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第一章 リトア王国
うっかりプロポーズされちゃいました
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真っ赤なのんちゃんを見つめていると、見られていることに気付いた彼はコホンと咳払いをしてから私の前に片膝をついた。
「のんちゃん、ズボン汚れちゃうよ。」
慌てる私の左手をそっとすくいあげ、指先を握る。
「ゆき、それにマリーベル嬢。俺も同じ気持ちだよ。大好きで大切でずっと隣にいて欲しいと願ってる。
この世界に生まれてから今日再会できたこの日がアロイスにとって一番幸せな日になった。この先どんな人に出会ってもゆき以上に愛せる人は見つからない。
問題は色々。色々、色々あるけど全部片付けるから。
俺とずっと一緒にいよう。結婚しよう。」
色々ある問題というのに引っかかったが結婚の言葉に私は飛び上がってしまった。
「け、け、け、け、結婚⁈
結婚ってあの、家族になるってことだよね。」
「うん。家族になって、できれば子供も作って皆んなで幸せに暮らす。」
「こ、こ、こ、こ、子供って私たちまだ高校生だよ。」
「いや、マリーベルは今5歳だから。
ちなみに俺は7歳になったばっかり。」
「気が早すぎ…」
「んなことない。この世界の貴族はこの年で婚約者がいるのなんて普通だから。
しかも辺境伯家の後継ぎは今、マリーベルしかいない。ってことはマリーベルの旦那は次期辺境伯当主。
その地位を狙って婚約者になりたがる奴が出てくる。そんなの俺は絶対認めない。ゆきを、マリーベルを、愛してる人間以外隣に立つ資格なんてない。」
真剣に見上げられて、今度は私が真っ赤になる。顔を隠したいが、左手は握られたままだし、右手で隠そうとするとサッとそちらの手も握られてしまった。
「ゆき。いや、マリーベル。返事を聞かせてよ。」
キラキラしたアロイス様の少し不安そうなねだるような顔。
「ずるい、そんな顔して。答えなんて分かってるくせに。」
言ってみたけどのんちゃんは手を離してくれない。観念するしかないみたいだ。
「私で…よければ。喜んで。」
そう答えた瞬間パァッとアロイス様から眩しい笑顔が向けられた。
「もう。いいかげん立って。膝汚れちゃうから。」
恥ずかしくて握られた手を引っ張るとのんちゃんは立ち上がった勢いのまま、私を抱きしめた。
「嬉しいよ。ゆき、いやマリーベル。」
「私も嬉しいけど心臓に悪いから離れてよ~」
私の言葉にのんちゃんは私の両腕を掴んで少し離れた。
「気になってたんだけど、ゆきはアロイスの顔の方が好きなの?望より…」
「え?」
唐突な質問に首をかしげる。
「だって、アロイスの顔見て赤くなったり美少年だって言ったりしてるじゃん。」
「そんな~望くんもアロイス様もどっちもかっこいいよ?でも中身がのんちゃんなのが一番だからどっちが好きって言われても分かんないよ~
アロイス様はまだ見慣れないから照れちゃって赤くなっちゃうんだよ。」
のんちゃんは片手で口を覆ってから私に背を向けてしまった。
「え?どうしたののんちゃん。何か悪いこと言ったかな。
うーん。うーん。しいてゆうなら望くんは一緒にいて安心する顔。アロイス様は綺麗すぎてちょっと落ち着かないけど喋ってくれたらのんちゃんだからやっぱり安心する。かな?」
「分かった。もう大丈夫だから。変なこときいた俺が悪かった。」
のんちゃんは破壊力ハンパない…とかなんとか呟きながらベンチに座り、私も隣に座った。
座る時に真っ赤な顔をして目をキラキラさせたアイリーンがチラッと見えた。
しまった。いたんだった。
「のんちゃん、ズボン汚れちゃうよ。」
慌てる私の左手をそっとすくいあげ、指先を握る。
「ゆき、それにマリーベル嬢。俺も同じ気持ちだよ。大好きで大切でずっと隣にいて欲しいと願ってる。
この世界に生まれてから今日再会できたこの日がアロイスにとって一番幸せな日になった。この先どんな人に出会ってもゆき以上に愛せる人は見つからない。
問題は色々。色々、色々あるけど全部片付けるから。
俺とずっと一緒にいよう。結婚しよう。」
色々ある問題というのに引っかかったが結婚の言葉に私は飛び上がってしまった。
「け、け、け、け、結婚⁈
結婚ってあの、家族になるってことだよね。」
「うん。家族になって、できれば子供も作って皆んなで幸せに暮らす。」
「こ、こ、こ、こ、子供って私たちまだ高校生だよ。」
「いや、マリーベルは今5歳だから。
ちなみに俺は7歳になったばっかり。」
「気が早すぎ…」
「んなことない。この世界の貴族はこの年で婚約者がいるのなんて普通だから。
しかも辺境伯家の後継ぎは今、マリーベルしかいない。ってことはマリーベルの旦那は次期辺境伯当主。
その地位を狙って婚約者になりたがる奴が出てくる。そんなの俺は絶対認めない。ゆきを、マリーベルを、愛してる人間以外隣に立つ資格なんてない。」
真剣に見上げられて、今度は私が真っ赤になる。顔を隠したいが、左手は握られたままだし、右手で隠そうとするとサッとそちらの手も握られてしまった。
「ゆき。いや、マリーベル。返事を聞かせてよ。」
キラキラしたアロイス様の少し不安そうなねだるような顔。
「ずるい、そんな顔して。答えなんて分かってるくせに。」
言ってみたけどのんちゃんは手を離してくれない。観念するしかないみたいだ。
「私で…よければ。喜んで。」
そう答えた瞬間パァッとアロイス様から眩しい笑顔が向けられた。
「もう。いいかげん立って。膝汚れちゃうから。」
恥ずかしくて握られた手を引っ張るとのんちゃんは立ち上がった勢いのまま、私を抱きしめた。
「嬉しいよ。ゆき、いやマリーベル。」
「私も嬉しいけど心臓に悪いから離れてよ~」
私の言葉にのんちゃんは私の両腕を掴んで少し離れた。
「気になってたんだけど、ゆきはアロイスの顔の方が好きなの?望より…」
「え?」
唐突な質問に首をかしげる。
「だって、アロイスの顔見て赤くなったり美少年だって言ったりしてるじゃん。」
「そんな~望くんもアロイス様もどっちもかっこいいよ?でも中身がのんちゃんなのが一番だからどっちが好きって言われても分かんないよ~
アロイス様はまだ見慣れないから照れちゃって赤くなっちゃうんだよ。」
のんちゃんは片手で口を覆ってから私に背を向けてしまった。
「え?どうしたののんちゃん。何か悪いこと言ったかな。
うーん。うーん。しいてゆうなら望くんは一緒にいて安心する顔。アロイス様は綺麗すぎてちょっと落ち着かないけど喋ってくれたらのんちゃんだからやっぱり安心する。かな?」
「分かった。もう大丈夫だから。変なこときいた俺が悪かった。」
のんちゃんは破壊力ハンパない…とかなんとか呟きながらベンチに座り、私も隣に座った。
座る時に真っ赤な顔をして目をキラキラさせたアイリーンがチラッと見えた。
しまった。いたんだった。
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