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本編
17.皇女エステファニアの淫らな夢(2-2)※
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「あ、ああああっ……!」
ぴゅ、と潮を飛ばしながら、また達した。
先ほどよりも深い絶頂に強張る身体をさらに追い詰めるように、膣内の指はそこを押し上げたままずりずりと擦る。
ビクビクと腰を跳ねさせながら、エステファニアは愛液を飛ばした。
「ひうっ……あっ、はあっ、ああああっ……!」
しばらく続けられ、とうとう息が苦しくなったところで指が抜けていった。
胸を大きく上下させて呼吸を繰り返す。
ここまでの強い感覚に炙られても、不思議とエステファニアの目が覚めることはない。
絶頂の余韻にひくつく秘部に、熱い肉の棒が当てられた。
エステファニアの脚を大きく開き、濡れそぼった中心に擦り付けられる。
ずっと疼いていた秘核が押し潰され、再び絶頂に身体を震わせた。
「あっ、ああっ……あ、ああっ……!」
ずりずりと性器を擦る脈打つ肉に、下腹部の奥がきゅんきゅんと熱を溜める。
エステファニアは実物に触れたことも見たこともないが、自分に擦り付けられるそれが男根であることは容易に想像がついた。
時折、先端が蜜壺の縁に引っかかる。
そのたびに胸がドキリとした。
しかし肉棒は通り過ぎて、裏筋と秘核を摩擦させる。
ここまでされても、エステファニアは夢の中でも未だ処女を保っていた。
それが救いでもあり、ひどい意地悪でもあった。
濡れた先端が入り口を引っ掻くたび、そのまま入ってきたらどれだけ気持ち良いのだろうかと期待してしまう。
「は、あ、はああああんっ……!」
そうして高まった小さな神経の塊を何度も擦り潰され、エステファニアは絶頂した。
ビクビクと腰を跳ねさせて、僅かな間呼吸が止まる。
そして絶頂から降りて息を整えていると、髪を撫でられた。これが、この夢の終わりの合図だった。
優しく撫でる手は、もうエステファニアの体を弄ぶことはない。
心地良い疲労感の中で、夢も見ない深い眠りへと落ちていった。
エステファニアが起きると、いつもどおり、夢の痕跡がないベッドの上で起きた。
シーツは滑らかで一切濡れておらず、寝衣も乱れていない。
二度、三度と淫らな夢が続いたあたりで、シモンが寝てる間にいたずらをしているのではないかと疑ったものだが、そんな気配はまったくなかった。
エステファニアが夢の中でどれだけ乱されようと、現実には何も変化がない。
それに、シモンが側室の方に行った日でさえ、この淫夢を見てしまうのだ。
つまりあれは、エステファニアが勝手に見ている夢なのだ。
エステファニアはその結論に辿り着いた時、たいそう戸惑った。
まさか、自分が何度も淫夢を見るようなはしたない女だとは思わなかったのだ。
いくら自らを慰める機会が少ないからといって、こんな、ほとんど毎晩だなんて。
まるで自分の身体も頭も性欲に支配されているようで、恥ずかしかった。
自分では納得したつもりだったが、ついに結婚して許されたはずの女の悦びを味わえないという意識が、あんな淫夢を見せるようになってしまったのだろうか。
ロブレに嫁げといわれたときには、このまま男を知ることなく生涯を終えても構わないと思っていたのだが……それは、甘い考えだったようだ。
エステファニアの女の本能は夢の中にまで侵食し、このままでは日中の生活にも支障が出そうだった。
今だって夢の中の快楽を思い出して、下腹部が甘く痺れている。
夢であれだけ気持ち良いのだから、実際にしたらどうなってしまうのだろう。
思うようにいかない夢の中では、あの熱い肉棒を受け入れる快楽を手に入れられない。けれど、現実なら……。
ごく、と喉を鳴らすと、扉がノックされた。
「どうぞ」
「失礼いたします。朝のご挨拶に伺いました」
いつもの笑みを浮かべたシモンが入ってきたので、エステファニアは、すっと右手を差し出した。
小さくやわらかい手が、シモンの男らしい、意外と関節がごつごつとした大きな手に包まれる。
心臓がどきどきと高鳴った。
形の良い唇が手の甲にそっと押し付けられ、離れていく。
夢の中でエステファニアの秘めた場所に触れた唇を思い出して、きゅう、と胎が疼いた。
「ありがとうございます。これで、本日も頑張れます」
「ふふ、大袈裟ね。体調を崩さない程度にね」
「ええ、ありがとうございます。それでは、そろそろ失礼いたします」
呆れたように言ったエステファニアに、シモンは輝かしい笑みを向けて頷いた。
そしてそのまま出ていくのを、静かに見送る。
「…………」
白い結婚という条件さえ撤回すれば、シモンはエステファニア抱くだろう。彼には、断る理由がないからだ。
シモンは思っていたよりもましな男ではあるし、エステファニアもそれなりに気に入っている。
しかし、今更婚姻の条件の撤回もしにくい。
それは前言を覆し、シモンに抱かれることを望んでいると受け取られかねないからだ。
そんなことは、エステファニアの矜持が許さなかった。
ぴゅ、と潮を飛ばしながら、また達した。
先ほどよりも深い絶頂に強張る身体をさらに追い詰めるように、膣内の指はそこを押し上げたままずりずりと擦る。
ビクビクと腰を跳ねさせながら、エステファニアは愛液を飛ばした。
「ひうっ……あっ、はあっ、ああああっ……!」
しばらく続けられ、とうとう息が苦しくなったところで指が抜けていった。
胸を大きく上下させて呼吸を繰り返す。
ここまでの強い感覚に炙られても、不思議とエステファニアの目が覚めることはない。
絶頂の余韻にひくつく秘部に、熱い肉の棒が当てられた。
エステファニアの脚を大きく開き、濡れそぼった中心に擦り付けられる。
ずっと疼いていた秘核が押し潰され、再び絶頂に身体を震わせた。
「あっ、ああっ……あ、ああっ……!」
ずりずりと性器を擦る脈打つ肉に、下腹部の奥がきゅんきゅんと熱を溜める。
エステファニアは実物に触れたことも見たこともないが、自分に擦り付けられるそれが男根であることは容易に想像がついた。
時折、先端が蜜壺の縁に引っかかる。
そのたびに胸がドキリとした。
しかし肉棒は通り過ぎて、裏筋と秘核を摩擦させる。
ここまでされても、エステファニアは夢の中でも未だ処女を保っていた。
それが救いでもあり、ひどい意地悪でもあった。
濡れた先端が入り口を引っ掻くたび、そのまま入ってきたらどれだけ気持ち良いのだろうかと期待してしまう。
「は、あ、はああああんっ……!」
そうして高まった小さな神経の塊を何度も擦り潰され、エステファニアは絶頂した。
ビクビクと腰を跳ねさせて、僅かな間呼吸が止まる。
そして絶頂から降りて息を整えていると、髪を撫でられた。これが、この夢の終わりの合図だった。
優しく撫でる手は、もうエステファニアの体を弄ぶことはない。
心地良い疲労感の中で、夢も見ない深い眠りへと落ちていった。
エステファニアが起きると、いつもどおり、夢の痕跡がないベッドの上で起きた。
シーツは滑らかで一切濡れておらず、寝衣も乱れていない。
二度、三度と淫らな夢が続いたあたりで、シモンが寝てる間にいたずらをしているのではないかと疑ったものだが、そんな気配はまったくなかった。
エステファニアが夢の中でどれだけ乱されようと、現実には何も変化がない。
それに、シモンが側室の方に行った日でさえ、この淫夢を見てしまうのだ。
つまりあれは、エステファニアが勝手に見ている夢なのだ。
エステファニアはその結論に辿り着いた時、たいそう戸惑った。
まさか、自分が何度も淫夢を見るようなはしたない女だとは思わなかったのだ。
いくら自らを慰める機会が少ないからといって、こんな、ほとんど毎晩だなんて。
まるで自分の身体も頭も性欲に支配されているようで、恥ずかしかった。
自分では納得したつもりだったが、ついに結婚して許されたはずの女の悦びを味わえないという意識が、あんな淫夢を見せるようになってしまったのだろうか。
ロブレに嫁げといわれたときには、このまま男を知ることなく生涯を終えても構わないと思っていたのだが……それは、甘い考えだったようだ。
エステファニアの女の本能は夢の中にまで侵食し、このままでは日中の生活にも支障が出そうだった。
今だって夢の中の快楽を思い出して、下腹部が甘く痺れている。
夢であれだけ気持ち良いのだから、実際にしたらどうなってしまうのだろう。
思うようにいかない夢の中では、あの熱い肉棒を受け入れる快楽を手に入れられない。けれど、現実なら……。
ごく、と喉を鳴らすと、扉がノックされた。
「どうぞ」
「失礼いたします。朝のご挨拶に伺いました」
いつもの笑みを浮かべたシモンが入ってきたので、エステファニアは、すっと右手を差し出した。
小さくやわらかい手が、シモンの男らしい、意外と関節がごつごつとした大きな手に包まれる。
心臓がどきどきと高鳴った。
形の良い唇が手の甲にそっと押し付けられ、離れていく。
夢の中でエステファニアの秘めた場所に触れた唇を思い出して、きゅう、と胎が疼いた。
「ありがとうございます。これで、本日も頑張れます」
「ふふ、大袈裟ね。体調を崩さない程度にね」
「ええ、ありがとうございます。それでは、そろそろ失礼いたします」
呆れたように言ったエステファニアに、シモンは輝かしい笑みを向けて頷いた。
そしてそのまま出ていくのを、静かに見送る。
「…………」
白い結婚という条件さえ撤回すれば、シモンはエステファニア抱くだろう。彼には、断る理由がないからだ。
シモンは思っていたよりもましな男ではあるし、エステファニアもそれなりに気に入っている。
しかし、今更婚姻の条件の撤回もしにくい。
それは前言を覆し、シモンに抱かれることを望んでいると受け取られかねないからだ。
そんなことは、エステファニアの矜持が許さなかった。
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