64 / 349
砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)
50【悪魔の居場所編15】パラディン大佐親衛隊的戦い
しおりを挟む
【パラディン大佐隊・執務室】
エリゴール
「大佐殿。昨日は自分の勝手な申し出を聞き入れていただいた上に、差し入れもしていただきありがとうございました。しかし、本当にもう差し入れはやめていただきたいのですが……」
パラディン
「どうして? 元ウェーバー大佐隊にバレないようにするのが大変なのかい?」
エリゴール
「いえ、そうではなく、大佐殿が大変なのではないかと……あれの支払いは大佐殿のポケットマネーでされているんでしょう? 殿下が司令官になってから、監査が厳しくなりましたから」
パラディン
「君、そんなことまで知っているのかい? まあ、確かに君の言うとおりだが、差し入れは私の君たちに対する感謝の表れだ。絶対にやめないよ!」
エリゴール
「なぜそれほどまで差し入れに執着を……とにかく、また十一班長と十二班長から連名の礼状を預かってまいりましたので、よろしかったらどうぞお受け取りください」
パラディン
「ふふ……本当によくできた子たちだよねえ……」
エリゴール
「大佐殿……それには本当に〝お礼〟しか書かれていないんですか?」
パラディン
「礼状なんだから、当たり前じゃないか……」
***
パラディン大佐殿。
昨日は出撃権と差し入れをありがとうございました。
そのお礼と言っては何ですが、今回はメモリカードを同封いたしました。
中身は、昨日の訓練中、エリゴール中佐が十一班の班長艦に映像通信を入れた際の録画映像です。
会話の流れがわからなくなるため、あえて十一班長の声は残しましたが、お聞き苦しいようでしたら、お手数をおかけいたしますが、大佐殿のほうで消去してください。
なお、いつものようにエリゴール中佐にはこの〝お礼〟の存在は極秘でお願いいたします。
十一班、十二班一同、大佐殿のご健闘を心よりお祈り申し上げます。
***
パラディン、またまた手紙を持ったまま、右手で自分の顔を覆う。
パラディン
「エリゴール中佐……」
エリゴール
「はい?」
パラディン
「二人に伝えてくれないか。……〝グッジョブ!〟と」
エリゴール
「え? 〝お礼〟の返事がそれですか?」
パラディン
「今はそれしか言葉が出てこない……」
エリゴール
「はあ……大佐殿がそうおっしゃるなら、そのとおり伝えますが……」
パラディン
「ところで、エリゴール中佐。昨日の最後の十一班。君が一班長だったらどう破っていた?」
エリゴール
「いつものことながら唐突ですね。そうですね……十一班が左右に旋回している間に〈オートクレール〉を撃ちます」
パラディン
「え……それだけ?」
エリゴール
「十一班が旋回して隊形を完成させるまでの間、どうしても〈オートクレール〉が無防備な状態になってしまう時間が生じます。だから十一班は、あれほどの速さと正確さで軍艦を動かさなければならなかったんです。一班は十一班の動きにつられずにそのまま留まって、班長艦と副班長艦が〈オートクレール〉を横から狙いうちすればよかったんですよ。それこそ、あっというまに終了させられます」
パラディン
「しかし、十一班にあんな動きをされたら、一班も動かずにはいられないだろう」
エリゴール
「そうですか? 『〝一班は十二班のように攻撃してくる〟と十一班は読んでいる』と読めていれば、十一班が戦闘開始と同時に左右に旋回するのも予想がつくでしょう。旋回どころか隊形の完成まで許してしまった時点で、一班はもう負けていました」
パラディン
「読み合い合戦だね……」
エリゴール
「その点では、十二班も十一班の勝利に寄与しているわけです。一班に速攻以外の攻め方を教えたのは十二班ですから」
パラディン
「その十二班の攻撃は、どうすれば封じることができたんだい?」
エリゴール
「こちらは左右に旋回する前に速攻で班長艦・副班長艦を潰せれば。でも、十二班もそれはわかっていますから、旋回だけは十一班並みに速くしていました」
パラディン
「……君が元ウェーバー大佐隊にいたら、彼らは勝てていたかもしれないね」
エリゴール
「それはどうでしょうか。自分がこんなことを言えるのも、同じ元マクスウェル大佐隊員だからだと思いますが」
パラディン
「そうなのかな。でもまあ、君が〝十一班の五隻なら十二班の十隻を落とせる〟と言ったのは納得できたよ。十一班には副長ではない副長がいる……」
エリゴール
「ええ……特にあれは、なぜか元ウェーバー大佐隊よりも十二班に強い対抗意識を持っていますので……」
パラディン
「十二班にはそういう人材はいないのかい?」
エリゴール
「いたら今頃、大変なことになっていたと思います」
パラディン
「なるほど。班長だけでなく、班員も〝大人〟なんだね」
エリゴール
