200 / 222
第六章
授爵式の時(その1)
しおりを挟む
とうとう授爵式の日がやってきた。
僕は、自分で仕立てた礼服に袖を通し、タイコーン辺境伯とリーゼさんと三人で馬車に乗っていた。
ユーリシアさんも女准男爵の爵位を授爵しているので式には出るはずなんだけど、所要で出席することができないらしい。
授爵式より優先する用事ってなんだろうか?
少し気になるけれど、それを深く考える余裕は僕にはなかった。
「緊張しているのかね、クルト君」
「……はい、少し。ところで、タイコーン辺境伯、少しやつれたのではありませんか?」
以前見たときは、あまり健康的とは言えないふくよかな体をしていた辺境伯だけど、いまは逆に、病気じゃないか心配になるくらい痩せられている。
「いやぁ、最近仕事が忙しくてね(主にクルト君の身元を隠したり、リクルトの町に入り込もうとする諜報員の処理をしたりと、君絡みなんだがね)。まぁ、君から貰った薬のお陰で、医者からは不自然なくらい健康だと言われているよ……」
タイコーン辺境伯はどこか遠い目を浮かべて言う。
本当に疲れているようだ
「僕が作っている薬なんて、あくまで民間療法のおまじない程度のものですから、ちゃんとした薬師に依頼したほうがいいですよ?」
「ああ、機会があったらそうさせてもらうよ(君以上の薬師がこの世にいたらね)」
タイコーン辺境伯は少し困ったように笑った。
そんな忙しい中、今日は僕のために、推薦人として時間を作ってくださったのが申し訳なく思った。
「ところで、クルト様。例の商会ですが、詳しい明細はまだ目を通していないようですが、売り上げは順調のようです」
リーゼさんが柔らかい笑みで言った。
「はい。と言っても、工房主代理としていただいているお給金だけで平気です……」
「クルト様、どうかなさいました?」
「いえ、リーゼさんの服が綺麗で、まるで貴族のお嬢様みたいだなと……」
リーゼさんのいつもの服も可愛らしいんだけど、今日はそこに気品のようなものを感じた。
そして、僕はずっと気になっていたことを尋ねることにした
「あの、その商会を取り仕切ってくださっている方とは一度しか会ったことがないんですけれど……もしかして――さんのお父さん……じゃないでしょうか?」
間違っていたら恥ずかしいと思って、途中言葉がつっかえてしまった。
でも、リーゼさんは僕の言いたいことを理解したのか、頷いて答える。
「クルト様……やっぱり気付いてしまったのですね(まぁ、クルト様の観察眼が悪い方(?)に傾けば、私とお父様が親子であることくらい一瞬で見抜いてしまいわすわね)。はい、あの方は私の――」
「ユーリシアさんのお父さんですよね?」
僕は再度確認する意味を込めて言う。
「父――え?」
「すぐにわかりました。初対面のはずなのに、無理やり応接室に連れて行くユーリシアさんの姿を見て。考えてみれば、ユーリシアさんって、イシセマ島の島主であるローレッタさんの従妹ですもんね。お父さんがお金持ちでも不思議じゃありませんよね」
僕はこれまで、ユーリシアさんの祖母が薬師をしていたという話以外、彼女の身の上について知ろうとしなかった。てっきり、既に他界しているものだと思っていた。
「でも、そうなると、納得です。あのおじさん、娘さんが僕のことを気にかけているって言っていたんですよ。その前に、婚約とか言っていたから、てっきり、恋をしているという意味だと思ったんですが、僕がおっちょこちょいで、いろいろと失敗しているから、これ以上ミスをしないように気にかけてくれているという意味だったんですね」
「待ってください、え? えぇと、ユーリシアさんとおと――そのおじさんが親子ですか? 顔とか髪の色とか似ていましたか?」
「そういえば似ていなかったです。きっとユーリシアさんはお母さん似なんですね」
「………………」
「どうかしたんですか、リーゼさん」
僕が尋ねたときだった。
「ユーリシア女准男爵の父君は既に他界しているぞ」
タイコーン辺境伯が言った。
「彼女を女准男爵に推薦したときに、城に問い合わせたからな。間違いない」
「え? ということは、僕の勘違いだったんですね。あれ? でも、そうすると、あのおじさんが言っていた僕のことを気にかけている娘って……」
誰なんだろ?
僕のことを気にかけてくれるほど深い付き合いのある知り合いの美人ってそんなにいないよね?
マーレフィスさんとバンダナさん……ううん、マーレフィスさんは孤児院で育ったって言ってたし、バンダナさんも父親は随分と昔に死んでいるって言っていた。
シーナさん……だと、お兄さんのカンスさんの話題が全く出ないのはおかしいし、あと、オフィリア様とミミコさん……じゃないよね? たぶん違うと思う。
ヒルデガルドちゃんやミシェルさんは種族が違うし、カカロアさんとユライルさんはそこまで深い付き合いじゃない。
ファミル様はタイコーン辺境伯が父親だし。
となると残っているのは――
「もしかして――」
「クルト様、気付いたのですか?」
「はい」
僕は気付いた。
僕のことを気にかけてくれている美人、それは――
「ハロハロワークステーションのキルシェルさんかもしれません」
考えてみれば、キルシェルさんとは会うたびに、僕にいろいろと質問をしてきた。
工房でお金を使う用事はないか? 何か大きな事業を始めるつもりはないか? そんな、まるで大金を使って大きな仕事をしてほしいようなことを。
それって、僕に商会を立ち上げさせようとするのと一致する気がする。
そう思うと、キルシェルさん、どことなくあのおじさんと似ている気が――
「違います!」
リーゼさんがきっぱり否定した。
「え?」
「……あの人は、私の父です」
「あ、リーゼさんのお父さんだったんですか。言われてみてば、目元とか似ている気が……」
「無理しなくていいですわ、クルト様。私は母親似ですから」
「……ごめんなさい」
僕は謝罪した。
「私は候補に浮かびませんでしたか?」
「えっと、はい、ユーリシアさんとリーゼさん、いつも一緒にいるせいで、どうしても美人というとユーリシアさんで」
「……(ユーリさんは確かに美人ですが、そうはっきりと仰らなくても)」
「リーゼさんはかわいらしい女性と思ってしまい――」
「クルト様、結婚しましょう! 今すぐ!」
リーゼさんが身を乗り出して僕の手を握って言った。
馬車が少し揺れて馬が嘶いた。
「待ってください、リーゼさん。今の時代、お父さんの命令に従う必要なんてありません! 結婚にはリーゼさんの意志が一番重要です」
「はっ! そうでしたわ(プロポーズの前に、式場を抑えてクルト様の逃げ場を潰すのが優先ですわね)」
よかった、リーゼさん、ちゃんと思い直してくれた。
でも、ちょっと惜しいことしたかな?
リーゼさんみたいな可愛らしい女性にプロポーズされることなんて、きっとないだろうし。
「そろそろ城の前に付くが、よろしいか?」
タイコーン辺境伯が少し呆れたように僕たちに尋ねた。
※※※
クルト様が馬車から降りたあと、タイコーン辺境伯が私に尋ねました。
「よろしかったのですか? クルト殿に話してしまっても。彼がこれから会うのは――」
「大丈夫ですよ、タイコーン辺境伯。クルト様が、今回の件で私を王女だと気付くことはありません」
僕は、自分で仕立てた礼服に袖を通し、タイコーン辺境伯とリーゼさんと三人で馬車に乗っていた。
ユーリシアさんも女准男爵の爵位を授爵しているので式には出るはずなんだけど、所要で出席することができないらしい。
授爵式より優先する用事ってなんだろうか?
少し気になるけれど、それを深く考える余裕は僕にはなかった。
「緊張しているのかね、クルト君」
「……はい、少し。ところで、タイコーン辺境伯、少しやつれたのではありませんか?」
以前見たときは、あまり健康的とは言えないふくよかな体をしていた辺境伯だけど、いまは逆に、病気じゃないか心配になるくらい痩せられている。
「いやぁ、最近仕事が忙しくてね(主にクルト君の身元を隠したり、リクルトの町に入り込もうとする諜報員の処理をしたりと、君絡みなんだがね)。まぁ、君から貰った薬のお陰で、医者からは不自然なくらい健康だと言われているよ……」
タイコーン辺境伯はどこか遠い目を浮かべて言う。
本当に疲れているようだ
「僕が作っている薬なんて、あくまで民間療法のおまじない程度のものですから、ちゃんとした薬師に依頼したほうがいいですよ?」
「ああ、機会があったらそうさせてもらうよ(君以上の薬師がこの世にいたらね)」
タイコーン辺境伯は少し困ったように笑った。
そんな忙しい中、今日は僕のために、推薦人として時間を作ってくださったのが申し訳なく思った。
「ところで、クルト様。例の商会ですが、詳しい明細はまだ目を通していないようですが、売り上げは順調のようです」
リーゼさんが柔らかい笑みで言った。
「はい。と言っても、工房主代理としていただいているお給金だけで平気です……」
「クルト様、どうかなさいました?」
「いえ、リーゼさんの服が綺麗で、まるで貴族のお嬢様みたいだなと……」
リーゼさんのいつもの服も可愛らしいんだけど、今日はそこに気品のようなものを感じた。
そして、僕はずっと気になっていたことを尋ねることにした
「あの、その商会を取り仕切ってくださっている方とは一度しか会ったことがないんですけれど……もしかして――さんのお父さん……じゃないでしょうか?」
間違っていたら恥ずかしいと思って、途中言葉がつっかえてしまった。
でも、リーゼさんは僕の言いたいことを理解したのか、頷いて答える。
「クルト様……やっぱり気付いてしまったのですね(まぁ、クルト様の観察眼が悪い方(?)に傾けば、私とお父様が親子であることくらい一瞬で見抜いてしまいわすわね)。はい、あの方は私の――」
