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顔を赤く染めたリーザロッテの手を引いてエルバルトが庭園に戻ると、王妃達がニコニコしながら待っていた
「ふふふ、良かったわねぇ、エルバルト」
『婚約すっ飛ばして結婚って言ってましたけれど』
エルバルトとリーザロッテの近くに控えていた侍従がボソリと呟くと、耳ざとく聞きつけた王妃がニコニコと笑みを浮かべたままエルバルトとリーザロッテに歩み寄り
「リーザロッテちゃん、仲良くしましょうね」
エルバルトの手をベリっと剥がしてリーザロッテの手を握った
「王妃様、よろしくお願いいたします」
リーザロッテも王妃を見つめながら感動したように手を握り返している
「大切な嫁であり可愛い娘ですからね。悪い虫に何かされないように、私がしっかりと守るわ」
エルバルトは剥がされた手を宙に彷徨わせて
「悪い虫··········」
「エルバルト、お前は父上にそっくりだからな。暴走しないように気をつけろよ」
呟くエルバルトに王太子が気の毒そうに声を掛けた
「·····気をつけます」
エルバルトが項垂れると
「まあ、お前よりももっとわかり易く悪い虫がいるからな。そっちの虫から守ってやらないといけない」
シストラ王国がこのままリーザロッテを放っておかないだろう事を王太子が告げると、エルバルトも力強く頷いた
ライディン王国の国王陛下からも正式に婚約が認められ、リンドル公爵からもリーザロッテを守るエルバルトに感謝の意を伝えられた
それから一週間後、シストラ王国からの使者がリーザロッテの引き渡しを要求する書簡を持ってやってきたが、ライディン王国の王子の婚約者は引き渡せないと要求をはねつけた
「ふふふ、良かったわねぇ、エルバルト」
『婚約すっ飛ばして結婚って言ってましたけれど』
エルバルトとリーザロッテの近くに控えていた侍従がボソリと呟くと、耳ざとく聞きつけた王妃がニコニコと笑みを浮かべたままエルバルトとリーザロッテに歩み寄り
「リーザロッテちゃん、仲良くしましょうね」
エルバルトの手をベリっと剥がしてリーザロッテの手を握った
「王妃様、よろしくお願いいたします」
リーザロッテも王妃を見つめながら感動したように手を握り返している
「大切な嫁であり可愛い娘ですからね。悪い虫に何かされないように、私がしっかりと守るわ」
エルバルトは剥がされた手を宙に彷徨わせて
「悪い虫··········」
「エルバルト、お前は父上にそっくりだからな。暴走しないように気をつけろよ」
呟くエルバルトに王太子が気の毒そうに声を掛けた
「·····気をつけます」
エルバルトが項垂れると
「まあ、お前よりももっとわかり易く悪い虫がいるからな。そっちの虫から守ってやらないといけない」
シストラ王国がこのままリーザロッテを放っておかないだろう事を王太子が告げると、エルバルトも力強く頷いた
ライディン王国の国王陛下からも正式に婚約が認められ、リンドル公爵からもリーザロッテを守るエルバルトに感謝の意を伝えられた
それから一週間後、シストラ王国からの使者がリーザロッテの引き渡しを要求する書簡を持ってやってきたが、ライディン王国の王子の婚約者は引き渡せないと要求をはねつけた
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