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ルルアが聖女だと告示されてからの学園は酷いものになった
今までは一応遠くからヒソヒソしたり、ルルアが騒ぎ出した時などにリーザロッテを悪し様に噂する程度であった生徒達が、リーザロッテに悪意をぶつけはじめたのだ
エルバルト達が一緒の時は大人しく見ているだけだが、セレスティアとアイリスだけがリーザロッテといる時などはあからさまに態度に表すのである
カフェテラスで熱いお茶がリーザロッテに掛けられて火傷を負った時には、すかさずセレスティアが治癒魔法を掛けて治したが、片時もリーザロッテを一人にしておけないと思った
寮の中にいる時にしか安らぐ時間がないのである
エルバルトの怒りは相当なもので、ライディン王国の国王陛下から学園に対して圧力が掛けられた
国の威光を使う事には躊躇いがあったものの、リーザロッテのみならず、セレスティアやアイリスに害が及べば王家としては黙っていられなくなるからである
学園の外にも安心して出られなくなっていた
王都中でリーザロッテの悪い噂が出回っているのだ
エルバルト達は、コレがアレの影響を受けた国かと、溜め息を零した
してもいない事が、実際にあったかのように噂になる
リーザロッテがカフェテラスで火傷を負った事も、リーザロッテがルルアに熱いお茶を掛けて火傷を負わせた事になっている
「もうこの国はどうしようもないな」
エルバルトが呟くと、リドウィンとルイは頷いて
「今までの国で、アレの犠牲になった令嬢達もこうだったんでしょうね」
「味方が誰もいないんだもんなぁ」
「味方どころか、家族さえもアレの影響を受けてああなるんですから、絶望しかなかったでしょうね」
「リーザロッテ嬢の家族を王都から引き離して正解だったよな」
セレスティアとアイリスとリーザロッテを寮に残して、街に出て様子を探りにきたエルバルト達はあまりの酷さに眉を顰めるばかりであった
「なあ、学園も王都もこうなって、聖女様の思い通りになってんのに、まだ俺達三人にも絡んでくるってどうゆう事?」
「ああ、それはな、どっかの国で捕らえられたアレが言ってたらしいな。兎に角目立つ高位貴族や王族は自分を好きにならないと駄目なんだそうだ。その国の王子と他国の王子が自分を巡って取り合いをするのが良いらしいな」
「なんだそれ。あんな女を取り合いなんぞしたくもないな」
「自分の欲望だけで動いているんだよ。国も滅びていくはずだ、アレの欲望を叶える為だけを考えて、まともな政治も行われていないんだからな」
「どこかの国のアレは、軍事国家の王族と高官に無礼を働いて物理的に滅ぼされましたからね」
「「「この国の未来が見えたような気がするな」」」
三人は同時に呟くと、寮への道を急いだ
今までは一応遠くからヒソヒソしたり、ルルアが騒ぎ出した時などにリーザロッテを悪し様に噂する程度であった生徒達が、リーザロッテに悪意をぶつけはじめたのだ
エルバルト達が一緒の時は大人しく見ているだけだが、セレスティアとアイリスだけがリーザロッテといる時などはあからさまに態度に表すのである
カフェテラスで熱いお茶がリーザロッテに掛けられて火傷を負った時には、すかさずセレスティアが治癒魔法を掛けて治したが、片時もリーザロッテを一人にしておけないと思った
寮の中にいる時にしか安らぐ時間がないのである
エルバルトの怒りは相当なもので、ライディン王国の国王陛下から学園に対して圧力が掛けられた
国の威光を使う事には躊躇いがあったものの、リーザロッテのみならず、セレスティアやアイリスに害が及べば王家としては黙っていられなくなるからである
学園の外にも安心して出られなくなっていた
王都中でリーザロッテの悪い噂が出回っているのだ
エルバルト達は、コレがアレの影響を受けた国かと、溜め息を零した
してもいない事が、実際にあったかのように噂になる
リーザロッテがカフェテラスで火傷を負った事も、リーザロッテがルルアに熱いお茶を掛けて火傷を負わせた事になっている
「もうこの国はどうしようもないな」
エルバルトが呟くと、リドウィンとルイは頷いて
「今までの国で、アレの犠牲になった令嬢達もこうだったんでしょうね」
「味方が誰もいないんだもんなぁ」
「味方どころか、家族さえもアレの影響を受けてああなるんですから、絶望しかなかったでしょうね」
「リーザロッテ嬢の家族を王都から引き離して正解だったよな」
セレスティアとアイリスとリーザロッテを寮に残して、街に出て様子を探りにきたエルバルト達はあまりの酷さに眉を顰めるばかりであった
「なあ、学園も王都もこうなって、聖女様の思い通りになってんのに、まだ俺達三人にも絡んでくるってどうゆう事?」
「ああ、それはな、どっかの国で捕らえられたアレが言ってたらしいな。兎に角目立つ高位貴族や王族は自分を好きにならないと駄目なんだそうだ。その国の王子と他国の王子が自分を巡って取り合いをするのが良いらしいな」
「なんだそれ。あんな女を取り合いなんぞしたくもないな」
「自分の欲望だけで動いているんだよ。国も滅びていくはずだ、アレの欲望を叶える為だけを考えて、まともな政治も行われていないんだからな」
「どこかの国のアレは、軍事国家の王族と高官に無礼を働いて物理的に滅ぼされましたからね」
「「「この国の未来が見えたような気がするな」」」
三人は同時に呟くと、寮への道を急いだ
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