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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)

34【リハビリついでに演習編14】パラディン大佐隊・十一班劇場

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【パラディン大佐隊・第十一班第一号待機室】

レラージュ
「元四班長は一応ここの所属だからわかりますけど、どうして十二班長や元三班長までここで差し入れ食べてるんですか?」

ロノウェ
「まあまあ、細かいことは気にすんな。いつもここで作戦会議もしてるじゃねえか」

レラージュ
「そう、それも不思議なんです。たまには十二班の待機室でしてもいいでしょう?」

ロノウェ
「十二班の第一号待機室って言ったら、ここからかなり距離あるぞ? 俺は行くのが面倒だが、おまえは平気か?」

レラージュ
「まあ……面倒なのは確かですが……」

ロノウェ
「それならいいじゃねえか。差し入れ足りなくなるのが嫌なら、隣から奪ってくるぞ?」

レラージュ
「別に、そんな心配はしていません」

 ***

ヴァッサゴ
「聞いてはいけないことを聞いてしまった……」

エリゴール
「何つーか……あれだな。家にしょっちゅう同僚連れてくる亭主に怒る女房……」

ザボエス
「そして、それをのらりくらりとかわす亭主……」

ヴァッサゴ
「軍隊の施設の一室で、こんな陳腐なホームドラマを生で見せられるなんて……俺ら、もうここには来ないほうがいいのかな……」

エリゴール
「別にいいんじゃねえか? 〝亭主〟もああ言ってることだし」

ヴァッサゴ
「〝亭主〟はよくても〝女房〟が怖い……」

エリゴール
「同じ軍艦ふねに乗ってるわけでもねえのに、何が怖いんだ?」

ヴァッサゴ
「く、空気が……」

ロノウェ
「おまえら、さっきから何こそこそ話してんだ?」

ヴァッサゴ
「うわ、こっちに来んな、馬鹿亭主!」

ロノウェ
「馬鹿亭主?」

ゲアプ
(いいことを聞いた……今日の疲れが一気に吹っ飛んだ……寝る前に絶対日誌に書いておこう!)
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