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第四十四話 とてもタフだね
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僕たちは休憩後に、森林の奥を目指して出発した。
ちょっとした騒動はあったものの、しっかり休んだこともあってか、僕を含めてみんなの動きは明らかによくなっていた。
そういや、【超越者たち】パーティーに所属してた頃は、僕がいくら休憩を呼び掛けても応じてもらえなかったっけな。
それもあって、狩りの途中で僕の回復術も及ばず、タンク役の戦士クラフトの手が千切れるなんていう失態もあった。回復術師としては、思い出したくもないことだけど。
あのときは僕自身、疲れも溜まっていたとはいえ、メンバーに大怪我をさせてしまったのは事実。だから、そのときはすぐに治したものの彼に平謝りだった。
それ以降は僕も気合を入れたから、メンバーに掠り傷程度しか傷を負わせなかったんだけどね。
でも、そのことでクラフトは過剰な自信を抱き、掠り傷くらいしかつかないのも自分自身の手柄だと勘違いしたっぽい。
それが周りにも伝染したのか、僕の立場は無能の回復術師としてどんどん悪くなっていったんだ。
「本当によ、ピッケル様々だ。お前さんのおかげで、一時期戦士を辞めようかって思ってた俺でさえもよ、滅茶苦茶タフになったって錯覚しちまうぜ」
「……い、いや、ベホムは僕がいなくても充分タフだと思うけどね」
「お、そうか、ハハッ、そうだよな……⁉ 俺はタフだっ!」
「いや、ピッケル。あんまり褒めるとベホムが調子に乗るぞ……って、もう乗ってるか」
「ジェシカさんの言う通りですぜ。リーダーが調子に乗っちまうと、こんな感じで超うぜーですから、あんまり褒め殺しにするのはやめといたほうが無難です!」
「ホホホッ、ベホム様は見た目通り単純な方なのですわね」
「ふふっ。ベホムさん、悪い人に騙されないようにしてくださいねっ」
「お、おいおい、お前らなあ、リーダーに対して少しは敬意を払えっての!」
「……」
ムードメイカーのベホムを始めとして、【狼の魂】パーティーは僕のことを立ててくれるから嬉しかった。たとえそれがお世辞であっても、回復術師としてやりがいを感じるんだ。
盗賊ロランの探知や索敵を頼りに、僕たちはモンスターを倒しながら森の中を進んで行く。
気づけば、あれだけ密集していた木々が目に見えて疎らになっていくのがわかった。
そうして、僕らが辿り着いたのは恐ろしいほどに巨大な樹の下だった。
……長かったけど、遂にここまで来ることができた。
この大樹の穴には魔法の鏡が仕掛けられていて、根っこにある魔法陣からボスが登場するようになっているんだ。
本来なら、【超越者たち】パーティーが挑戦するはずだったのが、僕たちが戦うことになったわけで、王様はさぞかし驚かれるだろう。
でも、それについては彼らが挑戦しないんだから仕方ないし、ボス戦が終わった後で説明すればいい。
準備ができてから僕たちが魔法陣の上に立つと、まもなく足元が淡い光を帯び始めた。
この9階層のボスは、その名もパーフェクトグリーンという。
目で見ようとしても見ることが難しい、コバエよりもずっと小さな虫が沢山出てくる。
そのすべてがボスの本体であり、それらを全部一定時間内に倒しきらないと、復活して元通りの数に戻ってしまう。
「「「「「……」」」」」
みんなが緊張のあまりか黙り込んでるのを見ればわかるように、このボスは滅法危険なんだ。
ボスの中で極小サイズなのに攻撃力が甚大であり、さらに迅速に動くため、気を付けないと一瞬でタンク役が死ぬなんてこともあるくらいだ。
「――き、き、来やがりますよぉーっ!」
索敵するロランの声色に一層緊張感が宿る。
このボスの倒し方は、セオリー通りだと、タンク役の戦士に加え、回復術師を二人用意して、戦士を入念に回復しつつ、属性はなんでもいいので範囲の魔法攻撃を遠距離から仕掛ける、というものだ。
極小なだけあって物理攻撃じゃ当て辛く、タフで魔法にもそこそこ耐性があるため、弱点すらも見えにくいボスモンスターといえるだろう。
なので、回復術師一人だと、エネルギーを消耗しすぎてすぐに限界が来る。
リスタートの回復術を使うにしても、パーフェクトグリーンは攻撃速度が異常に速いため、それを避けるのは至難の業。
また、敵そのものを時間を進める回復術で退化させるにしても、一匹ずつしかできないのでそれも難しい。
そこで僕が使うのは、敵の攻撃そのものに対する回復術だ。
わかりやすく説明すると、相手が攻撃を仕掛けるタイミング自体を戻せば、こっちが攻撃されることはないっていう理屈だ。
そして、その対象を攻撃されるのが仕事といえるベホムに絞ればいい。
これぞ抑制の回復術というやつだ。
「な、なんだ、全然痛くねえ……⁉」
密集していないと姿がろくに見えない敵に対して怯えの色を見せていたベホムも、これにはびっくりしている様子。
さあ、後はジェシカの範囲魔法に頼るところなんだけど、そこに今度は別の種類の回復術を使う。
ベホムに使ったのとは真逆の、時間を進める推進の回復術だ。これを使っていけば、攻撃がガンガン当たってタフな相手でもすぐに倒せる。エネルギーの消費量が凄くて多用できない回復術とはいえ、短期決戦ならいける。
「――ち、近くに、敵がいやがります!」
「「「「「っ……⁉」」」」」
ロランがそう叫んだときだった。周囲から複数の影が飛び出してくるのがわかった。
ちょっとした騒動はあったものの、しっかり休んだこともあってか、僕を含めてみんなの動きは明らかによくなっていた。
そういや、【超越者たち】パーティーに所属してた頃は、僕がいくら休憩を呼び掛けても応じてもらえなかったっけな。
それもあって、狩りの途中で僕の回復術も及ばず、タンク役の戦士クラフトの手が千切れるなんていう失態もあった。回復術師としては、思い出したくもないことだけど。
あのときは僕自身、疲れも溜まっていたとはいえ、メンバーに大怪我をさせてしまったのは事実。だから、そのときはすぐに治したものの彼に平謝りだった。
それ以降は僕も気合を入れたから、メンバーに掠り傷程度しか傷を負わせなかったんだけどね。
でも、そのことでクラフトは過剰な自信を抱き、掠り傷くらいしかつかないのも自分自身の手柄だと勘違いしたっぽい。
それが周りにも伝染したのか、僕の立場は無能の回復術師としてどんどん悪くなっていったんだ。
「本当によ、ピッケル様々だ。お前さんのおかげで、一時期戦士を辞めようかって思ってた俺でさえもよ、滅茶苦茶タフになったって錯覚しちまうぜ」
「……い、いや、ベホムは僕がいなくても充分タフだと思うけどね」
「お、そうか、ハハッ、そうだよな……⁉ 俺はタフだっ!」
「いや、ピッケル。あんまり褒めるとベホムが調子に乗るぞ……って、もう乗ってるか」
「ジェシカさんの言う通りですぜ。リーダーが調子に乗っちまうと、こんな感じで超うぜーですから、あんまり褒め殺しにするのはやめといたほうが無難です!」
「ホホホッ、ベホム様は見た目通り単純な方なのですわね」
「ふふっ。ベホムさん、悪い人に騙されないようにしてくださいねっ」
「お、おいおい、お前らなあ、リーダーに対して少しは敬意を払えっての!」
「……」
ムードメイカーのベホムを始めとして、【狼の魂】パーティーは僕のことを立ててくれるから嬉しかった。たとえそれがお世辞であっても、回復術師としてやりがいを感じるんだ。
盗賊ロランの探知や索敵を頼りに、僕たちはモンスターを倒しながら森の中を進んで行く。
気づけば、あれだけ密集していた木々が目に見えて疎らになっていくのがわかった。
そうして、僕らが辿り着いたのは恐ろしいほどに巨大な樹の下だった。
……長かったけど、遂にここまで来ることができた。
この大樹の穴には魔法の鏡が仕掛けられていて、根っこにある魔法陣からボスが登場するようになっているんだ。
本来なら、【超越者たち】パーティーが挑戦するはずだったのが、僕たちが戦うことになったわけで、王様はさぞかし驚かれるだろう。
でも、それについては彼らが挑戦しないんだから仕方ないし、ボス戦が終わった後で説明すればいい。
準備ができてから僕たちが魔法陣の上に立つと、まもなく足元が淡い光を帯び始めた。
この9階層のボスは、その名もパーフェクトグリーンという。
目で見ようとしても見ることが難しい、コバエよりもずっと小さな虫が沢山出てくる。
そのすべてがボスの本体であり、それらを全部一定時間内に倒しきらないと、復活して元通りの数に戻ってしまう。
「「「「「……」」」」」
みんなが緊張のあまりか黙り込んでるのを見ればわかるように、このボスは滅法危険なんだ。
ボスの中で極小サイズなのに攻撃力が甚大であり、さらに迅速に動くため、気を付けないと一瞬でタンク役が死ぬなんてこともあるくらいだ。
「――き、き、来やがりますよぉーっ!」
索敵するロランの声色に一層緊張感が宿る。
このボスの倒し方は、セオリー通りだと、タンク役の戦士に加え、回復術師を二人用意して、戦士を入念に回復しつつ、属性はなんでもいいので範囲の魔法攻撃を遠距離から仕掛ける、というものだ。
極小なだけあって物理攻撃じゃ当て辛く、タフで魔法にもそこそこ耐性があるため、弱点すらも見えにくいボスモンスターといえるだろう。
なので、回復術師一人だと、エネルギーを消耗しすぎてすぐに限界が来る。
リスタートの回復術を使うにしても、パーフェクトグリーンは攻撃速度が異常に速いため、それを避けるのは至難の業。
また、敵そのものを時間を進める回復術で退化させるにしても、一匹ずつしかできないのでそれも難しい。
そこで僕が使うのは、敵の攻撃そのものに対する回復術だ。
わかりやすく説明すると、相手が攻撃を仕掛けるタイミング自体を戻せば、こっちが攻撃されることはないっていう理屈だ。
そして、その対象を攻撃されるのが仕事といえるベホムに絞ればいい。
これぞ抑制の回復術というやつだ。
「な、なんだ、全然痛くねえ……⁉」
密集していないと姿がろくに見えない敵に対して怯えの色を見せていたベホムも、これにはびっくりしている様子。
さあ、後はジェシカの範囲魔法に頼るところなんだけど、そこに今度は別の種類の回復術を使う。
ベホムに使ったのとは真逆の、時間を進める推進の回復術だ。これを使っていけば、攻撃がガンガン当たってタフな相手でもすぐに倒せる。エネルギーの消費量が凄くて多用できない回復術とはいえ、短期決戦ならいける。
「――ち、近くに、敵がいやがります!」
「「「「「っ……⁉」」」」」
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