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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)
76【異動編25】訓練二日目:元・分類班長
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【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】
フィリップス
「何はともあれ、〝留守番〟だけは免れた……元四班長、ありがとう!」
エリゴール
「いや、俺もあそこであえて〝横縦ぐるり〟をやってもらえて嬉しかった。欲を言うならもう二班、あれができるようにして、今度の出撃の〝一班組〟にしたかったな」
ハワード
「あと二班……班長会議で希望班を募ってみるか?」
エリゴール
「確かにそれがいちばん手っ取り早いが……班長はその気でも、班員が乗り気でない場合もある」
ハワード
「は?」
エリゴール
「〝横縦ぐるり〟は基本は護衛隊形だ。護衛隊形は移動隊形や砲撃隊形と違って、十隻の息が合っていないと形にならない。だから、〝蛇〟みたいな簡単な方法でも、まとまりの悪い班は時間がかかる」
フィリップス
「じゃあ、今日のタイムのランキングは、そういう意味でのランキングでもあるわけか」
エリゴール
「そのとおりだ。現に一位の六班は、結束力では群を抜いてるだろ」
ハワード
「確かに……撮影と〝横縦ぐるり〟にかけるあの情熱には、少し異常なものを感じる」
エリゴール
「〝横縦ぐるり〟に関しては、あんたらも六班のことは言えないと思うが」
フィリップス
「ランキングねえ……大佐が発表してくれなかったから、チーム分けしかメモらなかったが……これを並び替えれば、そのままランキングになるか」
エリゴール
「ああ。ただし、〝蛇〟以外をやった十一班、十二班、一班は除外だ」
ハワード
「よかった……そうじゃなかったら、うちは下から二番目……」
フィリップス
「……うーん……これでいうと最下位の三班は〝いちばんまとまりが悪い〟っていうことになるのか?」
エリゴール
「ということになるな」
ハワード
「今まであそこの班長と班員がうまくいってないって話は聞いたことがないが……本当のことは外部からはわかりにくいからなあ……」
エリゴール
「まとまりの悪い班は、大別すると二つの問題を抱えてる。一、班長・艦長に問題がある。二、問題のある班員がいる。もちろん、この二つが重なってる場合もある」
フィリップス
「問題のある班員?」
エリゴール
「そいつ一人を切っただけで、そいつが属してた艦の戦闘力が上がることもある」
フィリップス
「元四班長にそう言われると、ものすごーく説得力がある……」
ハワード
「数多くの実体験に裏打ちされてるからだろう……」
エリゴール
「いちばん簡単で安易な解決方法は班長を変えちまうことだが、艦長以下に問題があるなら、結局同じことになるな」
ハワード
「なら、いったいどうすりゃいいんだ……」
エリゴール
「……今度は三班に異動するか」
フィリップス
「だめえっ! 行かないでえっ! 異動三日で俺たちを捨てないでえっ!」
ハワード
「今あんたに異動されたら、うちはまた〝あと少し〟に逆戻りだ! それにまだ〝完全なファイアー・ウォール〟を伝授してもらっていない!」
エリゴール
「伝授って……基本はもう教えただろ」
ハワード
「あんな隊形、あんたの指揮なしに作れるか!」
エリゴール
「……本当にあれ、作る気か?」
ハワード
「夢なんだ」
エリゴール
「まずその思いを他の班と共有できないと、いつまでたってもその夢は実現できないぞ」
ハワード
「ううっ……正論!」
フィリップス
「まあ、おとっつぁんの夢はひとまず置いといて、元四班長が早急に実現したいことは、〝横縦ぐるり〟ができる班をあと二つ増やすことなんだな?」
エリゴール
「そうだが、あくまで欲を言うなら、だ。そもそもあそこは最低限〝ファイアー・ウォール〟ができればいい。それなら当初の予定どおり、一班・二班・四班・五班でかまわない。でも、最終的には、全班できるようにしたいな」
ハワード
「気持ちはわかるが、かなり複雑……」
フィリップス
「うちだけができる得意技が欲しい……」
エリゴール
「じゃあ、副班長隊が旋回している間に、班長隊は砲撃を開始しろ」
ハワード
「え?」
エリゴール
「同じ〝技〟でも、速さと正確さで他班を圧倒することはできる。たとえば十一班の〝蝶〟のように。〝得意技〟っていうのはそういうもんだろ?」
フィリップス
「元四班長……うちのおとっつぁんより言うことに重みがある……」
ハワード
「やっぱり俺は班長の器じゃ……」
フィリップス
「しまった! おとっつぁんの持病が!」
エリゴール
「……サポート役がいないのかな」
フィリップス
「え?」
エリゴール
「いや、さっきの三班長の話だ。今まで調査したことはないが、俺は班長・艦長のタイプを勝手に三分類してる。……〝独裁者〟・〝代表者〟・〝無能者〟だ」
ハワード
「俺は最後のか?」
フィリップス
「おとっつぁん。落ちこむのは元四班長の解説を聞いてからにしようよ」
エリゴール
「〝おとっつぁん〟か。〝おとっつぁん〟は典型的な〝代表者〟だな。物事を独断で決定することはあまりない。できるだけ班員の意見を聞いて、それを尊重しようとする。……といえば聞こえはいいが、ようするに、自分の判断能力に不安があるから、班員の賛同を得たいだけだ。おまけに〝おとっつぁん〟は元ウェーバー大佐隊全班の代表でもあるから、他の班長たちより二重に責任を負わされている。ある意味〝犠牲者〟だ」
ハワード
「うわああ! 解説聞いたらもっと落ちこんだああ!」
フィリップス
「元四班長、駄目じゃないか。おとっつぁんに本当のこと言ったら」
ハワード
「え……?」
エリゴール
「でもまあ、〝おとっつぁん〟には、いざというときには自分の代理をしてくれる副長がいる。確かに利用されてるが、利用してもいる。そもそも人間関係、そんなもんだ。だからそう落ちこむな、〝おとっつぁん〟」
ハワード
「……いや、ちょっと立ち直れない」
フィリップス
「おとっつぁん、〝無能者〟じゃなかっただけよかったじゃないか」
ハワード
「……まだ解説を聞いていないが、〝代表者〟と大差ないような気がする……」
エリゴール
「いや、〝無能者〟は班員の意見すら聞こうとしないから大差あるぞ」
フィリップス
「だってよ。よかったな、おとっつぁん」
ハワード
「よかったのか……?」
エリゴール
「残りの一つ〝独裁者〟は、文字どおり〝ワンマン〟だ。このタイプは自分ができすぎるから、班員との窓口がわりに親しみやすいサポート役を置くことが多い。まあ、緩衝材みたいなもんだな。俺が知ってる中では、元マクスウェル大佐隊の七班長……ヴァラク大佐がこのタイプの典型だ」
フィリップス
「元四班長……」
エリゴール
「ただし、このタイプはとてもリスキーだ。一度でもしくじれば班員の信頼を失う。〝独裁者〟一転〝無能者〟だ。ちなみに、〝無能者〟の大半は自分を〝独裁者〟だと勘違いしてる。つまり、自分は〝有能〟だとな」
ハワード
「参考までに、十一班、十二班の班長は?」
エリゴール
「十一班長は自分が〝代表者〟だと自覚している〝代表者〟、十二班長は身の程をわきまえている〝独裁者〟だ」
ハワード
「さすが親衛隊。どちらもひねりが入ってる」
エリゴール
「なお、典型的な〝無能者〟はこの俺だ」
フィリップス
「……〝無能者〟だったと思える今のあんたは、もう〝無能〟じゃないだろ」
エリゴール
「俺にもあんたみたいな副長がいればよかったんだがな。……いや、あの頃の俺じゃ無理か」
