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第三章
第七話 溢れ出す想い
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「和寿。僕は、君のことが大好きだよ。もうわかってたと思うけど。じゃなければ、ここまで来ない。好きだよ。大好きだよ」
今まで隠していた言葉が溢れ出し、何度も何度も、好きだよ、と言ってしまった。和寿は、言われるたびに頷いた。
何度目かの告白の後、和寿がワタルの頬を撫でた。そのひんやりした感触に思わず身を縮めると、和寿が笑った。が、すぐに表情を改めると、
「ワタル、ありがとう。すげー嬉しい。オレも、おまえのこと、大好きだ。
オレは由紀とつきあってるし、どうしておまえのことが好きで好きでしょうがないのか、わからない。だけど、現実におまえを好きで、考えると胸がドキドキするし、これは恋だとしか思えない。勘違いって言われたら、どう答えていいのかわからないけどさ。
由紀を好きだった。だけど、今はおまえが好きだ。大好きだ。何でかって訊かれても、上手く答えられないけど。もう、それはさ、おまえだからっていうのはダメか? 好きな理由は、おまえだから。これで勘弁してくれよ。
過去のオレが誰を好きだったとしても、今はおまえがいいんだ。正直、自分でも戸惑ったよ。だって、これまで同性を好きになったこと、なかったから。だけど、そうなんだから認めるしかない。
こんな曖昧で、ごめん。でも、本気だから」
長い告白の途中、何度も咳をしていた。苦しいだろうに、それでも話すのをやめようとしない和寿を、愛おしく思った。
「和寿。僕は、君が総代で舞台に上がったあの日からずっと、君のことが好きだった。ずっと」
「そうか」
和寿は、布団から体を起こすと、笑顔でワタルを見てきた。見られてワタルは顔が赤くなっていく。彼は、体を少しずらすと、ワタルをぎゅっと抱き締めた。ワタルが、小さく、「和寿」と彼の名を呼ぶと、和寿は、ふっと笑って、
「風邪、うつったらごめんな」
変な前置きをしてから、和寿はワタルに口づけた。
今まで隠していた言葉が溢れ出し、何度も何度も、好きだよ、と言ってしまった。和寿は、言われるたびに頷いた。
何度目かの告白の後、和寿がワタルの頬を撫でた。そのひんやりした感触に思わず身を縮めると、和寿が笑った。が、すぐに表情を改めると、
「ワタル、ありがとう。すげー嬉しい。オレも、おまえのこと、大好きだ。
オレは由紀とつきあってるし、どうしておまえのことが好きで好きでしょうがないのか、わからない。だけど、現実におまえを好きで、考えると胸がドキドキするし、これは恋だとしか思えない。勘違いって言われたら、どう答えていいのかわからないけどさ。
由紀を好きだった。だけど、今はおまえが好きだ。大好きだ。何でかって訊かれても、上手く答えられないけど。もう、それはさ、おまえだからっていうのはダメか? 好きな理由は、おまえだから。これで勘弁してくれよ。
過去のオレが誰を好きだったとしても、今はおまえがいいんだ。正直、自分でも戸惑ったよ。だって、これまで同性を好きになったこと、なかったから。だけど、そうなんだから認めるしかない。
こんな曖昧で、ごめん。でも、本気だから」
長い告白の途中、何度も咳をしていた。苦しいだろうに、それでも話すのをやめようとしない和寿を、愛おしく思った。
「和寿。僕は、君が総代で舞台に上がったあの日からずっと、君のことが好きだった。ずっと」
「そうか」
和寿は、布団から体を起こすと、笑顔でワタルを見てきた。見られてワタルは顔が赤くなっていく。彼は、体を少しずらすと、ワタルをぎゅっと抱き締めた。ワタルが、小さく、「和寿」と彼の名を呼ぶと、和寿は、ふっと笑って、
「風邪、うつったらごめんな」
変な前置きをしてから、和寿はワタルに口づけた。
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