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Part 2. 蜜月
悶々としながら、お風呂を借りる※
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「まってて、拭くもの持ってくる」
遠矢は立ち上がると、棚からドライティッシュとウェットティッシュの箱をおろした。
「わりぃ……」
良平はパンツを脱ごうとしてさすがに躊躇う。
この汚い状況を、見せるのか? 遠矢に……。
良平はわれにかえって、その異常な状況を改めて認識した。
男友達の家で、男友達にキスして、激しく抱き合い、その身体で射精した?
良平は真っ赤になった。
遠矢はそんな良平の表情をみて言った。
「僕、出てようか? 自分でやる?」
「え? あ、すまねえ……外してて。頼むわ……」
遠矢は顔をそむけて、部屋のドアから外に出た。
「必要なものがあれば持ってくるよ」
「わりぃ…」
良平はひたすら謝り、床にこぼさないようにパンツを抜いだ。
『うわ……』
良平の予想以上に、それはパンツの中になみなみと湛えられていた。自分でした時も、こんな量になったことはない。
「これ、ティッシュじゃダメだ。何か、拭くものか捨てるもの無い?」
「わかった!」
遠矢は叫ぶと階段をトントントン、と勢いよく降りていった。
テキパキとタオルやゴミ箱に、ビニール袋を取ってくる。
ビニール袋にティッシュで液を搔き落とす。
『うわ、くせぇ……あーもう、遠矢の家で、遠矢の部屋で、こんなことするなんて……』
良平は液を隠すように上からティッシュで覆い、少しでも吸わせた。
そしてパンツの残った液を拭き取る。
良平の身体に残った部分は、既に乾いてカピカピになりつつあった。
遠矢がタオルをお湯で絞り、良平に渡した。
先端に溜まったものをティッシュで拭い、タオルで周りや腰を拭く。
『こ、これ、遠矢のタオルだよな。なんかいい匂いするし……』
良平のペニスの先端がピン、と跳ね上がり、残った液が散った。
『わ、わわわっ』
良平は慌てて散った液をゴシゴシと拭き取った。
『ああー最低だ……もう、最悪……』
「パンツとズボン、洗濯機で洗うよ。乾燥機かけて、帰る頃には乾くと思う」
「わりー、ほんとごめん」
「いいよ、ごめんなんていらないって」
遠矢は言いながら洗濯カゴを渡す。
「洗うものここに入れて。お風呂つけてくる。ゴミも捨てるね」
遠矢はテキパキと言って階段を降りていった。
『なんか、凄い頼もしいな……』
良平は遠矢に初めてそう感じた。
『あー、まずい。顔とか趣味だけじゃないや。俺自身、なんか遠矢を凄く好きになってるかも』
こんなのこと、誰にも感じたことはない。
『いや感じるわけ無いだろ、こんなの』
女の子を外見だけじゃなくて、本当に好きになる時って、こんな感じなんだろうか。
『いやこいつは女じゃねえし……いや、もうそんなこと関係ねえか……』
憧れた女の子はいた。付き合うまねごとをしたこともある。
おたがい飽きて離れていったが、まあいいか、と思った。
だが、遠矢からは離れられるだろうか。とてもそうは思えない。
良平は風呂を借りた。
シャワーを浴び、股間の汚れをゴシゴシとボディーソープで落とす。
『人んちの風呂でこんなことやってるなんて、あー、すげー恥ずかしい……』
湯船に沈み、ちら、と浴場内を見回した。遠矢のものと思しきボトルやアカスリが並んでいる。
『なにこの状況、むっちゃエロくね?』
用意されたタオルで身体を拭き取る。
『これも遠矢のかなあ……』
匂いを嗅ごうとして、「さすがにそれはキモすぎる」と思いとどまった。
遠矢の部屋で、やはり借りたフリースに身を包んで待つ。
「洗濯機回してきたよ。一応、軽く洗っておとしたから、カピカピ残ったりはしないと思う」
「お前、あれ手でさわったの!?」
「だって……さわんないと、洗えないし……」
遠矢はしどろもどろに答えた。
「わりーほんとすまない、ごめん!」
良平はごとん、と倒れ伏し、床に頭をうちつけた。
「だーかーらー! ごめんなんていらないって! ぼ、僕のせいでこうなったんだから……」
言いながら遠矢は真っ赤になった。
良平も真っ赤になり、気まずくなってお互いに顔を逸らせた。
帰り際、キスの代わりに遠矢は良平を抱きしめると、胸に頭を当て、「ぼくの方こそ、ごめんね」と言った。
遠矢は立ち上がると、棚からドライティッシュとウェットティッシュの箱をおろした。
「わりぃ……」
良平はパンツを脱ごうとしてさすがに躊躇う。
この汚い状況を、見せるのか? 遠矢に……。
良平はわれにかえって、その異常な状況を改めて認識した。
男友達の家で、男友達にキスして、激しく抱き合い、その身体で射精した?
良平は真っ赤になった。
遠矢はそんな良平の表情をみて言った。
「僕、出てようか? 自分でやる?」
「え? あ、すまねえ……外してて。頼むわ……」
遠矢は顔をそむけて、部屋のドアから外に出た。
「必要なものがあれば持ってくるよ」
「わりぃ…」
良平はひたすら謝り、床にこぼさないようにパンツを抜いだ。
『うわ……』
良平の予想以上に、それはパンツの中になみなみと湛えられていた。自分でした時も、こんな量になったことはない。
「これ、ティッシュじゃダメだ。何か、拭くものか捨てるもの無い?」
「わかった!」
遠矢は叫ぶと階段をトントントン、と勢いよく降りていった。
テキパキとタオルやゴミ箱に、ビニール袋を取ってくる。
ビニール袋にティッシュで液を搔き落とす。
『うわ、くせぇ……あーもう、遠矢の家で、遠矢の部屋で、こんなことするなんて……』
良平は液を隠すように上からティッシュで覆い、少しでも吸わせた。
そしてパンツの残った液を拭き取る。
良平の身体に残った部分は、既に乾いてカピカピになりつつあった。
遠矢がタオルをお湯で絞り、良平に渡した。
先端に溜まったものをティッシュで拭い、タオルで周りや腰を拭く。
『こ、これ、遠矢のタオルだよな。なんかいい匂いするし……』
良平のペニスの先端がピン、と跳ね上がり、残った液が散った。
『わ、わわわっ』
良平は慌てて散った液をゴシゴシと拭き取った。
『ああー最低だ……もう、最悪……』
「パンツとズボン、洗濯機で洗うよ。乾燥機かけて、帰る頃には乾くと思う」
「わりー、ほんとごめん」
「いいよ、ごめんなんていらないって」
遠矢は言いながら洗濯カゴを渡す。
「洗うものここに入れて。お風呂つけてくる。ゴミも捨てるね」
遠矢はテキパキと言って階段を降りていった。
『なんか、凄い頼もしいな……』
良平は遠矢に初めてそう感じた。
『あー、まずい。顔とか趣味だけじゃないや。俺自身、なんか遠矢を凄く好きになってるかも』
こんなのこと、誰にも感じたことはない。
『いや感じるわけ無いだろ、こんなの』
女の子を外見だけじゃなくて、本当に好きになる時って、こんな感じなんだろうか。
『いやこいつは女じゃねえし……いや、もうそんなこと関係ねえか……』
憧れた女の子はいた。付き合うまねごとをしたこともある。
おたがい飽きて離れていったが、まあいいか、と思った。
だが、遠矢からは離れられるだろうか。とてもそうは思えない。
良平は風呂を借りた。
シャワーを浴び、股間の汚れをゴシゴシとボディーソープで落とす。
『人んちの風呂でこんなことやってるなんて、あー、すげー恥ずかしい……』
湯船に沈み、ちら、と浴場内を見回した。遠矢のものと思しきボトルやアカスリが並んでいる。
『なにこの状況、むっちゃエロくね?』
用意されたタオルで身体を拭き取る。
『これも遠矢のかなあ……』
匂いを嗅ごうとして、「さすがにそれはキモすぎる」と思いとどまった。
遠矢の部屋で、やはり借りたフリースに身を包んで待つ。
「洗濯機回してきたよ。一応、軽く洗っておとしたから、カピカピ残ったりはしないと思う」
「お前、あれ手でさわったの!?」
「だって……さわんないと、洗えないし……」
遠矢はしどろもどろに答えた。
「わりーほんとすまない、ごめん!」
良平はごとん、と倒れ伏し、床に頭をうちつけた。
「だーかーらー! ごめんなんていらないって! ぼ、僕のせいでこうなったんだから……」
言いながら遠矢は真っ赤になった。
良平も真っ赤になり、気まずくなってお互いに顔を逸らせた。
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