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きこえる
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徐々に昇ってくる朝日が僕の目にきらめきしかめ面をした。
今日は月曜日、一週間の中で一番憂鬱な日なのだ。普通の中学生ならね。
今日は6月10日の月曜日、6月に入ったのに今年の梅雨はサボり気味だ。ここ数日かんかん照りの晴れである。
空は笑っているかのように、もういいと言ってしまうほどの晴れ模様である。
ちなみに僕の心は曇り空だ。
何故かって人は聞くかもしれない。けど僕は人に打ち明ける気力がない。
言っても信じてもらえるわけじゃない。
僕が曇り空な理由。簡潔に言うと学校に馴染めていないのだ。
月曜日は学校に通っている普通の人は憂鬱だ。
僕の場合毎日が日曜日みたいなのに僕は学校に行く理由がなくお荷物感がハンパない。
親切な人なら訪ねてくれるだろう。
「どうして不登校なんかになったの?」
それが信じてくれないことなんだよ。
僕は心の声を聞くことが出来る。
もっと親切な人は勘が鋭いのかと無理に思ってくれるかもしれない。
遠慮はいらない。本当に聞こえるのだ。
例えば目の前に人がいるとする。
その人が休日にドライブに行こうと思った。
するとその人の心、何を思ったのかが、
「休日だし、ドライブにでも行くか」
と言ったように心が僕に語っているように聞こえるのだ。
何故こんなことが出来るのかが全くわからないし、見当もつかない。一時本気でこの能力を解明しようと市立図書館のオカルト系書籍や脳に関する書籍を並べて読み込んだ時期があった。
しかしそこで得た情報は第六感が働き人の感情が読める能力が存在する。テレパシーと並びにエンパシーというらしい。当たり前だがどうして出来るようになったのかは分からなかった。わかったところで何もないのだが。
この能力に気づいたのは僕が小学校一年生の頃だ。
教室で数当てゲームをしていた。1から10までの数字を思い浮かべて回答者が当てるというよくある暇つぶしだ。
ただの運ゲーになるはずだったのだが僕の場合違った。
聞こえるのだ。何を選んでいるかが聞こえるのだ。
その聞こえた数字を半信半疑で答えると驚いた顔で正解!と答えた。
これが10連続で一発正解。偶然なはずがない。
その当時の僕は驚きすぎて毎日が楽しかったのを覚えている。
自分はテレビの中のヒーローになったような気分だった。
そして相手の気持ちがわかるので人に嫌われたくなかった僕は人のために、自分のために力を使った。
今考えてみると僕の今の性格はここからだったのかもしれない。
少し違った方向に向かって進んでいる僕は自分さえも気がつくことができなかった。
高学年にもなると委員会が始まる。クラスで学級委員長を決める際にみんなから推薦を受けていたのを覚えている。
ここまでは良かった。僕にとってとても楽しい日々だった。
しかし全盛期はここまで。
中学生になってからは能力がエスカレートしていった。
聞きたくもないようなおぞましい声が僕の頭に響いた。
「梶野の奴、いっつもでしゃばりやがって、死ねばいいのに」
僕はこの声を確かに聞いた。
声の方向を見てみるとかつて僕を委員長に推薦した人だった。
周りもそう、僕に関する聞きたくもないような声を出していく。
「インキャラがしゃしゃってんじゃねえよ」
「お前のせいで俺の出番がなくなるだろ」
「気分ばっかりとりやがって」
僕は聞こえてくる嫉妬や精神的暴力の爆音に必死に耳を塞いで遮断しようとした。
かといって声がやむはずがない。
その日の僕はトボトボと足を引きずって家の扉を開けた。
死んだ顔となって家に入った僕を見て母さんはかなりびっくりしたようだ。
無理もない、昨日までずっと笑っているような人間だったから。
そんな母さんに逃げるように自分の部屋に入った僕は鍵をかけてドアにズルズルともたれこみ掠れた声で泣いた。
対して感情のこもってない機械のような涙だった。
何がいけなかったんだ?
どうして責められる必要がある?
僕がいなかったら誰か代わりにしていたの?
