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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)

234【交換ついでに合同演習編139】合同演習二日目:馬鹿と変態は使いよう

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【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】

エリゴール
「残る問題は、どうやって〈フラガラック〉に追いつくか、だな。設定上、無人艦と粒子砲は使えなくなったが、逃げる足は健在だ」

フィリップス
「え、元パラディン大佐隊は無視?」

エリゴール
「あいつらは、先行隊が相撃ちしてでも潰してくれるだろう」

ハワード
「暗に相撃ちしろと言ってるな」

フィリップス
「いや、暗にじゃないよ。諸にだよ」

ハワード
「だがまあ、確かにこっちは、〈フラガラック〉を撃てなきゃ勝ちにはならない」

エリゴール
「スペックから言って、何とか撃てそうなのは、護衛艦使ってる十一班か」

フィリップス
「プラス、レラージュ副長の負けず嫌いパワー」

エリゴール
「〈フラガラック〉を足止めする方法か……」

フィリップス
「元四班長、それは考えてなかったの?」

エリゴール
「こっちにも〈フラガラック〉級の軍艦ふねがあったら、先回りして攻撃させてたんだがな」

フィリップス
「一応、考えてはいたんだ」

エリゴール
「一応な。でも、机上の空論だから言わないでおいた」

フィリップス
「〈フラガラック〉級ねえ……実際は〈オートクレール〉なんだから、コールタン大佐の〈デュランダル〉乗っ取って追いかけたら撃てるかも。なんつて」

エリゴール
「フィリップス副長。……天才か?」

フィリップス
「そんな真顔で! 冗談に決まってるだろ!」

ハワード
「そうだな。〈デュランダル〉はもう退場アウトしてるしな。……でも、乗っ取れるものならそうしたい!」

エリゴール
「俺が本当に『連合』だったらそうしてるかもな。……仕方ない。〈フラガラック〉を追いかけるのは十一班に丸投げして、俺たちは別のものを撃ちにいくか」

フィリップス
「別のもの?」

エリゴール
「まあ、実際にやったら、いろんなとこから総攻撃食らうんだろうがな。幸いなことに今日は演習だ。護衛艦隊の中央基地は、俺たちを『連合』とは見なさないだろ」

フィリップス
「……それって帰投と変わらなくない?」

エリゴール
「〈デュランダル〉は落としたから、今日はもう終わりにしてもいいだろ」

フィリップス
「今日の演習の目的そっち!?」

エリゴール
「護衛の仕事しない護衛のほうが悪い」

ハワード
「やっぱり、直接攻撃したかったんだな」

フィリップス
「してたら今頃、大変なことになってたよ。でもまあ、元四班長の言うことはもっともだ。ただ、護衛艦使ってる班なら、もう一班いるよね?」

エリゴール
「そうだな。そういやいたな。ついうっかり忘れてた。じゃあ、その班には十一班の加勢に行ってもらおうか」

フィリップス
「よし、決定! あの〝役立たず〟に連絡だ!」

十二班長・ザボエス
『連絡はいらねえ……全部聞こえてる……っていうか、わかってて言ってただろ……?』

フィリップス
「役に立てよ。俺たちの勝利のために」

十二班長・ザボエス
『ただちに行ってまいります!』

ハワード
「フィリップス……おまえ……」

フィリップス
「何だ、おとっつぁん。……うわあ、やっぱ本気出した護衛艦はめちゃくちゃ速いや!」

ハワード
「元四班長……」

エリゴール
「使えるものは変態でも使う。いい心がけだろう」

ハワード
「え……変態?」

エリゴール
「馬鹿よりはいいだろ」

ハワード
「それはまあ……え、本当に変態?」

エリゴール
「〝砲撃隊〟にはゴロゴロいるだろ」

ハワード
「それを言われると!」
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