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帰り
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5時限目の予鈴がなる。
5時限目というと睡魔が襲ってくる時間帯で有名だが僕は1時間目の時点でもう睡魔に襲われていたので全く眠くならなかった。前の席の春日野は三途の川を渡りかけている。大丈夫か?
「おい春日野ー、春日野ー」
こんこんと机を叩かれて彼は気づきハッと起き上がる。
「ヒャイ!?」
あまりにも滑稽な声を出したのでクラスは爆笑の嵐だ。
「スンマセン、せんせい」
春日野は少しおちゃらけているところがあるが成績は校内の四天王とされており運動はある程度できるほどらしい。
それ故に女子からの人気も高く少し気になる男の子の地位を持っている。
自然とそんな人物が自分と関わってくれているので根はとってもいいやつなんだと思った。
僕は目をこすりながら必死に授業を聞いている春日野を見てそう思った。
「あーーーーーーーーー、疲れるわーーーー」
「後1時間だよ、ガンバ」
授業が終わるなりそうそう僕の机にも垂れ込み居眠りをしようとする春日野。
こいつは変なところでの意思が強い。見てたらこっちも眠くなった。そんな時だ。
『待ち伏せするか』
声だ、山内の。まさしく待ち伏せする獣が舌を出して呼吸しているような声だった。
『何かの関係がありそうだな、梶野と北沢』
バレてるな。僕はゴクリと唾を飲む。
『捕まえて問い詰めてやる』
何をしたいんだ?全く……。
僕は呆れ返った。今日はホノカと春日野と三人で帰ることにしよう。
6限の予鈴がなった。
6限は我らが木村先生だ。この先生は僕にとってなんらかの余韻を残す先生だった。一回先生と一対一で話し合う機会があった。
能力のことで顔が曇っていたのだろう。先生に呼び止められたのだ。
当然能力のことは伏せてなんとなく避けられている気がする。
そんな風に先生に伝えたところ先生は腕を組んで唸った。
それからポツリと
「なあ梶野、一度深く考えて見たらどうだ?」
「ふかく?」
「梶野、お前はいつも他人と関わってきただろ?」
「他人とじゃないと生活できないですからね」
「1人ってどう思う?」
「寂しいものですよ」
「そうか、先生は1人も大事だと思うぞ」
その当時の僕は理解に苦しんでいた。
それもそのはず他人のために生きるのが正義って思っていたのが僕なのだから。
そんな僕に先生はこういった。
「孤独も立派な軌跡だと思うぞ。」
ゆっくりと言った。
それだけだ。
それだけ言って先生は去っていった。本当にそれだけだった。
孤独も軌跡になる。
そんな奇跡があるのか?僕は先生の言葉を信じることができなかった。そして不登校だ。
複雑な気持ちで6時間目を終えた。
終礼を終えて春日野が飛び込んでくる。
「おい行くぞ!彼女が帰ってしまうだろ?」
「そう焦んなって落ち着け!」
僕の肩を掴んでゆっさゆっさ揺らしながら歩かされる。
下駄箱の方へ行くと山内がホノカに見えないように隠れていた。
『よし、なんて声をかけようかな…物を近くに落として接近するか?不自然かな』
お前が隠れてる時点で不自然だわ。なんだろうこの不器用男は。
山内が自分の筆箱をいい感じのタイミングでいい感じの場所に落とした。ここまでは完璧なのになぁ。
あいつはその筆箱の先に僕たちがいることにきずいてない。
ガタ!とホノカの足元で筆箱が音を立てる。だがしかし、そもそも彼女は補聴器の手入れをしていたので音がほぼ聞こえていない状況だったのだ。
音はたったが全くき付かず視線の先に僕がいたことに気がついていた。
「ヒカル君!」
かわいそうに、どこまでも残念なやつだ。
僕は生まれて初めて上辺以外で同情した。
彼女は筆箱に気がつくことなく僕の元へ小走りで来る。手を振りながら駆け寄ってくる姿は可愛らしい。
「となりのクラスなんて早く言ってよー」
「すまんな、俺も朝知ったばかりだ」
『え?何があった?俺の計画は失敗していたのか?彼女はグルだったのか?俺のことなんて見てなかったよな………』
ダメだ同時に山内の声が入り込んでくるので全く集中して聞けない。それにしてもさっきのがおかしすぎてにやけが止まらない。
「ヒカル君…隣の人、だれ?」
ようやく春日野の話題になった。
僕は春日野の肩をバシンと叩く。
春日野はガタガタ震えながら自己紹介をした。
「か、か、か、春日野、春日野圭です」
「春日野…圭君?私は北沢ホノカ、ヒカル君から聞いてるかな?ホノカでいいよ」
「お、俺も圭でいいよ」
「そっか、圭君よろしく」
春日野はなんらかの興奮を感じたようだ。
『生きててよかったぁーーーーーーーー!!!!!』
「帰ろっか」
僕たちは歩き出した。ドロロとした感情を抱く山内はほっといて。
「ホノカちゃんってクラブ入るの?」
「あー、どうしようかなー。興味があるのがないからなー」
「あ、でも入らない方が一緒に帰れるからいいかも」
「なにそれー?」
春日野とっても楽しそうだ。楽しんでもらえて何よりこいつに紹介してよかったな。
彼女も楽しそうに笑ってる。ドライな顔よりもこの顔の方が可愛い。
「さっきの山内みたか?梶野」
「あー、マジで面白かったよね」
「タイミングだよなハハハハハ!」
彼は腹を抱えて笑っていた。なんだろう多人数で行動するのも悪くないな。僕はいつのまにか話の中に馴染んでいた。
耳に関しては彼は空気を読んで聞かずに気にしてない風を装っていた。
『耳が聞こえないんだろうな』
こいつはおちゃらけたやつだが本当にいいやつなんだな。僕は友達になれたことに感謝した。
そして僕らは彼女の家の近くまで来た。春日野はホノカの家とは少し離れたところなのでここで別れてホノカも家に帰っていった。
僕は1人になっていた。
「あのさくらの道を通るか」
あの道は一直線で行ける道なので1番の近道みたいなものだった。
僕は少し早歩きで道を進んだ。
ザクザクと音がする。僕の足音以外だと気が揺れている音しかしない。
かなりゆっくり歩いてここまで来たらしくもう四時を超えている。
いつもの時間だともう家についているはずなので変な心配をされたらめんどくさいな。
僕はさらに早めに進もうとした時、声がした。
「見つけた」
その声は今までで一番聞きたくなかった声だった。僕は振り返る。
「なんだよ、山内」
山内だ。目をギラギラと光らせた山内がいた。
「よくも恥をかかせてくれたな」
「かかせてないし」
「彼女との関係は?」
「知り合いだけど」
「にしては深いよな?」
「知って何になるんだよ」
彼はぐっと下唇を噛んで遅黙る。
これぐらいの切り返しでおし黙るなら何も言うなと思う。
それが顔に現れていたんだろうか。彼は一瞬白い顔となりそこから赤く染まっていった。
典型的な怒り方だな。
僕はこのまま無視していこうと思い踵を返して歩き出した。すると彼は「ま、待て!」と叫びながら僕の腕を掴む。
僕は腕を振るいキッと睨む。
彼はそれに逆上したらしく僕に腕を振るった。
ごん!と鈍い音がして僕の頭に痛みが走る。
僕殴られたな。そのまま押し倒されて僕は好き放題に殴られた。
「どうして、どうしてお前だけが!お前だけがチヤホヤされるんだ!」
彼は殴る。ひたすら殴る。
人間やり場のない怒りを持つのは当然だ。かといってその矛先を関係ない人に向けるなんてこんなことが起きていいはずがない。
「俺だったら、俺だったらもっとうまく、みんなの役にたてるのに…」
人間ここまで汚くなってしまうのか。僕は失望した。昨日の気持ちなんて吹き飛ぼうとしていた。
しょうがない。今日は殴られてやろう。不安定な自我が僕を揺さぶり続けた結果悪い方向へと傾いた。
どうせこの場は借りられたものだ。
その時だった。
「カァー」
鳴き声が聞こえた。この変に甲高い声は、カラスか?
僕は半身を起き上がらせる。カラスが一匹路上に佇んでいた。
ただのカラスではない。僕はそう実感した。眼は知的な輝きを放っている。
その時、
「ここにいたのか」
カラスと共に姿を表した人物。それは先ほど別れたばかりのクラスメイト
春日野圭、本人だった。
5時限目というと睡魔が襲ってくる時間帯で有名だが僕は1時間目の時点でもう睡魔に襲われていたので全く眠くならなかった。前の席の春日野は三途の川を渡りかけている。大丈夫か?
「おい春日野ー、春日野ー」
こんこんと机を叩かれて彼は気づきハッと起き上がる。
「ヒャイ!?」
あまりにも滑稽な声を出したのでクラスは爆笑の嵐だ。
「スンマセン、せんせい」
春日野は少しおちゃらけているところがあるが成績は校内の四天王とされており運動はある程度できるほどらしい。
それ故に女子からの人気も高く少し気になる男の子の地位を持っている。
自然とそんな人物が自分と関わってくれているので根はとってもいいやつなんだと思った。
僕は目をこすりながら必死に授業を聞いている春日野を見てそう思った。
「あーーーーーーーーー、疲れるわーーーー」
「後1時間だよ、ガンバ」
授業が終わるなりそうそう僕の机にも垂れ込み居眠りをしようとする春日野。
こいつは変なところでの意思が強い。見てたらこっちも眠くなった。そんな時だ。
『待ち伏せするか』
声だ、山内の。まさしく待ち伏せする獣が舌を出して呼吸しているような声だった。
『何かの関係がありそうだな、梶野と北沢』
バレてるな。僕はゴクリと唾を飲む。
『捕まえて問い詰めてやる』
何をしたいんだ?全く……。
僕は呆れ返った。今日はホノカと春日野と三人で帰ることにしよう。
6限の予鈴がなった。
6限は我らが木村先生だ。この先生は僕にとってなんらかの余韻を残す先生だった。一回先生と一対一で話し合う機会があった。
能力のことで顔が曇っていたのだろう。先生に呼び止められたのだ。
当然能力のことは伏せてなんとなく避けられている気がする。
そんな風に先生に伝えたところ先生は腕を組んで唸った。
それからポツリと
「なあ梶野、一度深く考えて見たらどうだ?」
「ふかく?」
「梶野、お前はいつも他人と関わってきただろ?」
「他人とじゃないと生活できないですからね」
「1人ってどう思う?」
「寂しいものですよ」
「そうか、先生は1人も大事だと思うぞ」
その当時の僕は理解に苦しんでいた。
それもそのはず他人のために生きるのが正義って思っていたのが僕なのだから。
そんな僕に先生はこういった。
「孤独も立派な軌跡だと思うぞ。」
ゆっくりと言った。
それだけだ。
それだけ言って先生は去っていった。本当にそれだけだった。
孤独も軌跡になる。
そんな奇跡があるのか?僕は先生の言葉を信じることができなかった。そして不登校だ。
複雑な気持ちで6時間目を終えた。
終礼を終えて春日野が飛び込んでくる。
「おい行くぞ!彼女が帰ってしまうだろ?」
「そう焦んなって落ち着け!」
僕の肩を掴んでゆっさゆっさ揺らしながら歩かされる。
下駄箱の方へ行くと山内がホノカに見えないように隠れていた。
『よし、なんて声をかけようかな…物を近くに落として接近するか?不自然かな』
お前が隠れてる時点で不自然だわ。なんだろうこの不器用男は。
山内が自分の筆箱をいい感じのタイミングでいい感じの場所に落とした。ここまでは完璧なのになぁ。
あいつはその筆箱の先に僕たちがいることにきずいてない。
ガタ!とホノカの足元で筆箱が音を立てる。だがしかし、そもそも彼女は補聴器の手入れをしていたので音がほぼ聞こえていない状況だったのだ。
音はたったが全くき付かず視線の先に僕がいたことに気がついていた。
「ヒカル君!」
かわいそうに、どこまでも残念なやつだ。
僕は生まれて初めて上辺以外で同情した。
彼女は筆箱に気がつくことなく僕の元へ小走りで来る。手を振りながら駆け寄ってくる姿は可愛らしい。
「となりのクラスなんて早く言ってよー」
「すまんな、俺も朝知ったばかりだ」
『え?何があった?俺の計画は失敗していたのか?彼女はグルだったのか?俺のことなんて見てなかったよな………』
ダメだ同時に山内の声が入り込んでくるので全く集中して聞けない。それにしてもさっきのがおかしすぎてにやけが止まらない。
「ヒカル君…隣の人、だれ?」
ようやく春日野の話題になった。
僕は春日野の肩をバシンと叩く。
春日野はガタガタ震えながら自己紹介をした。
「か、か、か、春日野、春日野圭です」
「春日野…圭君?私は北沢ホノカ、ヒカル君から聞いてるかな?ホノカでいいよ」
「お、俺も圭でいいよ」
「そっか、圭君よろしく」
春日野はなんらかの興奮を感じたようだ。
『生きててよかったぁーーーーーーーー!!!!!』
「帰ろっか」
僕たちは歩き出した。ドロロとした感情を抱く山内はほっといて。
「ホノカちゃんってクラブ入るの?」
「あー、どうしようかなー。興味があるのがないからなー」
「あ、でも入らない方が一緒に帰れるからいいかも」
「なにそれー?」
春日野とっても楽しそうだ。楽しんでもらえて何よりこいつに紹介してよかったな。
彼女も楽しそうに笑ってる。ドライな顔よりもこの顔の方が可愛い。
「さっきの山内みたか?梶野」
「あー、マジで面白かったよね」
「タイミングだよなハハハハハ!」
彼は腹を抱えて笑っていた。なんだろう多人数で行動するのも悪くないな。僕はいつのまにか話の中に馴染んでいた。
耳に関しては彼は空気を読んで聞かずに気にしてない風を装っていた。
『耳が聞こえないんだろうな』
こいつはおちゃらけたやつだが本当にいいやつなんだな。僕は友達になれたことに感謝した。
そして僕らは彼女の家の近くまで来た。春日野はホノカの家とは少し離れたところなのでここで別れてホノカも家に帰っていった。
僕は1人になっていた。
「あのさくらの道を通るか」
あの道は一直線で行ける道なので1番の近道みたいなものだった。
僕は少し早歩きで道を進んだ。
ザクザクと音がする。僕の足音以外だと気が揺れている音しかしない。
かなりゆっくり歩いてここまで来たらしくもう四時を超えている。
いつもの時間だともう家についているはずなので変な心配をされたらめんどくさいな。
僕はさらに早めに進もうとした時、声がした。
「見つけた」
その声は今までで一番聞きたくなかった声だった。僕は振り返る。
「なんだよ、山内」
山内だ。目をギラギラと光らせた山内がいた。
「よくも恥をかかせてくれたな」
「かかせてないし」
「彼女との関係は?」
「知り合いだけど」
「にしては深いよな?」
「知って何になるんだよ」
彼はぐっと下唇を噛んで遅黙る。
これぐらいの切り返しでおし黙るなら何も言うなと思う。
それが顔に現れていたんだろうか。彼は一瞬白い顔となりそこから赤く染まっていった。
典型的な怒り方だな。
僕はこのまま無視していこうと思い踵を返して歩き出した。すると彼は「ま、待て!」と叫びながら僕の腕を掴む。
僕は腕を振るいキッと睨む。
彼はそれに逆上したらしく僕に腕を振るった。
ごん!と鈍い音がして僕の頭に痛みが走る。
僕殴られたな。そのまま押し倒されて僕は好き放題に殴られた。
「どうして、どうしてお前だけが!お前だけがチヤホヤされるんだ!」
彼は殴る。ひたすら殴る。
人間やり場のない怒りを持つのは当然だ。かといってその矛先を関係ない人に向けるなんてこんなことが起きていいはずがない。
「俺だったら、俺だったらもっとうまく、みんなの役にたてるのに…」
人間ここまで汚くなってしまうのか。僕は失望した。昨日の気持ちなんて吹き飛ぼうとしていた。
しょうがない。今日は殴られてやろう。不安定な自我が僕を揺さぶり続けた結果悪い方向へと傾いた。
どうせこの場は借りられたものだ。
その時だった。
「カァー」
鳴き声が聞こえた。この変に甲高い声は、カラスか?
僕は半身を起き上がらせる。カラスが一匹路上に佇んでいた。
ただのカラスではない。僕はそう実感した。眼は知的な輝きを放っている。
その時、
「ここにいたのか」
カラスと共に姿を表した人物。それは先ほど別れたばかりのクラスメイト
春日野圭、本人だった。
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