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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)

237【交換ついでに合同演習編142】合同演習二日目:名ばかり班長

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【パラディン大佐隊・第十一班第一号ブリッジ】

オペレータ
「副長! 〈オートクレール〉もとい〈フラガラック〉が射程圏に入りました!」

ロノウェ
「入ったのかよ!?」

レラージュ
「よし! 撃て! たとえ〈フラガラック〉が演習区域を飛び出ても、うちは演習区域内に留まって撃て!」

ロノウェ
「ほんとに撃つのかよ!?」

レラージュ
「当然でしょう! 俺らは今『連合』です!」

ロノウェ
「……エリゴールも同じこと言いそうだな」

 ***

【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】

十二班長・ザボエス
『畜生! レラージュが撃ちやがった!』

エリゴール
「そりゃ、あそこまで追い上げたら撃つだろ。俺たちは今『連合』だ」

十二班長・ザボエス
『くっ! 俺はまた〝役立たず〟に……!』

ハワード
「いや、元パラディン大佐隊を全艦殲滅したんだから、充分すぎるほど役に立ったと思うが……なあ、フィリップス?」

フィリップス
「勝てたらな。負けたら〝役立たず〟だ」

ハワード
「フィリップス……おまえ……」

エリゴール
「フィリップス副長の言うとおりだ。もっとも、負けたら十二班は〝飴ちゃん〟十一個ゲットできるけどな」

ハワード
「ああ! そういえばそうだった!」

フィリップス
「俺もうっかり忘れてた! じゃあ、十二班は負けたほうが得じゃん!」

十二班長・ザボエス
『もう〝飴ちゃん〟なんかどうでもいい! 勝ちてえ! 〈オートクレール〉撃ち落としてえ!』

フィリップス
「いや、落としたら駄目だろ」

ハワード
「そこを突っこむのか、フィリップス」

五班長・ロング
『十二班長……それほど〈オートクレール〉を撃ちたかったのか……』

十班長・ヒールド
『無理ですよ……あのレラージュ副長が譲るはずがありません……』

二班長・キャンベル
『でも、本当に当たるかどうか……』

八班長・ブロック
『そうですよね……仮にもあの〈フラガラック〉の護衛をしていた軍艦ふねの一隻です……何か隠し玉を持っていそうな……』

エリゴール
「まあ、間違いなく持ってるだろうな。ところで、三班第二号。〝墓場〟の居心地はどうだ?」

第三班第二号艦長
『もちろん悪いですよ。……いろいろな意味で』

エリゴール
「それはそうだな。責任はフィリップス副長がとる」

フィリップス
「何で俺!?」

エリゴール
「〝おとっつぁん〟に負わせたら、また胃を悪くするかもしれないだろ」

フィリップス
「それもそうだな」

ハワード
「有り難いが、俺は本当に名ばかり班長だな……」

エリゴール
「十一班型めざすんだろ? あそこは名ばかり班長だ」

ハワード
「……ちょっと胃が痛くなってきた……」
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