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本編

20.皇女エステファニアの淫らな夢(3-1)※

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 舞踏会の晩も、エステファニアは夢を見た。

「あ、ぁ……」

 ちゅう、と敏感なところを吸われる感覚に、エステファニアはいつもの夢が始まったことを悟った。
 ちゅくちゅくと左の乳頭が吸い上げられ、全く関係ないはずの下腹部がきゅんきゅんする。
 さらに二つの手に肩や腹を撫でられ、そのくすぐったさに体をひくつかせた。
 そんなところを触らないで反対の胸を愛撫してくれれば良いのにと思うが、エステファニアとは違う大きな男の手は、二の腕やへそ周りに手の平を滑らせるだけだ。

 くすぐったいのから逃れたいのに、逃げられない。
 けれどずっと触れられていると、乳頭に与えられる性感と混ざり合って、不思議と気持ち良く感じるようになった。

 片手が乳房に近づき、ついに触れられると期待したところで、また離れていく。
 そんなことを何度か繰り返され、甘えるような声を出しながら身をよじった。
 吸引され続けて伸びた乳首に舌が這わされ、ぴくんと腰が跳ねた。同時に指先がへその窪みに身を沈め、くるくると円を描く。

「あ、や、ああっ……んんぅっ……」

 子犬のような声を上げると、期待に立ち上がっていた右胸の先端を、きゅっと摘まれた。
 そのままこりこりと捏ねられ、エステファニアの口が開く。

「あ、ああっ……! ああっ、あっ……!」

 焦らされていたそこはいつもよりも大袈裟に性感を受け取って、子宮に伝えてくる。
 その波を逃がそうと腰を左右に振りながら嬌声を上げた。

「はあっ………ああんっ、あっ……あああっ……!」

 下腹部に甘い熱が溜まり、それを発散したいのに、そのきっかけとなる強い快楽を与えてもらえない。
 ギリギリ達しない刺激を続けられ、エステファニアは汗を流しながら首を振った。

 こんなの、拷問だ。
 目の前に絶頂という餌をぶら下げられて、ひたすら性感に嬲られる。
 でも、それがたまらなく気持ち良い。
 今まで何不自由なく思うがままに生きてきたエステファニアにとって、身体を満足に操れず、自分の希望を口にすることもできずに一方的に弄ばれるというこの状況は、これ以上ないくらいに性的興奮を高めていた。
 自分の奥に眠っていた願望が、夢に現れている。
 そう思うと、それがまたエステファニアの本能を刺激した。自然と、細い両脚が開いていく。

 へそを弄っていた指が離れたかと思うと、すっかり立ち上がっている秘核をつん、と突かれた。

「ああっ!」

 その刺激に絶頂しそうな気がしたが、できなかった。
 指はその一度だけで、敏感なところを触ってくれない。
 あともう何回か擦られればイけそうなのに、次は来なかった。

「は、あうっ……ぅぅん……はあ、ああ……」

 一度与えられた刺激を求めて、秘部がひくひくと収縮する。本来それだけで動かないはずの秘核すら、ビクビクと震えていそうな気がした。

 左右の胸の先が一度解放されたかと思うと、今度は指先でかりかりと掻かれた。
 唾液に濡れた方と、そうでない方と。似ているけれど違う刺激に、エステファニアの下腹部が痙攣する。
 その振動で絶頂できそうな気がして、脚を大きく開いたまま、自ら腰を揺らした。
 ひどくはしたなく滑稽な光景だろうが、夢の中なのだから人の目など気にする必要はない。
 エステファニアは欲求に従って、腰を浮かしたり下ろしたりする。
 下ろす時に勢いをつけベッドへ体を落とせばその衝撃が絶頂に導いてくれそうで、重い体を必死に上下させた。
 すると、それを咎めるように両の乳頭をきゅうっと引っ張られた。

「ひうっ……あ、ああっ……」

 引っ張られると自然と腰が浮き上がり、緩むとベッドに戻る。
 きゅ、きゅきゅ、きゅ、と引っ張られたり緩められたりして、体の動きまで支配される。
 まるで、手綱でも握られているようだ。

「ああっ……や、やあっ……」

 首を振ると、指が離れた。
 腿に手のひらが触れ、閉じられないよう押さえられる。
 そして急に、愛撫を心待ちにしていた秘核を吸い上げられた。

「きゃうううっ! ひう、ううううっ」

 今まで蓄積していた快感が爆発するように、エステファニアは絶頂に達した。
 頭が真っ白になって、脳裏でぱちぱちと何かが弾けているようだった。
 その衝撃に慄く身体に愛撫が緩められることはなく、秘核が吸われ続ける。

「あうっ、あんっ、や、あっ、はああああんっ!」

 腰を動かして逃げようとするが、腿を大きな手で押さえつけられていて敵わなかった。
 間隔を空けずにもう一度絶頂してしまう。
 身体中が熱くて、全身から汗がふき出す。
 膣壁が締まるたびに分泌された愛液が溢れ出し、尻肉まで濡らしていった。

 さらにもう一度、二度、と何度も絶頂を味わったエステファニアは、呼吸している感覚すら快楽に塗りつぶされた。
 もうこのまま死んでしまうのではないかとすら思う。

「っ……! っ、っ……!」

 声すら出せなくなったところで、秘核から唇が離れていった。
 エステファニアは全身を脱力させ、大きく胸を上下させる。久しぶりにゆっくり呼吸ができた。

 息が整ってきたところで、指が入ってきた。
 熱くとろけた中を進み、腹側の壁を押し上げながら前後に動く。
 それだけでくちくちと音を立てながら、エステファニアを再び性感の渦へと落とした。

「あっ……あっあっあっ!」

 何度も絶頂した身体は性感に非常に敏感になっていて、またすぐに絶頂へと押し上げられる。
 そうしてひくつく中を刺激されながら、秘核も濡れた指で押し潰された。
 外からと中からの愛撫に、エステファニアは腰を突き上げるようにして潮を吹いた。
 プシ、プシ、と絶頂とともに液を吹き出し、子宮が腫れているかのように体内で存在感を放つ。

「あーっ、あ、あっ、ああーっ!」

 水分が尽きてきたのか、潮の勢いが弱くなり、ちょろちょろ、と出るようになってきたところで愛撫の手が止まった。

 エステファニアの秘部は充血しきり、雄を誘いこむようにひくついていた。
 そんな性器に、熱くて硬くて、太い肉棒が押し当てられた。
 先端が蜜壺の縁に引っ掛けられ、くにくにと拡げるようにいじられる。

 そのまま入れて欲しい。
 けれど、またいつもみたいに入れてはもらえないだろう。
 そう、思っていたのだが。
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