いてないもん。
ディルは私用に椅子に乗せたクッションを調整してくれたり、ナプキンを広げてくれたり甲斐甲斐しく世話してくれる。
ディル優しいな~さすが、私の中でのヒロインポジション。
ありがとう。っと笑うとにっこり笑い返してくれる。かわいい。
「なんなんだよな~今日変だよマリー俺、なんかした?」
「別に」
勝手にすねながら食事を始めたらディルがアロイスにコソコソ何か話している。
「へ?なんだ~そっか~」
あ、ディルなんか余計なこと言ったな。
アロイスは嬉しそうに席を立って私の側にやってきた。
「かわいいな~マリー。すねないでよ。言わなかった俺も悪いけど。
大丈夫。どこにいてもマリーに寂しい思いはさせないよ。」
頭を優しく撫でられて、ちょっと気持ちが落ち着いてきた。
その時、玄関が騒がしくなり、複数の人がガヤガヤ屋敷に入ってきた音がする。
私たちは黙って聞き耳を立てたけど何を言っているのかは聞き取れない。
みんな応接間に通されたらしく私たちは何事かとソワソワしていたけどダミアンさんが優しい笑顔で入ってきて食事を続けるよううながしてくれたのでとりあえず食べることにした。
0
お気に入りに追加
107
あなたにおすすめの小説
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
悪役令嬢、隠しキャラとこっそり婚約する
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢が隠しキャラに愛されるだけ。
ドゥニーズは違和感を感じていた。やがてその違和感から前世の記憶を取り戻す。思い出してからはフリーダムに生きるようになったドゥニーズ。彼女はその後、ある男の子と婚約をして…。
小説家になろう様でも投稿しています。
婚約破棄ですか。ゲームみたいに上手くはいきませんよ?
ゆるり
恋愛
公爵令嬢スカーレットは婚約者を紹介された時に前世を思い出した。そして、この世界が前世での乙女ゲームの世界に似ていることに気付く。シナリオなんて気にせず生きていくことを決めたが、学園にヒロイン気取りの少女が入学してきたことで、スカーレットの運命が変わっていく。全6話予定
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
侯爵令嬢の置き土産
ひろたひかる
恋愛
侯爵令嬢マリエは婚約者であるドナルドから婚約を解消すると告げられた。マリエは動揺しつつも了承し、「私は忘れません」と言い置いて去っていった。***婚約破棄ネタですが、悪役令嬢とか転生、乙女ゲーとかの要素は皆無です。***今のところ本編を一話、別視点で一話の二話の投稿を予定しています。さくっと終わります。
「小説家になろう」でも同一の内容で投稿しております。
ここは乙女ゲームの世界でわたくしは悪役令嬢。卒業式で断罪される予定だけど……何故わたくしがヒロインを待たなきゃいけないの?
ラララキヲ
恋愛
乙女ゲームを始めたヒロイン。その悪役令嬢の立場のわたくし。
学園に入学してからの3年間、ヒロインとわたくしの婚約者の第一王子は愛を育んで卒業式の日にわたくしを断罪する。
でも、ねぇ……?
何故それをわたくしが待たなきゃいけないの?
※細かい描写は一切無いけど一応『R15』指定に。
◇テンプレ乙女ゲームモノ。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げてます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる