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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)
77【異動編26】訓練二日目:それでも副長
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【パラディン大佐隊・第一班第一号待機室】
フィリップス
「差し入れって、オードブル……」
エリゴール
「……やっぱり」
フィリップス
「え?」
エリゴール
「あ、いや、やっぱり今日の反省会は中止にして正解だったな」
フィリップス
「ああ、そうだな。下手に反省会なんかして帰ってきたら、全部食いつくされてたかもしれない」
エリゴール
「さすがにグレードは落としたか……」
フィリップス
「え?」
エリゴール
「いや、まあ、とりあえず食おう。こいつは戦利品だ」
フィリップス
「確かに。しかし、訓練でオードブル差し入れするとは……さすがパラディン大佐、発想もぶっとんでる」
エリゴール
「そうか……やっぱりぶっとんでるのか……あやうく慣らされるところだった」
班員A
「副長! 二班長から電話!」
フィリップス
「何だって?」
班員A
「二班の待機室にオードブル届いてるんだけど、これ一班の分じゃないかって!」
フィリップス
「そんなことは……おまえら、Bチームに知り合いいたら、そいつの待機室にオードブルが届いてるかどうか、片っ端から携帯で確認しろ」
班員たち
「了解!」
フィリップス
「二班長には俺が出る。……お待たせ。今、班長席はずしてるから。うちの分はちゃんと届いてるよ。もしかしたら大佐、勝ち負け関係なく、全部の班に差し入れしてくれたんじゃないかな。他のBチームに確認してみて、届いてたらそのまま食べちゃってもいいんじゃない? そこで大佐に何かの間違いじゃないですかって問い合わせるのはヤボってもんでしょ」
エリゴール
「……班長。本当にいい〝息子〟を持ったな」
ハワード
「やっぱり、あいつが班長やったほうがいいよな?」
エリゴール
「ナンバー2でいたほうが本領発揮できる人間もいるんだよ。あの副長はあんたの副長だからああしてられるんだ」
ハワード
「そうかねえ……俺にはあいつのほうが班長としてうまく立ち回れるように思えるんだが」
エリゴール
「本当にそう思うなら、一度試しにやってみたらどうだ? そのための段取りなら、いくらでもつけてやるぜ?」
ハワード
「元四班長……」
***
【パラディン大佐隊・第十一班第一号待機室】
ロノウェ
「何でBチームの俺らにまで差し入れが……届け間違いか?」
レラージュ
「いえ、おそらく大佐は最初から全班に差し入れしようと考えていたんだと思います。だから以前よりオードブルのグレードが急落しているんでしょう」
ロノウェ
「つまり……ケチったということか?」
レラージュ
「そういうことだと思いますが、もしかしたら本当に届け間違いかもしれません。班長、念のため、同じBチームだった十班長に、そちらにもオードブルが届いているかと確認の電話を入れてみてください」
ロノウェ
「十班に? 何でまた?」
レラージュ
「よく考えてみたら、十班はお隣さんです。使えるお隣さんなら仲よくしておいてもいいでしょう」
ロノウェ
「使えるお隣さんだから仲よくするのか……いや、もう今さらか」
ゲアプ
(今日は十二班も来ないのか……オードブルもグレード落ちて寂しいな……)
フィリップス
「差し入れって、オードブル……」
エリゴール
「……やっぱり」
フィリップス
「え?」
エリゴール
「あ、いや、やっぱり今日の反省会は中止にして正解だったな」
フィリップス
「ああ、そうだな。下手に反省会なんかして帰ってきたら、全部食いつくされてたかもしれない」
エリゴール
「さすがにグレードは落としたか……」
フィリップス
「え?」
エリゴール
「いや、まあ、とりあえず食おう。こいつは戦利品だ」
フィリップス
「確かに。しかし、訓練でオードブル差し入れするとは……さすがパラディン大佐、発想もぶっとんでる」
エリゴール
「そうか……やっぱりぶっとんでるのか……あやうく慣らされるところだった」
班員A
「副長! 二班長から電話!」
フィリップス
「何だって?」
班員A
「二班の待機室にオードブル届いてるんだけど、これ一班の分じゃないかって!」
フィリップス
「そんなことは……おまえら、Bチームに知り合いいたら、そいつの待機室にオードブルが届いてるかどうか、片っ端から携帯で確認しろ」
班員たち
「了解!」
フィリップス
「二班長には俺が出る。……お待たせ。今、班長席はずしてるから。うちの分はちゃんと届いてるよ。もしかしたら大佐、勝ち負け関係なく、全部の班に差し入れしてくれたんじゃないかな。他のBチームに確認してみて、届いてたらそのまま食べちゃってもいいんじゃない? そこで大佐に何かの間違いじゃないですかって問い合わせるのはヤボってもんでしょ」
エリゴール
「……班長。本当にいい〝息子〟を持ったな」
ハワード
「やっぱり、あいつが班長やったほうがいいよな?」
エリゴール
「ナンバー2でいたほうが本領発揮できる人間もいるんだよ。あの副長はあんたの副長だからああしてられるんだ」
ハワード
「そうかねえ……俺にはあいつのほうが班長としてうまく立ち回れるように思えるんだが」
エリゴール
「本当にそう思うなら、一度試しにやってみたらどうだ? そのための段取りなら、いくらでもつけてやるぜ?」
ハワード
「元四班長……」
***
【パラディン大佐隊・第十一班第一号待機室】
ロノウェ
「何でBチームの俺らにまで差し入れが……届け間違いか?」
レラージュ
「いえ、おそらく大佐は最初から全班に差し入れしようと考えていたんだと思います。だから以前よりオードブルのグレードが急落しているんでしょう」
ロノウェ
「つまり……ケチったということか?」
レラージュ
「そういうことだと思いますが、もしかしたら本当に届け間違いかもしれません。班長、念のため、同じBチームだった十班長に、そちらにもオードブルが届いているかと確認の電話を入れてみてください」
ロノウェ
「十班に? 何でまた?」
レラージュ
「よく考えてみたら、十班はお隣さんです。使えるお隣さんなら仲よくしておいてもいいでしょう」
ロノウェ
「使えるお隣さんだから仲よくするのか……いや、もう今さらか」
ゲアプ
(今日は十二班も来ないのか……オードブルもグレード落ちて寂しいな……)
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