「幸いなことに……と言っていいのか悪いのか」
パラディン
「そういえば、十一班のあの隊形に名前はあるのかい?」
エリゴール
「名前ですか? さあ……たぶんないと思いますが。十一班に確認しておきますか?」
パラディン
「うん。そうして。それで、もしなかったら十一班でつけておいて。まあ、実戦では使える機会はなさそうだけど、とても芸術的だ。名前がないと、記録にも記憶にも残しておけないだろう?」
***
「おい、上司」
『何だ、部下』
「これからあと三十分間、追加で〝訓練〟できる余力はあるか? ただし、今度は俺らの班が大佐殿を守って一班と戦う。三十分間守り抜ければ、次の実戦、元ウェーバー大佐隊と一緒に俺らの班だけ出撃できる。もちろん、大佐殿の護衛としてだ」
パラディン
「やーん、エリゴール中佐、かっこいー! まるで自分が言われてるみたーい!」
モルトヴァン
「すごい……まるで〈オートクレール〉内に盗聴器をしかけていたかのような〝お礼〟……これでは差し入れは絶対にやめられない……!」
パラディン
「はっ、バックアップたくさんとっておかないと。十枚では足りないか?」
モルトヴァン
「充分すぎます」
***
【パラディン大佐隊・第十一班第一号待機室】
エリゴールは第一号で仮眠をとっているため不在(医務室はすでに彼専用の仮眠室と化している)。
ヴァッサゴは十二班にいるため不在(レラージュが怖いので、作戦会議と祝勝会のときくらいしか来ない)。
ゲアプは非番のため不在(寝る間を惜しんで日誌執筆中)。
レラージュは給湯室でコーヒーを淹れている。
ザボエス
「……〝グッジョブ!〟……」
ロノウェ
「とりあえず、満足はしてくれたんだな」
ザボエス
「エリゴールによると、差し入れは〝絶対にやめない〟そうだから、俺らはこれからもこの問題に悩まされるわけだ……」
ロノウェ
「もし、はずしたらどうなるんだ?」
ザボエス
「わからん……だが、怖い!」
ロノウェ
「こっちも〝絶対に負けられない〟な……」
ザボエス
「それにしても、映像通信の録画映像なんて、よく思いついたな」
ロノウェ
「ああ、レラージュがな。大佐ならあの映像に飛びつくんじゃねえかって」
ザボエス
「レラージュが? 何でまた?」
ロノウェ
「あの映像、よーく見てるとな。途中から大佐が物陰からじっとエリゴールを見てるんだ……」
ザボエス
「……ホラーだな」
ロノウェ
「レラージュが言うには、大佐はそれまで敬語を使わねえエリゴールは見たことがなかったから、驚くと同時に自分にもそんなふうにしゃべってもらいたいと思ったんじゃねえかって。だから、普段しゃべりのエリゴールの映像を贈ったら、喜んでくれるんじゃねえかってさ」
ザボエス
「……あのレラージュが、そんなことを……」
ロノウェ
「ああ。大佐が映ってるのはまずいからって、画像処理もしたぜ」
ザボエス
「画像処理?」
ロノウェ
「つまり、消した。大佐に贈ったのは画像処理済みのほうだ」
ザボエス
「……まあ、自分が映ってることに気づいたら、大佐も気まずいだろうしな……」
ロノウェ
「ああ、ほんとに、次は何を差し出したらいいんだ……」
ザボエス
「またおまえの副長に訊いてみろよ。あいつは大佐の気持ち、ものすごくよくわかるみてえだから」
エリゴール
「大佐殿。昨日は自分の勝手な申し出を聞き入れていただいた上に、差し入れもしていただきありがとうございました。しかし、本当にもう差し入れはやめていただきたいのですが……」
パラディン
「どうして? 元ウェーバー大佐隊にバレないようにするのが大変なのかい?」
エリゴール
「いえ、そうではなく、大佐殿が大変なのではないかと……あれの支払いは大佐殿のポケットマネーでされているんでしょう? 殿下が司令官になってから、監査が厳しくなりましたから」
パラディン
「君、そんなことまで知っているのかい? まあ、確かに君の言うとおりだが、差し入れは私の君たちに対する感謝の表れだ。絶対にやめないよ!」
エリゴール
「なぜそれほどまで差し入れに執着を……とにかく、また十一班長と十二班長から連名の礼状を預かってまいりましたので、よろしかったらどうぞお受け取りください」
パラディン
「ふふ……本当によくできた子たちだよねえ……」
エリゴール
「大佐殿……それには本当に〝お礼〟しか書かれていないんですか?」
パラディン
「礼状なんだから、当たり前じゃないか……」
***
パラディン大佐殿。
昨日は出撃権と差し入れをありがとうございました。
そのお礼と言っては何ですが、今回はメモリカードを同封いたしました。
中身は、昨日の訓練中、エリゴール中佐が十一班の班長艦に映像通信を入れた際の録画映像です。
会話の流れがわからなくなるため、あえて十一班長の声は残しましたが、お聞き苦しいようでしたら、お手数をおかけいたしますが、大佐殿のほうで消去してください。
