おてんば姫がお忍び中、隣国の王子と恋に落ちたとき、ドラゴンの伝説が再び甦りました。

Yuri1980

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第七話 ソフィアの見解

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 実はこの後、ランドンはソフィアと会う約束をしていた。

 突然始まった戦争に、ソフィアは恐れ、不安に感じているため、少しでも長くランドンは側にいてあげたい気持ちが強かった。

 カトレアとサラはランドンについて、ソフィアの家に向かった。

 ソフィアの家は、中央区にあり、半分は焼けてしまい、残った離れの部屋にソフィアだけが残っていた。

「両親や妹は、避難所にいるの。私は、研究書や資料がかろうじて残ったから、ここに残っているの」

 ソフィアは、ランドンから聞いていたようで、二人が来ても驚かずに、コーヒーを入れてもてなしてくれる。

「突然、ごめんなさい」

 カトレアは、自分のせいで町が焼かれたことを、ソフィアが知っているのかわからず、どう話していいのか迷った。

「大丈夫、カトレア姫のことは、ランドンから聞いて知っているわ。伝説を破り、隣国へ行ってしまったんでしょう?」

 ソフィアは、ふくよかで、もともとおっとりとしているため、苛立ちや責めるような冷たさは感じられなかった。

「ええ、私の無知で軽率な行動のために、こんなことになってしまい、ごめんなさい」

「もう起こってしまったことよ。あまり自分を責めないで。それより、これからのことよね?」

 ソフィアはおおらかに笑い、カトレアを慰めた。

「ありがとう、、。ええ、サンドリア国もメリムダ国も救える方法はないかしら?」

「結論からいうと、あるわ」

「!」

「!!」

「!!!」

 三人ともが、目を見張り、ソフィアの次の言葉を待った。

「全ては、白のドラゴンの嫉妬が原因なのよ。アルク王子に取り憑いている白のドラゴンの霊を払えば、全ては正常に戻るわ」

「それは、どうしたらできるの?」

 カトレアは、足を踏み込んで聞いた。

「私が研究をしている、伝説の書には、憑依をとく粉があるみたいなの」

 ソフィアは、一冊の本をカトレアとサラに見せて言った。その本の文字は、見たことがなく、カトレアやサラには解読できなかった。

「ルーン文字よ。ドラゴンの文字と呼ばれていて、今、私くらいしか読み解けないの。見てほしいのは、このページよ」

 ソフィアは、人差し指で、図解のページを指した。

「なに?これが、粉?」

「ええ、メリムダ国の秘宝よ」

「メリムダ城にある?」

「多分、メリムダ国が代々受け継いでいるものだと思うわ」
 
 カトレアは、今までに、宝が隠されていそうな場所がないか、記憶を辿ってみる。

 サラとランドンは、秘宝という言葉に、わくわくと浮いていた。

「そうだわ!あそこ!王家代々の宝を祀っている場所があったわ!」

 カトレアは、難問を解いたような、軽やかな口調で言った。

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