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第21話『演説』
しおりを挟む「どうしたのじゃ!ユーカっ!」
いつまで経っても、ユーカは食事をとりに降りてこなかったので、ヴェルが心配して部屋を見に行くと、そこには椅子から落ち、床に倒れるユーカがいた。
「おいっ!返事をせい!ユーカっ、ユーカっ!」
すると、微かにユーカから、スースーと寝息の音が聞こえた。
「な…なんじゃ、心配させおって。」
ヴェルは目に涙を浮かべながら、その場にへたり込んでしまった。
しばらく腰が抜けて、立つ事ができなかったが、立てるようになってからすぐ、ユーカをベッドに寝かせ、下へ降りて、タイルさんにお詫びをしに行った。
結局、ユーカを待っていたヴェルはその日は食事をとる事なく、かと言って、十分に寝た後だったので、眠いわけでもなかったので、久しぶりに、ひとりで夜の街へと出かけて行った。
そのまま街の外へ出て、ドラゴンの姿になり、全力で翔んだ。
何も考えず、ただただ全力で、自分の中に溜まった何かを吐き出すように、全てを発散させるように、以前負けたほうき星すら追い抜き、ただただ無心でしばらく翔んだ。
しばらくして気分が落ち着くと、ユーカの事が気になり、すぐに宿へと引き返した。
部屋に入ると、ユーカは可愛らしい寝息を立てて寝ていたが、机の上には、先ほどまでは無かった書き置きと、串焼きが数本置いてあった。
書き置きには、大きな字で『バカ』と書かれ、小さな字で『ありがと』と書いてあった。
それを見て、声を殺して笑いながら、同時に涙を流した。
「朝まで残しておいたら、きっと怒るのであろうな。」
小さな声でそう言うと、ありがとうと呟いて、串焼きを食べた。
その味は、今まで食べたどの串焼きよりしょっぱく、そのくせ、とても美味しく感じた。
食べ終わった後、ボーっとしていると、次第に夜が明け始めた。
陽が昇り始めるとともに、ユーカもモゾモゾと動き始め、しばらくすると、起き上がった。
「あら…ヴェル、おはよう。」
「うむ、よく眠れたかや?」
「えぇ、おかげでぐっすり。その…ごめんなさい。」
「何がじゃ?」
「ほら…昨日の、夕食。」
「別に気にしておらぬぞ。それより、今日の朝食こそ、一緒にとろうではないか。」
「そうね。それに…私もさすがにお腹が空いたわ。」
「お主は他人にも厳しいが、自分にはもっと厳しいからの。」
「あら、私は優しくしてるつもりよ?」
「それは我にかや?それとも、自分にかや?」
「もちろん、あなたにもよ。」
「そ…そうか。我は何も言えぬ…。」
「何よ…言いたい事でもあるってわけ?」
「ななな、なんでもないぞ!本当じゃからな!」
「はいはい、悪かったわね。私はどーせ、優しくなわよ。」
その後ふたりは、順番にシャワーを浴びて、着替え、汚れた服を洗濯した後に、朝食をとりに部屋を出た。
「むむっ!ご主人、料理が前より美味くなっているのは気のせいかや?」
「さすがはヴェル様、そちらは妻が作ったものです。私など、妻の足元にも及びませんので…。」
「ほほぅ、それに…客も入っておるようじゃの。」
「はい、おかげさまで。赤神騒動のお陰です。今では、赤い髪を持っていると、神の遣いだと声をかけられるらしいですよ。」
「あら、そうなの?それはまた…何かごめんなさいね。」
「いえいえ、とんでもない。妻も他の赤い髪を持つ人たちも、平穏に暮らせていますので。」
「それは良かったわ。そうだわ、今日のお昼頃から、中央の広場に人を集めたいのだけど…。」
「それでは、私どもから声をかけておきます。」
「助かるわ。ありがとうと。」
「それでは、ごゆっくりしていって下さい。」
「えぇ、とても美味しいわ。ご夫人にもそう伝えてもらえるかしら。」
「はい、もちろんです。」
朝食を終えたユーカとヴェルは、数日ぶりのまともな食事に、とても満足していた。
特にユーカは、全く食事をとっていなかったので、その事をさり気なくヴェルが伝えると、胃に優しい朝食を出してくれた。
そして、ふたりは部屋に戻り、今日のお昼に向けての作戦会議をして、その後に、昨日、宮殿で話した内容をヴェルに伝えた。