なお、いつものようにエリゴール中佐にはこの〝お礼〟の存在は極秘でお願いいたします。
十一班、十二班一同、大佐殿のご健闘を心よりお祈り申し上げます。
***
パラディン、またまた手紙を持ったまま、右手で自分の顔を覆う。
パラディン
「エリゴール中佐……」
エリゴール
「はい?」
パラディン
「二人に伝えてくれないか。……〝グッジョブ!〟と」
エリゴール
「え? 〝お礼〟の返事がそれですか?」
パラディン
「今はそれしか言葉が出てこない……」
エリゴール
「はあ……大佐殿がそうおっしゃるなら、そのとおり伝えますが……」
パラディン
「ところで、エリゴール中佐。昨日の最後の十一班。君が一班長だったらどう破っていた?」
エリゴール
「いつものことながら唐突ですね。そうですね……十一班が左右に旋回している間に〈オートクレール〉を撃ちます」
パラディン
「え……それだけ?」
エリゴール
「十一班が旋回して隊形を完成させるまでの間、どうしても〈オートクレール〉が無防備な状態になってしまう時間が生じます。だから十一班は、あれほどの速さと正確さで軍艦を動かさなければならなかったんです。一班は十一班の動きにつられずにそのまま留まって、班長艦と副班長艦が〈オートクレール〉を横から狙いうちすればよかったんですよ。それこそ、あっというまに終了させられます」
パラディン
「しかし、十一班にあんな動きをされたら、一班も動かずにはいられないだろう」
エリゴール
「そうですか? 『〝一班は十二班のように攻撃してくる〟と十一班は読んでいる』と読めていれば、十一班が戦闘開始と同時に左右に旋回するのも予想がつくでしょう。旋回どころか隊形の完成まで許してしまった時点で、一班はもう負けていました」
パラディン
「読み合い合戦だね……」
エリゴール
「その点では、十二班も十一班の勝利に寄与しているわけです。一班に速攻以外の攻め方を教えたのは十二班ですから」
パラディン
「その十二班の攻撃は、どうすれば封じることができたんだい?」
エリゴール
「こちらは左右に旋回する前に速攻で班長艦・副班長艦を潰せれば。でも、十二班もそれはわかっていますから、旋回だけは十一班並みに速くしていました」
パラディン
「……君が元ウェーバー大佐隊にいたら、彼らは勝てていたかもしれないね」
エリゴール
「それはどうでしょうか。自分がこんなことを言えるのも、同じ元マクスウェル大佐隊員だからだと思いますが」
パラディン
「そうなのかな。でもまあ、君が〝十一班の五隻なら十二班の十隻を落とせる〟と言ったのは納得できたよ。十一班には副長ではない副長がいる……」
エリゴール
「ええ……特にあれは、なぜか元ウェーバー大佐隊よりも十二班に強い対抗意識を持っていますので……」
パラディン
「十二班にはそういう人材はいないのかい?」
エリゴール
「いたら今頃、大変なことになっていたと思います」
パラディン
「なるほど。班長だけでなく、班員も〝大人〟なんだね」
エリゴール
「幸いなことに……と言っていいのか悪いのか」
パラディン
「そういえば、十一班のあの隊形に名前はあるのかい?」
エリゴール
「名前ですか? さあ……たぶんないと思いますが。十一班に確認しておきますか?」
パラディン
「うん。そうして。それで、もしなかったら十一班でつけておいて。まあ、実戦では使える機会はなさそうだけど、とても芸術的だ。名前がないと、記録にも記憶にも残しておけないだろう?」
***
「おい、上司」
『何だ、部下』
「これからあと三十分間、追加で〝訓練〟できる余力はあるか? ただし、今度は俺らの班が大佐殿を守って一班と戦う。三十分間守り抜ければ、次の実戦、元ウェーバー大佐隊と一緒に俺らの班だけ出撃できる。もちろん、大佐殿の護衛としてだ」
パラディン
「やーん、エリゴール中佐、かっこいー! まるで自分が言われてるみたーい!」
モルトヴァン
「すごい……まるで〈オートクレール〉内に盗聴器をしかけていたかのような〝お礼〟……これでは差し入れは絶対にやめられない……!」
パラディン
「はっ、バックアップたくさんとっておかないと。十枚では足りないか?」
モルトヴァン
「充分すぎます」
***
【パラディン大佐隊・第十一班第一号待機室】
エリゴールは第一号で仮眠をとっているため不在(医務室はすでに彼専用の仮眠室と化している)。
ヴァッサゴは十二班にいるため不在(レラージュが怖いので、作戦会議と祝勝会のときくらいしか来ない)。
ゲアプは非番のため不在(寝る間を惜しんで日誌執筆中)。
レラージュは給湯室でコーヒーを淹れている。
ザボエス
「……〝グッジョブ!〟……」
ロノウェ
「とりあえず、満足はしてくれたんだな」
ザボエス
「エリゴールによると、差し入れは〝絶対にやめない〟そうだから、俺らはこれからもこの問題に悩まされるわけだ……」
ロノウェ
「もし、はずしたらどうなるんだ?」
