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第六章
陛下の訪問
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僕――クルトは貴族らしい男性を案内するために、門を開けて工房に向かう。
「ところで、少年。先ほどから気になっているのだが、何故、小麦を背負っておるのだ?」
「食事の買い物をしていたので」
「買い物は一人で行っておるのかね?」
「はい。僕はこのくらいしかお役に立てませんから」
「しかし、いくらなんでもその量を一人で運ばせるのはどうかと思うのだが」
貴族らしい男性が妙なことを言った。
その量?
百キロほど……アイアンドラゴンゴーレムの尻尾よりも遥かに軽いけれど。
あ、でもこの人は貴族様だから、重い物を持ったりしないのかな?
「普通のことですよ?」
「そうか? とてもそうとは思えぬが……」
「普通です」
「そう言われればそうかもしれぬ」
男性は少し腑に落ちない様子で頷いた。
やっぱり貴族様だから、少し常識に欠けているのかな?
「しかし、見事に手入れされた庭だな。細かいところまで行き届いている。いい庭師を雇っているようだ」
男性はそう言って、庭にある、ドラゴンの形に剪定した庭木を見て褒めてくれた。
さすがに貴族様の屋敷には及ばないだろうから、お世辞だと思うけれど、それでも嬉しい。
「ありがとうございます。といっても、僕一人でしていることなので、至らぬ点もあるかもしれませんが」
「なんと? この広い庭を一人で?」
「はい」
「先ほど雑用係と申したが、本当は庭師であったのか?」
「いえ、雑用係です。庭の掃除も雑用の一つです」
「そうなのか? しかし……いや、そうなのか?」
まぁ、偉い貴族様だったら専属の庭師を雇っているのが普通だよね。
リクト様もいまはタイコーン辺境伯の養子になって上級貴族になられたんだけど、その点は僕たちと同じ感性なのか、特にそういう話は出てきていない。
まぁ、そんなことになったら、ほとんど何もしていない僕の仕事が無くなっちゃうから助かるんだけど。
「では、中に案内しますね」
「……うむ」
建物の扉を開けて、中に案内する。
「外観も立派だったが、中も相当なものだな。この壺とか名匠の作品に違いない。それに掃除も行き届いておる」
「ありがとうございます」
「まさか……掃除も君がひとりで?」
「はい。掃除は得意なんで!」
男の人は何か深く考え込んだ。
少し怒っているように思える。
もしかして、壺を褒めたのは皮肉だったのかな?
僕が粘土から適当に作った壺だけど、こんな見すぼらしい壺を玄関に飾っておくのは失礼だったのかもしれない。
「すみません! この壺は直ぐに廃棄します!」
「なぜそうなるっ!? 捨てるくらいなら儂が貰いたいくらいだ」
「え? こんな壺でよかったらいくらでも……」
「本当によいのか? 儂は壺には煩いが、これは国宝になってもおかしくない壺だぞ?」
貴族の男性が壺を見て、ムムっと何か考え込む。
「はい。陛下――じゃなくて、お客様がお気に召したのなら」
お客様のことを王様だと思って接していたら、つい陛下だなんて言っちゃった。
気付かれなかったよね。
「……陛下……じゃとっ!?」
※※※
儂――カルロス・ホムーロスはこっそりとヴァルハの町に入った。
子供の頃から城を抜け出して町に繰り出したり、成人してからもフランソワーズとよく城を抜け出して町でデートをした儂にとって、この程度簡単なことだ。無論、グリムリッパーが護衛としてひそかについてきておるから、危険人物がいれば儂に近付くことすらできずに制圧される。
街で工房について聞くと、直ぐに場所はわかった。
工房主についてはほとんど情報が手に入らない。
ただ、工房で働いている者の評判はとても良い。
特に、工房で小間使いとして働いている少年の評判がよかった。
壊れている窓枠を直してくれた、教会に多額の寄付をしてくれた等だ。
子供の喧嘩を止めようとして巻き込まれて怪我をしたという少し悪い話もあったが、そのせいで子供が驚いて喧嘩をやめてしまったというから、実は狙ってそうしたのかもしれないと言われている。
ただ、その工房というのが凄かった。
門の外から見ている。
広さ、大きさは当然、王城には遠く及ばないが、しかし儂はこれほどまでに美しい建造物を見たことがなかった。
