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第七話 ソフィアの見解
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実はこの後、ランドンはソフィアと会う約束をしていた。
突然始まった戦争に、ソフィアは恐れ、不安に感じているため、少しでも長くランドンは側にいてあげたい気持ちが強かった。
カトレアとサラはランドンについて、ソフィアの家に向かった。
ソフィアの家は、中央区にあり、半分は焼けてしまい、残った離れの部屋にソフィアだけが残っていた。
「両親や妹は、避難所にいるの。私は、研究書や資料がかろうじて残ったから、ここに残っているの」
ソフィアは、ランドンから聞いていたようで、二人が来ても驚かずに、コーヒーを入れてもてなしてくれる。
「突然、ごめんなさい」
カトレアは、自分のせいで町が焼かれたことを、ソフィアが知っているのかわからず、どう話していいのか迷った。
「大丈夫、カトレア姫のことは、ランドンから聞いて知っているわ。伝説を破り、隣国へ行ってしまったんでしょう?」
ソフィアは、ふくよかで、もともとおっとりとしているため、苛立ちや責めるような冷たさは感じられなかった。
「ええ、私の無知で軽率な行動のために、こんなことになってしまい、ごめんなさい」
「もう起こってしまったことよ。あまり自分を責めないで。それより、これからのことよね?」
ソフィアはおおらかに笑い、カトレアを慰めた。
「ありがとう、、。ええ、サンドリア国もメリムダ国も救える方法はないかしら?」
「結論からいうと、あるわ」
「!」
「!!」
「!!!」
三人ともが、目を見張り、ソフィアの次の言葉を待った。
「全ては、白のドラゴンの嫉妬が原因なのよ。アルク王子に取り憑いている白のドラゴンの霊を払えば、全ては正常に戻るわ」
「それは、どうしたらできるの?」
カトレアは、足を踏み込んで聞いた。
「私が研究をしている、伝説の書には、憑依をとく粉があるみたいなの」
ソフィアは、一冊の本をカトレアとサラに見せて言った。その本の文字は、見たことがなく、カトレアやサラには解読できなかった。
「ルーン文字よ。ドラゴンの文字と呼ばれていて、今、私くらいしか読み解けないの。見てほしいのは、このページよ」
ソフィアは、人差し指で、図解のページを指した。
「なに?これが、粉?」
「ええ、メリムダ国の秘宝よ」
「メリムダ城にある?」
「多分、メリムダ国が代々受け継いでいるものだと思うわ」
カトレアは、今までに、宝が隠されていそうな場所がないか、記憶を辿ってみる。
サラとランドンは、秘宝という言葉に、わくわくと浮いていた。
「そうだわ!あそこ!王家代々の宝を祀っている場所があったわ!」
カトレアは、難問を解いたような、軽やかな口調で言った。
突然始まった戦争に、ソフィアは恐れ、不安に感じているため、少しでも長くランドンは側にいてあげたい気持ちが強かった。
カトレアとサラはランドンについて、ソフィアの家に向かった。
ソフィアの家は、中央区にあり、半分は焼けてしまい、残った離れの部屋にソフィアだけが残っていた。
「両親や妹は、避難所にいるの。私は、研究書や資料がかろうじて残ったから、ここに残っているの」
ソフィアは、ランドンから聞いていたようで、二人が来ても驚かずに、コーヒーを入れてもてなしてくれる。
「突然、ごめんなさい」
カトレアは、自分のせいで町が焼かれたことを、ソフィアが知っているのかわからず、どう話していいのか迷った。
「大丈夫、カトレア姫のことは、ランドンから聞いて知っているわ。伝説を破り、隣国へ行ってしまったんでしょう?」
ソフィアは、ふくよかで、もともとおっとりとしているため、苛立ちや責めるような冷たさは感じられなかった。
「ええ、私の無知で軽率な行動のために、こんなことになってしまい、ごめんなさい」
「もう起こってしまったことよ。あまり自分を責めないで。それより、これからのことよね?」
ソフィアはおおらかに笑い、カトレアを慰めた。
「ありがとう、、。ええ、サンドリア国もメリムダ国も救える方法はないかしら?」
「結論からいうと、あるわ」
「!」
「!!」
「!!!」
三人ともが、目を見張り、ソフィアの次の言葉を待った。
「全ては、白のドラゴンの嫉妬が原因なのよ。アルク王子に取り憑いている白のドラゴンの霊を払えば、全ては正常に戻るわ」
「それは、どうしたらできるの?」
カトレアは、足を踏み込んで聞いた。
「私が研究をしている、伝説の書には、憑依をとく粉があるみたいなの」
ソフィアは、一冊の本をカトレアとサラに見せて言った。その本の文字は、見たことがなく、カトレアやサラには解読できなかった。
「ルーン文字よ。ドラゴンの文字と呼ばれていて、今、私くらいしか読み解けないの。見てほしいのは、このページよ」
ソフィアは、人差し指で、図解のページを指した。
「なに?これが、粉?」
「ええ、メリムダ国の秘宝よ」
「メリムダ城にある?」
「多分、メリムダ国が代々受け継いでいるものだと思うわ」
カトレアは、今までに、宝が隠されていそうな場所がないか、記憶を辿ってみる。
サラとランドンは、秘宝という言葉に、わくわくと浮いていた。
「そうだわ!あそこ!王家代々の宝を祀っている場所があったわ!」
カトレアは、難問を解いたような、軽やかな口調で言った。
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