上 下
44 / 52
本編

43.皇女エステファニアの淫らな夢(5-2)※

しおりを挟む
「あああっ!」

 ぴゅるっと液体を飛ばしながら、エステファニアは仰け反る。
 潮を吹くのも、久しぶりだった。
 寝ていたときは結構吹いていた覚えがあるのだが、不思議と、起きた状態だと出なかったのだ。
 潮まで吹いて分かりやすくイっているのに、舌と手は止まらなかった。
 瞼をぎゅっと閉じて痙攣しているエステファニアの秘核を舐り、指はぐっぐっと動き続ける。

「あ、あ~~っ! あ、ああーっ!」

 エステファニアは絶頂から降りることができず、潮もぷしゅ、ぴゅっと何度も吹いた。
 そして、ちょろちょろと勢いが落ちて来たところでやっと愛撫が止まり、脱力した。
 こういう、ひたすら責め続けられるような愛撫も久しぶりだった。
 もしかしたら、このまま、最後までするのかもしれない。
 心臓がどくどくと脈打った。

 エステファニアが蜜壺をひくつかせながら息を整えていると、耳元に吐息を感じた。

「エステファニア様。……入れても、いいでしょうか?」

 シモンの声だった。
 驚いて、エステファニアの心臓が止まりそうになる。
 いや、相手がシモンなのは、分かっていた。
 けれど……けれど、問題は、彼の言っていることだった。

――眠っているわたくしにすら、許可を取るつもりですの……?

 エステファニアは困惑した。
 今まで散々エステファニアの身体を蹂躙していた癖に、今更何なのだろう。
 まだ、意識のあるエステファニアに求めさせようとするのは意味が分かる。
 心までをへし折ろうとしているのだろう。

 けれど、寝ている相手に許可を求めたところで返事があるわけないだろうし、もし寝言か何かで頷かれても、それは本当に許可を取れたわけではないだろうに。

「エステファニア様、いいでしょうか? わたくしを、受け入れてくださいませんか?」

 語りかけてくるシモンを怖がっていると、また乳頭を摘ままれた。
 軽く引っ張って伸ばされた乳頭の先を指の腹で撫でられて、下腹部がひくつく。

「うーん……まったく動かない……。思ったより、眠りが深くいらっしゃるんですかね……?」

 シモンはそう言うと、秘部に陰茎をあてた。
 蜜壺の縁に先端を何度か引っ掛けたあと、ずりずりと割れ目に竿を擦り付ける。
 エステファニアの胸がまた高鳴り、膣壁がきゅうきゅうと蠢いた。
 子宮がさらに重くなった気さえする。
 すぐそこに、ずっと欲しかったものがある。
 エステファニアの息が、は、は、と浅くなった。

「エステファニアさま~?」

 エステファニアは、非常に迷った。
 頷くか、このままにするか。

 シモンは知らないのだ。
 エステファニアが眠りの中で彼に犯されている間、目を開けたり動いたりができないだけで、意識もあって、ちゃんと何をされているのか分かっていることを。

 だって、それを話したことがないから。
 だからここで頷いたとしても、たまたま、体がそう動いただけなのだ。
 そしてきっとシモンは、そんなどうでもいい反応でもいいから、何かが欲しいのだ。

 いやでも、そんなことをしたら、シモンは気付かないかもしれないが、エステファニアはもう、後には戻れなくなってしまう。
 ああでも、こうして悩んでいる間に、シモンが諦めてしまうかもしれない。

「エステファニア様。……中に入れさせていただいても、よろしいでしょうか?」

 どくん、どくん、と鼓動が全身に響いた。
 あくまで、たまたま。偶然なのだ。
 だから、シモンの問いかけのすぐあとでは、駄目なのだ。

 五秒……八秒……十秒……十三秒…………。

 それだけ待って、エステファニアは、こくん、と首を縦に振った。
 そのあと、あくまで寝相に見えるように、もぞりと手足も動かす。

「ふふっ……」

 もし、エステファニアが目を開けて、そのときのシモンの恍惚とした笑みを見ていたら、彼女はきっと逃げ出していただろう。

「ありがとうございます、エステファニア様……」

 甘くねっとりとした声と共に、エステファニアの中にシモンの男根が入ってきた。

「あ、ああっ……!」

 久しぶりだったが、膣壁は痛みを生じさせることはなく、迎えるように彼の形に合わせて広がった。
 めりめりと広げられていくのさえ気持ち良くて、エステファニアは腿を震わせる。
 全てが入ると子宮口に先端が当たって、爆発するような性感に襲われた。

「ああああっ!!」

 それだけで絶頂に達し、エステファニアは全身を震わせた。
 一番奥だけは、やはり、彼自身じゃないと触れてもらえない場所だ。
 ずうっと、そこだけは愛撫されずに、お預けにされてきた。
 今まで焦らされてきた分が一気に襲い掛かってきたかのように、長い絶頂だった。

 シモンは男根をびくびくと脈打たせながらも、エステファニアが落ち着くのを待っていた。

 絶頂が終わって、反っていた体がベッドに戻る。
 するとシモンはエステファニアの細い腰を掴んで、動き始めた。

「あっ、あっ、あっ、あっ!」

 エステファニアに味わわせるように、ずろろ、と腰を引くと、勢いをつけて、ずんっと奥を突いた。
 それをゆっくりと繰り返されて、そのたびにエステファニアは軽くイった。
 気持ち良い。このまま、死んでしまいそうなくらいだ。
 奥を突かれる度に頭が真っ白になって、そのまま脳が溶かされてしまいそうだった。

 シモンは腰を掴み直すと、動きを早めた。
 それに合わせて、パンパンと肉同士のぶつかる音と、ぐちゅぐちゅとした愛液が掻き混ぜられる音が早くなる。
 常に膣壁を擦られて、奥を突かれて、軽くイってしまう。
 そしてそれが終わる前に、またすぐに重ねてイかされ続ける。
 ベッドもギシギシと煩く鳴っていて、その激しさを物語っていた。

「あ、あ、あああ、あーっ! あ、あ、あ、あああっ!」

 エステファニアはそのあまりの快楽に耐えられなくて、ぎゅっとシーツを握った。
 ぶるぶると拳が震えるほどに力が入るが、それでも襲い来る快楽を受け止めきれない。

「あ、あ、やだ、だめっ、あ、あ、あ、だめ、イぐっ! あ、イっ……! はあ、あ、イくぅっ……!」

 必死に喘いでいると、どすんっと体重をかけられて、子宮口を押し潰された。
 その衝撃でより深い絶頂に達した。
 全身を真っ赤にし、汗を流しながら体を仰け反らせる。
 膣壁がぎゅううううっとシモンを締め付た。
 シモンも射精し、白濁がエステファニアの奥に溜まっていく。

「あ、あ……あ……」

 射精に合わせて脈打つシモンの男根を絶頂の最中に感じて、悦に入ったような声を漏らした。
 長い絶頂が終わって、脱力する。
 強烈な快楽に、身体がふわふわしている感じがした。
 ……気持ち良かった。
 このまま、神の国に行けそうなくらいだった。

 そのままエステファニアが意識を手放そうとしていると、シモンが言った。

「ほら、目を開けてください、エステファニア様。起きていらっしゃるんでしょう?」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる

奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。 だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。 「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」  どう尋ねる兄の真意は……

【書籍化確定、完結】私だけが知らない

綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ 目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2024/12/26……書籍化確定、公表 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

×一夜の過ち→◎毎晩大正解!

名乃坂
恋愛
一夜の過ちを犯した相手が不幸にもたまたまヤンデレストーカー男だったヒロインのお話です。

処理中です...