フィリップス
「で、元四班長。あんたはうちの三班長を、どれに分類してるんだ?」
エリゴール
「正直言ってわからん。俺は分類できるほど三班長を知らないからな。ただ、あんたみたいな頭のいいサポート役はいないような気はする。もしかしたら、いても耳を貸そうとしていないのかもしれないが」
フィリップス
「照れるなあ……俺のこと、頭いいって!」
ハワード
「本筋はそっちじゃないだろ、〝馬鹿息子〟」
エリゴール
「今日も班長だけミーティング室に集まって、反省会みたいな班長会議するのか?」
フィリップス
「それで今悩んでるんだ。今日はAチームだけ差し入れがあるって大佐が言ってただろ? いったい何を差し入れてくれたのかわからないが、少なくとも今日は、Bチームの班長たちと顔は合わせにくいな……」
エリゴール
「なるほど。それもそうか」
フィリップス
「親衛隊はどうするんだろうな?」
エリゴール
「十二班は今日からしばらく十一班出禁になっただろうから、悩む必要まったくないだろ」
フィリップス
「そうか……俺たちは〝留守番〟回避できてよかったけど……それ聞くと、十二班に申し訳ないことしたなと改めて思うな」
エリゴール
「まあ、たまには〝女房〟も家族水入らずで過ごしたいだろ」
フィリップス
「は?」
エリゴール
「いや、何でもない。で、今日の反省会は?」
ハワード
「……すまん、フィリップス! やっぱり俺は〝代表者〟だ!」
フィリップス
「今日はやらないで、明日の朝するってさ。そもそも毎朝必ずミーティングしてるしな」
エリゴール
「すごいな。何であれでわかるんだ?」
フィリップス
「いや、わかったっていうか、あれは自分じゃ決められないってことだから、ただ俺の希望を言ったまでだけど」
エリゴール
「すごいな。班長の考えを代弁しているふりをして、自分の希望を言ったのか」
フィリップス
「あれでもうちのおとっつぁんは〝代表者〟?」
エリゴール
「新たに分類を設けたほうがいいかもしれない」
フィリップス
「何?」
エリゴール
「〝丸投げ者〟」
フィリップス
「いいね、それ」
フィリップス
「何はともあれ、〝留守番〟だけは免れた……元四班長、ありがとう!」
エリゴール
「いや、俺もあそこであえて〝横縦ぐるり〟をやってもらえて嬉しかった。欲を言うならもう二班、あれができるようにして、今度の出撃の〝一班組〟にしたかったな」
ハワード
「あと二班……班長会議で希望班を募ってみるか?」
エリゴール
「確かにそれがいちばん手っ取り早いが……班長はその気でも、班員が乗り気でない場合もある」
ハワード
「は?」
エリゴール
「〝横縦ぐるり〟は基本は護衛隊形だ。護衛隊形は移動隊形や砲撃隊形と違って、十隻の息が合っていないと形にならない。だから、〝蛇〟みたいな簡単な方法でも、まとまりの悪い班は時間がかかる」
フィリップス
「じゃあ、今日のタイムのランキングは、そういう意味でのランキングでもあるわけか」
エリゴール
「そのとおりだ。現に一位の六班は、結束力では群を抜いてるだろ」
ハワード
「確かに……撮影と〝横縦ぐるり〟にかけるあの情熱には、少し異常なものを感じる」
エリゴール
「〝横縦ぐるり〟に関しては、あんたらも六班のことは言えないと思うが」
フィリップス
「ランキングねえ……大佐が発表してくれなかったから、チーム分けしかメモらなかったが……これを並び替えれば、そのままランキングになるか」
エリゴール
「ああ。ただし、〝蛇〟以外をやった十一班、十二班、一班は除外だ」
ハワード
「よかった……そうじゃなかったら、うちは下から二番目……」
フィリップス
「……うーん……これでいうと最下位の三班は〝いちばんまとまりが悪い〟っていうことになるのか?」
エリゴール
「ということになるな」
ハワード
「今まであそこの班長と班員がうまくいってないって話は聞いたことがないが……本当のことは外部からはわかりにくいからなあ……」
エリゴール
「まとまりの悪い班は、大別すると二つの問題を抱えてる。一、班長・艦長に問題がある。二、問題のある班員がいる。もちろん、この二つが重なってる場合もある」
フィリップス
「問題のある班員?」
エリゴール
「そいつ一人を切っただけで、そいつが属してた艦の戦闘力が上がることもある」
フィリップス
「元四班長にそう言われると、ものすごーく説得力がある……」
ハワード
「数多くの実体験に裏打ちされてるからだろう……」
エリゴール
「いちばん簡単で安易な解決方法は班長を変えちまうことだが、艦長以下に問題があるなら、結局同じことになるな」
ハワード
「なら、いったいどうすりゃいいんだ……」
エリゴール
「……今度は三班に異動するか」
フィリップス
「だめえっ! 行かないでえっ! 異動三日で俺たちを捨てないでえっ!」
ハワード
「今あんたに異動されたら、うちはまた〝あと少し〟に逆戻りだ! それにまだ〝完全なファイアー・ウォール〟を伝授してもらっていない!」
エリゴール
「伝授って……基本はもう教えただろ」
ハワード
「あんな隊形、あんたの指揮なしに作れるか!」
エリゴール
「……本当にあれ、作る気か?」
ハワード
「夢なんだ」
エリゴール
「まずその思いを他の班と共有できないと、いつまでたってもその夢は実現できないぞ」
ハワード
「ううっ……正論!」
フィリップス
「まあ、おとっつぁんの夢はひとまず置いといて、元四班長が早急に実現したいことは、〝横縦ぐるり〟ができる班をあと二つ増やすことなんだな?」
エリゴール
「そうだが、あくまで欲を言うなら、だ。そもそもあそこは最低限〝ファイアー・ウォール〟ができればいい。それなら当初の予定どおり、一班・二班・四班・五班でかまわない。でも、最終的には、全班できるようにしたいな」
ハワード
「気持ちはわかるが、かなり複雑……」
フィリップス
「うちだけができる得意技が欲しい……」
エリゴール
「じゃあ、副班長隊が旋回している間に、班長隊は砲撃を開始しろ」
ハワード
「え?」
エリゴール
「同じ〝技〟でも、速さと正確さで他班を圧倒することはできる。たとえば十一班の〝蝶〟のように。〝得意技〟っていうのはそういうもんだろ?」
フィリップス
「元四班長……うちのおとっつぁんより言うことに重みがある……」
ハワード
「やっぱり俺は班長の器じゃ……」
フィリップス
「しまった! おとっつぁんの持病が!」
エリゴール
「……サポート役がいないのかな」
フィリップス
「え?」
エリゴール
「いや、さっきの三班長の話だ。今まで調査したことはないが、俺は班長・艦長のタイプを勝手に三分類してる。……〝独裁者〟・〝代表者〟・〝無能者〟だ」
ハワード
「俺は最後のか?」
フィリップス
「おとっつぁん。落ちこむのは元四班長の解説を聞いてからにしようよ」
エリゴール
「〝おとっつぁん〟か。〝おとっつぁん〟は典型的な〝代表者〟だな。物事を独断で決定することはあまりない。できるだけ班員の意見を聞いて、それを尊重しようとする。……といえば聞こえはいいが、ようするに、自分の判断能力に不安があるから、班員の賛同を得たいだけだ。おまけに〝おとっつぁん〟は元ウェーバー大佐隊全班の代表でもあるから、他の班長たちより二重に責任を負わされている。ある意味〝犠牲者〟だ」
ハワード
「うわああ! 解説聞いたらもっと落ちこんだああ!」
フィリップス
「元四班長、駄目じゃないか。おとっつぁんに本当のこと言ったら」
ハワード
「え……?」
エリゴール
「でもまあ、〝おとっつぁん〟には、いざというときには自分の代理をしてくれる副長がいる。確かに利用されてるが、利用してもいる。そもそも人間関係、そんなもんだ。だからそう落ちこむな、〝おとっつぁん〟」
ハワード
「……いや、ちょっと立ち直れない」
フィリップス
「おとっつぁん、〝無能者〟じゃなかっただけよかったじゃないか」
ハワード
「……まだ解説を聞いていないが、〝代表者〟と大差ないような気がする……」
エリゴール
「いや、〝無能者〟は班員の意見すら聞こうとしないから大差あるぞ」
フィリップス
「だってよ。よかったな、おとっつぁん」
ハワード
「よかったのか……?」
エリゴール
「残りの一つ〝独裁者〟は、文字どおり〝ワンマン〟だ。このタイプは自分ができすぎるから、班員との窓口がわりに親しみやすいサポート役を置くことが多い。まあ、緩衝材みたいなもんだな。俺が知ってる中では、元マクスウェル大佐隊の七班長……ヴァラク大佐がこのタイプの典型だ」
フィリップス
「元四班長……」
エリゴール
「ただし、このタイプはとてもリスキーだ。一度でもしくじれば班員の信頼を失う。〝独裁者〟一転〝無能者〟だ。ちなみに、〝無能者〟の大半は自分を〝独裁者〟だと勘違いしてる。つまり、自分は〝有能〟だとな」
ハワード
「参考までに、十一班、十二班の班長は?」
エリゴール
「十一班長は自分が〝代表者〟だと自覚している〝代表者〟、十二班長は身の程をわきまえている〝独裁者〟だ」
ハワード
「さすが親衛隊。どちらもひねりが入ってる」
エリゴール
「なお、典型的な〝無能者〟はこの俺だ」
フィリップス
「……〝無能者〟だったと思える今のあんたは、もう〝無能〟じゃないだろ」
エリゴール
「俺にもあんたみたいな副長がいればよかったんだがな。……いや、あの頃の俺じゃ無理か」
フィリップス
「で、元四班長。あんたはうちの三班長を、どれに分類してるんだ?」
エリゴール
「正直言ってわからん。俺は分類できるほど三班長を知らないからな。ただ、あんたみたいな頭のいいサポート役はいないような気はする。もしかしたら、いても耳を貸そうとしていないのかもしれないが」
フィリップス
「照れるなあ……俺のこと、頭いいって!」
ハワード
「本筋はそっちじゃないだろ、〝馬鹿息子〟」
エリゴール
「今日も班長だけミーティング室に集まって、反省会みたいな班長会議するのか?」
フィリップス
「それで今悩んでるんだ。今日はAチームだけ差し入れがあるって大佐が言ってただろ? いったい何を差し入れてくれたのかわからないが、少なくとも今日は、Bチームの班長たちと顔は合わせにくいな……」
エリゴール
「なるほど。それもそうか」
フィリップス
「親衛隊はどうするんだろうな?」
エリゴール
「十二班は今日からしばらく十一班出禁になっただろうから、悩む必要まったくないだろ」
フィリップス
「そうか……俺たちは〝留守番〟回避できてよかったけど……それ聞くと、十二班に申し訳ないことしたなと改めて思うな」
エリゴール
「まあ、たまには〝女房〟も家族水入らずで過ごしたいだろ」
フィリップス
「は?」
エリゴール
「いや、何でもない。で、今日の反省会は?」
ハワード
「……すまん、フィリップス! やっぱり俺は〝代表者〟だ!」
フィリップス
「今日はやらないで、明日の朝するってさ。そもそも毎朝必ずミーティングしてるしな」
エリゴール
「すごいな。何であれでわかるんだ?」
フィリップス
「いや、わかったっていうか、あれは自分じゃ決められないってことだから、ただ俺の希望を言ったまでだけど」
エリゴール
「すごいな。班長の考えを代弁しているふりをして、自分の希望を言ったのか」
フィリップス
「あれでもうちのおとっつぁんは〝代表者〟?」
エリゴール
「新たに分類を設けたほうがいいかもしれない」
フィリップス
「何?」
エリゴール
「〝丸投げ者〟」
フィリップス
「いいね、それ」
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