10 / 23
清らか
しおりを挟む
圭の話が終わった頃には後滝壺まではもう少しといった具合だった。
「休憩しよう」
僕らは少し大き目めの岩が川辺にあったのでそこに座る。
「後どれくらいなの?ヒカル」
「後はね、この沢を少し登ってからだね。本当に少しだけど」
「沢登りなんてしたことないなぁ」
「みんな僕についてこれたら大丈夫。そんなに急じゃないから」
ちょっとの休憩を終えると僕らは川に足を入れる。
上流なので石はゴツゴツしていてサンダル越しでも感覚がよく伝わってくる。
出来るだけ足元を見て掴めるものがあればそれを掴みながら僕らは進んでいった。
沢登りは全身の筋肉を満遍なく使うので普段あまり使わない脇腹の筋肉をよく痛める。
僕は小さい頃からここを通っていたのでもう慣れっこだがみんなはちょっとしんどそうだ。
「大丈夫?」
「ヒカル、ゼェゼェ俺ちょっときついわ」
「本当にもうちょっとだから頑張りなよ」
「はヒェー!?」
ルークは彼のことをどう思ってるんだろう。
面白いやつだろうな。
最後の難関のような岩場にでた。
僕は後ろを振り返る。
「ここで最後だよ!でも気をつけて!」
僕が先導でその次に圭、マイ、ホノカと言った準番だ。
僕は岩のくぼみをがっしり掴みながら登って行く。落ちないように、落ちたら大変だ。
僕はなんとか岩場を登り切る。圭も顔は死んでるが登りきった。
マイも相当疲れたらしいが登り切る。
「ヒカル君…ちょっと」
ほのかには少しきつかったようだ。
一瞬ためらったが僕はホノカの白い綺麗な手をグッとにぎり上まで引き上げた。
『いいなぁーーーーーーー!!!』
うるせぇよ、けい。
ほのかを上まで引き上げた際顔がものすごく近いところまで急接近した。
一瞬キスでもしてしまうのかと思うぐらい。強く引き上げすぎた。
僕はホノカにバレないように真逆の方向を向いて顔の照れを隠す。僕だって思春期の男の子だ。うん。
滝が見えた。
細い糸のような水が凄い勢いでで滝壺に流れ込んでいる。
絶えずドドドドドド!と音を立てており細いとは思えないほど立派な滝だ。
「ここで泳いでもいいの?」
「うん、ポンプで引いてるって言ったけど実際は浄水場に送られるサブみたいなもので、量は少ないししっかり消毒するから迷惑にもならないよ」
それを聞くとみんな安心したのか次々に飛び込んでいく。ホノカと圭はジャボン!と飛び込むがマイは日頃の癖が出たのかウミヘビみたいに静かに飛び込んだ。
僕はグミを食べる。
2人の美少女に囲まれて圭は幸せそうだ。なんせ学校ではマイはスポーツ系美少女として、ホノカは転校してきた美少女として有名だからクラスで今回の旅行のことを話すと羨ましがられるに違いない。
「ほらほら!ヒカル君も入りなよ!」
「え?僕はまだ……」
「捕まえた!」
足を捕まれ僕は水の中に引き摺り込まれた。水の中は透明度が深く。そこを見ると水草が水流に乗っ取りゆらりゆらりと動いていた。陸上と一緒だ。
「気持ちいいでしょ?」
「あ、うん」
まじかで彼女の水着姿を見ることになり少し戸惑った。
マイは綺麗なストロークでゆったりと泳いでいる。
圭は水をすくってはその透明度に圧巻されている。
圭の周りには狐や小鳥や蝶が群れてきて楽しそうに会話をしていた。とてもすごい絵だった。幼稚園の頃に見た絵本の妖精だ。
「みんな、楽しそうだね」
「君もね」
「きゃ!何よ!」
なぜ照れる?ホノカは両手を頰につけてもじもじしていた。
「ここの水は気持ちがいいね、毎日ここで泳ぎたいわね」
「そっか、紹介して良かったよ」
「もうそろそろ四時じゃない?帰っておこうよ。また明日こればいいし」
「そうだね、おい、圭。帰るよ」
「えーーー!?じゃあみんな、またな」
動物たちに手を振るとみんな山の中に帰って行った。
「どんな会話してたの?」
「どこからきたの?とかこの山のおススメスポットを聞いてた」
「やっぱり動物だけが知ってるひみつの場所もあるんだね」
「そうだな」
僕らは笑い合いながら帰って言った。夕日も僕らに対して微笑んだ。
家に着くと父さんが迎えに来てくれた。
「おぉー、ヒカル!おかえり」
「ただいま」
「先にお風呂に入ってなさい。もう沸いてるから」
「はい」
この家の風呂は未だに五右衛門風呂を採用している。
五右衛門風呂とは薪をくべてお湯を沸かしてそこに釜茹でになるように入る風呂で実際茹でられたりはしないが
熱い風呂としては有名だ。しかし体の芯まであったまるので僕は好きな方だった。
僕はみんなに五右衛門風呂を説明した。
「ほら、ここに板があるでしょ?この板を座布団みたいにして入ってね」
「なんかすごいねぇ」
「初めて入るかも」
「どっちから先にはいるんだ?」
「あー、僕から入るよ」
みんな浴室から出て行ったところで僕は着替える。
そしてジャポンと風呂に入った。
「はぁー、最高ダァー」
間の抜けた声を出してくつろぐ僕。
この時間が1日で最も最高な時間だ。
体の芯から温まるのを感じた。
そして丸々十分も僕は浸かり風呂を上がる。
「みんなおまたせー」
「うぉ!?ヒカル、湯気がでているぞ!?」
「そりゃでるよ」
「俺には新感覚だが」
よほど長く使ってたんだなぁ。
「じゃあ俺入ってくるわ」
圭が入りに行った。
この場にいるのはホノカとマイと僕だ。
「あの、みんな能力って言ってたじゃん」
「「うん」」
「なにそれ」
僕ははっとした。彼女は能力のことを知らなかったよ!僕らはそんなことを忘れてペラペラ能力の思い出話をしてたんだ。完全に僕らの詰みだ。
『やらかした…』
マイも一緒だ。
「ああ、うん。ホノカ、僕らはなんらかの能力を持ってるんだ。原因は不明だけどね」
「その能力が圭君の動物との会話?」
「そう、私は人が言ったことが嘘か本当かを見極めて、彼は人の心を声として聞く能力よ」
『うっかりエッチなことを考えないようにしないと!』
ごめんなホノカ、もうそれ聞こえたわ。どんな反応を取ればいいかわからなかったので俯いて必死に笑うのを堪えていた。
「わたしにはあるのかな?」
「え?」
「なんか仲間ハズレだなぁって」
「無い方がいいよ。今のところ」
「どうして、マイちゃん」
「人間不信になっちゃうからよ」
マイは少し切ない顔をした。
「ご、ごめんね…変なことを言っちゃった」
「え?あ、いいのよ」
「おまたせー」
圭が上がって来た。彼も湯気が出ている。
「じゃあ私行くね」
ホノカは微笑んで風呂場に向かった。
俺は先ほどの会話を圭に話した。
「そういえばそうだったな。うっかりしてたわ」
「ちょっと傷つけちゃったな」
「しょうがないわよ。彼女には能力がないんだから」
「本当にそうか?」
僕はあの時のホノカを思い出していた。
僕に山内は気をつけろって忠告してくれた時、あれは実に不可解なことだった。
「ほんとだな。あの時はおかしすぎる。勘が鋭いにしては不自然なシナリオだったからな」
「山内君のこと?」
マイは知らないことだったので僕はあの日のことを説明した。
「そんなことがあったの?ホノカは山内君とは関わってないよね」
「うん、知る手がかりもなかったよ」
「たしかに自覚がないだけの可能性があるわ」
僕らは手を組んで悩み続けた。結果としてわかったことは僕らとほのかには見えない壁があったことだった。
見えることはない分厚い壁。
僕らに向かって煽っていた。
「彼女の能力、か」
気まずい空気がそこに流れていた。
「休憩しよう」
僕らは少し大き目めの岩が川辺にあったのでそこに座る。
「後どれくらいなの?ヒカル」
「後はね、この沢を少し登ってからだね。本当に少しだけど」
「沢登りなんてしたことないなぁ」
「みんな僕についてこれたら大丈夫。そんなに急じゃないから」
ちょっとの休憩を終えると僕らは川に足を入れる。
上流なので石はゴツゴツしていてサンダル越しでも感覚がよく伝わってくる。
出来るだけ足元を見て掴めるものがあればそれを掴みながら僕らは進んでいった。
沢登りは全身の筋肉を満遍なく使うので普段あまり使わない脇腹の筋肉をよく痛める。
僕は小さい頃からここを通っていたのでもう慣れっこだがみんなはちょっとしんどそうだ。
「大丈夫?」
「ヒカル、ゼェゼェ俺ちょっときついわ」
「本当にもうちょっとだから頑張りなよ」
「はヒェー!?」
ルークは彼のことをどう思ってるんだろう。
面白いやつだろうな。
最後の難関のような岩場にでた。
僕は後ろを振り返る。
「ここで最後だよ!でも気をつけて!」
僕が先導でその次に圭、マイ、ホノカと言った準番だ。
僕は岩のくぼみをがっしり掴みながら登って行く。落ちないように、落ちたら大変だ。
僕はなんとか岩場を登り切る。圭も顔は死んでるが登りきった。
マイも相当疲れたらしいが登り切る。
「ヒカル君…ちょっと」
ほのかには少しきつかったようだ。
一瞬ためらったが僕はホノカの白い綺麗な手をグッとにぎり上まで引き上げた。
『いいなぁーーーーーーー!!!』
うるせぇよ、けい。
ほのかを上まで引き上げた際顔がものすごく近いところまで急接近した。
一瞬キスでもしてしまうのかと思うぐらい。強く引き上げすぎた。
僕はホノカにバレないように真逆の方向を向いて顔の照れを隠す。僕だって思春期の男の子だ。うん。
滝が見えた。
細い糸のような水が凄い勢いでで滝壺に流れ込んでいる。
絶えずドドドドドド!と音を立てており細いとは思えないほど立派な滝だ。
「ここで泳いでもいいの?」
「うん、ポンプで引いてるって言ったけど実際は浄水場に送られるサブみたいなもので、量は少ないししっかり消毒するから迷惑にもならないよ」
それを聞くとみんな安心したのか次々に飛び込んでいく。ホノカと圭はジャボン!と飛び込むがマイは日頃の癖が出たのかウミヘビみたいに静かに飛び込んだ。
僕はグミを食べる。
2人の美少女に囲まれて圭は幸せそうだ。なんせ学校ではマイはスポーツ系美少女として、ホノカは転校してきた美少女として有名だからクラスで今回の旅行のことを話すと羨ましがられるに違いない。
「ほらほら!ヒカル君も入りなよ!」
「え?僕はまだ……」
「捕まえた!」
足を捕まれ僕は水の中に引き摺り込まれた。水の中は透明度が深く。そこを見ると水草が水流に乗っ取りゆらりゆらりと動いていた。陸上と一緒だ。
「気持ちいいでしょ?」
「あ、うん」
まじかで彼女の水着姿を見ることになり少し戸惑った。
マイは綺麗なストロークでゆったりと泳いでいる。
圭は水をすくってはその透明度に圧巻されている。
圭の周りには狐や小鳥や蝶が群れてきて楽しそうに会話をしていた。とてもすごい絵だった。幼稚園の頃に見た絵本の妖精だ。
「みんな、楽しそうだね」
「君もね」
「きゃ!何よ!」
なぜ照れる?ホノカは両手を頰につけてもじもじしていた。
「ここの水は気持ちがいいね、毎日ここで泳ぎたいわね」
「そっか、紹介して良かったよ」
「もうそろそろ四時じゃない?帰っておこうよ。また明日こればいいし」
「そうだね、おい、圭。帰るよ」
「えーーー!?じゃあみんな、またな」
動物たちに手を振るとみんな山の中に帰って行った。
「どんな会話してたの?」
「どこからきたの?とかこの山のおススメスポットを聞いてた」
「やっぱり動物だけが知ってるひみつの場所もあるんだね」
「そうだな」
僕らは笑い合いながら帰って言った。夕日も僕らに対して微笑んだ。
家に着くと父さんが迎えに来てくれた。
「おぉー、ヒカル!おかえり」
「ただいま」
「先にお風呂に入ってなさい。もう沸いてるから」
「はい」
この家の風呂は未だに五右衛門風呂を採用している。
五右衛門風呂とは薪をくべてお湯を沸かしてそこに釜茹でになるように入る風呂で実際茹でられたりはしないが
熱い風呂としては有名だ。しかし体の芯まであったまるので僕は好きな方だった。
僕はみんなに五右衛門風呂を説明した。
「ほら、ここに板があるでしょ?この板を座布団みたいにして入ってね」
「なんかすごいねぇ」
「初めて入るかも」
「どっちから先にはいるんだ?」
「あー、僕から入るよ」
みんな浴室から出て行ったところで僕は着替える。
そしてジャポンと風呂に入った。
「はぁー、最高ダァー」
間の抜けた声を出してくつろぐ僕。
この時間が1日で最も最高な時間だ。
体の芯から温まるのを感じた。
そして丸々十分も僕は浸かり風呂を上がる。
「みんなおまたせー」
「うぉ!?ヒカル、湯気がでているぞ!?」
「そりゃでるよ」
「俺には新感覚だが」
よほど長く使ってたんだなぁ。
「じゃあ俺入ってくるわ」
圭が入りに行った。
この場にいるのはホノカとマイと僕だ。
「あの、みんな能力って言ってたじゃん」
「「うん」」
「なにそれ」
僕ははっとした。彼女は能力のことを知らなかったよ!僕らはそんなことを忘れてペラペラ能力の思い出話をしてたんだ。完全に僕らの詰みだ。
『やらかした…』
マイも一緒だ。
「ああ、うん。ホノカ、僕らはなんらかの能力を持ってるんだ。原因は不明だけどね」
「その能力が圭君の動物との会話?」
「そう、私は人が言ったことが嘘か本当かを見極めて、彼は人の心を声として聞く能力よ」
『うっかりエッチなことを考えないようにしないと!』
ごめんなホノカ、もうそれ聞こえたわ。どんな反応を取ればいいかわからなかったので俯いて必死に笑うのを堪えていた。
「わたしにはあるのかな?」
「え?」
「なんか仲間ハズレだなぁって」
「無い方がいいよ。今のところ」
「どうして、マイちゃん」
「人間不信になっちゃうからよ」
マイは少し切ない顔をした。
「ご、ごめんね…変なことを言っちゃった」
「え?あ、いいのよ」
「おまたせー」
圭が上がって来た。彼も湯気が出ている。
「じゃあ私行くね」
ホノカは微笑んで風呂場に向かった。
俺は先ほどの会話を圭に話した。
「そういえばそうだったな。うっかりしてたわ」
「ちょっと傷つけちゃったな」
「しょうがないわよ。彼女には能力がないんだから」
「本当にそうか?」
僕はあの時のホノカを思い出していた。
僕に山内は気をつけろって忠告してくれた時、あれは実に不可解なことだった。
「ほんとだな。あの時はおかしすぎる。勘が鋭いにしては不自然なシナリオだったからな」
「山内君のこと?」
マイは知らないことだったので僕はあの日のことを説明した。
「そんなことがあったの?ホノカは山内君とは関わってないよね」
「うん、知る手がかりもなかったよ」
「たしかに自覚がないだけの可能性があるわ」
僕らは手を組んで悩み続けた。結果としてわかったことは僕らとほのかには見えない壁があったことだった。
見えることはない分厚い壁。
僕らに向かって煽っていた。
「彼女の能力、か」
気まずい空気がそこに流れていた。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
ひきこもり瑞祥妃は黒龍帝の寵愛を受ける
緋村燐
キャラ文芸
天に御座す黄龍帝が創りし中つ国には、白、黒、赤、青の四龍が治める国がある。
中でも特に広く豊かな大地を持つ龍湖国は、白黒対の龍が治める国だ。
龍帝と婚姻し地上に恵みをもたらす瑞祥の娘として生まれた李紅玉は、その力を抑えるためまじないを掛けた状態で入宮する。
だが事情を知らぬ白龍帝は呪われていると言い紅玉を下級妃とした。
それから二年が経ちまじないが消えたが、すっかり白龍帝の皇后になる気を無くしてしまった紅玉は他の方法で使命を果たそうと行動を起こす。
そう、この国には白龍帝の対となる黒龍帝もいるのだ。
黒龍帝の皇后となるため、位を上げるよう奮闘する中で紅玉は自身にまじないを掛けた道士の名を聞く。
道士と龍帝、瑞祥の娘の因果が絡み合う!
公主の嫁入り
マチバリ
キャラ文芸
宗国の公主である雪花は、後宮の最奥にある月花宮で息をひそめて生きていた。母の身分が低かったことを理由に他の妃たちから冷遇されていたからだ。
17歳になったある日、皇帝となった兄の命により龍の血を継ぐという道士の元へ降嫁する事が決まる。政略結婚の道具として役に立ちたいと願いつつも怯えていた雪花だったが、顔を合わせた道士の焔蓮は優しい人で……ぎこちなくも心を通わせ、夫婦となっていく二人の物語。
中華習作かつ色々ふんわりなファンタジー設定です。
夢を叶える神の鳥は平凡高校生の家に遷都する
関枚
キャラ文芸
自分自身に自信が持てずせっかく志望の高校にも受かったのにもかかわらずなかなか学校に馴染めずに毎日を送っている日村修也は特に得意なこともないいたって平凡な高校二年生。とりあえずノリで文系コースに上がったが将来の夢もなく空っぽな日々を過ごしていた。周りの人は将来の夢も決まっているのに自分には何もない。なんらかの境界線が自分には貼られている。一人ぼっちだった時に近所の神社で出会った喋る鳥、ミラ。ミラはこの辺りの土地神で自分の姿が見える修也をなぜか気に入り修也の家に遷都すると言い出した。
「今日から我はお前の家に都を移す。賽銭はいらないから心配するな」
修也の家はミラの都となった。そしてミラは修也にあることを教える。信じる力がないと神は消えてしまうと。
神を動かす勇逸の力、信仰心。修也は信仰心が薄れていく神達と関わっていき修也はとある夢を思い描いていく。
それは一生をかけてミラ達を守り抜いていけるとある夢だった。
後宮物語〜身代わり宮女は皇帝に溺愛されます⁉︎〜
菰野るり
キャラ文芸
寵愛なんていりません!身代わり宮女は3食昼寝付きで勉強がしたい。
私は北峰で商家を営む白(パイ)家の長女雲泪(ユンルイ)
白(パイ)家第一夫人だった母は私が小さい頃に亡くなり、家では第二夫人の娘である璃華(リーファ)だけが可愛がられている。
妹の後宮入りの用意する為に、両親は金持ちの薬屋へ第五夫人の縁談を準備した。爺さんに嫁ぐ為に生まれてきたんじゃない!逃げ出そうとする私が出会ったのは、後宮入りする予定の御令嬢が逃亡してしまい責任をとって首を吊る直前の宦官だった。
利害が一致したので、わたくし銀蓮(インリェン)として後宮入りをいたします。
雲泪(ユンレイ)の物語は完結しました。続きのお話は、堯舜(ヤオシュン)の物語として別に連載を始めます。近日中に始めますので、是非、お気に入りに登録いただき読みにきてください。お願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる