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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)
162【交換ついでに合同演習編67】訓練二日目:今日だけ三班長の進撃
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【パラディン大佐隊・第十班第一号ブリッジ】
クルーA
「班長! 十一班が、十一班が……!」
十班長・ヒールド
「何て速さだ……おまけに、うちを〝元四班長撃ち〟しようと狙っている!」
クルーA
「どうします!?」
ヒールド
「とにかく〝元四班長撃ち〟されるのだけはまずい! 進行方向を〝護衛隊〟からそらせて、十一班の横につけ!」
クルーA
「了解! ……え?」
副長・ジョンスン
「十一班がうちをガン無視して〝護衛隊〟追っていったーっ!」
ヒールド
「それほど速さに自信があるのか!?」
ジョンスン
「確かに速い! さすが〝最初から縦〟部門でも三位!」
ヒールド
「感心してる間に十一班を追いかけろ! 今度はうちが十一班を〝元四班長撃ち〟する!」
クルーたち
「了解!」
***
【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】
フィリップス
「うちは最初にどこに追いつかれるんだろう……」
ハワード
「さあ……とりあえず、六班だけはないな」
フィリップス
「ああ……それだけはよかったな。本当に」
***
【パラディン大佐隊・第十二班第一号ブリッジ】
十二班副班長
『班長! 三班が、三班が……!』
ザボエス
「三班がどうした!? まさか、うちの七隻全部落とされたのか!?」
十二班副班長
『すいません! 三班二隻は落としましたが、班長艦には逃げられました……!』
ザボエス
「よーし、帰ったらおまえら全員潰す!」
十二班副班長
『ひいいっ!』
ヴァッサゴ
「潰すって……何をどうするんだ……?」
***
【パラディン大佐隊・第十一班第一号ブリッジ】
クルーA
「副長! ガン無視してきた十班が追ってきます!」
レラージュ
「〝移動しながら縦〟もできないくせに! うざい!」
ロノウェ
「おまえ、十班はお隣さんだから仲よくするって言ってただろうが!」
レラージュ
「〝飴ちゃん〟一個ももらえないような使えないお隣さんならいらないです!」
ロノウェ
「人でなし!」
レラージュ
「元四班長よりはましです!」
ロノウェ
「……そうだな」
***
【パラディン大佐隊・第十二班第一号ブリッジ】
クルーA
「班長! 三班の班長艦が……!」
ザボエス
「くそ、いちかばちかだ! ……かわせ! 先に行かせろ!」
クルーA
「は?」
ザボエス
「いいから! エリゴールに道を譲ってやれ!」
クルーたち
「りょ、了解!」
ヴァッサゴ
「……〝元四班長撃ち〟しなかった」
クルーたち
「何で?」
ザボエス
「十一班のアシストを優先させたのさ。一隻だけでも十班を〝元四班長撃ち〟することはできる。俺らは十班を〝元四班長撃ち〟してるエリゴールを三方固めて撃つ。追え!」
クルーたち
「了解!」
***
【パラディン大佐隊・第十一班第一号ブリッジ】
クルーA
「副長! うざい十班が〝卑怯撃ち〟を狙ってます!」
レラージュ
「本当にうざいな! あのとき〝卑怯撃ち〟しておけばよかったか!」
ロノウェ
「レラージュ……」
クルーA
「副長! 後方から軍艦が一隻、高速航行してきます!」
レラージュ
「一隻だけ? どこの班だ?」
クルーA
「三班の……班長艦です! 十班を迂回して、まもなくこちらを追い越します!」
レラージュ
「迂回……そうか。〝レフト〟の〝護衛隊〟は、おそらく一班の班長艦一隻。追うならこちらも身軽なほうがいい」
クルーA
「副長?」
レラージュ
「〝頭〟で追うぞ。〝身〟はうざい十班にくれてやれ」
***
【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】
クルーA
「班長! 軍艦が二隻、射程圏内に入りかけています!」
ハワード
「二隻!? どこの班だ!?」
クルーA
「それが……一隻は三班の班長艦、もう一隻は十一班の班長艦です……」
ハワード
「何!?」
フィリップス
「十二班! 十班! 何してんだよ!?」
十二班長・ザボエス
『すまねえ! 読みまちがえた! 十班を〝元四班長撃ち〟するかと思ってたが、直接あんたらを撃ちにいった!』
フィリップス
「三班だけじゃねえよ! あの十一班も班長艦だけで追っかけてきてるよ!」
十二班長・ザボエス
『十一班もか! じゃあ、もう駄目だ! 延長戦だ!』
フィリップス
「簡単に諦めるな! まだそっちは生き残ってるんだろ!?」
十二班長・ザボエス
『いくら生き残ってても、こっからじゃもう間に合わねえ! 十班はどうした!?』
十班長・ヒールド
『こちら十班! 十一班の〝半身〟が反転して砲撃してきて前に進めません!』
フィリップス
「この役立たずどもがっ!」
十二班長・ザボエス
『あ、何かレラージュみてえ』
十班長・ヒールド
『だから、うちは〝飴ちゃん〟ゼロなんだ……』
クルーA
「班長! 三班が、十一班が……!」
フィリップス
「おとっつぁん!」
ハワード
「護衛なら〝卑怯撃ち〟されるのだけはありえないな。……反転して二艦を撃て!」
フィリップス
「どっちを先に!?」
ハワード
「もちろん三班だ!」
クルーたち
「了解!」
***
【パラディン大佐隊・第三班第一号ブリッジ】
クルーA
「とうとうここまで……」
クルーB
「今日はもう何もかもが夢のようだ……」
副長補佐
「今日だけ三班長……本当に撃ってしまっていいんですか?」
エリゴール
「ああ。だが、〝護衛隊〟よりあっちが先だ。あの〝護衛隊〟は必ず反転して撃ってくる。それをかわして飛んでいけ」
副長補佐
「は……?」
***
【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】
フィリップス
「三班が……撃ってこない!?」
ハワード
「撃ってこないどころか、どこに向かって飛んでる!?」
フィリップス
「……あ、そうか」
ハワード
「フィリップス?」
フィリップス
「おとっつぁん。俺たちは一隻だけだが〝護衛隊〟だ。〝護衛隊〟の前には、普通何がいる?」
ハワード
「……まさか」
フィリップス
「そうだ。〝今日だけ三班長〟は〈フラガラック〉を撃ちにいった。……俺も忘れてたが、今の〝ライト〟は『連合』だ。『連合』の軍艦ならそうする」
ハワード
「……徹底してるな」
フィリップス
「ああ。そして、俺たちが呆然としている間に、もう一隻の『連合』が俺たちを撃つ」
クルーたち
「あ……」
フィリップス
「……久しぶりに聞いたな、この警告音……」
ハワード
「懐かしい響きだ……」
クルーA
「班長! 三班の班長艦が旋回してこちらに向かってきます!」
フィリップス
「え! もう被弾してるのにさらにトドメ刺すの!? しかも〝元四班長撃ち〟で!?」
ハワード
「徹底してるな……」
フィリップス
「やっぱりくじ運悪かった……!」
クルーA
「班長! 十一班が、十一班が……!」
十班長・ヒールド
「何て速さだ……おまけに、うちを〝元四班長撃ち〟しようと狙っている!」
クルーA
「どうします!?」
ヒールド
「とにかく〝元四班長撃ち〟されるのだけはまずい! 進行方向を〝護衛隊〟からそらせて、十一班の横につけ!」
クルーA
「了解! ……え?」
副長・ジョンスン
「十一班がうちをガン無視して〝護衛隊〟追っていったーっ!」
ヒールド
「それほど速さに自信があるのか!?」
ジョンスン
「確かに速い! さすが〝最初から縦〟部門でも三位!」
ヒールド
「感心してる間に十一班を追いかけろ! 今度はうちが十一班を〝元四班長撃ち〟する!」
クルーたち
「了解!」
***
【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】
フィリップス
「うちは最初にどこに追いつかれるんだろう……」
ハワード
「さあ……とりあえず、六班だけはないな」
フィリップス
「ああ……それだけはよかったな。本当に」
***
【パラディン大佐隊・第十二班第一号ブリッジ】
十二班副班長
『班長! 三班が、三班が……!』
ザボエス
「三班がどうした!? まさか、うちの七隻全部落とされたのか!?」
十二班副班長
『すいません! 三班二隻は落としましたが、班長艦には逃げられました……!』
ザボエス
「よーし、帰ったらおまえら全員潰す!」
十二班副班長
『ひいいっ!』
ヴァッサゴ
「潰すって……何をどうするんだ……?」
***
【パラディン大佐隊・第十一班第一号ブリッジ】
クルーA
「副長! ガン無視してきた十班が追ってきます!」
レラージュ
「〝移動しながら縦〟もできないくせに! うざい!」
ロノウェ
「おまえ、十班はお隣さんだから仲よくするって言ってただろうが!」
レラージュ
「〝飴ちゃん〟一個ももらえないような使えないお隣さんならいらないです!」
ロノウェ
「人でなし!」
レラージュ
「元四班長よりはましです!」
ロノウェ
「……そうだな」
***
【パラディン大佐隊・第十二班第一号ブリッジ】
クルーA
「班長! 三班の班長艦が……!」
ザボエス
「くそ、いちかばちかだ! ……かわせ! 先に行かせろ!」
クルーA
「は?」
ザボエス
「いいから! エリゴールに道を譲ってやれ!」
クルーたち
「りょ、了解!」
ヴァッサゴ
「……〝元四班長撃ち〟しなかった」
クルーたち
「何で?」
ザボエス
「十一班のアシストを優先させたのさ。一隻だけでも十班を〝元四班長撃ち〟することはできる。俺らは十班を〝元四班長撃ち〟してるエリゴールを三方固めて撃つ。追え!」
クルーたち
「了解!」
***
【パラディン大佐隊・第十一班第一号ブリッジ】
クルーA
「副長! うざい十班が〝卑怯撃ち〟を狙ってます!」
レラージュ
「本当にうざいな! あのとき〝卑怯撃ち〟しておけばよかったか!」
ロノウェ
「レラージュ……」
クルーA
「副長! 後方から軍艦が一隻、高速航行してきます!」
レラージュ
「一隻だけ? どこの班だ?」
クルーA
「三班の……班長艦です! 十班を迂回して、まもなくこちらを追い越します!」
レラージュ
「迂回……そうか。〝レフト〟の〝護衛隊〟は、おそらく一班の班長艦一隻。追うならこちらも身軽なほうがいい」
クルーA
「副長?」
レラージュ
「〝頭〟で追うぞ。〝身〟はうざい十班にくれてやれ」
***
【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】
クルーA
「班長! 軍艦が二隻、射程圏内に入りかけています!」
ハワード
「二隻!? どこの班だ!?」
クルーA
「それが……一隻は三班の班長艦、もう一隻は十一班の班長艦です……」
ハワード
「何!?」
フィリップス
「十二班! 十班! 何してんだよ!?」
十二班長・ザボエス
『すまねえ! 読みまちがえた! 十班を〝元四班長撃ち〟するかと思ってたが、直接あんたらを撃ちにいった!』
フィリップス
「三班だけじゃねえよ! あの十一班も班長艦だけで追っかけてきてるよ!」
十二班長・ザボエス
『十一班もか! じゃあ、もう駄目だ! 延長戦だ!』
フィリップス
「簡単に諦めるな! まだそっちは生き残ってるんだろ!?」
十二班長・ザボエス
『いくら生き残ってても、こっからじゃもう間に合わねえ! 十班はどうした!?』
十班長・ヒールド
『こちら十班! 十一班の〝半身〟が反転して砲撃してきて前に進めません!』
フィリップス
「この役立たずどもがっ!」
十二班長・ザボエス
『あ、何かレラージュみてえ』
十班長・ヒールド
『だから、うちは〝飴ちゃん〟ゼロなんだ……』
クルーA
「班長! 三班が、十一班が……!」
フィリップス
「おとっつぁん!」
ハワード
「護衛なら〝卑怯撃ち〟されるのだけはありえないな。……反転して二艦を撃て!」
フィリップス
「どっちを先に!?」
ハワード
「もちろん三班だ!」
クルーたち
「了解!」
***
【パラディン大佐隊・第三班第一号ブリッジ】
クルーA
「とうとうここまで……」
クルーB
「今日はもう何もかもが夢のようだ……」
副長補佐
「今日だけ三班長……本当に撃ってしまっていいんですか?」
エリゴール
「ああ。だが、〝護衛隊〟よりあっちが先だ。あの〝護衛隊〟は必ず反転して撃ってくる。それをかわして飛んでいけ」
副長補佐
「は……?」
***
【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】
フィリップス
「三班が……撃ってこない!?」
ハワード
「撃ってこないどころか、どこに向かって飛んでる!?」
フィリップス
「……あ、そうか」
ハワード
「フィリップス?」
フィリップス
「おとっつぁん。俺たちは一隻だけだが〝護衛隊〟だ。〝護衛隊〟の前には、普通何がいる?」
ハワード
「……まさか」
フィリップス
「そうだ。〝今日だけ三班長〟は〈フラガラック〉を撃ちにいった。……俺も忘れてたが、今の〝ライト〟は『連合』だ。『連合』の軍艦ならそうする」
ハワード
「……徹底してるな」
フィリップス
「ああ。そして、俺たちが呆然としている間に、もう一隻の『連合』が俺たちを撃つ」
クルーたち
「あ……」
フィリップス
「……久しぶりに聞いたな、この警告音……」
ハワード
「懐かしい響きだ……」
クルーA
「班長! 三班の班長艦が旋回してこちらに向かってきます!」
フィリップス
「え! もう被弾してるのにさらにトドメ刺すの!? しかも〝元四班長撃ち〟で!?」
ハワード
「徹底してるな……」
フィリップス
「やっぱりくじ運悪かった……!」
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