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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)
192【交換ついでに合同演習編97】合同演習一日目:キング・オブ・背面撃ち
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【コールタン大佐隊・旗艦〈デュランダル〉ブリッジ】
元パラディン大佐隊一班長
『コールタン大佐! うちが反転している間に、パラディン大佐隊が背後に回りこんできて、今度は二班が護衛隊形で背面撃ちを始めました!』
コールタン
「何!? ……ほんとに背面撃ち好きだな!」
元パラディン大佐隊一班長
『おまけに、もう一班は移動隊形を二隊に分けて縦にして、うちを側面撃ちしています!』
コールタン
「移動隊形を二隊に分けて縦……?」
クルタナ
「どんなふうに縦なんでしょうね」
コールタン
「とりあえず、高速航行して振りきれ!」
元パラディン大佐隊一班長
『は、はい! ……いや、もう駄目です! 護衛隊形が、護衛隊形が……!』
クルタナ
「……たった今、元パラディン大佐隊一〇〇隻と交換用の十隻、すべて退場になりました」
コールタン
「たった三十隻で一二〇隻退場!? ……くそ! 転属させるんじゃなかった!」
クルタナ
「その三十隻が、今度はうちの隊の最後尾にとりつこうとしています……」
コールタン
「やべえ! とにかく俺たちは先頭に出る! 両側から挟みこまれないように、V字隊形に変えさせろ!」
クルーたち
「了解!」
***
【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】
五班長・ロング
『こちら五班! コールタン大佐隊が今度はV字隊形になった!』
エリゴール
「なるほど。〝サンドイッチ作戦・改〟がそれほど怖かったか」
フィリップス
「そりゃ怖いよ。やってたこっちも怖かったよ」
エリゴール
「どんな隊形になろうがやることは同じだ。……二班と五班はコールタン大佐隊を最後尾から〝背面撃ち〟。うちは〝側面撃ち〟でサポートする」
二班長・五班長
『りょ、了解……』
エリゴール
「ああ、あと四班は、もうそこにいても邪魔になるだけだから、〝半身〟のまま〝椅子〟組の両端にただちに移動。コールタン大佐隊が来たら〝椅子〟組と一緒に砲撃しろ」
四班長・ワンドレイ
『……了解……』
フィリップス
「元四班長……何て言い草」
エリゴール
「こっちだって、四班がまともに〝縦走り〟できてたら、もっと〝サンドイッチ作戦・改〟続けられてたんだよ。一班で二班撃つより、二班で二班撃ったほうが効率いいだろ」
フィリップス
「それは確かに。……四班、〝ペナルティ〟受けないように自主練頑張れ」
ハワード
「フィリップス……これは昨日、十一班がうちの副班長隊にやった〝嬲り撃ち〟だな……」
フィリップス
「ああ……まさしくそうだ……」
エリゴール
「嬲り撃ち?」
フィリップス
「昨日の延長戦で、移動隊形をとっていたうちの副班長隊を、十一班の一部がこうやって撃ち落としていった……」
エリゴール
「当然だろう」
フィリップス
「うわ、やっぱりあっさり!」
ハワード
「これも元四班長にとっては〝背面撃ち〟なんだな……」
フィリップス
「キング・オブ・〝背面撃ち〟……」
***
【パラディン大佐隊・第十二班第一号ブリッジ】
ヴァッサゴ
「四班の〝半身〟がこっちに来たぞ」
ザボエス
「たぶん、エリゴールに命令されたんだろうな。コールタン大佐隊の隊形がああなっちまったら、もう〝囓り撃ち〟なんてやってられない」
ヴァッサゴ
「V字隊形……こっちに突っこんでくるときは〝ロールケーキ〟に戻るつもりなんだろうか……」
ザボエス
「さあな。それまでコールタン大佐隊が保つかな」
ヴァッサゴ
「は?」
ザボエス
「コールタン大佐隊は〝魚〟組に食われつづけてる」
ヴァッサゴ
「……魚はロールケーキ食うのか……」
ザボエス
「他の魚は知らねえが、うちの隊の〝魚〟は〝ロールケーキ〟が大好物なんじゃねえのか」
***
【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】
二班長・キャンベル
『こちら二班……〝無旋回〟はあのまま放置しておいていいんでしょうか……一応今日は〝連合〟ですけど……』
エリゴール
「今のところ、少しずつ前に移動してるだけで、こっちの邪魔はしてないからな。もししそうになったら、うちが〝囓り撃ち〟してやるよ」
二班長・キャンベル
『あ、そうですか……一班に撃ってもらえるなら助かります……』
フィリップス
「コールタン大佐隊としては、〝無旋回〟は邪魔なのかな」
ハワード
「邪魔以前に、もうその存在を忘れ去られてるんじゃないのか?」
フィリップス
「あ、きっとそうだ」
エリゴール
「自分たちで撮影依頼したくせに、薄情な〝親子〟だな」
ハワード・フィリップス
「元四班長には言われたくないっ!」
***
【パラディン大佐隊・第十一班第一号ブリッジ】
通信士
「班長! 大佐から伝言が!」
ロノウェ
「伝言?」
通信士
「はい。班長に伝えてくれるだけでいいからと。〝今からちょっと出かけてくる。十二班のてっぺんまで〟」
ロノウェ
「何!?」
クルーA
「班長! 〈オートクレール〉が旋回して移動を始めました!」
ロノウェ
「レラージュ!?」
レラージュ
「行かせてあげましょう。引き留めたところで、こちらの言うことをきいてくれる大佐じゃありませんし。……元四班長の言うこと以外」
ロノウェ
「しかし、何でよりによって十二班!」
レラージュ
「よほど〈オートクレール〉で撃ってやりたいんでしょう」
ロノウェ
「何を?」
レラージュ
「コールタン大佐の〈デュランダル〉を」
元パラディン大佐隊一班長
『コールタン大佐! うちが反転している間に、パラディン大佐隊が背後に回りこんできて、今度は二班が護衛隊形で背面撃ちを始めました!』
コールタン
「何!? ……ほんとに背面撃ち好きだな!」
元パラディン大佐隊一班長
『おまけに、もう一班は移動隊形を二隊に分けて縦にして、うちを側面撃ちしています!』
コールタン
「移動隊形を二隊に分けて縦……?」
クルタナ
「どんなふうに縦なんでしょうね」
コールタン
「とりあえず、高速航行して振りきれ!」
元パラディン大佐隊一班長
『は、はい! ……いや、もう駄目です! 護衛隊形が、護衛隊形が……!』
クルタナ
「……たった今、元パラディン大佐隊一〇〇隻と交換用の十隻、すべて退場になりました」
コールタン
「たった三十隻で一二〇隻退場!? ……くそ! 転属させるんじゃなかった!」
クルタナ
「その三十隻が、今度はうちの隊の最後尾にとりつこうとしています……」
コールタン
「やべえ! とにかく俺たちは先頭に出る! 両側から挟みこまれないように、V字隊形に変えさせろ!」
クルーたち
「了解!」
***
【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】
五班長・ロング
『こちら五班! コールタン大佐隊が今度はV字隊形になった!』
エリゴール
「なるほど。〝サンドイッチ作戦・改〟がそれほど怖かったか」
フィリップス
「そりゃ怖いよ。やってたこっちも怖かったよ」
エリゴール
「どんな隊形になろうがやることは同じだ。……二班と五班はコールタン大佐隊を最後尾から〝背面撃ち〟。うちは〝側面撃ち〟でサポートする」
二班長・五班長
『りょ、了解……』
エリゴール
「ああ、あと四班は、もうそこにいても邪魔になるだけだから、〝半身〟のまま〝椅子〟組の両端にただちに移動。コールタン大佐隊が来たら〝椅子〟組と一緒に砲撃しろ」
四班長・ワンドレイ
『……了解……』
フィリップス
「元四班長……何て言い草」
エリゴール
「こっちだって、四班がまともに〝縦走り〟できてたら、もっと〝サンドイッチ作戦・改〟続けられてたんだよ。一班で二班撃つより、二班で二班撃ったほうが効率いいだろ」
フィリップス
「それは確かに。……四班、〝ペナルティ〟受けないように自主練頑張れ」
ハワード
「フィリップス……これは昨日、十一班がうちの副班長隊にやった〝嬲り撃ち〟だな……」
フィリップス
「ああ……まさしくそうだ……」
エリゴール
「嬲り撃ち?」
フィリップス
「昨日の延長戦で、移動隊形をとっていたうちの副班長隊を、十一班の一部がこうやって撃ち落としていった……」
エリゴール
「当然だろう」
フィリップス
「うわ、やっぱりあっさり!」
ハワード
「これも元四班長にとっては〝背面撃ち〟なんだな……」
フィリップス
「キング・オブ・〝背面撃ち〟……」
***
【パラディン大佐隊・第十二班第一号ブリッジ】
ヴァッサゴ
「四班の〝半身〟がこっちに来たぞ」
ザボエス
「たぶん、エリゴールに命令されたんだろうな。コールタン大佐隊の隊形がああなっちまったら、もう〝囓り撃ち〟なんてやってられない」
ヴァッサゴ
「V字隊形……こっちに突っこんでくるときは〝ロールケーキ〟に戻るつもりなんだろうか……」
ザボエス
「さあな。それまでコールタン大佐隊が保つかな」
ヴァッサゴ
「は?」
ザボエス
「コールタン大佐隊は〝魚〟組に食われつづけてる」
ヴァッサゴ
「……魚はロールケーキ食うのか……」
ザボエス
「他の魚は知らねえが、うちの隊の〝魚〟は〝ロールケーキ〟が大好物なんじゃねえのか」
***
【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】
二班長・キャンベル
『こちら二班……〝無旋回〟はあのまま放置しておいていいんでしょうか……一応今日は〝連合〟ですけど……』
エリゴール
「今のところ、少しずつ前に移動してるだけで、こっちの邪魔はしてないからな。もししそうになったら、うちが〝囓り撃ち〟してやるよ」
二班長・キャンベル
『あ、そうですか……一班に撃ってもらえるなら助かります……』
フィリップス
「コールタン大佐隊としては、〝無旋回〟は邪魔なのかな」
ハワード
「邪魔以前に、もうその存在を忘れ去られてるんじゃないのか?」
フィリップス
「あ、きっとそうだ」
エリゴール
「自分たちで撮影依頼したくせに、薄情な〝親子〟だな」
ハワード・フィリップス
「元四班長には言われたくないっ!」
***
【パラディン大佐隊・第十一班第一号ブリッジ】
通信士
「班長! 大佐から伝言が!」
ロノウェ
「伝言?」
通信士
「はい。班長に伝えてくれるだけでいいからと。〝今からちょっと出かけてくる。十二班のてっぺんまで〟」
ロノウェ
「何!?」
クルーA
「班長! 〈オートクレール〉が旋回して移動を始めました!」
ロノウェ
「レラージュ!?」
レラージュ
「行かせてあげましょう。引き留めたところで、こちらの言うことをきいてくれる大佐じゃありませんし。……元四班長の言うこと以外」
ロノウェ
「しかし、何でよりによって十二班!」
レラージュ
「よほど〈オートクレール〉で撃ってやりたいんでしょう」
ロノウェ
「何を?」
レラージュ
「コールタン大佐の〈デュランダル〉を」
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