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44 シストラ王国
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憎悪のような目を向けられながらも、何とか王城に駆け込むように帰った一行は、城内の者達からも王都にいた者達と同じような目を向けられていた。
まるで姫に仕えるように競ってルルアの世話をしていた女官や侍女達も、誰も側に寄ってこようとする者はいなかった。寧ろ憎々しげな態度である。
城内は、ライディン王国に向かう前よりも空気は淀み、酷い臭いが漂っている。
貯水などなく、まともに水も使えなくなってからは掃除も行き届かず、湯浴みはおろか身体を拭き清める事すら出来ずにいる者達の身体からは酷い臭いがしていた。
それはライディン王国に向かった一行も同様であった。
排泄物の処理も出来ず、地面に穴を掘って埋める為に、王都内は酷い臭いが漂い気分が悪くなってくる。
食料も保存出来ず暑さで食材がどんどん腐り、それからも異常な臭いを放たれている。
魅了が殆ど解けた者達は、諸悪の根源はルルアだと、ルルアに誑かされた王太子がリーザロッテを虐げ、婚約破棄したせいだと思っている。
事実この国の惨状はルルアが現れ、そのルルアの魅了に掛かった王太子や側近達が元凶だ。
魅了が解けた者達は、何故あんなにもルルアを聖女だと崇め、リーザロッテを害しようとしたのかと頭を抱えた。
ルルアがいなければ、ルルアが王太子を誑かさなければ、と、その憎悪はルルアに、ルルアに誑かされた王太子に、リーザロッテとの婚約破棄をしてルルアとの婚約を認めた王家へと向かった。
まともな生活も送れなくなり食事も碌に摂れない者達は王都で暴徒と化した。
王城でも仕えている者達が暴動を起こし、ルルア達に向かっていった。
本来なら王家を守る立場の近衛や騎士団の者達も暴動に加わっていた。
国王と王妃は宰相達の裏切りによって、早々に暴徒達に差し出され捕縛されている。
リチャードと側近達はルルアを連れて城の中を逃げ回っていた。
「なんなのよぉぉ!!なんで私がこんな目に会わなきゃ行けないの!!」
ぎゃあぎゃあと喚き散らして酷い臭いを放つルルアに嫌気がさしてきていた。
バングルで魅了を封じられている為にそろそろリチャード達の魅了も解け始めた上に、醜く喚き散らすルルアに魅力を全く感じなくなっているどころか、嫌悪感すら感じている。
「煩い!!お前がいなきゃこんな目にあっていないんだ!何が聖女だ!ただの性悪女だろうが!!」
贅沢を当然のように求めて、王家の財産どころか国民からも貢がせ、それでもまだ足りないと文句ばかり垂れていた事を、リーザロッテに虐められたと泣きつき、婚約破棄させたうえに処刑ろとしつこく喚いていた事も魅了が解けてきた今となればおかしい事だと分かる。
隣国からの留学生であったエルバルト達にも、自分のことを好きになるはずなどと妄言を吐いて言い寄った。
処刑するからリーザロッテを寄越せと何度も言って、隣国まで行っておかしな事を言って喚き散らして隣国を激怒させた。
今になってやっと、ルルアの行動や言動が狂っていたと理解していた。
ぎゃあぎゃあと言い合い喧嘩している間に、騎士団に追い付かれて捕まった。
縛り上げられたリチャード達とルルアは国王と王妃が捕縛されている場所に連れていかれ、揃って暴徒達の溢れる広場に引きづり出されていった。
まるで姫に仕えるように競ってルルアの世話をしていた女官や侍女達も、誰も側に寄ってこようとする者はいなかった。寧ろ憎々しげな態度である。
城内は、ライディン王国に向かう前よりも空気は淀み、酷い臭いが漂っている。
貯水などなく、まともに水も使えなくなってからは掃除も行き届かず、湯浴みはおろか身体を拭き清める事すら出来ずにいる者達の身体からは酷い臭いがしていた。
それはライディン王国に向かった一行も同様であった。
排泄物の処理も出来ず、地面に穴を掘って埋める為に、王都内は酷い臭いが漂い気分が悪くなってくる。
食料も保存出来ず暑さで食材がどんどん腐り、それからも異常な臭いを放たれている。
魅了が殆ど解けた者達は、諸悪の根源はルルアだと、ルルアに誑かされた王太子がリーザロッテを虐げ、婚約破棄したせいだと思っている。
事実この国の惨状はルルアが現れ、そのルルアの魅了に掛かった王太子や側近達が元凶だ。
魅了が解けた者達は、何故あんなにもルルアを聖女だと崇め、リーザロッテを害しようとしたのかと頭を抱えた。
ルルアがいなければ、ルルアが王太子を誑かさなければ、と、その憎悪はルルアに、ルルアに誑かされた王太子に、リーザロッテとの婚約破棄をしてルルアとの婚約を認めた王家へと向かった。
まともな生活も送れなくなり食事も碌に摂れない者達は王都で暴徒と化した。
王城でも仕えている者達が暴動を起こし、ルルア達に向かっていった。
本来なら王家を守る立場の近衛や騎士団の者達も暴動に加わっていた。
国王と王妃は宰相達の裏切りによって、早々に暴徒達に差し出され捕縛されている。
リチャードと側近達はルルアを連れて城の中を逃げ回っていた。
「なんなのよぉぉ!!なんで私がこんな目に会わなきゃ行けないの!!」
ぎゃあぎゃあと喚き散らして酷い臭いを放つルルアに嫌気がさしてきていた。
バングルで魅了を封じられている為にそろそろリチャード達の魅了も解け始めた上に、醜く喚き散らすルルアに魅力を全く感じなくなっているどころか、嫌悪感すら感じている。
「煩い!!お前がいなきゃこんな目にあっていないんだ!何が聖女だ!ただの性悪女だろうが!!」
贅沢を当然のように求めて、王家の財産どころか国民からも貢がせ、それでもまだ足りないと文句ばかり垂れていた事を、リーザロッテに虐められたと泣きつき、婚約破棄させたうえに処刑ろとしつこく喚いていた事も魅了が解けてきた今となればおかしい事だと分かる。
隣国からの留学生であったエルバルト達にも、自分のことを好きになるはずなどと妄言を吐いて言い寄った。
処刑するからリーザロッテを寄越せと何度も言って、隣国まで行っておかしな事を言って喚き散らして隣国を激怒させた。
今になってやっと、ルルアの行動や言動が狂っていたと理解していた。
ぎゃあぎゃあと言い合い喧嘩している間に、騎士団に追い付かれて捕まった。
縛り上げられたリチャード達とルルアは国王と王妃が捕縛されている場所に連れていかれ、揃って暴徒達の溢れる広場に引きづり出されていった。
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