僕がわかるはずがなかった。
わかったことはこれだけ、おかしいのは…僕だった。
僕はベランダの塀にもたれこみコーヒー牛乳を飲む。
飲む、飲む、ひたすら飲む。
もうこれで不登校二週間目。僕は不登校の登龍門をくぐっていた。
親はご飯を食べる時以外は部屋をでなくなった僕に対してかなり困惑していた。
「どうして?」「甘やかせたか?」「親の中も良かったはず」「育て方を間違えたのか?」
いうだけ無駄なのに、ここまで話を拗らせたのは僕でも学校のみんなでもない。
能力のせいだ。
神様は僕に何の恨みがあってこの能力を授けたのか全くわからない。
僕は自分が嫌いだ。
人間という自分が嫌いだ。
それから2時間が経過
すっかり空になり中身も乾ききっているのに僕はまだストローを吸っていた。
喉はすでに渇いている。
カラカラにね。
味も何もない生活だ。
今日も素面な1日を送ろうかとベランダから自分のベッドにダイブしようと思うと階段を上る音がする。
さしあたり大きくはないがよく響く音。これは母さんだな。
「ヒカル?起きてる?」
母さんだ。優しい声で僕を読んでいる。
これじゃあ無視ができないな。
「なに?」
僕が返事をするとカチャリとドアを開ける。
表面上は笑っているが相当やつれているのだろう。
僕は聞こえる。
「そろそろ学校に行ってほしいわ」
しかめ面が表に出ないように顔の筋肉にぐっと力を込めた。
「ヒカル、お使いとか興味ある?」
「おつかい?」
学校に行かせるのではなかったのか?ていうか買い物なんて行ったら学校にバレるぞ。
「誠おじさんがね。孤児院から女の子を迎えることになったのよ、だから仲良くなってきたら?」
全くの予想外だった。
誠おじさんは母さんの弟、つまり僕のおじさんだ。
そのおじさんが里親になったということか?僕に血の繋がりのないいとこができるのか?
本気で考えていたのだろう。母さんは僕の眉間を見てニヤリとした。
「行ってくれる?」
これじゃあもう逃げれないだろう。僕は渋々了承した。
「全く、めんどくさいおつかいだよ」
僕はブツブツと呟きながら自転車に鍵を差し込んだ。
ガチャコン!と少し錆びた音がして自転車はいつでも?と言わんばかりに佇んでいた。
後輪の枷をとってやり、スッとサドルにまたがる。
少し硬いサドルだから腰が痛む。
僕は車庫の出口から器用に扉を開けて久しぶりの外の世界に飛び出した。
外は晴れてはいるが少しジメッとした空気で僕の頬を塗りたくるように撫でていく。
全く手入れのしていない自転車だったのでチェーンは錆びてガリガリと音を立てる。
すまんな、いい自転車なのに。
僕は家のある住宅街を抜けて河川敷沿いの自転車道に出た。
この自転車道を道なりに行くとおじさんの家のある住宅街に出る。
僕はこの道が好きだった。
ちょうど僕の住宅街からおじさんの家まで桜の木がアーチみたいに植えられている。
春になればトンネルみたいに花が咲く。
もう花は散っているが葉桜が日の光をちょうどいい感じにまで遮断してくれるので先ほどのジメジメした風じゃなくサラリと僕の頬を撫でてくれる風となる。
頬から首を伝い薄手のシャツの中に潜り込み抜けていく風にくすぐったいような感覚を覚え、僕はフフっと微笑んだ。
そよ風とたわむれているとトンネルを抜ける。
そこから自転車道を降りる下り坂となる。
さっきよりも鋭い風が僕を凪いでいく。
この風も好きだった。
下り坂を出れば家までもうすぐだ。
僕はさっきの坂の勢いを落とさないままペダルを踏む。
そして少し入り組んだ曲がり角を曲がって行くとおじさんの家が見えてきた。
家自体は普通であるが広い庭がある家だ。
僕の家は車庫があるが庭がない。
庭が羨ましくてほしいと行っていた小学生の頃を思い出す。
表札には母さんの旧姓の北沢と書かれている。
ここで間違いない。
ピンポーン
僕はインターホンを押した。
しかし反応がない。
あれ?おかしいな。
いつもなら飛びつくようにおばさんがくるのに。
ピンポーン
反応なし。
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン!
まさかの留守だった。
まさか母さんのグルだったのか?
せっかくここまで来たのに、行きの心地よさを返せ!
僕がそう思っていると澄んだ声が聞こえた。
今までに聞いたことのない声、
「どうしたんだろう、この人?」
今日は月曜日、一週間の中で一番憂鬱な日なのだ。普通の中学生ならね。
今日は6月10日の月曜日、6月に入ったのに今年の梅雨はサボり気味だ。ここ数日かんかん照りの晴れである。
空は笑っているかのように、もういいと言ってしまうほどの晴れ模様である。
ちなみに僕の心は曇り空だ。
何故かって人は聞くかもしれない。けど僕は人に打ち明ける気力がない。
言っても信じてもらえるわけじゃない。
僕が曇り空な理由。簡潔に言うと学校に馴染めていないのだ。
月曜日は学校に通っている普通の人は憂鬱だ。
僕の場合毎日が日曜日みたいなのに僕は学校に行く理由がなくお荷物感がハンパない。
親切な人なら訪ねてくれるだろう。
「どうして不登校なんかになったの?」
それが信じてくれないことなんだよ。
僕は心の声を聞くことが出来る。
もっと親切な人は勘が鋭いのかと無理に思ってくれるかもしれない。
遠慮はいらない。本当に聞こえるのだ。
例えば目の前に人がいるとする。
その人が休日にドライブに行こうと思った。
するとその人の心、何を思ったのかが、
「休日だし、ドライブにでも行くか」
と言ったように心が僕に語っているように聞こえるのだ。
何故こんなことが出来るのかが全くわからないし、見当もつかない。一時本気でこの能力を解明しようと市立図書館のオカルト系書籍や脳に関する書籍を並べて読み込んだ時期があった。
しかしそこで得た情報は第六感が働き人の感情が読める能力が存在する。テレパシーと並びにエンパシーというらしい。当たり前だがどうして出来るようになったのかは分からなかった。わかったところで何もないのだが。
この能力に気づいたのは僕が小学校一年生の頃だ。
教室で数当てゲームをしていた。1から10までの数字を思い浮かべて回答者が当てるというよくある暇つぶしだ。
ただの運ゲーになるはずだったのだが僕の場合違った。
聞こえるのだ。何を選んでいるかが聞こえるのだ。
その聞こえた数字を半信半疑で答えると驚いた顔で正解!と答えた。
これが10連続で一発正解。偶然なはずがない。
その当時の僕は驚きすぎて毎日が楽しかったのを覚えている。
自分はテレビの中のヒーローになったような気分だった。
そして相手の気持ちがわかるので人に嫌われたくなかった僕は人のために、自分のために力を使った。
今考えてみると僕の今の性格はここからだったのかもしれない。
少し違った方向に向かって進んでいる僕は自分さえも気がつくことができなかった。
高学年にもなると委員会が始まる。クラスで学級委員長を決める際にみんなから推薦を受けていたのを覚えている。
ここまでは良かった。僕にとってとても楽しい日々だった。
しかし全盛期はここまで。
中学生になってからは能力がエスカレートしていった。
聞きたくもないようなおぞましい声が僕の頭に響いた。
「梶野の奴、いっつもでしゃばりやがって、死ねばいいのに」
僕はこの声を確かに聞いた。
声の方向を見てみるとかつて僕を委員長に推薦した人だった。
周りもそう、僕に関する聞きたくもないような声を出していく。
「インキャラがしゃしゃってんじゃねえよ」
「お前のせいで俺の出番がなくなるだろ」
「気分ばっかりとりやがって」
僕は聞こえてくる嫉妬や精神的暴力の爆音に必死に耳を塞いで遮断しようとした。
かといって声がやむはずがない。
その日の僕はトボトボと足を引きずって家の扉を開けた。
死んだ顔となって家に入った僕を見て母さんはかなりびっくりしたようだ。
無理もない、昨日までずっと笑っているような人間だったから。
そんな母さんに逃げるように自分の部屋に入った僕は鍵をかけてドアにズルズルともたれこみ掠れた声で泣いた。
対して感情のこもってない機械のような涙だった。
何がいけなかったんだ?
どうして責められる必要がある?
僕がいなかったら誰か代わりにしていたの?
僕がわかるはずがなかった。
わかったことはこれだけ、おかしいのは…僕だった。
僕はベランダの塀にもたれこみコーヒー牛乳を飲む。
飲む、飲む、ひたすら飲む。
もうこれで不登校二週間目。僕は不登校の登龍門をくぐっていた。
親はご飯を食べる時以外は部屋をでなくなった僕に対してかなり困惑していた。
「どうして?」「甘やかせたか?」「親の中も良かったはず」「育て方を間違えたのか?」
いうだけ無駄なのに、ここまで話を拗らせたのは僕でも学校のみんなでもない。
能力のせいだ。
神様は僕に何の恨みがあってこの能力を授けたのか全くわからない。
僕は自分が嫌いだ。
人間という自分が嫌いだ。
それから2時間が経過
すっかり空になり中身も乾ききっているのに僕はまだストローを吸っていた。
喉はすでに渇いている。
カラカラにね。
味も何もない生活だ。
今日も素面な1日を送ろうかとベランダから自分のベッドにダイブしようと思うと階段を上る音がする。
さしあたり大きくはないがよく響く音。これは母さんだな。
「ヒカル?起きてる?」
母さんだ。優しい声で僕を読んでいる。
これじゃあ無視ができないな。
「なに?」
僕が返事をするとカチャリとドアを開ける。
表面上は笑っているが相当やつれているのだろう。
僕は聞こえる。
「そろそろ学校に行ってほしいわ」
しかめ面が表に出ないように顔の筋肉にぐっと力を込めた。
「ヒカル、お使いとか興味ある?」
「おつかい?」
学校に行かせるのではなかったのか?ていうか買い物なんて行ったら学校にバレるぞ。
「誠おじさんがね。孤児院から女の子を迎えることになったのよ、だから仲良くなってきたら?」
全くの予想外だった。
誠おじさんは母さんの弟、つまり僕のおじさんだ。
そのおじさんが里親になったということか?僕に血の繋がりのないいとこができるのか?
本気で考えていたのだろう。母さんは僕の眉間を見てニヤリとした。
「行ってくれる?」
これじゃあもう逃げれないだろう。僕は渋々了承した。
「全く、めんどくさいおつかいだよ」
僕はブツブツと呟きながら自転車に鍵を差し込んだ。
ガチャコン!と少し錆びた音がして自転車はいつでも?と言わんばかりに佇んでいた。
後輪の枷をとってやり、スッとサドルにまたがる。
少し硬いサドルだから腰が痛む。
僕は車庫の出口から器用に扉を開けて久しぶりの外の世界に飛び出した。
外は晴れてはいるが少しジメッとした空気で僕の頬を塗りたくるように撫でていく。
全く手入れのしていない自転車だったのでチェーンは錆びてガリガリと音を立てる。
すまんな、いい自転車なのに。
僕は家のある住宅街を抜けて河川敷沿いの自転車道に出た。
この自転車道を道なりに行くとおじさんの家のある住宅街に出る。
僕はこの道が好きだった。
ちょうど僕の住宅街からおじさんの家まで桜の木がアーチみたいに植えられている。
春になればトンネルみたいに花が咲く。
もう花は散っているが葉桜が日の光をちょうどいい感じにまで遮断してくれるので先ほどのジメジメした風じゃなくサラリと僕の頬を撫でてくれる風となる。
頬から首を伝い薄手のシャツの中に潜り込み抜けていく風にくすぐったいような感覚を覚え、僕はフフっと微笑んだ。
そよ風とたわむれているとトンネルを抜ける。
そこから自転車道を降りる下り坂となる。
さっきよりも鋭い風が僕を凪いでいく。
この風も好きだった。
下り坂を出れば家までもうすぐだ。
僕はさっきの坂の勢いを落とさないままペダルを踏む。
そして少し入り組んだ曲がり角を曲がって行くとおじさんの家が見えてきた。
家自体は普通であるが広い庭がある家だ。
僕の家は車庫があるが庭がない。
庭が羨ましくてほしいと行っていた小学生の頃を思い出す。
表札には母さんの旧姓の北沢と書かれている。
ここで間違いない。
ピンポーン
僕はインターホンを押した。
しかし反応がない。
あれ?おかしいな。
いつもなら飛びつくようにおばさんがくるのに。
ピンポーン
反応なし。
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン!
まさかの留守だった。
まさか母さんのグルだったのか?
せっかくここまで来たのに、行きの心地よさを返せ!
僕がそう思っていると澄んだ声が聞こえた。
今までに聞いたことのない声、
「どうしたんだろう、この人?」
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