左右対称の三階建ての建造物というのは貴族の屋敷にもよくあるが、自然との調和という点ではこれほどまでに優れた建造物は存在しない。木々の配置がよく考えられており、恐らくどの窓から見ても美しい庭を眺めることができるように計算されているのであろう。
それに、一番驚かされたのは建物の屋根にある大時計だ。
我が国にも時計塔は存在するが、しかしそれは国家の象徴であり、建築するのに多大な予算を必要とし、さらに維持費もかかる。個人が所有するようなものではない。
どうやら、クルトはかなりの金をこの工房建設に費やしたのだろう。
「それで、クルト・ロックハンスの情報はあるか?」
魔族との講和のために、いまとなってはクルトの存在は無視できないものになっていたが、しかしこれまで、儂はクルトについて調べさせはしていたが、極力その情報を耳に入れないようにしてきた。
平民の家庭では、娘が彼氏を連れてくるとなったとき、父親がわざと家を留守にしたり、聞いていないフリをしたりするという。
それと同じ理由で、気にはなるけれど、もしも彼のことを知って気に入ってしまったら、娘を嫁に出すのも賛成してしまうのではないか? と言う理由で、問題があるまで報告させないようにしていた。
だから、正直、どんな顔なのか、どんな思考を持っているのかもほとんどわかっていない。
性格に難ありというのなら、さすがに儂のところにも報告は来ただろう。
「はい、既に用意しております」
さすがグリムリッパー、代々王家に使える裏の組織だ。
言われて直ぐに用意するのが一流の諜報員であるのなら、言われる前に用意している彼らは一流を遥かに上回る。
この男は、リーゼロッテが諸島都市連盟コスキートに行ったときにもファントムに気付かれずに偵察と護衛任務を行っており、我が国に
儂は目立たない黒い封筒の中から、薄い冊子を取り出した。
【クルミちゃんファンクラブ会報誌『天使の笑顔』Vol.12】
表紙には天使の衣装をまとっている少女の絵とともに、そんな文字が書かれていた。
なるほど、超一流の諜報員にも間違いがあるらしい。
「儂はクルト・ロックハンスの情報を求めたのだが?」
「陛下、その天使――いえ、クルミちゃんこそ、クルト・ロックハンス士爵であります」
意味がわからない。
儂の言語認識能力が低下しているのか、この男の情報伝達能力が低下しているのか、それともその両方なのか。
「クルトは男ではなかったのか?」
「陛下、天使に性別はありません」
「しかし、これはどう見ても……」
「天使に性別はありません」
妙だ。
この男、妙な宗教にハマったのではあるまいな?
ただでさえ、こっちは宗教に関してポラン教会との深い溝を抱えているというのに。
外が危うい分、せめて王宮内だけでもと思っていたが、側近の諜報員がこれでは……
「ちなみに、このファンクラブの名誉会長はリーゼロッテ様であり、設立にあたり多大な出資をしているようです」
なにをしているのだ、我が娘は。
「多大な出資だと? まさか、国費を投入しておるのではあるまいなっ!? 財務局は何をしている」
「リーゼロッテ様の私財だそうです。財務局長もクルミちゃんファンクラブの会員ですから、申請すればすぐに通るでしょう。財務局長の番号は一〇四二番。ちなみに私は二桁番号です」
そう言って、儂の前に会員番号六三が記された会員証を見せた。
おのれ、クルト・ロックハンス。
娘だけでなく、この国そのものを腐敗させるつもりか。
しかし、そうか。
クルトは普段、女性の姿をしているのか。
「それで、中の警備状況はどうなっておる?」
「周囲に三名、庭に二名のファントムが交代で警備を行っているようです」
「なるほど、ファントムが五人も護衛を……中は安全なようだな。よし、お主たちは外で見張りをしておれ。なに、ファントムがいれば危険はあるまい。宰相を言い負かし、ようやくここまで来られたのだ。ここの工房主の本性、儂の目で見極めてくれよう」
儂は彼に、ファントムとともに警備をするように命じると、工房の呼び鈴を鳴らした。
すると、通りを歩いていた少年が儂に声をかけてきた。
「あの、何か御用でしょうか?」
「ところで、少年。先ほどから気になっているのだが、何故、小麦を背負っておるのだ?」
「食事の買い物をしていたので」
「買い物は一人で行っておるのかね?」
「はい。僕はこのくらいしかお役に立てませんから」
「しかし、いくらなんでもその量を一人で運ばせるのはどうかと思うのだが」
貴族らしい男性が妙なことを言った。
その量?
百キロほど……アイアンドラゴンゴーレムの尻尾よりも遥かに軽いけれど。
あ、でもこの人は貴族様だから、重い物を持ったりしないのかな?
「普通のことですよ?」
「そうか? とてもそうとは思えぬが……」
「普通です」
「そう言われればそうかもしれぬ」
男性は少し腑に落ちない様子で頷いた。
やっぱり貴族様だから、少し常識に欠けているのかな?
「しかし、見事に手入れされた庭だな。細かいところまで行き届いている。いい庭師を雇っているようだ」
男性はそう言って、庭にある、ドラゴンの形に剪定した庭木を見て褒めてくれた。
さすがに貴族様の屋敷には及ばないだろうから、お世辞だと思うけれど、それでも嬉しい。
「ありがとうございます。といっても、僕一人でしていることなので、至らぬ点もあるかもしれませんが」
「なんと? この広い庭を一人で?」
「はい」
「先ほど雑用係と申したが、本当は庭師であったのか?」
「いえ、雑用係です。庭の掃除も雑用の一つです」
「そうなのか? しかし……いや、そうなのか?」
まぁ、偉い貴族様だったら専属の庭師を雇っているのが普通だよね。
リクト様もいまはタイコーン辺境伯の養子になって上級貴族になられたんだけど、その点は僕たちと同じ感性なのか、特にそういう話は出てきていない。
まぁ、そんなことになったら、ほとんど何もしていない僕の仕事が無くなっちゃうから助かるんだけど。
「では、中に案内しますね」
「……うむ」
建物の扉を開けて、中に案内する。
「外観も立派だったが、中も相当なものだな。この壺とか名匠の作品に違いない。それに掃除も行き届いておる」
「ありがとうございます」
「まさか……掃除も君がひとりで?」
「はい。掃除は得意なんで!」
男の人は何か深く考え込んだ。
少し怒っているように思える。
もしかして、壺を褒めたのは皮肉だったのかな?
僕が粘土から適当に作った壺だけど、こんな見すぼらしい壺を玄関に飾っておくのは失礼だったのかもしれない。
「すみません! この壺は直ぐに廃棄します!」
「なぜそうなるっ!? 捨てるくらいなら儂が貰いたいくらいだ」
「え? こんな壺でよかったらいくらでも……」
「本当によいのか? 儂は壺には煩いが、これは国宝になってもおかしくない壺だぞ?」
貴族の男性が壺を見て、ムムっと何か考え込む。
「はい。陛下――じゃなくて、お客様がお気に召したのなら」
お客様のことを王様だと思って接していたら、つい陛下だなんて言っちゃった。
気付かれなかったよね。
「……陛下……じゃとっ!?」
※※※
儂――カルロス・ホムーロスはこっそりとヴァルハの町に入った。
子供の頃から城を抜け出して町に繰り出したり、成人してからもフランソワーズとよく城を抜け出して町でデートをした儂にとって、この程度簡単なことだ。無論、グリムリッパーが護衛としてひそかについてきておるから、危険人物がいれば儂に近付くことすらできずに制圧される。
街で工房について聞くと、直ぐに場所はわかった。
工房主についてはほとんど情報が手に入らない。
ただ、工房で働いている者の評判はとても良い。
特に、工房で小間使いとして働いている少年の評判がよかった。
壊れている窓枠を直してくれた、教会に多額の寄付をしてくれた等だ。
子供の喧嘩を止めようとして巻き込まれて怪我をしたという少し悪い話もあったが、そのせいで子供が驚いて喧嘩をやめてしまったというから、実は狙ってそうしたのかもしれないと言われている。
ただ、その工房というのが凄かった。
門の外から見ている。
広さ、大きさは当然、王城には遠く及ばないが、しかし儂はこれほどまでに美しい建造物を見たことがなかった。
左右対称の三階建ての建造物というのは貴族の屋敷にもよくあるが、自然との調和という点ではこれほどまでに優れた建造物は存在しない。木々の配置がよく考えられており、恐らくどの窓から見ても美しい庭を眺めることができるように計算されているのであろう。
それに、一番驚かされたのは建物の屋根にある大時計だ。
我が国にも時計塔は存在するが、しかしそれは国家の象徴であり、建築するのに多大な予算を必要とし、さらに維持費もかかる。個人が所有するようなものではない。
どうやら、クルトはかなりの金をこの工房建設に費やしたのだろう。
「それで、クルト・ロックハンスの情報はあるか?」
魔族との講和のために、いまとなってはクルトの存在は無視できないものになっていたが、しかしこれまで、儂はクルトについて調べさせはしていたが、極力その情報を耳に入れないようにしてきた。
平民の家庭では、娘が彼氏を連れてくるとなったとき、父親がわざと家を留守にしたり、聞いていないフリをしたりするという。
それと同じ理由で、気にはなるけれど、もしも彼のことを知って気に入ってしまったら、娘を嫁に出すのも賛成してしまうのではないか? と言う理由で、問題があるまで報告させないようにしていた。
だから、正直、どんな顔なのか、どんな思考を持っているのかもほとんどわかっていない。
性格に難ありというのなら、さすがに儂のところにも報告は来ただろう。
「はい、既に用意しております」
さすがグリムリッパー、代々王家に使える裏の組織だ。
言われて直ぐに用意するのが一流の諜報員であるのなら、言われる前に用意している彼らは一流を遥かに上回る。
この男は、リーゼロッテが諸島都市連盟コスキートに行ったときにもファントムに気付かれずに偵察と護衛任務を行っており、我が国に
儂は目立たない黒い封筒の中から、薄い冊子を取り出した。
【クルミちゃんファンクラブ会報誌『天使の笑顔』Vol.12】
表紙には天使の衣装をまとっている少女の絵とともに、そんな文字が書かれていた。
なるほど、超一流の諜報員にも間違いがあるらしい。
「儂はクルト・ロックハンスの情報を求めたのだが?」
「陛下、その天使――いえ、クルミちゃんこそ、クルト・ロックハンス士爵であります」
意味がわからない。
儂の言語認識能力が低下しているのか、この男の情報伝達能力が低下しているのか、それともその両方なのか。
「クルトは男ではなかったのか?」
「陛下、天使に性別はありません」
「しかし、これはどう見ても……」
「天使に性別はありません」
妙だ。
この男、妙な宗教にハマったのではあるまいな?
ただでさえ、こっちは宗教に関してポラン教会との深い溝を抱えているというのに。
外が危うい分、せめて王宮内だけでもと思っていたが、側近の諜報員がこれでは……
「ちなみに、このファンクラブの名誉会長はリーゼロッテ様であり、設立にあたり多大な出資をしているようです」
なにをしているのだ、我が娘は。
「多大な出資だと? まさか、国費を投入しておるのではあるまいなっ!? 財務局は何をしている」
「リーゼロッテ様の私財だそうです。財務局長もクルミちゃんファンクラブの会員ですから、申請すればすぐに通るでしょう。財務局長の番号は一〇四二番。ちなみに私は二桁番号です」
そう言って、儂の前に会員番号六三が記された会員証を見せた。
おのれ、クルト・ロックハンス。
娘だけでなく、この国そのものを腐敗させるつもりか。
しかし、そうか。
クルトは普段、女性の姿をしているのか。
「それで、中の警備状況はどうなっておる?」
「周囲に三名、庭に二名のファントムが交代で警備を行っているようです」
「なるほど、ファントムが五人も護衛を……中は安全なようだな。よし、お主たちは外で見張りをしておれ。なに、ファントムがいれば危険はあるまい。宰相を言い負かし、ようやくここまで来られたのだ。ここの工房主の本性、儂の目で見極めてくれよう」
儂は彼に、ファントムとともに警備をするように命じると、工房の呼び鈴を鳴らした。
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