上 下
11 / 40
第二章 異世界人にも衣装

第10話 潜入は裸城のように 上

しおりを挟む
第10話 潜入は裸城のように 上

「仰っている意味がわかりかねます」
 諭吉はためらいがちに言った。

「仮にも教育機関の校長が窃盗の斡旋ですか? 話になりませんね。失礼します」
「まあ、最後まで聞いてくれ」
 この反応は予想していたのだろう。校長からは余裕すら感じられた。

「この町の歴史を知っているかね」
 諭吉は首を振った。
「イースティルムは元々、『リターナー』との戦場だったのだ」

 今から三百年前、ホレスカール王国に突如現れた怪物、それが『リターナー』だ。
 人間をはるかに超える身体能力、何よりその『』により、たった百体程度の怪物は王国を壊滅させようとしていた。

 そこで時の国王は国中の『リターナー』をイースティルムに集め、残らず亜空間に封印した。
 多くの犠牲を払いながら。

「封印には成功したが、倒したわけではない。伝承が本当ならばやつらはまだ亜空間の中で生き続けている」

 もし封印が解かれれば、今度こそホレスカール王国は壊滅する。そのため封印に使った『鍵』と、亜空間につながる『扉』の場所は極秘扱いになった。

 時の国王は選ばれた忠臣の一族にのみ伝え、自身の子孫にも伝えようとはしなかった。忠臣の一族は国王の誓いを固く守り、代々当主のみに口伝で引き継いでいったという。

 歴代の王の中には『リターナー』の封印を解いて他国との戦いに利用しようとした者もいたが、『鍵』も『扉』もわからずじまいだった。

「そういった事情から『鍵』も『扉』も長年行方知れずだった。ところがだ。つい三ヶ月ほど前、この町の領主であるクリフトン・クィントン伯爵が『鍵』を持っているとわかった」

 しまった、と諭吉は自信の迂闊さを呪った。ここまで聞いてしまっては後に引けないではないか。
「クィントン伯爵は、政治的な駆け引きから封印の在処を探している。封印を盾に交渉を有利に進めようとしているのだよ」

 イースティルムは三百年以上前は教会領であり、『リターナー』との戦いのどさくさで王国領になった。そのため、三百年経った今でもイースティルムは教会領だと教会は主張している。過去には、教会所属の騎士団が攻め込んできたこともある。近年では、武力こそ用いないものの、信仰を背景にした政治的圧力は後を絶たない。

「王国内にも返還に賛同する勢力もある。それ故、歴代の国王陛下も表立って動けなかったのだが、我慢の限界に来たのだろう」

 諭吉は領主様の声が聞こえるようだった。
 イースティルムを返せだって? いいぜ、取りに来いよ。『リターナー』のいる土地を支配できるのなら、な。

「下らない政治のために、大事な封印を危険にさらすわけにはいかない。当然、何度も引き渡すように求めたが、いつも結果は同じだ。そんな『鍵』など見た事も聞いたこともない、だ。私だけではない。国王陛下が求めても駄目だった」
「でしょうね」

 今頃、犯人・・捜しのため、あちこちに手配書を配りまくっているだろう。それとも失ったアレ・・を取り戻すべく、蓬莱山にでも徐福を派遣しているだろうか。

「『鍵』って、領主様の家に伝わっていたのでは?」
「『鍵』を管理していたのは、さる侯爵家だ。ところが、五十年ほど前に盗難にあってな。それ以来行方不明になっていたのだが」

 それをクィントン伯爵が手に入れたために良からぬ企みを企てたのだろう。それで知らぬ存ぜぬを決め込んでいるのか、と諭吉は察した。元が盗品ならば、返還を求められるからだ。

「いっそのこと騎士団でも派遣して力ずくで奪い取るというのは?」
「クィントン伯爵家にも騎士団はいる。内乱になるぞ」

 いっそ暗殺……と言いかけて口をつぐむ。いくら何でも軽々しく口にしていい話ではない。

 正攻法で譲るように頼んでも武力で脅しつけても駄目、となればあとは盗み出すしかない。理屈はわかる。

「何故俺に? 俺は盗賊ではありませんよ」

「私は立場上動けない。屋敷には魔法封じの結界もある。侵入しようにも警備は厳重。かといって攻略できるような武力を派遣すればやはり、騒乱の引き金になる。可能性があるとすれば、魔法とは違う『スキル』だけだ」

 だからといって『早着替え』の『スキルユーザー』に頼るとは無茶振りにも程がある。正気を疑う。

「私にはわかる。君はまだまだ力を隠している。決闘で見せた力が、全てではあるまい」
 図星だった。諭吉が磨き上げた『早着替え』はあの程度ではない。まだまだ応用が利く。それを使えば『鍵』を盗み出せるだろう。

「何故、校長のあなたがこんなマネを?」
「校長である前に私はこの国の貴族だ。騒動の芽は早いうちに潰しておかねばならない」
「いくら『スキルユーザー』だからって、いち学生の俺にそんな大役……」

「タダとは言わない。もし、成功した暁には王宮へ推薦すると約束しよう」
「つまり、無試験で官僚にになれるということですか?」
「校長だからな。色々便宜も図れる」
 要するにコネ枠か。

「一筆書いてくれますか?」
 仮に盗み出すのに成功しても、反故にされたらたまらない。

「それはできない。事情が事情だからな。だが、信じて欲しい」
「話になりませんね」諭吉は首をすくめた。

「あれでしょ。もし俺が失敗して捕まっても『当局は一切関知しない』ってやつでしょ。そして俺は牢屋の中。盗みの刑罰ってどれくらいですか。鉱山送り? それともしばり首? 分が悪すぎる」

「ホレスカール王国のためだ」
「俺はこの国の民ではありません」
 それどころか、この世界の人間でもない。

「失礼しますよ。お話は聞かなかったことに」
 諭吉は立ち上がった。

「大人しく帰れるとでも」
「止めておいた方がいい」
 諭吉は中指と親指を引っ付けたまま右手を突き出す。

「校長が学院内でストリーキングなんて、教育委員会やPTAに吊し上げくらいますよ」
「その『すとりーきんぐ』だの『ぴーてぃーえー』だのというのは、君の地方の言葉か? 初耳だが、なんとなく意味はわかった」
 ローズマリー校長が眉をしかめる。

「女性を裸にひん向くのが君の趣味か」
「武装を解除していただくだけですよ」

 既にお持ちのものは対象外ですが、と心の中で付け加える。おごそかな司教服の下からでも主張する膨らみに諭吉は目を逸らす。

「そうだな」
 ローズマリー校長は降参と言わんばかりに両腕を挙げた。

「私も生徒の手前、肌を晒すのは避けたい」
 ずり落ちた袖の中から小さな杖が現れる。

「まずは君が脱いで貰うとしよう」
 素早く取り出すと、先端を諭吉に向ける。またたく間に白い閃光がほとばしる。まばゆい光が視界を覆う。

 雷鳴のような音とともに校長の魔術が諭吉の胸にぶち当たった。折れ曲がった体勢で吹き飛び、扉に背中を打ち付ける。

「ヤバイ……」
「まだまだ。こんなものではないぞ」
 杖の先端から金色の雷光が不規則な動きをしながら音を立てる。

「ああ、いや、そっちじゃなくってですね」
 ローズマリー校長の目が見開かれる。諭吉の胴体を銀色のプレートメイルが覆っていた。

「それは、ドナルドの……」
「いや、別にパクるつもりはなかったんですよ」
 諭吉は言い訳がましい口調で言った。

「ほら、返す前にあの先生、どっか行っちゃったから返しそびれちゃって。この焦げ痕、どうしようかな、って。それでつい、ね。もし良かったら校長先生、証言してくれますか。この焦げ痕付けたの自分だって」

 ローズマリー校長が歯を食いしばりながら再び杖を振り上げる。呪文を発しながら勢いよく振り下ろすものの、その手に杖はなかった。

「ムダですよ」
 既に諭吉の手の中で指揮棒のように振られていた。

「今度こそストリーキングデビュー、いっておきますか?」
 諭吉が再び指を鳴らす体勢に入ったのを見て、ローズマリー校長は再び両腕を挙げた。

「観念するよ。ああ、今度は本当だ。もう杖は持っていない」
「武器はどうです?」
 ローズマリー校長はしれっとした顔で短剣を机の上に置いた。

「これだけだ。本当に。武器の類は何もない」
「そういえばドナルド先生で思い出したんですが」
 諭吉は銀色の鎧を『クローゼット』に戻しながら立ち上がると、手で杖を弄びながら聞いた。

「あの人に俺の『スキル』のことを教えたのは校長先生ですよね」
「なぜ、そう思ったのかな」

「ドナルド先生は、決闘の前日まで俺の『スキル』を知らなかった。調べる時間も無かった。誰かが教えたと考えるのが自然でしょう。あの先生の身近にいて、教えるだけの情報力持っていそうな人といったら限られています」

「それで私と断定するのは性急に過ぎるな」
「違うんですか」
「いや、私だ」
 悪びれもせずに言った。

あの御仁・・・・の肝いりだからな。調べて当然だろう」
「ええ、まったく」
 諭吉が校長の立場でもそうする。

「君は以前、王宮にいたな」
 なるほど、情報の出所はそこか。

 召還されて約三ヶ月の間、諭吉は王宮の中に居た。軟禁といってもいい。その間に何度も『早着替え』も使っている。諭吉の存在や、『スキル』を目撃していたであろう人たちは、もうほとんどこの世にいない・・・・・・・と思っていたが、どこかに生存者がいたのだろう。

「『あの事件・・・・』の生き残りが、生徒としてこの学院に編入してきた。しかも身分を偽ってだ。気になるじゃないか」

「偶然ですよ」
 諭吉はさらりと言った。

「俺がここに来たのも、学生として勉強しているのもたまたまそうなってってだけです。大げさに言えば運命ってやつです」
「それを信じろと?」

「なんでしたら、えーと『偽りの指輪』でしたっけ? あれ使っていただいてもいいですよ」
 ドナルドが持っていたのだ。ローズマリー校長が持っていても何ら不思議ではない。
「その必要はない」
 ローズマリー校長は手首を返し、左の小指に嵌まった指輪を見せつける。

「君は正直者・・・だ。揚げ足を取られたりすぐにバレるような嘘はつかないだろう。尋問し続ければどこかでボロを出すかも知れないが、その前に私の衣服が消え失せる」

 諦めたかのような言葉と裏腹に、声には自信と余裕が感じられた。諭吉は嫌な予感がした。
 それに、と意味ありげに続ける。

「もう今日の分・・・・は使ってしまっているのだよ」
 ローズマリー校長は机の引き出しから小さな鈴を取り出し、左右に振った。涼やかな音が鳴り響いた後、扉がゆっくりと開いた。

 諭吉は敗北を悟った。

「ゴメン……」
 泣きそうな顔で校長室に入ってきたのはトムだった。

「君と違って彼は嘘つきでね。お陰で色々なことがわかった。君たちが試験の解答を盗み出したこともね」

 その途端のトムが涙をこぼしながらその場にしゃがみ込んだ。頼むからアヒル座りで泣かないでくれ。

「校長として一つアドバイスだ。君はもう少し周りに注意を払った方がいい」
「ええ、まったく」

 この校長室に入った時から、更に言えば呼ばれる前から既に負けていたのだ。
 トムはまだ泣いている。責めるつもりは更々なかった。海千山千の女傑が相手では分が悪すぎる。

「伯爵の動きが活発になっている。ここ数日以内に教会への交渉に動き出すはずだ。その前によろしく頼むよ、フクザワ先生・・・・・・
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

最強魔導師エンペラー

ブレイブ
ファンタジー
魔法が当たり前の世界 魔法学園ではF~ZZにランク分けされており かつて実在したZZクラス1位の最強魔導師エンペラー 彼は突然行方不明になった。そして現在 三代目エンペラーはエンペラーであるが 三代目だけは知らぬ秘密があった

【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】  スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。  帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。  しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。  自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。   ※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。 ※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。 〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜 ・クリス(男・エルフ・570歳)   チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが…… ・アキラ(男・人間・29歳)  杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が…… ・ジャック(男・人間・34歳)  怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが…… ・ランラン(女・人間・25歳)  優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は…… ・シエナ(女・人間・28歳)  絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

【完結】異世界で小料理屋さんを自由気ままに営業する〜おっかなびっくり魔物ジビエ料理の数々〜

櫛田こころ
ファンタジー
料理人の人生を絶たれた。 和食料理人である女性の秋吉宏香(あきよしひろか)は、ひき逃げ事故に遭ったのだ。 命には関わらなかったが、生き甲斐となっていた料理人にとって大事な利き腕の神経が切れてしまい、不随までの重傷を負う。 さすがに勤め先を続けるわけにもいかず、辞めて公園で途方に暮れていると……女神に請われ、異世界転移をすることに。 腕の障害をリセットされたため、新たな料理人としての人生をスタートさせようとした時に、尾が二又に別れた猫が……ジビエに似た魔物を狩っていたところに遭遇。 料理人としての再スタートの機会を得た女性と、猟りの腕前はプロ級の猫又ぽい魔物との飯テロスローライフが始まる!! おっかなびっくり料理の小料理屋さんの料理を召し上がれ?

無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~

甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって? そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

家族全員異世界へ転移したが、その世界で父(魔王)母(勇者)だった…らしい~妹は聖女クラスの魔力持ち!?俺はどうなんですかね?遠い目~

厘/りん
ファンタジー
ある休日、家族でお昼ご飯を食べていたらいきなり異世界へ転移した。俺(長男)カケルは日本と全く違う異世界に動揺していたが、父と母の様子がおかしかった。なぜか、やけに落ち着いている。問い詰めると、もともと父は異世界人だった(らしい)。信じられない! ☆第4回次世代ファンタジーカップ  142位でした。ありがとう御座いました。 ★Nolaノベルさん•なろうさんに編集して掲載中。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

処理中です...