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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)

12【引っ越しついでに演習編09】第十一班第一号にて

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【パラディン大佐隊・第十一班第一号ブリッジ】

ロノウェ
「しかし、たとえこれが成功しても、元ウェーバー大佐隊に勝てたとは言いにくいよな」

レラージュ
「でも、正攻法では勝てないことはわかりきっていますからね。〝詭弁〟で勝つしかないでしょう」

ロノウェ
「〝詭弁〟でも何でも、それを思いつけるエリゴールが、本当に憎ったらしい……」

レラージュ
「いや、元四班長だからこそ、こんなことを思いつけるんだと思いますが」

ロノウェ
「確かにな。屁理屈ではあいつには勝てねえ」

レラージュ
「勝てることのほうが少ないと思いますが」

ロノウェ
「それでも、班長は俺だからな! エリゴールは俺の部下だからな!」

レラージュ
「元四班長は、大佐の直属の部下じゃないんですか?」

ロノウェ
「……側近レベルのな……」

レラージュ
「わかってはいたんですね」

ロノウェ
「当の本人は、まったく自覚ないけどな……」

レラージュ
「その点、班長よりも大馬鹿ですね」

ロノウェ
「おまえ……転属してからますます性格悪くなったな……」

レラージュ
「もともとこうでした。単にセーブしなくなっただけです。……そろそろ来ますよ。今回はスピード勝負ですからね。前みたいにちんたらちんたらやってられませんよ」

ロノウェ
「ゲアプ……いつもすまねえな……」

ゲアプ
「いえ! お気遣いなく!」
(おお! 名前を呼んでもらえた! 日誌に書いておかないと!)
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