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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)
36【悪魔の居場所編01】悪魔の居場所
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【パラディン大佐隊・作戦説明室】
パラディン
「諸君、昨日はお疲れ様。演習の結果はともかく、一班長が具体的な〝回答〟をしたので、今回は入れ替えは見送ることにした。つまり、次の実戦では、これまでと同じく一班から十班、そして私が出撃することになる」
ロノウェ
「〝演習の結果はともかく〟っていうのが、元ウェーバー大佐隊にとっては嫌味だよな」
ザボエス
「一班長の〝回答〟っていうのもな。〝正答〟とは言ってねえもんな」
ロノウェ
「せっかく入れ替え前提で作戦立ててたのにな。元ウェーバー大佐隊のせいでパーになっちまった」
ザボエス
「まあ、考えてたのはエリゴールだけどな」
ロノウェ
「大佐……エリゴールのあれ、今どこにしまってんだろうな?」
ザボエス
「俺はかなりの確率で内ポケットと見た」
ロノウェ
「今回、久々にあの写真を見たが、せつねえ気分になったなあ……」
ザボエス
「ヴァラク、エリゴールのこと嫌ってたわりには、自分の両脇、セイルとエリゴールで固めてること多かったよな」
ロノウェ
「俺はあの写真見て、一瞬、ホストクラブ連想した。……ヴァラクは客」
ザボエス
「軍人コスプレホストクラブ……ありだな」
ロノウェ
「セイルとエリゴールか……どっちも上官受けいいから儲かりそうだな」
ザボエス
「どっちがナンバー1だ?」
ロノウェ
「んー……意外にエリゴール?」
ザボエス
「あ、俺もそう思う。セイルは健全さが滲み出てるからな」
ロノウェ
「フォルカスがらみでは人変わるんだけどな。いま思うとほんとにとんでもない隊だったな」
ザボエス
「それ、過去形で言っていいのか?」
パラディン
「しかし、私はこれまで砲撃の旗艦を務めたことがない。通常は一班の中に入るらしいが、はたしてそこが本当に私のベストポジションなのか?」
ロノウェ
「大佐……今度はいったい何を言い出すつもりだ?」
ヴァッサゴ
「わからん……エリゴールの言うとおり、本当にあの人の腹の底はわからん……」
パラディン
「というわけで明日、訓練の一環として、一班から十班の中に順番に私の軍艦を入れさせてもらう。その状態で十一班あるいは十二班と三十分間交戦してもらい、最後まで私の軍艦を守りきった班の中に、出撃のとき入ることにする。……そういう班でないと、私の存在が命取りになってしまいそうだからね。なお、最後まで守りきった班が複数出た場合には、生き残った艦数が多かった班とする。その艦数も同数だった場合には、再戦ということにしようか」
ロノウェ
「悪魔だ……やっぱり大佐は悪魔だ……」
ザボエス
「元ウェーバー大佐隊の班同士を争わせるつもりなのか……いったい何のために?」
ロノウェ
「つーか、今度は俺ら、大佐のいる元ウェーバー大佐隊を攻撃しなきゃならねえのか? きっついなー、それ」
ザボエス
「〈オートクレール〉は攻撃参加しないんだよな?」
ロノウェ
「今の大佐の話を聞いた限りではそうだな。あれに参加されたら、こっちが毎回全滅させられちまう」
ザボエス
「……なあ。今ふと思ったんだが、訓練ならやっぱりエリゴールは〈オートクレール〉に乗ることになるのか?」
ロノウェ
「え……だとしたら、うちが困る……」
パラディン
「時間と場所の詳細は後で連絡する。各班、私の軍艦をどこに入れるか、よく考えておくように。では解散」
一班長・ハワード
「だ、駄目だ……護衛隊形のことなんか、とても言い出せない……」
フィリップス
「しょうがない……元ダーナ大佐組のツテで、ダーナ大佐隊に訊いてみるか……」
パラディン
「諸君、昨日はお疲れ様。演習の結果はともかく、一班長が具体的な〝回答〟をしたので、今回は入れ替えは見送ることにした。つまり、次の実戦では、これまでと同じく一班から十班、そして私が出撃することになる」
ロノウェ
「〝演習の結果はともかく〟っていうのが、元ウェーバー大佐隊にとっては嫌味だよな」
ザボエス
「一班長の〝回答〟っていうのもな。〝正答〟とは言ってねえもんな」
ロノウェ
「せっかく入れ替え前提で作戦立ててたのにな。元ウェーバー大佐隊のせいでパーになっちまった」
ザボエス
「まあ、考えてたのはエリゴールだけどな」
ロノウェ
「大佐……エリゴールのあれ、今どこにしまってんだろうな?」
ザボエス
「俺はかなりの確率で内ポケットと見た」
ロノウェ
「今回、久々にあの写真を見たが、せつねえ気分になったなあ……」
ザボエス
「ヴァラク、エリゴールのこと嫌ってたわりには、自分の両脇、セイルとエリゴールで固めてること多かったよな」
ロノウェ
「俺はあの写真見て、一瞬、ホストクラブ連想した。……ヴァラクは客」
ザボエス
「軍人コスプレホストクラブ……ありだな」
ロノウェ
「セイルとエリゴールか……どっちも上官受けいいから儲かりそうだな」
ザボエス
「どっちがナンバー1だ?」
ロノウェ
「んー……意外にエリゴール?」
ザボエス
「あ、俺もそう思う。セイルは健全さが滲み出てるからな」
ロノウェ
「フォルカスがらみでは人変わるんだけどな。いま思うとほんとにとんでもない隊だったな」
ザボエス
「それ、過去形で言っていいのか?」
パラディン
「しかし、私はこれまで砲撃の旗艦を務めたことがない。通常は一班の中に入るらしいが、はたしてそこが本当に私のベストポジションなのか?」
ロノウェ
「大佐……今度はいったい何を言い出すつもりだ?」
ヴァッサゴ
「わからん……エリゴールの言うとおり、本当にあの人の腹の底はわからん……」
パラディン
「というわけで明日、訓練の一環として、一班から十班の中に順番に私の軍艦を入れさせてもらう。その状態で十一班あるいは十二班と三十分間交戦してもらい、最後まで私の軍艦を守りきった班の中に、出撃のとき入ることにする。……そういう班でないと、私の存在が命取りになってしまいそうだからね。なお、最後まで守りきった班が複数出た場合には、生き残った艦数が多かった班とする。その艦数も同数だった場合には、再戦ということにしようか」
ロノウェ
「悪魔だ……やっぱり大佐は悪魔だ……」
ザボエス
「元ウェーバー大佐隊の班同士を争わせるつもりなのか……いったい何のために?」
ロノウェ
「つーか、今度は俺ら、大佐のいる元ウェーバー大佐隊を攻撃しなきゃならねえのか? きっついなー、それ」
ザボエス
「〈オートクレール〉は攻撃参加しないんだよな?」
ロノウェ
「今の大佐の話を聞いた限りではそうだな。あれに参加されたら、こっちが毎回全滅させられちまう」
ザボエス
「……なあ。今ふと思ったんだが、訓練ならやっぱりエリゴールは〈オートクレール〉に乗ることになるのか?」
ロノウェ
「え……だとしたら、うちが困る……」
パラディン
「時間と場所の詳細は後で連絡する。各班、私の軍艦をどこに入れるか、よく考えておくように。では解散」
一班長・ハワード
「だ、駄目だ……護衛隊形のことなんか、とても言い出せない……」
フィリップス
「しょうがない……元ダーナ大佐組のツテで、ダーナ大佐隊に訊いてみるか……」
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