34 / 50
第三四話 戦
しおりを挟む
「すうぅぅぅ、はああぁぁ……」
俺たちは今、ダンジョンの地下十階――最初のボスがいる階層――のすぐ前まで来ている。通称、ボス部屋だ。
団結力を確固たるものにするために、ボス討伐によって名声ポイントを稼ぎ、ギルドを結成する必要があったからだ。とはいえ、ファルナスの姿では目立ちすぎると考えて俺だけ目元のみを覆うハーフマスクで変装してある。
九階の階段を下りたところにあるボス部屋の前にはちょっとした空間があって、そこにはモンスターが湧かない、近寄らない仕組みになっているため、冒険者の間では休憩所とも呼ばれているとルザークから聞いたが、ボスと戦うのは初めてだから気が休まるはずもなく、こうして深呼吸を繰り返してたってわけだ。
「ボス、怖いですねぇ」
「ミケちゃん、安心しろって。こっちにはカトリーヌとケイスっていう二枚看板がいるんだから楽勝だろ……?」
「ルザーク。そんなこと言って、声が少し震えているのだ!」
「う、うるせえ! エリンなんて全身震わせてるじゃねえか!」
「こっ、これは……ただの武者震いなのだ……!」
ミケもルザークもエリンもそわそわしているようだな。すぐ手の届くところにある、この重厚な扉の向こうにボスがいるわけだから当然か。古代語が刻まれていて、『死霊どもの仲間になりたくなければ今すぐ引き返せ』と書かれているのがわかる。
……俺ももう少し深呼吸しとくか……。
「すうぅぅぅ、はあぁぁ――」
「――ぷぷっ……」
「……カトリーヌ、何がおかしいんだ?」
意外にもカトリーヌだけ緊張とは無縁らしい。ダンジョン自体初めてなのに、ボス部屋を目前にしても、恐れるどころか急に笑い出したくらいだからな。
「い、いえっ。ファルナス様の姿で、そうやって何度も深呼吸なさってるのがなんか新鮮で……」
「……なるほど」
なんせ最強の剣士様だから、生前は怯むような仕草とかまったく見せなかったんだろうなあ。ここへ来るまでスキルの必要性を一切感じないくらい強かったし、それだけ自信も形成されてたんだろう。とはいえ、俺はまだこの体に慣れてるわけじゃないからな。エリンじゃないがまだ本気を出せてない状態だ。
「……あっ」
後ろから誰か抱き付いてきたと思ったらミケだった。
「安心してください、ケイスさんなら絶対大丈夫です……!」
「あ、ああ、ありがとう、ミケ……」
「……ミケさん、さすがにそこまでするのは失礼では?」
カトリーヌの鋭い一言。深呼吸で笑ったお前が言うか……。
「ど、どうしてですか? カトリーヌさん……」
「ファル……いえ、ケイスさんは初めてだからちょっと緊張しているだけで、最初のボスなんて簡単にやっつけて当たり前の力を持っていますし、それだけの訓練を私としたんですよ。それなのに無事を祈るようなあなたの発言は礼を欠いていると思います」
「……ご、ごめんなさい。そんなつもりじゃ……」
「お、おい、カトリーヌ、ミケが泣いてるだろ」
「お子様だから、泣けば許してもらえると……?」
「……な、泣いてないです」
ミケが涙を拭うと笑った。
「確かにこんなお子様みたいな体ですけど、私はカトリーヌさんより少し年上ですよ?」
「……」
「それに、さっきのはケイスさんの力を疑ったからじゃなくて、少しでも気持ちを落ち着かせたくてやったことです! どうですっ、参りましたか!?」
「……ま、参りました」
「ふふ……」
「ミケさんって、本当にいい子なんですね……」
「ありがとうございます! でも、だからってケイスさんは譲りませんよ?」
「ふふっ……私だって譲りませんっ」
「……」
ちょっと心配したが、二人ともいい感じで火花散らしてるからいいか。若干怖いが……。
「お熱いことで。なぁ、エリン、俺たちもいっちょ盛り上がるか?」
「ひっ……ま、まず短剣を肌に当てないでほしいのだ、怖いのだ……」
まあルザークはスキルの仕様上、短剣を両手に持つのがデフォだしなあ。というかみんなの和やかなやり取りですっかり緊張も解れたし、そろそろ行くとするか……。
◇◇◇
俺はボス部屋というものを少々誤解していたのかもしれない……。
そこには派手な装飾も障害物も、ましてや玉座のようなものもない。一切の無駄を省いたような、仄暗いだけの空間が大きく広がっていて、その中央に石像のように佇む存在があった。しっかり正視せずとも、感覚だけでボスだと認識させられるほどの圧倒的な存在感を放っているんだ。
