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新章
新章第24話 相変わらず手のひらの上
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ビアトリスの投下した爆弾でスパイだと名指しされた息子の元へ向かったエルメ。
真相を問い正すと、リオルはあっさり認めた。「母上、あんな計画で父上を騙せると思ってたんですか?」と、辛辣なセリフがエルメを待っていた。
そしてその夜、エルメはマリオンに真相を確かめる。
「マリオン、ここに座って」
そう言って、向かいのソファーを指差すエルメ。その表情は真剣だ。
部屋に戻ってきたマリオンに開口一番切り出したエルメだが、マリオンは「怖いな」と愉快そうに言いながら横に座った。ピタッと寄り添い腰を抱き寄せるのは、見慣れた光景だ。
しかし、今日は違った。マリオンがいつも通り腰を抱くと、エルメが腕に手刀を入れたのだ。
「向こうって、言ったでしょ」
これにやれやれといった様子で苦笑すると、マリオンは横を離れ、向かいに腰を下ろした。
「それで?」
「私に話すことあるでしょ」
「う~ん、思い当たらないな」
「嘘つき。知ってるんだから」
「嘘つきとは心外だな。それなら言わせてもらうが、アリス嬢を知らないと言ったあの時の君はどこにいったんだ?」
この言葉に、エルメは思い出す。計画の最終段階が中途半端だったことを・・・
(あっ!!!忘れてた。ビアに連れ去られて、それどころじゃなかったんだ・・ここは、すっとぼけるか、それとも素直に吐くか・・)
結局エルメは、バツの悪さを隠すように顔を背け「!!!!私、そんな事言ってないわ」と、足掻いた。
「エルメ・・・・いい加減白状したらどうだ?」
マリオンの思わぬ反撃に「何が・・・」と、言葉をつまらせるエルメ。そんな彼女にマリオンは、言葉を続ける。
「私が君の計画を知っていて、それに乗ったことを問い詰めたいんだろうが、そもそも魂が2つ存在するはずがないだろ。君は転生したんだ。いいか?転生だぞ。君はカラマノ王国のエルメとして生まれ変わった。それなのに元のエルメ姫の魂があるはずない。計画の設定に無理があるんだ」
(確かに彼の言うとおりかもしれない。だけど、そんなハッキリと言わなくてもいいじゃない。それに知ってるなら、騙されたフリなんてしないでくれたほうが・・・あ~、何か腹立ってきた・・)
そう思ったエルメは、頬を膨らませ、明らかに不機嫌だ。しかしマリオンの反撃は止まらない。
「腹が立つか?だが、それは私も一緒だぞ。君に不安など抱かせないよう全力で愛してきたつもりだ。そんな私の愛情を試そうとしたんだ。
あの舞踏会の日、君が居なくなったと知った時の私の気持ちが分かるか?私の唯一恐れるものが、分かるか?・・・君が私の腕の中から離れていくことだ。そんな純粋な想いを君は利用した。これは簡単には許せないな」
攻めるはずが、いつの間にかあっという間に攻守逆転し、追い詰められているエルメ。
「いつから気付いてたの・・・?」
「初めからだ。君が幸せで平凡な毎日に退屈してることは気づいていたからな。何かやらかすとは思っていた。そうなると、君が仲間にするのはアリス嬢一択だ。
だが一番許せないのは、リオルまで仲間にしたことだな。私より息子を選んだ。だがリオルも賢い子だからね。真っ先に私のところへ報告に来たぞ。『君が良からぬことを企んでる』とね。そこで私はリオルに君を見張らせたんだ」
(まさかビアだけでなく、自分まで踊らされていたなんて・・・完敗だわ。恐るべしマリオン・ガイアール)
今更ながら、夫の抜け目なさに驚嘆したエルメだったが、しかし今までも散々彼の思惑通りに踊らされてきたエルメは、素直に負けを認めたくなかった。そして、口をついてでたのは負け惜しみのセリフだった。
「ビアといい、私といい、二人も同時に手の上で踊らせて、さぞ楽しかったでしょうね。お腹の中で笑ってたのかしら?前から思ってたけど、マリオンって時々イジワルよね」
逆ギレと分かっていたが、口をついて出る言葉を止められなかった。自分で自分の胸にナイフを刺しているかのように、心が痛み、傷ついた。
「幸せに慣れすぎて、刺激を求めたくなったんだろうが、もう満足だろ?」
図星すぎるマリオンの言葉に「そんなんじゃ・・・」と、言いよどむ。
「君は皇太子妃だ。君がそんなつもりでなくとも、周囲は振り回される。今回、実害はなかっ・・・・いや、一人有能な騎士が辞めるかもしれんな。君の計画の唯一の被害者だ」
「えっ!どういうこと!!??」
エルメが前のめりに詰め寄ると、マリオンは肩をすくめて事情を語り始めた。
エルメがビアトリスに拉致された部屋の見張りが、騎士団を辞めるというのだ。マリオンから『見張りより留守番が向いてる』と言われ、自信をなくした騎士だ。
エルメがあんな計画を思いつかなければ、彼が失態を犯すこともなかったと言われ、エルメは呆然とした。
(確かにその通りだけど、でも、まさかこんなことになるなんて・・・)
「君には、自分が思っている以上に影響力があるんだ。自覚しろ。まさか私の話は、もう信じられないか?それなら合図を教えるから、試してみるか?」
“合図”と言われ、ピクっと反応するエルメ。するとマリオンは、瞳を光らせ言った。
「やはりな。これを探るために、馬鹿げた計画を立てたのか」
「バカバカって、うるさーい!そうよ!真実の契約なんて結ばれて、それを発動する合図を知ってるのは、貴方だけ!そんなの不公平よ!
もういい!!大人しくしてればいいんでしょ!お望みどおり、大人しく寝るから、話はおしまい!おやすみ!」
エルメは、吐き捨てるように言葉を投げつけると、寝室へ逃げ込んだ。そしてベッドに横になると、自分の愚かさを呪った。
(嗚呼、なんでこんな逆ギレさらしてるんだろ。自分が悪いのは、分かってるのに・・マタニティブルーかな・・・・ううん、違うわね。お腹の子を理由にするなんて、母親失格よ)
エルメはふぅと息をはくと、ゆっくり目を閉じた。
明日には素直に謝りたい。
そう思いながら眠りについたのだった。
◇◇◇◇◇
一方、エルメが去った後、一人ソファーに腰掛けていたマリオンは、小さくため息をつくと、天井を仰いだ。
(あー、くそ。あんな追い詰めるような言い方しては、彼女の逃げ場がないじゃないか・・・私も大人気ないな・・)
マリオンは自分を責めると、立ち上がり寝室へ向かう。そして扉の前で立ち止まると、耳を澄ませた。中からはスヤスヤと規則正しいエルメの寝息が聞こえてくる。
ホッとしたように微笑みを浮かべるマリオン。
「全く手のかかる姫だな」
独り言のように呟いたあと、マリオンは静かに部屋を出ていったのだった。
真相を問い正すと、リオルはあっさり認めた。「母上、あんな計画で父上を騙せると思ってたんですか?」と、辛辣なセリフがエルメを待っていた。
そしてその夜、エルメはマリオンに真相を確かめる。
「マリオン、ここに座って」
そう言って、向かいのソファーを指差すエルメ。その表情は真剣だ。
部屋に戻ってきたマリオンに開口一番切り出したエルメだが、マリオンは「怖いな」と愉快そうに言いながら横に座った。ピタッと寄り添い腰を抱き寄せるのは、見慣れた光景だ。
しかし、今日は違った。マリオンがいつも通り腰を抱くと、エルメが腕に手刀を入れたのだ。
「向こうって、言ったでしょ」
これにやれやれといった様子で苦笑すると、マリオンは横を離れ、向かいに腰を下ろした。
「それで?」
「私に話すことあるでしょ」
「う~ん、思い当たらないな」
「嘘つき。知ってるんだから」
「嘘つきとは心外だな。それなら言わせてもらうが、アリス嬢を知らないと言ったあの時の君はどこにいったんだ?」
この言葉に、エルメは思い出す。計画の最終段階が中途半端だったことを・・・
(あっ!!!忘れてた。ビアに連れ去られて、それどころじゃなかったんだ・・ここは、すっとぼけるか、それとも素直に吐くか・・)
結局エルメは、バツの悪さを隠すように顔を背け「!!!!私、そんな事言ってないわ」と、足掻いた。
「エルメ・・・・いい加減白状したらどうだ?」
マリオンの思わぬ反撃に「何が・・・」と、言葉をつまらせるエルメ。そんな彼女にマリオンは、言葉を続ける。
「私が君の計画を知っていて、それに乗ったことを問い詰めたいんだろうが、そもそも魂が2つ存在するはずがないだろ。君は転生したんだ。いいか?転生だぞ。君はカラマノ王国のエルメとして生まれ変わった。それなのに元のエルメ姫の魂があるはずない。計画の設定に無理があるんだ」
(確かに彼の言うとおりかもしれない。だけど、そんなハッキリと言わなくてもいいじゃない。それに知ってるなら、騙されたフリなんてしないでくれたほうが・・・あ~、何か腹立ってきた・・)
そう思ったエルメは、頬を膨らませ、明らかに不機嫌だ。しかしマリオンの反撃は止まらない。
「腹が立つか?だが、それは私も一緒だぞ。君に不安など抱かせないよう全力で愛してきたつもりだ。そんな私の愛情を試そうとしたんだ。
あの舞踏会の日、君が居なくなったと知った時の私の気持ちが分かるか?私の唯一恐れるものが、分かるか?・・・君が私の腕の中から離れていくことだ。そんな純粋な想いを君は利用した。これは簡単には許せないな」
攻めるはずが、いつの間にかあっという間に攻守逆転し、追い詰められているエルメ。
「いつから気付いてたの・・・?」
「初めからだ。君が幸せで平凡な毎日に退屈してることは気づいていたからな。何かやらかすとは思っていた。そうなると、君が仲間にするのはアリス嬢一択だ。
だが一番許せないのは、リオルまで仲間にしたことだな。私より息子を選んだ。だがリオルも賢い子だからね。真っ先に私のところへ報告に来たぞ。『君が良からぬことを企んでる』とね。そこで私はリオルに君を見張らせたんだ」
(まさかビアだけでなく、自分まで踊らされていたなんて・・・完敗だわ。恐るべしマリオン・ガイアール)
今更ながら、夫の抜け目なさに驚嘆したエルメだったが、しかし今までも散々彼の思惑通りに踊らされてきたエルメは、素直に負けを認めたくなかった。そして、口をついてでたのは負け惜しみのセリフだった。
「ビアといい、私といい、二人も同時に手の上で踊らせて、さぞ楽しかったでしょうね。お腹の中で笑ってたのかしら?前から思ってたけど、マリオンって時々イジワルよね」
逆ギレと分かっていたが、口をついて出る言葉を止められなかった。自分で自分の胸にナイフを刺しているかのように、心が痛み、傷ついた。
「幸せに慣れすぎて、刺激を求めたくなったんだろうが、もう満足だろ?」
図星すぎるマリオンの言葉に「そんなんじゃ・・・」と、言いよどむ。
「君は皇太子妃だ。君がそんなつもりでなくとも、周囲は振り回される。今回、実害はなかっ・・・・いや、一人有能な騎士が辞めるかもしれんな。君の計画の唯一の被害者だ」
「えっ!どういうこと!!??」
エルメが前のめりに詰め寄ると、マリオンは肩をすくめて事情を語り始めた。
エルメがビアトリスに拉致された部屋の見張りが、騎士団を辞めるというのだ。マリオンから『見張りより留守番が向いてる』と言われ、自信をなくした騎士だ。
エルメがあんな計画を思いつかなければ、彼が失態を犯すこともなかったと言われ、エルメは呆然とした。
(確かにその通りだけど、でも、まさかこんなことになるなんて・・・)
「君には、自分が思っている以上に影響力があるんだ。自覚しろ。まさか私の話は、もう信じられないか?それなら合図を教えるから、試してみるか?」
“合図”と言われ、ピクっと反応するエルメ。するとマリオンは、瞳を光らせ言った。
「やはりな。これを探るために、馬鹿げた計画を立てたのか」
「バカバカって、うるさーい!そうよ!真実の契約なんて結ばれて、それを発動する合図を知ってるのは、貴方だけ!そんなの不公平よ!
もういい!!大人しくしてればいいんでしょ!お望みどおり、大人しく寝るから、話はおしまい!おやすみ!」
エルメは、吐き捨てるように言葉を投げつけると、寝室へ逃げ込んだ。そしてベッドに横になると、自分の愚かさを呪った。
(嗚呼、なんでこんな逆ギレさらしてるんだろ。自分が悪いのは、分かってるのに・・マタニティブルーかな・・・・ううん、違うわね。お腹の子を理由にするなんて、母親失格よ)
エルメはふぅと息をはくと、ゆっくり目を閉じた。
明日には素直に謝りたい。
そう思いながら眠りについたのだった。
◇◇◇◇◇
一方、エルメが去った後、一人ソファーに腰掛けていたマリオンは、小さくため息をつくと、天井を仰いだ。
(あー、くそ。あんな追い詰めるような言い方しては、彼女の逃げ場がないじゃないか・・・私も大人気ないな・・)
マリオンは自分を責めると、立ち上がり寝室へ向かう。そして扉の前で立ち止まると、耳を澄ませた。中からはスヤスヤと規則正しいエルメの寝息が聞こえてくる。
ホッとしたように微笑みを浮かべるマリオン。
「全く手のかかる姫だな」
独り言のように呟いたあと、マリオンは静かに部屋を出ていったのだった。
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