「我は本当に、こんな事をするだけで良いのかや?」
「えぇ、この仕事はあなたにしか出来ないわ。頼んだわよ、ヴェル。」
「うむ、任せておくが良いぞ!」
「それより…魔王領のう。」
「えぇ…ごめんなさいね、断れなくて。」
「うん?我は別に良いぞ。」
「遠いわよ?」
「問題なかろう、ひとっ翔びじゃ。」
「それじゃ、親書が届いたら向かいましょうか。」
「その前にひと仕事、じゃな。」
「そうね…これで帝都の混乱が収まってくれれば良いのだけど。」
「大丈夫じゃろ。あぁ見えて、クレアはなかなかやり手じゃ。」
「どうして分かるの?」
「赤い髪を持つ者たちを見ていれば分かるのじゃ。」
「確かに、少しは差別意識が残ると思っていたけれど、ここまでキッパリと断ち切っているものね。」
「あぁ、これはひとえにあやつの手腕であろう。」
「でも…他の官僚どもは無能ばかりと。」
「そうでもないやも知れぬ。」
「あら…今日はいつになく意見が合わないわね。」
「それだけお主が、ニンゲンに愛想を尽かしておるのじゃろ。」
「そんな自覚はなかったわ…。」
「まさか無自覚とは…恐ろしいやつめ。」
「でも…そんな人は少数でしょうね。」
「そうじゃな…。あやつの苦労が目に浮かぶの。」
「そういえば、そんなクレアが昨日、面白い事を言っていたわよ。」
「ほぅ?なんと言っておったのじゃ?」
「『皇帝は国家第一の下僕』だそうよ。」
「それは面白い考え方じゃ。これなら帝国も、後100年は安泰じゃの。」
「100年後に、世界があったらの話だけどね。」
「そのためにも、お主が言う『首謀者』とやらを見つけねばならぬの。」
「その手がかりが、全くと言っていいほど無いのだもの…。困っちゃうわ。」
「それに、お主の見立てじゃ、すでにクレアのお告げは現実になりつつあるのじゃろ?」
「本当、困ったわね…。対策を立てて臨むつもりが、すっかり後手に回っているわ。」
「それでも、知らないよりはマシではないか。」
「それもそうなんだけどね。もっと…上手くできたのかもって思ってしまうのよ。」
「贅沢な悩みじゃの。今を生きる事だけで精一杯の者もおるのに、今だけでなく、未来や過去にまでも手を伸ばす者もおる。」
「そうよ、私はワガママで強欲なの。掴める者はなんでも掴むのよ。」
「では、つかみ損ねた時、ユーカ、お主はどうするのじゃ?」
「地面に落ちる前に掴めなくても、地面に落ちた後に拾えば良いわ。」
「ははっ…相変わらずじゃな。」
その言葉を聞いて、ヴェルはとても嬉しそうに嗤う。
しかし、その嗤い声の奥にはユーカに対する信頼が、その底には、自分自身への誓いが、力強く込められていた。
「さてと、クレアとも打ち合わせをしたいから、そろそろ行きましょ。」
ユーカは昨日作成しておいた原稿の紙束を手に持ち、ヴェルと一緒に中央の広場へと向かう。
そこにはすでに、少し高めの舞台が設置されていた。
その横に天幕が張ってあり、その前に、見たことのある執事さんが立っていたので、おそらくクレアが中にいるのだろう。
執事さんに、取り次いでもらい、ヴェルとふたりで中へ入ると、そこにはすっかりと男装を済ませたシュークレア19世が椅子に座っていた。
「やぁ、早かったね。僕にも仕事があるってことかな?」
「話が早くて助かるわ。悪いけど、陛下にもお手伝いして頂くわ。」
「構わないさ、それで…何をすれば良いんだい?」
「それじゃ説明するわね。」
ユーカはヴェルに話したものと同じ内容をクレアにも聞かせる。
それをクレアは、手を組みながら、黙って聞いていた。
「まぁ、こんな感じなのだけど…どうかしら?」
「ユーカはさすがだね。これなら臣民の心にも響くかもしれない。」
「我も今回はラクな仕事なのでラッキーなのじゃ。」
「もし君たちさえ良ければ、今晩のディナーに招待しよう。」
「あら、いきなりね。」
「うむ、唐突じゃの。」
「だって、君たちは僕が親書を届けさせたら、すぐに向かうんだろ?」
「えぇ…まぁ、そのつもりをしているわ。」
「それじゃあ、一度くらい…一緒に食事でも、しよ?」
「くぁーっ、照れちゃって、カワイイのぅ!ユーカよ、我は行くぞ!」
「そうね、せっかく陛下が勇気を出して誘ってくれたのだものね。」
「ほ、本当か!」
「友の頼みじゃからな。もちろん美味い肉を喰らわせてくれるのであろう?」
「友…友か。」
「ちょっと、ヴェル。陛下が今にも逝きそうじゃないのよ!」
「うむぅ…ここまで喜ぶとは思わなんだのじゃ。」
「友達どころか知り合いすらいなさそうなのに、友なんて言葉使ったら、危ないでしょ。」
「うむ…次からは気をつける。まさか、たったひと単語で殺人未遂とは…。」
「反省したなら、ほら…陛下を起こしてあげて頂戴。」
「分かった。陛下よ、起きるのじゃ。起きねば今日の夕食は中止じゃぞ。」
「なっ!?中止なのか?来てくれないのか!?」
「落ち着け…。行くから、行くから意識をしっかり持つのじゃ。」
「もうっ…何やってるのよ。」
すると、天幕の外から声が掛かり、帝都の住民が集まり始めたので、そろそろ始めて欲しいと言われた。
言われてみて、外へと出ると、そこには、たくさんの住民の姿があった。
ほとんどの人が、疲れた色を隠せていないのにも関わらず、少しの勇気と希望を受け取るために、中央の広場に押し寄せていた。
「これは…ヘタはできないわね。」
「うむ、気合が入るの!」
「それじゃあ、陛下は予定通りお願いね。」
「うん、任された。」
「それじゃ行くわよ、ヴェル。」
「よし来た。」
ふたりは舞台の上に登り、集まった住民たちに挨拶をする。
「こんにちは、皆さん。2ヶ月ぶりくらいかしら。」
挨拶が終わると、住民たちに哀悼を捧げた。
「帝都が襲われた事は聞いたわ。心からの哀悼を。辛かったでしょう、でももう大丈夫よ。」
「うむ!我々が来たからには、たかだかトカゲの1匹や2匹、簡単に討ってみせようぞ!」
「私たちは、ずっとここに居られるわけではないけれど、もし帝都が襲撃に遭えば、必ず助けに来るわ。」
「我々は、お主ら帝国のニンゲンの強い心を信じておるぞ!」
「決して諦めないで、生きる努力を惜しまないで頂戴。」
「未来を想うな、過去に縋るな、ニンゲンどもよ、今を生きるのじゃ!」
「未来の事は、皇帝陛下や、私たちに任せて頂戴。必ず、なんとかしてみせるわ!」
ユーカがそう宣言すると、支部戦の二次予選でユーカが見せた魔法を、ヴェルが再現してみせる。
舞台が光に包まれ、姿を消す。
光が収まり、舞台が再び姿をあらわすと、そこにユーカとヴェルの姿はなく、代わりに、シュークレア19世が姿をあらわした。
舞台を見つめていた住民たちは、すぐさまこうべを垂れる。
「面を上げよ、親愛なる我が臣民たちよ。今日はそなたらに頼みたい事がある。」
クレアがそう言うと、住民たちは唾を飲み込み、耳と目に、全神経を集中させた。
「帝都は数日前に、大きな厄災に見舞われた。未だにその爪痕も残ると思う。」
一呼吸置き、声に抑揚をつけるため、ひときわ大きな声で叫ぶ。
「だが!それがどうしたっ!帝国は、その程度では屈しない!」
次は、少し低い声で、より住民が集中して聞くように配慮する。
「しかし、それには我が臣民たちの協力が不可欠である。どうか皆には、心を強く持って欲しい。」
再び大声で、住民に訴えるように叫んだ。
「どうか頼む!皆、今の一瞬、その時を、力一杯生きて欲しい!」
すると、先ほどまでシーンとしていた広場が、 一気に沸騰したように、沸き上がる。
『うぉぉおおーっ!』
『皇帝陛下万歳!』
『帝国に栄光あれっ!』
最後に、クレアはこう言って締めくくった。
「今回の元凶は魔王ではない。あのふたりには、それを調査してもらっている。」
そう言ってクレアは、舞台の前方、舞台を見ていた住民たちにとっては後方を指差す。
そこに立っているのは、先ほどまで舞台で演説をしていたふたりの影。
ユーカとヴェルの姿があった。
ふたりは住民たちに手を振り、消えるようにその場を後にした。
その後、クレアに招待された、夕食の席にて。
「住民の顔色も、少しはマシになったみたいじゃの。」
「あぁ、本当にありがとう。」
「でも…根本的な解決にはなってないわ。」
「確かにそうじゃの。」
「兵隊さんの話によると、竜は撤退していったのでしょ…。」
「次にいつ来るのか、それとも来ぬのか…。」
「臣民たちは…不安だろうね。」
「まぁ、あなたのおかげでその不安も、少しは和らいだのじゃないかしら。」
「そう願うよ…。でも、不安をなくす事はできない。」
「それでも、お主は皇帝として、立派にしておると思うぞ。」
「まぁ、つもる話は後に取っておこう。とりあえず、食事を楽しんでくれ。」
クレアがそう言うと、奥から給仕さんたちがワラワラと出てきて、食事の支度を始める。
コース料理らしく、次々と珍しくて美しい料理が出てきた。
しかも、その全てが美味しく、まさに至福のひと時であった。
食事が終わると、クレアの私室に行き、少し話した。
「初めてあなたが皇帝だと感じたわ。」
「うむ…あんなに美味い料理を、毎日喰らっておるとは羨ましいの。」
「毎日ではないよ。今日は大切な友人が来ると伝えておいたんだ。」
「ねぇクレア、話は変わるのだけど…あれから他のお告げは聞いていないの?」
「あぁ、どうも君から加護をもらってから、一度も無いんだ。」
「もしかしたら、お告げというのはナニカの呪いなのやも知れぬの。」
「でも、私の身に対して、危険が起きた事は無いよ。」
「いつもはどれ位の頻度でお告げを聞いていたのかしら?」
「それは、ごめん。覚えていないんだ。」
「こちらこそごめんなさい。」
「いや、君が謝ることでもないよ。」
「しかし、クレアのお告げはもう来ないと思った方が良いじゃろうな。」
「どうしてそう思うの?」
「それは…ユーカの加護が神の呪いに勝ってしもうたのじゃろうと思うたのでな。」
「そういえば、クレアはお告げの内容を阻止できた事はあるのかしら?」
「どうなんだろう…。たぶん無いと思う。」
「それじゃ、どの時点でお告げを阻止できたかは分からないって事ね。」
「あぁ、重ね重ねすまない。」
「大した問題じゃ無いわ。」
「うむ、結局は『首謀者』を見つければ良いのであろう?」
「えぇ、その通りよ。ただ…見つかると良いのだけど。」
「私も協力は惜しまないつもりだ。だが…間に合うのかどうか。」
「何とも言えないわね。実際、すでに賽は投げられていると考えた方が良いもの。」
「帝都の襲撃も防げなんだしの…。」
「あの竜はヤバすぎる…。宮廷魔術士たちが、簡単にやられてしまったんだ。」
「彼らも勇敢に戦って散ったのじゃ、悔いはなかろう。」
「その意志は、私たちが継がなくてはならないわね。」
「そうじゃの…。」
先立っての襲撃の折に散っていった、宮廷魔術士をはじめとする帝国の兵士たちの追悼式は、3日後に帝都にある大会議場で、厳かに執り行われるそうだ。
式には、彼らの親族をはじめ、クレアはもちろん、帝都の有力者が多数出席するそうだ。
もちろん、帝国の臣民であれば、誰でも出席することができる。
それを聞いたユーカたちは、是非とも参加したいとクレアに伝えた。
彼女もこれを快諾してくれたので、ユーカたちが帝都を発つのは、早くても4日後になっている。
その時間を使って、帝都にある、国立図書館へ足を運ぶ予定にしていた。
クレアからも、この図書館に、好きな時間に出入りできるように、一筆書いてもらった。
「今日はそろそろ帰るわね。」
「うむ、宮廷料理はなかなか美味かったぞ!」
「もう帰るのかい?そうだ、泊まっていけば良い。」
「それは…できないわ。私たちの監視に、兵を割かなくてはならなくなるもの。」
「そう…だな。また、来てくれ。」
「えぇ、またお邪魔するわね。」
「うむ、また喰らいに来るぞ!」
そう言ってふたりは、宮殿を後にし、タイルさんの営む宿まで戻った。
もちろん、ヴェルの事なので、帰り際にちゃっかりと串焼きを購入するのを忘れなかった。
次回:第22話『守るという事』
お楽しみにお待ちください。
8月31日 20時を投稿予定にしております。
感想や誤字脱字の指摘などなど
よろしければお願いし申し上げます。
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