「あ、あれがボスのリッチなのか……」
鈍色のローブを纏う髑髏の赤い双眸が光ったもんだから足が震えそうになる。その一方で、やつが片手で高々と垂直に掲げた細長い杖は微動だにしない。
ボスの名前や容姿、対策といったものは既に検索済みでわかっているとはいえ、俺は緊張で頭が変になりそうだった。
わかってはいたんだ。リッチというボスが魔術師のようないでたちをしたスケルトンで、人には扱えない闇の魔術やスキルを複数使用してくること、討伐には囮が不可欠なことも。
だが、実際に目の当たりにするとデータがただの紙くずに思えてくるほどの不気味さと重圧を感じた。これがアンデッドどもを率いるボス、リッチのオーラなんだな……。
「さあ、行きますよ。あとはお願いします!」
冒険者登録所でやった打ち合せ通り、囮役のカトリーヌがリッチの懐に飛び込んでいく。さすが俺の師匠、凄い勇気だ……って、俺も負けてられないな。自分の頬を両手でパンパンとビンタして気合を入れる。
「な、ななっ……」
信じられないことに、リッチはカトリーヌの剣を杖で軽々と受け流していたし、隙あらば攻撃も仕掛けていた。見た目からして近接に強そうな印象はないが、やつは物理に強くて逆に魔術に弱いらしい。ただ、こっちにそういったスキルはないし、エリンの弱い魔術じゃ歯が立たないのはわかっているので、とにかく物理で攻めるしかなかった。
『……オォォ……』
リッチの足元に巨大な魔法陣が現れた。複数あるといわれるスキルのうちの一つだ。この大きさから察するにおそらく【召喚】だろう。
「――うわっ……」
どでかい魔法陣が消えると、カトリーヌとリッチの戦う姿が見えなくなるほど、ボス部屋はたちまちアンデッド系のモンスターで溢れ返った。だが、ここまでは予定通りだ。残ったメンバーでモンスターの掃討作戦が始まる。
「俺の周りは頼んだぜ、ケイス!」
「ああ、任せとけ!」
カトリーヌがなるべくボスに集中できるよう、彼女周辺の掃除はルザークに任せ、俺とミケがあいつの周りの敵を片付けるというやり方だった。
「せい! とぉっ!」
「……お、おいおい、ミケちゃん、なんかキャラ変わってねえか?」
「き、気のせいです!」
……そういや、本物のルザークにとっちゃミケは役立たずのイメージしかなかったんだっけか。ここに来るまでほとんど俺とカトリーヌがモンスターを倒していたから、ミケの本来の姿を今初めて目の当たりにする格好になったわけだ。
「早くこっちに来るのだ! バカども!」
『……コォォッ……』
一方、エリンにはモンスターが誰かに偏り過ぎないよう、第二の囮として引き寄せるだけ引き寄せたうえで【空気】で隠れてもらっていた。アンデッドどもは動きが鈍いから、捕まる心配はあまりないはず。
『……オオオオオォ……』
ようやくカトリーヌとリッチの姿が見えてきたと思ったら、杖の先に闇色の球体が浮かび上がり、こっちに向かってきた。あれは闇の魔術で、掠っただけでもしばらく体が麻痺し、精神力までも著しく減少するという。
「ケイスさん、早めに避けてください!」
「――はっ……」
そうだ。この闇の球体は徐々に大きくなるため、完璧に避けるためにはより早く動かなければならないんだけっか。まだ余裕があるように見えたが、結果的にはカトリーヌのおかげでなんとかかわす格好になった。最初のボスとはいえ、油断すれば百戦錬磨のベテランでも命を落とすといわれているのがよくわかる。
ん、またリッチの足元に魔法陣が出てきた……と思ったら、今度は大した大きさじゃなかった。これは、まさか……そうだ。確か【吸収】というスキルのはず。自身の周囲にいる者の精神力と体力をごっそり奪って自分のものにするという超危険なスキル。
これが出たってことは、いよいよ俺の出番というわけだ。
やつは【吸収】と同時に、【石肌】という無詠唱の防御系スキルを使用するらしい。スキルの詠唱中は完全に無防備になるためなんだそうだ。実際、カトリーヌが繰り出す一方的な攻撃に対し、やつは何もせずとも耐えていた。
このタイミングで【吸収】が発動する前に俺の【一閃】を加えて一気に削り、カトリーヌとともにそこから一旦離れるという作戦だった。固いから時間はかかるかもしれないが、このパターンを何度か繰り返していくうちに倒せるだろう。
「――はあああっ!」
やつの懐に飛び込み、【一閃】を披露してみせる。
「……あれ?」
周囲でちらほら動いていたアンデッドがすべて消滅したかと思ったら、リッチの体が左右に分かれていた。おいおい……俺、強すぎだろ……。
俺たちは今、ダンジョンの地下十階――最初のボスがいる階層――のすぐ前まで来ている。通称、ボス部屋だ。
団結力を確固たるものにするために、ボス討伐によって名声ポイントを稼ぎ、ギルドを結成する必要があったからだ。とはいえ、ファルナスの姿では目立ちすぎると考えて俺だけ目元のみを覆うハーフマスクで変装してある。
九階の階段を下りたところにあるボス部屋の前にはちょっとした空間があって、そこにはモンスターが湧かない、近寄らない仕組みになっているため、冒険者の間では休憩所とも呼ばれているとルザークから聞いたが、ボスと戦うのは初めてだから気が休まるはずもなく、こうして深呼吸を繰り返してたってわけだ。
「ボス、怖いですねぇ」
「ミケちゃん、安心しろって。こっちにはカトリーヌとケイスっていう二枚看板がいるんだから楽勝だろ……?」
「ルザーク。そんなこと言って、声が少し震えているのだ!」
「う、うるせえ! エリンなんて全身震わせてるじゃねえか!」
「こっ、これは……ただの武者震いなのだ……!」
ミケもルザークもエリンもそわそわしているようだな。すぐ手の届くところにある、この重厚な扉の向こうにボスがいるわけだから当然か。古代語が刻まれていて、『死霊どもの仲間になりたくなければ今すぐ引き返せ』と書かれているのがわかる。
……俺ももう少し深呼吸しとくか……。
「すうぅぅぅ、はあぁぁ――」
「――ぷぷっ……」
「……カトリーヌ、何がおかしいんだ?」
意外にもカトリーヌだけ緊張とは無縁らしい。ダンジョン自体初めてなのに、ボス部屋を目前にしても、恐れるどころか急に笑い出したくらいだからな。
「い、いえっ。ファルナス様の姿で、そうやって何度も深呼吸なさってるのがなんか新鮮で……」
「……なるほど」
なんせ最強の剣士様だから、生前は怯むような仕草とかまったく見せなかったんだろうなあ。ここへ来るまでスキルの必要性を一切感じないくらい強かったし、それだけ自信も形成されてたんだろう。とはいえ、俺はまだこの体に慣れてるわけじゃないからな。エリンじゃないがまだ本気を出せてない状態だ。
「……あっ」
後ろから誰か抱き付いてきたと思ったらミケだった。
「安心してください、ケイスさんなら絶対大丈夫です……!」
「あ、ああ、ありがとう、ミケ……」
「……ミケさん、さすがにそこまでするのは失礼では?」
カトリーヌの鋭い一言。深呼吸で笑ったお前が言うか……。
「ど、どうしてですか? カトリーヌさん……」
「ファル……いえ、ケイスさんは初めてだからちょっと緊張しているだけで、最初のボスなんて簡単にやっつけて当たり前の力を持っていますし、それだけの訓練を私としたんですよ。それなのに無事を祈るようなあなたの発言は礼を欠いていると思います」
「……ご、ごめんなさい。そんなつもりじゃ……」
「お、おい、カトリーヌ、ミケが泣いてるだろ」
「お子様だから、泣けば許してもらえると……?」
「……な、泣いてないです」
ミケが涙を拭うと笑った。
「確かにこんなお子様みたいな体ですけど、私はカトリーヌさんより少し年上ですよ?」
「……」
「それに、さっきのはケイスさんの力を疑ったからじゃなくて、少しでも気持ちを落ち着かせたくてやったことです! どうですっ、参りましたか!?」
「……ま、参りました」
「ふふ……」
「ミケさんって、本当にいい子なんですね……」
「ありがとうございます! でも、だからってケイスさんは譲りませんよ?」
「ふふっ……私だって譲りませんっ」
「……」
ちょっと心配したが、二人ともいい感じで火花散らしてるからいいか。若干怖いが……。
「お熱いことで。なぁ、エリン、俺たちもいっちょ盛り上がるか?」
「ひっ……ま、まず短剣を肌に当てないでほしいのだ、怖いのだ……」
まあルザークはスキルの仕様上、短剣を両手に持つのがデフォだしなあ。というかみんなの和やかなやり取りですっかり緊張も解れたし、そろそろ行くとするか……。
◇◇◇
俺はボス部屋というものを少々誤解していたのかもしれない……。
そこには派手な装飾も障害物も、ましてや玉座のようなものもない。一切の無駄を省いたような、仄暗いだけの空間が大きく広がっていて、その中央に石像のように佇む存在があった。しっかり正視せずとも、感覚だけでボスだと認識させられるほどの圧倒的な存在感を放っているんだ。
「あ、あれがボスのリッチなのか……」
鈍色のローブを纏う髑髏の赤い双眸が光ったもんだから足が震えそうになる。その一方で、やつが片手で高々と垂直に掲げた細長い杖は微動だにしない。
ボスの名前や容姿、対策といったものは既に検索済みでわかっているとはいえ、俺は緊張で頭が変になりそうだった。
わかってはいたんだ。リッチというボスが魔術師のようないでたちをしたスケルトンで、人には扱えない闇の魔術やスキルを複数使用してくること、討伐には囮が不可欠なことも。
だが、実際に目の当たりにするとデータがただの紙くずに思えてくるほどの不気味さと重圧を感じた。これがアンデッドどもを率いるボス、リッチのオーラなんだな……。
「さあ、行きますよ。あとはお願いします!」
冒険者登録所でやった打ち合せ通り、囮役のカトリーヌがリッチの懐に飛び込んでいく。さすが俺の師匠、凄い勇気だ……って、俺も負けてられないな。自分の頬を両手でパンパンとビンタして気合を入れる。
「な、ななっ……」
信じられないことに、リッチはカトリーヌの剣を杖で軽々と受け流していたし、隙あらば攻撃も仕掛けていた。見た目からして近接に強そうな印象はないが、やつは物理に強くて逆に魔術に弱いらしい。ただ、こっちにそういったスキルはないし、エリンの弱い魔術じゃ歯が立たないのはわかっているので、とにかく物理で攻めるしかなかった。
『……オォォ……』
リッチの足元に巨大な魔法陣が現れた。複数あるといわれるスキルのうちの一つだ。この大きさから察するにおそらく【召喚】だろう。
「――うわっ……」
どでかい魔法陣が消えると、カトリーヌとリッチの戦う姿が見えなくなるほど、ボス部屋はたちまちアンデッド系のモンスターで溢れ返った。だが、ここまでは予定通りだ。残ったメンバーでモンスターの掃討作戦が始まる。
「俺の周りは頼んだぜ、ケイス!」
「ああ、任せとけ!」
カトリーヌがなるべくボスに集中できるよう、彼女周辺の掃除はルザークに任せ、俺とミケがあいつの周りの敵を片付けるというやり方だった。
「せい! とぉっ!」
「……お、おいおい、ミケちゃん、なんかキャラ変わってねえか?」
「き、気のせいです!」
……そういや、本物のルザークにとっちゃミケは役立たずのイメージしかなかったんだっけか。ここに来るまでほとんど俺とカトリーヌがモンスターを倒していたから、ミケの本来の姿を今初めて目の当たりにする格好になったわけだ。
「早くこっちに来るのだ! バカども!」
『……コォォッ……』
一方、エリンにはモンスターが誰かに偏り過ぎないよう、第二の囮として引き寄せるだけ引き寄せたうえで【空気】で隠れてもらっていた。アンデッドどもは動きが鈍いから、捕まる心配はあまりないはず。
『……オオオオオォ……』
ようやくカトリーヌとリッチの姿が見えてきたと思ったら、杖の先に闇色の球体が浮かび上がり、こっちに向かってきた。あれは闇の魔術で、掠っただけでもしばらく体が麻痺し、精神力までも著しく減少するという。
「ケイスさん、早めに避けてください!」
「――はっ……」
そうだ。この闇の球体は徐々に大きくなるため、完璧に避けるためにはより早く動かなければならないんだけっか。まだ余裕があるように見えたが、結果的にはカトリーヌのおかげでなんとかかわす格好になった。最初のボスとはいえ、油断すれば百戦錬磨のベテランでも命を落とすといわれているのがよくわかる。
ん、またリッチの足元に魔法陣が出てきた……と思ったら、今度は大した大きさじゃなかった。これは、まさか……そうだ。確か【吸収】というスキルのはず。自身の周囲にいる者の精神力と体力をごっそり奪って自分のものにするという超危険なスキル。
これが出たってことは、いよいよ俺の出番というわけだ。
やつは【吸収】と同時に、【石肌】という無詠唱の防御系スキルを使用するらしい。スキルの詠唱中は完全に無防備になるためなんだそうだ。実際、カトリーヌが繰り出す一方的な攻撃に対し、やつは何もせずとも耐えていた。
このタイミングで【吸収】が発動する前に俺の【一閃】を加えて一気に削り、カトリーヌとともにそこから一旦離れるという作戦だった。固いから時間はかかるかもしれないが、このパターンを何度か繰り返していくうちに倒せるだろう。
「――はあああっ!」
やつの懐に飛び込み、【一閃】を披露してみせる。
「……あれ?」
周囲でちらほら動いていたアンデッドがすべて消滅したかと思ったら、リッチの体が左右に分かれていた。おいおい……俺、強すぎだろ……。
2
お気に入りに追加
384
あなたにおすすめの小説

パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
ファンタジー
パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。

外れスキル【削除&復元】が実は最強でした~色んなものを消して相手に押し付けたり自分のものにしたりする能力を得た少年の成り上がり~
名無し
ファンタジー
突如パーティーから追放されてしまった主人公のカイン。彼のスキルは【削除&復元】といって、荷物係しかできない無能だと思われていたのだ。独りぼっちとなったカインは、ギルドで仲間を募るも意地悪な男にバカにされてしまうが、それがきっかけで頭痛や相手のスキルさえも削除できる力があると知る。カインは一流冒険者として名を馳せるという夢をかなえるべく、色んなものを削除、復元して自分ものにしていき、またたく間に最強の冒険者へと駆け上がっていくのだった……。

転移術士の成り上がり
名無し
ファンタジー
ベテランの転移術士であるシギルは、自分のパーティーをダンジョンから地上に無事帰還させる日々に至上の喜びを得ていた。ところが、あることがきっかけでメンバーから無能の烙印を押され、脱退を迫られる形になる。それがのちに陰謀だと知ったシギルは激怒し、パーティーに対する復讐計画を練って実行に移すことになるのだった。

転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位

防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。

妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。

ゴミスキル【スコップ】が本当はチート級でした~無能だからと生き埋めにされたけど、どんな物でも発掘できる力でカフェを経営しながら敵を撃退する~
名無し
ファンタジー
鉱山で大きな宝石を掘り当てた主人公のセインは、仲間たちから用済みにされた挙句、生き埋めにされてしまう。なんとか脱出したところでモンスターに襲われて死にかけるが、隠居していた司祭様に助けられ、外れだと思われていたスキル【スコップ】にどんな物でも発掘できる効果があると知る。それから様々なものを発掘するうちにカフェを経営することになり、スキルで掘り出した個性的な仲間たちとともに、店を潰そうとしてくる元仲間たちを撃退していく。

勇者パーティーを追放された召喚術師、美少女揃いのパーティーに拾われて鬼神の如く崇められる。
名無し
ファンタジー
ある日、勇者パーティーを追放された召喚術師ディル。
彼の召喚術は途轍もなく強いが一風変わっていた。何が飛び出すかは蓋を開けてみないとわからないというガチャ的なもので、思わず脱力してしまうほど変なものを召喚することもあるため、仲間から舐められていたのである。
ディルは居場所を失っただけでなく、性格が狂暴だから追放されたことを記す貼り紙を勇者パーティーに公開されて苦境に立たされるが、とある底辺パーティーに拾われる。
そこは横暴なリーダーに捨てられたばかりのパーティーで、どんな仕打ちにも耐えられる自信があるという。ディルは自身が凶悪な人物だと勘違いされているのを上手く利用し、底辺パーティーとともに成り上がっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる