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ビリリリリリリリリリ!
けたたましい目覚ましの音で僕は目を覚ます。
今日でやっと梅雨が本降りを開始した。
外は雨である。でもただの雨ではない気がする。
シトシトと静かにゆっくりと注がれている感じ、こんな優しい雨は僕は好きだった。
学校の制服に着替えて僕は居間に降りる。
「おはよう、ヒカル。ご飯できてるわよ」
「ありがと」
僕は目をぐしぐしとこすりながら椅子に座った。
正直言って僕は朝が苦手だ。夜行性に分類される人間で朝は猫みたいに自分勝手なのだが夜は目はしゃっきりとしている。眠気覚ましのために僕は母さんが入れてくれた麦茶をゴクリと飲み干した。
相当喉が渇いていたのだろう。冷たい麦茶が喉を通って食堂を流れ落ち、胃まで行くのを感じ取ることができた。
朝ごはんはご飯と海苔だ。朝はあんまり食べないのが僕の主義なのでゆっくりとご飯を食べる。
しょっぱい味海苔とホクホクのご飯はよくあう。
箸は止まらずに僕は食べ続ける。人間食べることが一番だ。
それから顔を洗う。日々の洗顔が効果を出してきたのか透き通るように、いやそれは言い過ぎた。
ある程度綺麗に生まれ変わっている。
僕は元々ニキビのあったところをツンツンと人差し指でつつく。
何にもない。僕は鏡越しに笑った。
それから鞄を持って弁当を入れて僕は家のドアを開けて傘をさして雨の中を歩いていく。
傘は雨をボツボツと音を立てて弾いていく。
シトシトと降っている雨も傘によって音が違うんだな。まるで声みたいだ。
その人それぞれの音、声みたいだ。
僕は歩き出す。傘から垂れる水が大粒の水滴となって垂れ落ちる。
雨の量は多いらしい。さすがは梅雨だ。
僕は道行く人を追い越しながら進んでいく。昨日とは違って僕の足は学校へと向いていた。
そんな調子で歩いていると学校につく。正門をくぐった時に僕は副島と出くわした。
「副島、早いんだな」
「あ、梶野。そうだね私はちょっと家が遠いから」
クラスで2番目に関わってくれる人物。僕は彼女へも好意的だった。
その時彼女の靴下がずれて包帯が見える。
「それどうしたの?」
「あ、ちょっとクラブで擦りむいちゃって。」
「何部だっけ?」
「水泳、今はプールサイドで走ってる。裸足になった時に擦りむいちゃった」
『こんなことにも心配してくれるんだー』
あ、こりゃどうも。
「気をつけてね」
「ありがと」
僕は彼女と教室に入ると圭が窓越しにコソコソとなにかをしている。
「あ!?お、おはよう!」
『あっぶねぇ、ルークが見つかるかと思った』
ルークに餌をあげていたんだな。たしかに見つかったらめんどくさいだろう。カラスは世間一般にはあんまり喜ばしくない鳥だから。先生かと思ったんだなぁ。
「何してたの?」
「木ノ実………いや、桜が綺麗だなぁって」
「もう桜散ってるしこれは桜の木じゃないけど」
「ゔぁ……」
「何かあるの?見せてちょうだい」
嫌がる圭を押して副島は窓越しにいるルークを見つけた。
「あら、カラスじゃない」
『嘘って言うのはわかるんだけどなぁー。それ以外がわからんからなこの力は』
ん?今興味深いことを言ったよな?この力?
「ねえ副島、数当てゲームしないか?」
「どうして?」
『数当てが目的じゃない?何かを探ろうとしている?』
さすがだな。
「1から10までの数字を適当に並べ替えて」
「えっと……………いいわよ」
「数は4、7、9、3、8、1、10、2、5、6だね」
「え?すごい!合ってる!」
『何か隠してるな、勘がいいわけじゃないし…』
「何かを隠しているって思ってる副島に質問するけどどうして嘘か本当かがわかるの?」
「おいおいヒカル、さっきから何を言ってんだ?」
『バレてる?まさか…』
「梶野、心読んでる?」
「お見事」
『嘘じゃない、信じられないけど嘘じゃない……』
「副島はどんな能力なんだ?」
「見事な誘導ね。私は人が言った言葉が嘘かどうかがわかるのよ。嘘だったら心に直接嘘だって聞こえる」
これはすごい能力者を見つけたものだ。僕のファインプレーだな。
「え!?能力者?俺も俺も!」
忘れられていることに気がついたのか手をあげて必死にアピールする圭。
「春日野はなんて言うのよ」
「俺のは動物の声が聞こえるんだよ、会話もできる」
「ああ、どうりでカラスと仲良くしてたのね」
「なんでわかるんだよ」
「嘘かどうかがわかる能力って言ったでしょ」
このクラスは一体どうなってるんだ。能力者が三人も。探せば何かと存在するものなんだろうか?
「とりあえず仲間がいたことには嬉しいわね。よろしく、もうマイでいいよ」
「よろしく、マイ」
「マイちゃんよろしく、ルークもよろしくだってさ」
「このカラスルークって言うのね」
「そう、この校舎の屋上に巣を構えている。一応子供もいるんだって」
ルーク親父さんだったんだ。
ていうかこの状況だとルーク子供すっぽかしてんだろ。ただのダメおやじじゃん。
「昨日北沢さんと帰ってたよね、何か繋がりでもあったの?」
マイは僕に聞いてくる。微妙に僕の方が身長が下なので少し下目で会話してくる。見上げて話がしたかった。
「義理のいとこなんだ。この前知り合ったばかりだけど」
「本当にそんな関係があるんだねえ、漫画みたい」
「嘘を発見する能力も漫画みたいだけどね」
「心を読む能力もでしょ」
「おれは?」
どうしてだろう、圭がほったらかしだ。
けどこれで同じ境界の友達が増えた。
そのことに僕は嬉しくなりその場でふふっと微笑む。
きだるすぎる………………………。
雨の中での授業は乗り気がでない。圭は爆睡だしマイは絵を描いてるし僕はボーっとしてるし。
ほのかも一緒かな。しかも雨の日だと補聴器の音が悪くなるのでさぞかし大変そうだ。
少し湿った腕にノートが張り付くので板書が書きづらい。
けどこれが終わって明日を乗り切れば金曜は創立記念日で休み、つまり三連休だ。
三連休で疲れを癒すとして僕は必死に教師の話についていった。
そして迎えた昼休み
「あぁあああああああああああああああああ!もうむりだ!」
「そんなことを叫ぶ元気があれば授業を受けろ」
「勉強なんて自分がしたい時じゃないとやる気でねぇよ」
「力つきるのが早いなぁ」
「そうだよ、もう体力なんて…」
「あの…圭くん」
「ホノカちゃん!」
シャキイン!と彼は背伸びをしてホノカのところにスッ飛んで行った。
クラスの奴らは少々呆れ顔だ。僕もついて行った。
「ヒカル君、昨日大丈夫だった?」
「ごめん、ボッコボコにやられたよ。けど途中で圭が助けてくれて」
「俺助けたんだぜ?すごいだろ?な、な?」
「うん、ありがと」
『静かにしてよ…』
ホノカは補聴器のダイヤルを1段階下げた。
「けど怪我も大丈夫そうね、で今日の相談内容なんだけど」
「うん」
「三連休におじいちゃんの家に行きたいの。ヒカル君案内頼めるかな?」
「おじいちゃんの家に?」
「挨拶をしておきたいの」
おじいちゃんはここから電車で2時間ゆられた所の山に屋敷を構えて住んでいる。
ガラス工芸師をしていてその技術は県からも認められるもの。先祖代々から住んでいる山でほぼ自給自足の生活をしている。畑だってあるし牛小屋もある。鶏もいる。
父さんが住み込みでガラス工芸をしていて最近会っていなかった。
久しぶりに行くのもいいかもな。
「いいよ、圭も行くか?」
「え!?俺も行っていいの?」
「友達2人までなら呼んでもいいから、あと1人は……」
「マイちゃんは?」
「いいね!」
「話は聞いたよ」
「「ぬゔぉ!?」」
振り向くとマイがいたので太い声を出す僕と圭。
それを見てホノカは笑った。
「北沢さんね?はじめまして私は副島舞、マイでいいよ」
「私もほのかでいいよ」
「じゃあ決まりだ。家にかえっておやに連絡してから明日報告だ。交通費は僕が明日言うから。路線は全部把握してるからそう高くはかからないよ」
「わかったわ」
「よっしゃあ!」
「楽しみね」
これが俺たちのグループになるのか。楽しくなりそうだ!
僕は金曜が待ち遠しくなった。
みんな同じだろう。
いつのまにか天気は晴れていた。
けたたましい目覚ましの音で僕は目を覚ます。
今日でやっと梅雨が本降りを開始した。
外は雨である。でもただの雨ではない気がする。
シトシトと静かにゆっくりと注がれている感じ、こんな優しい雨は僕は好きだった。
学校の制服に着替えて僕は居間に降りる。
「おはよう、ヒカル。ご飯できてるわよ」
「ありがと」
僕は目をぐしぐしとこすりながら椅子に座った。
正直言って僕は朝が苦手だ。夜行性に分類される人間で朝は猫みたいに自分勝手なのだが夜は目はしゃっきりとしている。眠気覚ましのために僕は母さんが入れてくれた麦茶をゴクリと飲み干した。
相当喉が渇いていたのだろう。冷たい麦茶が喉を通って食堂を流れ落ち、胃まで行くのを感じ取ることができた。
朝ごはんはご飯と海苔だ。朝はあんまり食べないのが僕の主義なのでゆっくりとご飯を食べる。
しょっぱい味海苔とホクホクのご飯はよくあう。
箸は止まらずに僕は食べ続ける。人間食べることが一番だ。
それから顔を洗う。日々の洗顔が効果を出してきたのか透き通るように、いやそれは言い過ぎた。
ある程度綺麗に生まれ変わっている。
僕は元々ニキビのあったところをツンツンと人差し指でつつく。
何にもない。僕は鏡越しに笑った。
それから鞄を持って弁当を入れて僕は家のドアを開けて傘をさして雨の中を歩いていく。
傘は雨をボツボツと音を立てて弾いていく。
シトシトと降っている雨も傘によって音が違うんだな。まるで声みたいだ。
その人それぞれの音、声みたいだ。
僕は歩き出す。傘から垂れる水が大粒の水滴となって垂れ落ちる。
雨の量は多いらしい。さすがは梅雨だ。
僕は道行く人を追い越しながら進んでいく。昨日とは違って僕の足は学校へと向いていた。
そんな調子で歩いていると学校につく。正門をくぐった時に僕は副島と出くわした。
「副島、早いんだな」
「あ、梶野。そうだね私はちょっと家が遠いから」
クラスで2番目に関わってくれる人物。僕は彼女へも好意的だった。
その時彼女の靴下がずれて包帯が見える。
「それどうしたの?」
「あ、ちょっとクラブで擦りむいちゃって。」
「何部だっけ?」
「水泳、今はプールサイドで走ってる。裸足になった時に擦りむいちゃった」
『こんなことにも心配してくれるんだー』
あ、こりゃどうも。
「気をつけてね」
「ありがと」
僕は彼女と教室に入ると圭が窓越しにコソコソとなにかをしている。
「あ!?お、おはよう!」
『あっぶねぇ、ルークが見つかるかと思った』
ルークに餌をあげていたんだな。たしかに見つかったらめんどくさいだろう。カラスは世間一般にはあんまり喜ばしくない鳥だから。先生かと思ったんだなぁ。
「何してたの?」
「木ノ実………いや、桜が綺麗だなぁって」
「もう桜散ってるしこれは桜の木じゃないけど」
「ゔぁ……」
「何かあるの?見せてちょうだい」
嫌がる圭を押して副島は窓越しにいるルークを見つけた。
「あら、カラスじゃない」
『嘘って言うのはわかるんだけどなぁー。それ以外がわからんからなこの力は』
ん?今興味深いことを言ったよな?この力?
「ねえ副島、数当てゲームしないか?」
「どうして?」
『数当てが目的じゃない?何かを探ろうとしている?』
さすがだな。
「1から10までの数字を適当に並べ替えて」
「えっと……………いいわよ」
「数は4、7、9、3、8、1、10、2、5、6だね」
「え?すごい!合ってる!」
『何か隠してるな、勘がいいわけじゃないし…』
「何かを隠しているって思ってる副島に質問するけどどうして嘘か本当かがわかるの?」
「おいおいヒカル、さっきから何を言ってんだ?」
『バレてる?まさか…』
「梶野、心読んでる?」
「お見事」
『嘘じゃない、信じられないけど嘘じゃない……』
「副島はどんな能力なんだ?」
「見事な誘導ね。私は人が言った言葉が嘘かどうかがわかるのよ。嘘だったら心に直接嘘だって聞こえる」
これはすごい能力者を見つけたものだ。僕のファインプレーだな。
「え!?能力者?俺も俺も!」
忘れられていることに気がついたのか手をあげて必死にアピールする圭。
「春日野はなんて言うのよ」
「俺のは動物の声が聞こえるんだよ、会話もできる」
「ああ、どうりでカラスと仲良くしてたのね」
「なんでわかるんだよ」
「嘘かどうかがわかる能力って言ったでしょ」
このクラスは一体どうなってるんだ。能力者が三人も。探せば何かと存在するものなんだろうか?
「とりあえず仲間がいたことには嬉しいわね。よろしく、もうマイでいいよ」
「よろしく、マイ」
「マイちゃんよろしく、ルークもよろしくだってさ」
「このカラスルークって言うのね」
「そう、この校舎の屋上に巣を構えている。一応子供もいるんだって」
ルーク親父さんだったんだ。
ていうかこの状況だとルーク子供すっぽかしてんだろ。ただのダメおやじじゃん。
「昨日北沢さんと帰ってたよね、何か繋がりでもあったの?」
マイは僕に聞いてくる。微妙に僕の方が身長が下なので少し下目で会話してくる。見上げて話がしたかった。
「義理のいとこなんだ。この前知り合ったばかりだけど」
「本当にそんな関係があるんだねえ、漫画みたい」
「嘘を発見する能力も漫画みたいだけどね」
「心を読む能力もでしょ」
「おれは?」
どうしてだろう、圭がほったらかしだ。
けどこれで同じ境界の友達が増えた。
そのことに僕は嬉しくなりその場でふふっと微笑む。
きだるすぎる………………………。
雨の中での授業は乗り気がでない。圭は爆睡だしマイは絵を描いてるし僕はボーっとしてるし。
ほのかも一緒かな。しかも雨の日だと補聴器の音が悪くなるのでさぞかし大変そうだ。
少し湿った腕にノートが張り付くので板書が書きづらい。
けどこれが終わって明日を乗り切れば金曜は創立記念日で休み、つまり三連休だ。
三連休で疲れを癒すとして僕は必死に教師の話についていった。
そして迎えた昼休み
「あぁあああああああああああああああああ!もうむりだ!」
「そんなことを叫ぶ元気があれば授業を受けろ」
「勉強なんて自分がしたい時じゃないとやる気でねぇよ」
「力つきるのが早いなぁ」
「そうだよ、もう体力なんて…」
「あの…圭くん」
「ホノカちゃん!」
シャキイン!と彼は背伸びをしてホノカのところにスッ飛んで行った。
クラスの奴らは少々呆れ顔だ。僕もついて行った。
「ヒカル君、昨日大丈夫だった?」
「ごめん、ボッコボコにやられたよ。けど途中で圭が助けてくれて」
「俺助けたんだぜ?すごいだろ?な、な?」
「うん、ありがと」
『静かにしてよ…』
ホノカは補聴器のダイヤルを1段階下げた。
「けど怪我も大丈夫そうね、で今日の相談内容なんだけど」
「うん」
「三連休におじいちゃんの家に行きたいの。ヒカル君案内頼めるかな?」
「おじいちゃんの家に?」
「挨拶をしておきたいの」
おじいちゃんはここから電車で2時間ゆられた所の山に屋敷を構えて住んでいる。
ガラス工芸師をしていてその技術は県からも認められるもの。先祖代々から住んでいる山でほぼ自給自足の生活をしている。畑だってあるし牛小屋もある。鶏もいる。
父さんが住み込みでガラス工芸をしていて最近会っていなかった。
久しぶりに行くのもいいかもな。
「いいよ、圭も行くか?」
「え!?俺も行っていいの?」
「友達2人までなら呼んでもいいから、あと1人は……」
「マイちゃんは?」
「いいね!」
「話は聞いたよ」
「「ぬゔぉ!?」」
振り向くとマイがいたので太い声を出す僕と圭。
それを見てホノカは笑った。
「北沢さんね?はじめまして私は副島舞、マイでいいよ」
「私もほのかでいいよ」
「じゃあ決まりだ。家にかえっておやに連絡してから明日報告だ。交通費は僕が明日言うから。路線は全部把握してるからそう高くはかからないよ」
「わかったわ」
「よっしゃあ!」
「楽しみね」
これが俺たちのグループになるのか。楽しくなりそうだ!
僕は金曜が待ち遠しくなった。
みんな同じだろう。
いつのまにか天気は晴れていた。
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