ザボエス
「わからん……だが、怖い!」
ロノウェ
「こっちも〝絶対に負けられない〟な……」
ザボエス
「それにしても、映像通信の録画映像なんて、よく思いついたな」
ロノウェ
「ああ、レラージュがな。大佐ならあの映像に飛びつくんじゃねえかって」
ザボエス
「レラージュが? 何でまた?」
ロノウェ
「あの映像、よーく見てるとな。途中から大佐が物陰からじっとエリゴールを見てるんだ……」
ザボエス
「……ホラーだな」
ロノウェ
「レラージュが言うには、大佐はそれまで敬語を使わねえエリゴールは見たことがなかったから、驚くと同時に自分にもそんなふうにしゃべってもらいたいと思ったんじゃねえかって。だから、普段しゃべりのエリゴールの映像を贈ったら、喜んでくれるんじゃねえかってさ」
ザボエス
「……あのレラージュが、そんなことを……」
ロノウェ
「ああ。大佐が映ってるのはまずいからって、画像処理もしたぜ」
ザボエス
「画像処理?」
ロノウェ
「つまり、消した。大佐に贈ったのは画像処理済みのほうだ」
ザボエス
「……まあ、自分が映ってることに気づいたら、大佐も気まずいだろうしな……」
ロノウェ
「ああ、ほんとに、次は何を差し出したらいいんだ……」
ザボエス
「またおまえの副長に訊いてみろよ。あいつは大佐の気持ち、ものすごくよくわかるみてえだから」
1
お気に入りに追加
66
あなたにおすすめの小説
総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?
寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。
ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。
ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。
その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。
そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。
それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。
女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。
BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。
このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう!
男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートの威力はすさまじくて……!?
溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。
乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。
君のことなんてもう知らない
ぽぽ
BL
早乙女琥珀は幼馴染の佐伯慶也に毎日のように告白しては振られてしまう。
告白をOKする素振りも見せず、軽く琥珀をあしらう慶也に憤りを覚えていた。
だがある日、琥珀は記憶喪失になってしまい、慶也の記憶を失ってしまう。
今まで自分のことをあしらってきた慶也のことを忘れて、新たな人と恋を始めようとするが…
「お前なんて知らないから」
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 独自設定、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
誰よりも愛してるあなたのために
R(アール)
BL
公爵家の3男であるフィルは体にある痣のせいで生まれたときから家族に疎まれていた…。
ある日突然そんなフィルに騎士副団長ギルとの結婚話が舞い込む。
前に一度だけ会ったことがあり、彼だけが自分に優しくしてくれた。そのためフィルは嬉しく思っていた。
だが、彼との結婚生活初日に言われてしまったのだ。
「君と結婚したのは断れなかったからだ。好きにしていろ。俺には構うな」
それでも彼から愛される日を夢見ていたが、最後には殺害されてしまう。しかし、起きたら時間が巻き戻っていた!
すれ違いBLです。
初めて話を書くので、至らない点もあるとは思いますがよろしくお願いします。
(誤字脱字や話にズレがあってもまあ初心者だからなと温かい目で見ていただけると助かります)
初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる