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第19.5話 幕間 ヘンリー視点
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(リリィが足りない・・・・)
それもこれもあの男爵令嬢のせいで、表立って僕の愛しい彼女と一緒にいられないからだ。一応、リリィと一緒に夜を共に・・いや、この言い方は違うな。夕食を共にしている。しかしこんな僅かな時間では全く足りない。大体何で婚約者に会いに行くのに、人目を忍んで行かなくちゃならないんだ。殿下とスタイラスは「気の毒だが、我慢しろよ」という言葉とは裏腹に顔が緩んでいた。嘘でも僕のリリィが殿下の婚約者になるかもなんて話、よく耐えてるよな、僕は・・・うん、よく頑張ってるよ。
学園では腫れ物を触れるかのように、接してくる友人たち。ただ一人クラスメイトのシシリー嬢だけは、違ったな。「まさかあなた達がこんな事になるなんて、思わなかったわよ」とハッキリ言ってきた。彼女は性別関係なくズバズバ言ってくる性格だ。リリィに言わせると、竹を割ったような性格だそうだ。シシリー嬢の言葉を笑って誤魔化したけど、内心、嵐が吹き荒れていた。偽りの不仲説が流れてるだけでまだ・・いや・・絶対別れないからな。
リリィを渇望する僕は、禁断症状で周囲の物を凍らせてしまいそうだ。我ながら、リリス・アルバートという女性にこんなにも陶酔していることに怖いと思う。でも仕方ない。愛しているものは愛しているんだから・・・
そんな時、知らない令嬢が猫なで声で寄ってきた。そんな声出すな。気持ち悪い。外面なんかどうでもいい今の僕が一言も発せず、氷点下の視線を送ってやったら、その令嬢の心を凍らせたらしい。何でもその後、学園を休んでるそうだ。
「くそっ!」
思わず馬車の中で独り言を呟く。これからリリィに会える至福の時間なのに・・余計なその他大勢のことは忘れて、リリィのことだけ考えよう。
アルバート家の客間で僕は今か今かとリリィを待つ。そしてようやく扉が開き、やっと彼女にこの手で触れることができると思った僕の心に、リリィはあっという間に霧をかけた。なぜなら、彼女の表情が固かったからだ。微笑みはどこかぎこちなく、仕草は落ち着きがない。こういう時の彼女は、その内に悩ませる何かを秘めている時だ。僕は彼女の憂いを即刻取り除くことを決意した。
夕食を終えると、僕は早々に歓談の誘いを辞退した。僕の最優先事項はリリィなんだから、当然だ。戸惑う彼女の手を引き、見慣れた部屋に連れて行く。そして部屋に入ると、逃げないよう彼女の手を握り、尋ねる。
「リリィ、何かあった?」
僕の言葉にリリィは、瞳を揺らし首を傾げる。
(くっ・・・かわいい・・)
その可愛さにあてられた僕は、目の前の可愛らい彼女の唇に視線がいってしまう。ピンク色の艷やかな唇。これは仕方ない、僕だって男だ。でも彼女はそういう男女のことには慎重で慣れてない。だから、僕は決して急がず彼女の心の準備ができるまで、いくらでも待つと決めていた。彼女とこの命尽きるまで一緒に居られれば、キスくらい我慢できる・・・たぶん・・
僕は煩悩に蓋をし、さらに言葉を続ける。
「今日の君は少し変だよ。こういう時は、何かあった時だからね」
「何でもないの・・ほらっ、貴方と学園では一緒にいられないでしょ?いつもあんなに一緒にいたのに・・・だから緊張してるのかな。フフッ・・」
彼女が僕を求めている。僕は今にも踊りだしそうな心を押さえ付けるが、どうしても顔が火照る。蓋をしたばかりの煩悩の箱が再び開きそうになり、僕は愛しい人の名を呼んだ。するとリリィは逃げるように立ち上がると「何だか暑いわね」と言って窓を開けた。
(あっ、今いい雰囲気だったのに・・照れたのかな。残念だ・・・)
窓から心地よい風が吹いてきて、火照った頬を冷やし、静かに深呼吸をすると澄んだ空気が全身を巡る。そうしてクールダウンした僕はリリィの元へそっと近付くと、彼女と同じ景色を見つけた。数多の星が曇りなく輝く夜空を・・・
「星が落ちてきそうだね」
そう僕が声をかけると、彼女は振り返る。そして袖を緩やかに握り、僕の胸に頭を預けてきた。彼女の温もりと静かな呼吸が伝わってくる。リリィの突然の行動に少し戸惑った僕は、壊れ物を包むように彼女の肩に手で触れると優しく問いかけた。
「リリィ?どうかした?」
僕の問いに彼女は首を振ると、胸から彼女の想いが伝わってくる。やはり今日のリリィは少しおかしい。いつもの彼女はこんな風に振る舞わない。僕が触れると可愛らしく、頬を染めるんだ。それが今、リリィの方から僕の温もりを求めている。そんな現実に僕の心は愛しい彼女への想いが溢れ、幸せで満たされる。いつだって僕の心を何色にも染められるのは、彼女だけなんだ。僕は満たされた心に自然と表情が緩んだその時、徐ろに顔を上げたリリィ。その瞳にお互いの姿を映すと、僕の耳に信じられないセリフが届く。
「大好き・・・」
紛れもなくリリィの口から発せられた単語。たった一言なのに、それは僕の心を奥底から歓喜させる。そして僕の瞳に映る彼女は、ゆっくり目を閉じた。僕にはそれがスローモーションのように見え、瞬きもせず見つめる。彼女の陶器のような白い肌。その肌を引き立たせる艷やかな黒髪。すっと真っ直ぐな鼻筋。そして、ぷっくりと柔らかそうな唇。彼女の唇は僕の視線を、心を鷲掴みにして離さない。触れていいのか!?彼女も望んでくれているのか!?まだずっと先だと思っていたのに、何の前触れもなく突然やってきた幸運。
僕は心を決めると、口づけをそっと落とした。
触れるだけのキス。それでもそこから彼女の体温が伝わってくると、僕の身体は内側から熱を帯びる。溶けそうな身体と心を、僕は理性という名の紳士にあって然るべき能力で必死に保つと、ゆっくりと唇を離した。彼女の温もりが唇から全身に広がり、僕の心を満たす。僕は彼女へありったけの笑顔を向けた。リリィはそのラベンダー色の瞳を僕へ向けると、頬を赤く染め、はにかんだ笑顔を見せる。そしてすぐに僕の胸に再び顔を埋めた。
(かわいい・・そんな恥ずかしそうに顔を赤くして・・・)
リリィへの愛しさが2倍・・いや測れないほど増した僕は、彼女の背中に腕を回した。今度は壊れ物を扱うようにそっとでなく、この温もりを決して失くさないよう宝物を抱きしめるように・・
幸せという名の温かい空気に包まれた僕たちを、夜空の星たちが見守っていた。
それもこれもあの男爵令嬢のせいで、表立って僕の愛しい彼女と一緒にいられないからだ。一応、リリィと一緒に夜を共に・・いや、この言い方は違うな。夕食を共にしている。しかしこんな僅かな時間では全く足りない。大体何で婚約者に会いに行くのに、人目を忍んで行かなくちゃならないんだ。殿下とスタイラスは「気の毒だが、我慢しろよ」という言葉とは裏腹に顔が緩んでいた。嘘でも僕のリリィが殿下の婚約者になるかもなんて話、よく耐えてるよな、僕は・・・うん、よく頑張ってるよ。
学園では腫れ物を触れるかのように、接してくる友人たち。ただ一人クラスメイトのシシリー嬢だけは、違ったな。「まさかあなた達がこんな事になるなんて、思わなかったわよ」とハッキリ言ってきた。彼女は性別関係なくズバズバ言ってくる性格だ。リリィに言わせると、竹を割ったような性格だそうだ。シシリー嬢の言葉を笑って誤魔化したけど、内心、嵐が吹き荒れていた。偽りの不仲説が流れてるだけでまだ・・いや・・絶対別れないからな。
リリィを渇望する僕は、禁断症状で周囲の物を凍らせてしまいそうだ。我ながら、リリス・アルバートという女性にこんなにも陶酔していることに怖いと思う。でも仕方ない。愛しているものは愛しているんだから・・・
そんな時、知らない令嬢が猫なで声で寄ってきた。そんな声出すな。気持ち悪い。外面なんかどうでもいい今の僕が一言も発せず、氷点下の視線を送ってやったら、その令嬢の心を凍らせたらしい。何でもその後、学園を休んでるそうだ。
「くそっ!」
思わず馬車の中で独り言を呟く。これからリリィに会える至福の時間なのに・・余計なその他大勢のことは忘れて、リリィのことだけ考えよう。
アルバート家の客間で僕は今か今かとリリィを待つ。そしてようやく扉が開き、やっと彼女にこの手で触れることができると思った僕の心に、リリィはあっという間に霧をかけた。なぜなら、彼女の表情が固かったからだ。微笑みはどこかぎこちなく、仕草は落ち着きがない。こういう時の彼女は、その内に悩ませる何かを秘めている時だ。僕は彼女の憂いを即刻取り除くことを決意した。
夕食を終えると、僕は早々に歓談の誘いを辞退した。僕の最優先事項はリリィなんだから、当然だ。戸惑う彼女の手を引き、見慣れた部屋に連れて行く。そして部屋に入ると、逃げないよう彼女の手を握り、尋ねる。
「リリィ、何かあった?」
僕の言葉にリリィは、瞳を揺らし首を傾げる。
(くっ・・・かわいい・・)
その可愛さにあてられた僕は、目の前の可愛らい彼女の唇に視線がいってしまう。ピンク色の艷やかな唇。これは仕方ない、僕だって男だ。でも彼女はそういう男女のことには慎重で慣れてない。だから、僕は決して急がず彼女の心の準備ができるまで、いくらでも待つと決めていた。彼女とこの命尽きるまで一緒に居られれば、キスくらい我慢できる・・・たぶん・・
僕は煩悩に蓋をし、さらに言葉を続ける。
「今日の君は少し変だよ。こういう時は、何かあった時だからね」
「何でもないの・・ほらっ、貴方と学園では一緒にいられないでしょ?いつもあんなに一緒にいたのに・・・だから緊張してるのかな。フフッ・・」
彼女が僕を求めている。僕は今にも踊りだしそうな心を押さえ付けるが、どうしても顔が火照る。蓋をしたばかりの煩悩の箱が再び開きそうになり、僕は愛しい人の名を呼んだ。するとリリィは逃げるように立ち上がると「何だか暑いわね」と言って窓を開けた。
(あっ、今いい雰囲気だったのに・・照れたのかな。残念だ・・・)
窓から心地よい風が吹いてきて、火照った頬を冷やし、静かに深呼吸をすると澄んだ空気が全身を巡る。そうしてクールダウンした僕はリリィの元へそっと近付くと、彼女と同じ景色を見つけた。数多の星が曇りなく輝く夜空を・・・
「星が落ちてきそうだね」
そう僕が声をかけると、彼女は振り返る。そして袖を緩やかに握り、僕の胸に頭を預けてきた。彼女の温もりと静かな呼吸が伝わってくる。リリィの突然の行動に少し戸惑った僕は、壊れ物を包むように彼女の肩に手で触れると優しく問いかけた。
「リリィ?どうかした?」
僕の問いに彼女は首を振ると、胸から彼女の想いが伝わってくる。やはり今日のリリィは少しおかしい。いつもの彼女はこんな風に振る舞わない。僕が触れると可愛らしく、頬を染めるんだ。それが今、リリィの方から僕の温もりを求めている。そんな現実に僕の心は愛しい彼女への想いが溢れ、幸せで満たされる。いつだって僕の心を何色にも染められるのは、彼女だけなんだ。僕は満たされた心に自然と表情が緩んだその時、徐ろに顔を上げたリリィ。その瞳にお互いの姿を映すと、僕の耳に信じられないセリフが届く。
「大好き・・・」
紛れもなくリリィの口から発せられた単語。たった一言なのに、それは僕の心を奥底から歓喜させる。そして僕の瞳に映る彼女は、ゆっくり目を閉じた。僕にはそれがスローモーションのように見え、瞬きもせず見つめる。彼女の陶器のような白い肌。その肌を引き立たせる艷やかな黒髪。すっと真っ直ぐな鼻筋。そして、ぷっくりと柔らかそうな唇。彼女の唇は僕の視線を、心を鷲掴みにして離さない。触れていいのか!?彼女も望んでくれているのか!?まだずっと先だと思っていたのに、何の前触れもなく突然やってきた幸運。
僕は心を決めると、口づけをそっと落とした。
触れるだけのキス。それでもそこから彼女の体温が伝わってくると、僕の身体は内側から熱を帯びる。溶けそうな身体と心を、僕は理性という名の紳士にあって然るべき能力で必死に保つと、ゆっくりと唇を離した。彼女の温もりが唇から全身に広がり、僕の心を満たす。僕は彼女へありったけの笑顔を向けた。リリィはそのラベンダー色の瞳を僕へ向けると、頬を赤く染め、はにかんだ笑顔を見せる。そしてすぐに僕の胸に再び顔を埋めた。
(かわいい・・そんな恥ずかしそうに顔を赤くして・・・)
リリィへの愛しさが2倍・・いや測れないほど増した僕は、彼女の背中に腕を回した。今度は壊れ物を扱うようにそっとでなく、この温もりを決して失くさないよう宝物を抱きしめるように・・
幸せという名の温かい空気に包まれた僕たちを、夜空の星たちが見守っていた。
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