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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)
302【予定は未定編02】誰が決めるかはもう確定
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【パラディン大佐隊・ミーティング室】
エリゴールとクライン、ミーティング室に入室。
十一班と十二班以外はすでに全員集合している。
エリゴール
「おまえら、集合早すぎるだろ」
フィリップス
「まあまあ。早いに越したことはないじゃない。もちろん、臨時三班長のお席はちゃんと用意してあります!」
フィリップス、二班長・キャンベルと四班長・ワンドレイの間の席を手で差す。同時にビクリとする二人。
エリゴール
「そうか。じゃあ、クライン。班長代行として、おまえが一人であそこに座れ」
エリゴール以外
「ええっ!?」
フィリップス
「班長代行って……臨時三班長、もう辞めたの?」
エリゴール
「いや、まだやってるが、今日の午前中までの予定だ」
三班副班長・クライン
「班長……そんな……」
エリゴール
「昨日、大佐にそう言われたんだ。たぶん、そのままおまえが班長に任命されるだろうが、とりあえずは〝班長代行〟だ。副班長も決めないといけないしな」
エリゴール以外
(きっと、元四班長が全部決めるんだろうな……)
三班副班長・クライン
「そうですか……そういうことなら……」
そう言いつつも、力なく着席するクライン。
その両脇にいるキャンベルとワンドレイは、エリゴールが座らないとわかって露骨にほっとしている。
エリゴールはフィリップスの左隣に着席。
エリゴール
「ところで、今日は何か議題があるのか?」
一班長・ハワード
「特にはないな。まだ次の出撃の配置図も配信されていないんだろう?」
エリゴール
「そうだな。配信されてたら、さすがに大佐も作戦説明するだろうしな」
エリゴール以外
(と元四班長が言ってるから、本当に配信されてないんだな)
フィリップス
「今回も遅いね。また配置換えする気かな?」
一班長・ハワード
「え! まさか、また大佐が!」
エリゴール
「それはないだろう。異動させるとしたら、アルスター大佐のほうだ」
エリゴール以外
「ですよね!」
フィリップス
「アルスター大佐がどうなろうが、うちはやっぱり二組に分かれるんだよね?」
エリゴール
「ああ。そういう前提で二組にしたからな」
フィリップス
「じゃあ、〝一班組〟は、うちと二班と五班と……どこ?」
フィリップス以外、はっとする一同。
エリゴール
「そうか。その問題があったか。……うっかり忘れてた」
エリゴール以外
「ええっ!?」
エリゴール
「でもまあ、それも大佐が決めるだろ」
エリゴール以外
(それもこれから元四班長が決めるんだな)
六班長・ラムレイ
「俺はてっきり、うちが〝一班組〟に異動になるかと思っていました」
八班長・ブロック
「何でだっ!?」
六班長・ラムレイ
「え? いや、単純に、班番順で!」
七班長・カットナー
「ああ、三班と四班が〝留守番〟ならそうなるわな」
九班長・ビショップ
「じゃあ、十二班は十一班の隣になるのか?」
フィリップス
「ああ! 十二班! うっかり忘れてた! あいつら、今回は出撃じゃん!」
一班長・ハワード
「実力的には十一班の次に強いのに、ひどい言われよう」
エリゴール
「ああ、そうか。あいつらもいたっけな。まあ、あいつらは十班の隣でいいんじゃないか?」
フィリップス
「それはもう言っちゃうんだね」
エリゴール
「そもそも、〝十一班組〟は六班もいらないかもな。〈オートクレール〉一隻で二隻分の戦力はあるだろ」
フィリップス
「大佐の軍艦も戦力に入れてるよ」
一班長・ハワード
「でも、その軍艦には元四班長も乗ってるからな」
フィリップス
「そうか。自分の軍艦みたいなもんか」
そのとき、カットナーが勢いよく挙手する。
七班長・カットナー
「はい! 臨時三班長!」
エリゴール
「何だ? ……七班長」
七班長・カットナー
「希望すれば、〝十一班組〟から〝一班組〟に異動できますか!」
その隣で噴き出しているブロック。
エリゴール
「それは大佐が決めることだから確約はできないが、希望は希望として伝えてはやれるぞ」
フィリップス
「あ、元四班長がダークに笑ってる」
一班長・ハワード
「だいたいいつもダーク……いや、何でもない」
七班長・カットナー
「ご回答ありがとうございます! だってよ、〝無旋回〟!」
八班長・ブロック
「何で俺に言うんだよ!」
エリゴール
「でもまあ、この場では言いづらいだろうから、希望者はこのミーティングが終わった後、一班長宛てにメールしてくれ。一班長が責任をもって大佐に伝える」
一班長・ハワード
「そこで俺に振るのか! 嫌がらせか!」
フィリップス
「たぶん嫌がらせだろうけど、たまには一班長らしい仕事もしようよ、おとっつぁん」
七班長・カットナー
「元四班長より一班長にメールするほうが、めっちゃハードル低いよな!」
六班長・ラムレイ
「そんなはっきり」
九班長・ビショップ
「……そろそろ立ち直れよ、ヒールド。タイムはどうあれ、おまえらは〝留守番〟回避できたんだ。四班長に失礼だろ」
十班長・ヒールド
「しかし、二巡目のタイムのほうが悪かったのはうちだけだ……あと、その発言のほうが失礼だぞ、ビショップ」
二班長・キャンベル
(うちが〝留守番〟で、三班が出撃したほうが……元四班長がいなければ駄目か!)
エリゴールとクライン、ミーティング室に入室。
十一班と十二班以外はすでに全員集合している。
エリゴール
「おまえら、集合早すぎるだろ」
フィリップス
「まあまあ。早いに越したことはないじゃない。もちろん、臨時三班長のお席はちゃんと用意してあります!」
フィリップス、二班長・キャンベルと四班長・ワンドレイの間の席を手で差す。同時にビクリとする二人。
エリゴール
「そうか。じゃあ、クライン。班長代行として、おまえが一人であそこに座れ」
エリゴール以外
「ええっ!?」
フィリップス
「班長代行って……臨時三班長、もう辞めたの?」
エリゴール
「いや、まだやってるが、今日の午前中までの予定だ」
三班副班長・クライン
「班長……そんな……」
エリゴール
「昨日、大佐にそう言われたんだ。たぶん、そのままおまえが班長に任命されるだろうが、とりあえずは〝班長代行〟だ。副班長も決めないといけないしな」
エリゴール以外
(きっと、元四班長が全部決めるんだろうな……)
三班副班長・クライン
「そうですか……そういうことなら……」
そう言いつつも、力なく着席するクライン。
その両脇にいるキャンベルとワンドレイは、エリゴールが座らないとわかって露骨にほっとしている。
エリゴールはフィリップスの左隣に着席。
エリゴール
「ところで、今日は何か議題があるのか?」
一班長・ハワード
「特にはないな。まだ次の出撃の配置図も配信されていないんだろう?」
エリゴール
「そうだな。配信されてたら、さすがに大佐も作戦説明するだろうしな」
エリゴール以外
(と元四班長が言ってるから、本当に配信されてないんだな)
フィリップス
「今回も遅いね。また配置換えする気かな?」
一班長・ハワード
「え! まさか、また大佐が!」
エリゴール
「それはないだろう。異動させるとしたら、アルスター大佐のほうだ」
エリゴール以外
「ですよね!」
フィリップス
「アルスター大佐がどうなろうが、うちはやっぱり二組に分かれるんだよね?」
エリゴール
「ああ。そういう前提で二組にしたからな」
フィリップス
「じゃあ、〝一班組〟は、うちと二班と五班と……どこ?」
フィリップス以外、はっとする一同。
エリゴール
「そうか。その問題があったか。……うっかり忘れてた」
エリゴール以外
「ええっ!?」
エリゴール
「でもまあ、それも大佐が決めるだろ」
エリゴール以外
(それもこれから元四班長が決めるんだな)
六班長・ラムレイ
「俺はてっきり、うちが〝一班組〟に異動になるかと思っていました」
八班長・ブロック
「何でだっ!?」
六班長・ラムレイ
「え? いや、単純に、班番順で!」
七班長・カットナー
「ああ、三班と四班が〝留守番〟ならそうなるわな」
九班長・ビショップ
「じゃあ、十二班は十一班の隣になるのか?」
フィリップス
「ああ! 十二班! うっかり忘れてた! あいつら、今回は出撃じゃん!」
一班長・ハワード
「実力的には十一班の次に強いのに、ひどい言われよう」
エリゴール
「ああ、そうか。あいつらもいたっけな。まあ、あいつらは十班の隣でいいんじゃないか?」
フィリップス
「それはもう言っちゃうんだね」
エリゴール
「そもそも、〝十一班組〟は六班もいらないかもな。〈オートクレール〉一隻で二隻分の戦力はあるだろ」
フィリップス
「大佐の軍艦も戦力に入れてるよ」
一班長・ハワード
「でも、その軍艦には元四班長も乗ってるからな」
フィリップス
「そうか。自分の軍艦みたいなもんか」
そのとき、カットナーが勢いよく挙手する。
七班長・カットナー
「はい! 臨時三班長!」
エリゴール
「何だ? ……七班長」
七班長・カットナー
「希望すれば、〝十一班組〟から〝一班組〟に異動できますか!」
その隣で噴き出しているブロック。
エリゴール
「それは大佐が決めることだから確約はできないが、希望は希望として伝えてはやれるぞ」
フィリップス
「あ、元四班長がダークに笑ってる」
一班長・ハワード
「だいたいいつもダーク……いや、何でもない」
七班長・カットナー
「ご回答ありがとうございます! だってよ、〝無旋回〟!」
八班長・ブロック
「何で俺に言うんだよ!」
エリゴール
「でもまあ、この場では言いづらいだろうから、希望者はこのミーティングが終わった後、一班長宛てにメールしてくれ。一班長が責任をもって大佐に伝える」
一班長・ハワード
「そこで俺に振るのか! 嫌がらせか!」
フィリップス
「たぶん嫌がらせだろうけど、たまには一班長らしい仕事もしようよ、おとっつぁん」
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「元四班長より一班長にメールするほうが、めっちゃハードル低いよな!」
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「そんなはっきり」
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「……そろそろ立ち直れよ、ヒールド。タイムはどうあれ、おまえらは〝留守番〟回避できたんだ。四班長に失礼だろ」
十班長・ヒールド
「しかし、二巡目のタイムのほうが悪かったのはうちだけだ……あと、その発言のほうが失礼だぞ、ビショップ」
二班長・キャンベル
(うちが〝留守番〟で、三班が出撃したほうが……元四班長がいなければ駄目か!)
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