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プロローグ
ソリティア以上は受け付けません
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私はゲームというものが苦手だ。
「空から落ちてくるものを積んで消すだけの簡単なゲームだから」
と言われても、落ちてくるものを眺めて操作を…と思っているうちにどんどん積み上がりゲームオーバー。
走ってジャンプして敵を倒しながら進むゲームなんて開始直後に隙間から落下は当たり前。
「なんで?なんでそうなっちゃうの?こんなドンくさい○リオ見たことないよ⁈」
呆れながら言われても我ながらドンくさいよな~と思い苦笑いするしかなかった。
そんな私の親友は大のゲーム好き。なんとかして私にゲームをやらせようと布教してくる。
今日もまた私にでもできるだろうと懲りずに渡されたゲームは世に言う乙女ゲームだった。
四角いパッケージの表裏をじっくり眺め、しばし熟考してから私はそれを友人に押し返した。
「のんちゃん、気持ちは嬉しいけど私にはソリティア以上のゲームは無理だから。
しかもこういう画面から愛を囁かれるみたいなの、かゆくなって無理なんだよね。CM流れるだけでヒーって思ってチャンネル変えるもん。」
のんちゃんこと望(のぞみ)はため息をつきながらパッケージをこちらに押し戻してきた。
「有希(ゆき)はソリティアだって満足にクリアしたことないくせに。
まあまあたまにはいいじゃん、こういうのも。初めてやったけど結構面白かったし。
なんか、隠しキャラもいるらしいけどまだ出せなくて。手伝ってよ。」
私はゲームとのんちゃんを交互に眺めて困惑していた。
「本当にゲーム好きだよね、ジャンルを問わず。
この前まではゾンビを倒すゲームにはまってたのに…
絵柄が180度違うよね、これ。
もしかして隠しキャラでゾンビが…」
「出ないから!ゾンビが出てくる乙女ゲームってなんだよ!攻略したくないわ。」
嫌がる私を前にのんちゃんのゲーム布教活動への使命感に火がついたらしく。
その日の放課後、のんちゃんの家でこのゲームを試すことが決まってしまった。
「空から落ちてくるものを積んで消すだけの簡単なゲームだから」
と言われても、落ちてくるものを眺めて操作を…と思っているうちにどんどん積み上がりゲームオーバー。
走ってジャンプして敵を倒しながら進むゲームなんて開始直後に隙間から落下は当たり前。
「なんで?なんでそうなっちゃうの?こんなドンくさい○リオ見たことないよ⁈」
呆れながら言われても我ながらドンくさいよな~と思い苦笑いするしかなかった。
そんな私の親友は大のゲーム好き。なんとかして私にゲームをやらせようと布教してくる。
今日もまた私にでもできるだろうと懲りずに渡されたゲームは世に言う乙女ゲームだった。
四角いパッケージの表裏をじっくり眺め、しばし熟考してから私はそれを友人に押し返した。
「のんちゃん、気持ちは嬉しいけど私にはソリティア以上のゲームは無理だから。
しかもこういう画面から愛を囁かれるみたいなの、かゆくなって無理なんだよね。CM流れるだけでヒーって思ってチャンネル変えるもん。」
のんちゃんこと望(のぞみ)はため息をつきながらパッケージをこちらに押し戻してきた。
「有希(ゆき)はソリティアだって満足にクリアしたことないくせに。
まあまあたまにはいいじゃん、こういうのも。初めてやったけど結構面白かったし。
なんか、隠しキャラもいるらしいけどまだ出せなくて。手伝ってよ。」
私はゲームとのんちゃんを交互に眺めて困惑していた。
「本当にゲーム好きだよね、ジャンルを問わず。
この前まではゾンビを倒すゲームにはまってたのに…
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もしかして隠しキャラでゾンビが…」
「出ないから!ゾンビが出てくる乙女ゲームってなんだよ!攻略したくないわ。」
嫌がる私を前にのんちゃんのゲーム布教活動への使命感に火がついたらしく。
その日の放課後、のんちゃんの家でこのゲームを試すことが決まってしまった。
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