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本編
29.皇女エステファニアの淫らな夢(4-4)※
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それでもこうして男の体に抱かれているような感覚に、エステファニアは幸せに包まれた。
もう自分が生涯味うことのない、理想の夫に抱かれ愛される夜を体験しているようだったから。
絶頂から抜けると、深く繋がったまま口付けをされた。
はあはあと呼吸していた口に唇が触れ、中にやわらかい舌が入ってくる。
相手の熱い息まで感じて、膣壁がきゅんと締まった。
下腹部をひくつかせながら、心地よい口付けに夢中になる。
舌が捕えられて相手のそれに愛撫され、そのあとは舌先でゆっくりと歯肉をなぞられた。
歯肉を全て辿ったあとは上顎をゆっくりとずりずり擦られ、そうしているうちにエステファニアの口内は自分と相手の唾液でいっぱいになり、唇の端からとろとろと溢れていく。
上からも下からも犯されて、脳に微細な電流を流されているようだった。
男の腕に抱擁という名の拘束をされ、雌としての悦びを教え込まれる。
神に愛されし帝国の皇女である、自分が。
そう思うと、エステファニアの無自覚な被虐心がくすぐられた。
背中の下の腕が一本抜けていったかと思うと、今度は右の乳頭をくすぐられた。
「ん、んん~~っ……! ん、んんぅぅ……」
さらに別の方向からも性感を流されて、エステファニアはもがいた。
だが実際は体が思うように動けず、もぞもぞと動くだけが精一杯だった。
快楽をほとんど受け流すことのできない身体が様々な性感に襲われて、エステファニアは恐怖に陥る。
――あ、や、やめ、わ、わたくし、へんにっ……!
そう思ったところで、男根がずるずると抜けると、またばちゅんっと音を立てて奥まで突き入れられた。
「んっ……! ん、んんん、ん、んん~~!」
唇を塞がれて、乳頭を捏ねられ、片腕で抱き締められたままのエステファニアを、雄が襲った。
男根が一度身を引き、勢いをつけて子宮口を押し潰す。
それを何度も繰り返されて、理性が霧散していった。
まるでやめろと考えるのすら許さないようであり、やめてほしいという思いが嘘なんだと教え込まれているようだった。
快楽の嵐にエステファニアの身体は悦び、すぐに絶頂する。
「んんんんん~~っ!」
きつく締まる膣の中を男根が激しく動き、エステファニアは続けて絶頂する。
満足に呼吸もできず頭がぼんやりする中で、舌同士が絡み合い、乳頭を摘んで引っ張られ、絶頂に震える膣壁をごりごりと摩擦されながら子宮口を潰される。
気が狂いそうな性感に、脳裏でパチパチと星が瞬いた。
「んんう、ん、んんん~~!」
そうして何度も絶頂させられていると、再び精液を吐き出された。
「ん、んんっ……ん、ん……」
ぐうっと亀頭を押し付けられて、子宮口が汚されるような感覚に甘い吐息が漏れた。
乳頭への愛撫も止まり、エステファニアは射精される気持ち良さに浸る。
長大な肉棒の拍動も、奥にどろりとした粘液が溜まっていくのも、エステファニアの胎にくすぐられているような感覚をもたらした。
「っ、はあ……っ」
唇が離れて、やっと肺に目一杯の空気を吸い込んだ。
呼吸を繰り返していると、男の熱い息も感じる。
吹きかかる吐息に相手の命を感じて、エステファニアの胸が締め付けられた。
馬鹿馬鹿しいと、自分でも思う。
それすらも、夢が作り出したものなのに。
けれどエステファニアは、どうしても相手の顔を見たくなった。
今夜、自分に愛のある情事を夢見させてくれたこの男は、一体どんな姿をしているのだろう。
きっと、エステファニアの理想の集大成だ。
「っ……」
しかし、やはりエステファニアの瞼が開くことはなかった。睫毛が震えるばかりで、視界は開かない。
やきもきしていると、男の気配が動いた。
再び二本の腕が背中に回って抱き締められると、耳元に吐息を感じた。
「……エステファニア…………」
聞いたことのある声に、心臓が大きく脈打った。
今の声は、おそらく、エステファニアがここ最近で一番聞いている男のもので――。
その男の顔と声を思い浮かべようとした瞬間、髪を撫でられた。いつもの、夢が終わる合図だ。
無意識のところでは、もう分かっていた。
けれど頭がその名前を導き出す前に、意識が遠のいていく。
――ま、待って。あなたは……でも、わたくしがあの人の夢を、見るはずが……。
そして、エステファニアは自分を撫でる男の体温を感じながら、夢も見ない、深い眠りへと落ちていった。
もう自分が生涯味うことのない、理想の夫に抱かれ愛される夜を体験しているようだったから。
絶頂から抜けると、深く繋がったまま口付けをされた。
はあはあと呼吸していた口に唇が触れ、中にやわらかい舌が入ってくる。
相手の熱い息まで感じて、膣壁がきゅんと締まった。
下腹部をひくつかせながら、心地よい口付けに夢中になる。
舌が捕えられて相手のそれに愛撫され、そのあとは舌先でゆっくりと歯肉をなぞられた。
歯肉を全て辿ったあとは上顎をゆっくりとずりずり擦られ、そうしているうちにエステファニアの口内は自分と相手の唾液でいっぱいになり、唇の端からとろとろと溢れていく。
上からも下からも犯されて、脳に微細な電流を流されているようだった。
男の腕に抱擁という名の拘束をされ、雌としての悦びを教え込まれる。
神に愛されし帝国の皇女である、自分が。
そう思うと、エステファニアの無自覚な被虐心がくすぐられた。
背中の下の腕が一本抜けていったかと思うと、今度は右の乳頭をくすぐられた。
「ん、んん~~っ……! ん、んんぅぅ……」
さらに別の方向からも性感を流されて、エステファニアはもがいた。
だが実際は体が思うように動けず、もぞもぞと動くだけが精一杯だった。
快楽をほとんど受け流すことのできない身体が様々な性感に襲われて、エステファニアは恐怖に陥る。
――あ、や、やめ、わ、わたくし、へんにっ……!
そう思ったところで、男根がずるずると抜けると、またばちゅんっと音を立てて奥まで突き入れられた。
「んっ……! ん、んんん、ん、んん~~!」
唇を塞がれて、乳頭を捏ねられ、片腕で抱き締められたままのエステファニアを、雄が襲った。
男根が一度身を引き、勢いをつけて子宮口を押し潰す。
それを何度も繰り返されて、理性が霧散していった。
まるでやめろと考えるのすら許さないようであり、やめてほしいという思いが嘘なんだと教え込まれているようだった。
快楽の嵐にエステファニアの身体は悦び、すぐに絶頂する。
「んんんんん~~っ!」
きつく締まる膣の中を男根が激しく動き、エステファニアは続けて絶頂する。
満足に呼吸もできず頭がぼんやりする中で、舌同士が絡み合い、乳頭を摘んで引っ張られ、絶頂に震える膣壁をごりごりと摩擦されながら子宮口を潰される。
気が狂いそうな性感に、脳裏でパチパチと星が瞬いた。
「んんう、ん、んんん~~!」
そうして何度も絶頂させられていると、再び精液を吐き出された。
「ん、んんっ……ん、ん……」
ぐうっと亀頭を押し付けられて、子宮口が汚されるような感覚に甘い吐息が漏れた。
乳頭への愛撫も止まり、エステファニアは射精される気持ち良さに浸る。
長大な肉棒の拍動も、奥にどろりとした粘液が溜まっていくのも、エステファニアの胎にくすぐられているような感覚をもたらした。
「っ、はあ……っ」
唇が離れて、やっと肺に目一杯の空気を吸い込んだ。
呼吸を繰り返していると、男の熱い息も感じる。
吹きかかる吐息に相手の命を感じて、エステファニアの胸が締め付けられた。
馬鹿馬鹿しいと、自分でも思う。
それすらも、夢が作り出したものなのに。
けれどエステファニアは、どうしても相手の顔を見たくなった。
今夜、自分に愛のある情事を夢見させてくれたこの男は、一体どんな姿をしているのだろう。
きっと、エステファニアの理想の集大成だ。
「っ……」
しかし、やはりエステファニアの瞼が開くことはなかった。睫毛が震えるばかりで、視界は開かない。
やきもきしていると、男の気配が動いた。
再び二本の腕が背中に回って抱き締められると、耳元に吐息を感じた。
「……エステファニア…………」
聞いたことのある声に、心臓が大きく脈打った。
今の声は、おそらく、エステファニアがここ最近で一番聞いている男のもので――。
その男の顔と声を思い浮かべようとした瞬間、髪を撫でられた。いつもの、夢が終わる合図だ。
無意識のところでは、もう分かっていた。
けれど頭がその名前を導き出す前に、意識が遠のいていく。
――ま、待って。あなたは……でも、わたくしがあの人の夢を、見るはずが……。
そして、エステファニアは自分を撫でる男の体温を感じながら、夢も見ない、深い眠りへと落ちていった。
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