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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)

318【予定は未定編18】撃てたら英雄

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【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】

五班長・ロング
『じゃあ、四班はうちが牽引していくよ。隣だしな』

四班長・ワンドレイ
『すまん! ロング! 恩に着る!』

五班長・ロング
『いや、明日は我が身だからな……』

四班長・ワンドレイ
『たぶん、そう言える奴は〝留守番〟にはならねえ』

フィリップス
「俺もそう思う」

一班長・ハワード
「なら、言っとくか。……明日は我が身」

フィリップス
「一日一回は、声に出して言っておきたいね」

ハワード
「あとは……三班と十一班の副班長隊か」

フィリップス
「十一班のほうは班長隊が牽引していくと思うけど……あれ? 三班の副班長隊、しれっと普通に動いて班長隊を牽引してない?」

ハワード
「ああ……〝死んだふり〟したんだな、副班長隊」

フィリップス
「というか、させたんだな。臨時副班長が」

ハワード
「……副班長艦、撃った奴いるのか?」

フィリップス
「さあ……少なくとも、うちは撃ってないな」

ハワード
「撃たなくて済むようにしたんだろ。……元四班長の乗った軍艦ふねを撃ったら呪われる」

フィリップス
「呪いはしないと思うけど、根には持たれそう」

ハワード
「それなら呪いでいいだろ」

フィリップス
「確かにそうだな。……元四班長! 早くうちに帰ってきて!」

 ***

【パラディン大佐隊・第三班第六号ブリッジ】

班長代行・クライン
『臨時副班長! 突破できなくて申し訳ございませんでした……!』

エリゴール
「いやいや、おまえらはよくやった。本物の『連合』ならあのルートをとる。できれば四班にもそうしてもらいたかったが、まあ、おかげでこっちは〈オートクレール〉の攻撃を受けずに済んだからな。いい囮になってくれた」

クライン
『いい囮……』

エリゴール
「とにかく、訓練はもう終わった。とっとと帰投するぞ」

クライン・クルーたち
『了解!』

 ***

【パラディン大佐隊・第十一班第一号ブリッジ】

十一班長・ロノウェ
「レラージュ……副班長隊あいつら、本当にここに置き去りにしてくつもりか?」

レラージュ
「うちが牽引しなくても、どこかの班が代わりにしてくれるでしょう」

ロノウェ
「そりゃ、そうだろうがよ。うちの副班長隊なんだから、うちが牽引するのが当たり前……」

レラージュ
「三班の副班長隊に撃ち負けるような副班長隊ならいりません」

ロノウェ
「しょうがねえだろ。あっちの副班長艦にはエリゴールがいるんだぞ? 撃てただけでも超えれえだろうが」

レラージュ
「……言われてみればそうですね。牽引します」

ゲアプ(操縦士)
(同じ元マクスウェル大佐隊でも、そういう認識なんだ……)
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