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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)

190【交換ついでに合同演習編95】合同演習一日目:もう無情

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【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】

フィリップス
「四班……大丈夫かな」

エリゴール
「大丈夫かどうかはわからないが、〝縦走り〟が苦手なあの班は今は足手まといだ。まあ、せいぜいあそこで頑張ってくれとしか言いようがないな」

フィリップス
「昨日はチームメイトだったのに……」

エリゴール
「今の俺はもう〝三班長〟じゃない」

フィリップス
「〝薄情〟通り越して、もう〝無情〟」

ハワード
「で、元四班長。俺たち三班は、これからどうするんだ?」

エリゴール
「〝サンドイッチ作戦・改〟」

フィリップス
「改?」

エリゴール
「まず、コールタン大佐隊の最後尾の背後に回りこむ。二班と五班は〝縦走り〟しながら両脇からコールタン大佐隊を挟撃する。その間にうちが護衛隊形で〝背面撃ち〟する。これをできるところまで繰り返す」

フィリップス
「できるところまで?」

エリゴール
「コールタン大佐隊だって、ずっとやられっぱなしではいないだろ。そうしたらこっちもまたやり方を変える」

フィリップス
「でも、最後尾って、三班と〝無旋回〟だよな?」

エリゴール
「予定変更してなければ、たぶんな」

フィリップス
「うーん、〝無旋回〟はここでもう撮影終了か。きっと、まだコールタン大佐隊しか撮ってないな」

エリゴール
「今日は諦めろ。そのうちまた機会を作る」

フィリップス
「そうか。そうしてもらえると助かる」

ハワード
「元四班長……〝無旋回〟に対しても〝無情〟」

 ***

【パラディン大佐隊・第三班第一号ブリッジ】

クルーA
「来た……ついに元四班長が……!」

副長
「ど、どうすればいいんだ……反転して迎撃か……こちらも〝縦走り〟で離脱か……それとも……班長!」

三班長・プライス
「は、反転して迎撃だ! 〝背面撃ち〟だけは絶対されるな!」

クルーたち
「了解!」

 ***

【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】

フィリップス
「きっと勇気を振り絞って反転したんだろうに、ここでよりにもよって〝今日だけ三班長撃ち〟……」

エリゴール
「〝今日だけ三班長撃ち〟って何だよ。ただの〝側面撃ち〟だろ」

フィリップス
「そうだけど……今はあえてそう呼びたい」

 ***

【パラディン大佐隊・第三班第一号ブリッジ】

副長
「さすが……さすが元四班長! あの人が俺たちなんかにやられるはずがなかった!」

クルーA
「でも、できることなら正面から撃ち合いたかった……!」

副長
「ああ……一日目はこれでもう終了か……まさか明日も?」

 ***

【パラディン大佐隊・第五班第一号ブリッジ】

五班長・ロング
「一班……味方ながらやはり恐ろしい……」

副長
「今日は元四班長が乗艦してるから、卑怯度がさらにアップ……」

ロング
「つくづく、味方でよかった……」

副長
「本当に……」

 ***

【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】

二班長・キャンベル
『こちら二班! 三班が撃たれてる間に〝無旋回〟が逃亡しました!』

ハワード
「何!?」

二班長・キャンベル
『〝縦走り〟でコールタン大佐隊の先頭に向かっています!』

ハワード
「元四班長! どうする!?」

エリゴール
「とりあえず〝無旋回〟は後回しだ。予定どおり〝サンドイッチ作戦・改〟、始めるぞ!」

二班長・五班長
『了解!』
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