「ユーリシアさんのお父さんですよね?」
僕は再度確認する意味を込めて言う。
「父――え?」
「すぐにわかりました。初対面のはずなのに、無理やり応接室に連れて行くユーリシアさんの姿を見て。考えてみれば、ユーリシアさんって、イシセマ島の島主であるローレッタさんの従妹ですもんね。お父さんがお金持ちでも不思議じゃありませんよね」
僕はこれまで、ユーリシアさんの祖母が薬師をしていたという話以外、彼女の身の上について知ろうとしなかった。てっきり、既に他界しているものだと思っていた。
「でも、そうなると、納得です。あのおじさん、娘さんが僕のことを気にかけているって言っていたんですよ。その前に、婚約とか言っていたから、てっきり、恋をしているという意味だと思ったんですが、僕がおっちょこちょいで、いろいろと失敗しているから、これ以上ミスをしないように気にかけてくれているという意味だったんですね」
「待ってください、え? えぇと、ユーリシアさんとおと――そのおじさんが親子ですか? 顔とか髪の色とか似ていましたか?」
「そういえば似ていなかったです。きっとユーリシアさんはお母さん似なんですね」
「………………」
「どうかしたんですか、リーゼさん」
僕が尋ねたときだった。
「ユーリシア女准男爵の父君は既に他界しているぞ」
タイコーン辺境伯が言った。
「彼女を女准男爵に推薦したときに、城に問い合わせたからな。間違いない」
「え? ということは、僕の勘違いだったんですね。あれ? でも、そうすると、あのおじさんが言っていた僕のことを気にかけている娘って……」
誰なんだろ?
僕のことを気にかけてくれるほど深い付き合いのある知り合いの美人ってそんなにいないよね?
マーレフィスさんとバンダナさん……ううん、マーレフィスさんは孤児院で育ったって言ってたし、バンダナさんも父親は随分と昔に死んでいるって言っていた。
シーナさん……だと、お兄さんのカンスさんの話題が全く出ないのはおかしいし、あと、オフィリア様とミミコさん……じゃないよね? たぶん違うと思う。
ヒルデガルドちゃんやミシェルさんは種族が違うし、カカロアさんとユライルさんはそこまで深い付き合いじゃない。
ファミル様はタイコーン辺境伯が父親だし。
となると残っているのは――
「もしかして――」
「クルト様、気付いたのですか?」
「はい」
僕は気付いた。
僕のことを気にかけてくれている美人、それは――
「ハロハロワークステーションのキルシェルさんかもしれません」
考えてみれば、キルシェルさんとは会うたびに、僕にいろいろと質問をしてきた。
工房でお金を使う用事はないか? 何か大きな事業を始めるつもりはないか? そんな、まるで大金を使って大きな仕事をしてほしいようなことを。
それって、僕に商会を立ち上げさせようとするのと一致する気がする。
そう思うと、キルシェルさん、どことなくあのおじさんと似ている気が――
「違います!」
リーゼさんがきっぱり否定した。
「え?」
「……あの人は、私の父です」
「あ、リーゼさんのお父さんだったんですか。言われてみてば、目元とか似ている気が……」
「無理しなくていいですわ、クルト様。私は母親似ですから」
「……ごめんなさい」
僕は謝罪した。
「私は候補に浮かびませんでしたか?」
「えっと、はい、ユーリシアさんとリーゼさん、いつも一緒にいるせいで、どうしても美人というとユーリシアさんで」
「……(ユーリさんは確かに美人ですが、そうはっきりと仰らなくても)」
「リーゼさんはかわいらしい女性と思ってしまい――」
「クルト様、結婚しましょう! 今すぐ!」
リーゼさんが身を乗り出して僕の手を握って言った。
馬車が少し揺れて馬が嘶いた。
「待ってください、リーゼさん。今の時代、お父さんの命令に従う必要なんてありません! 結婚にはリーゼさんの意志が一番重要です」
「はっ! そうでしたわ(プロポーズの前に、式場を抑えてクルト様の逃げ場を潰すのが優先ですわね)」
よかった、リーゼさん、ちゃんと思い直してくれた。
でも、ちょっと惜しいことしたかな?
リーゼさんみたいな可愛らしい女性にプロポーズされることなんて、きっとないだろうし。
「そろそろ城の前に付くが、よろしいか?」
タイコーン辺境伯が少し呆れたように僕たちに尋ねた。
※※※
クルト様が馬車から降りたあと、タイコーン辺境伯が私に尋ねました。
「よろしかったのですか? クルト殿に話してしまっても。彼がこれから会うのは――」
「大丈夫ですよ、タイコーン辺境伯。クルト様が、今回の件で私を王女だと気付くことはありません」
122
お気に入りに追加
21,240
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……

魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?
水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが…
私が平民だとどこで知ったのですか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。