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【06】始まりの終わり(下)
16 殿下に残業の概念はありませんでした
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結局、ドレイクは、濃紺のマグカップも白いコーヒーカップも空にして、護衛艦隊司令官の執務室を退室していった。
ドレイクいわく、せっかくキャルちゃんが淹れてくれたのにもったいない。いかにもドレイクらしいが、アーウィンやヴォルフには全部飲めとは言わなかった。
しかし、キャルの名前を出されたら、言われていなくても残せない。アーウィンも〝不正解〟の白いコーヒーカップに手をつけて、濃紺のマグカップに入れられたドレイクの副官のレシピによるコーヒーと飲み比べていたが、眉間に皺を寄せていたところを見ると、ヴォルフと同じく違いはわからなかったのだろう。ドレイクのコーヒーはやはり素人には難しいのだ。かといって、違いのわかる玄人になりたいとも思わないが。
体の大きいヴォルフには、普通サイズのコーヒーカップやマグカップはままごとの道具と大差ない。これはコーヒーではなく茶だと言い聞かせ、アーウィンより先に飲みきった後は、腕組みをしてソファにもたれかかっていた。
「ヴォルフ」
いきなり呼ばれて顔を上げると、アーウィンはマグカップを持ったまま、まだ片づけられていないドレイクのコーヒーカップとマグカップを見つめていた。
「やはり、徳用チョコレートとやらも出したほうがよかったのでは……」
もしコーヒーを飲んでいたら、間違いなくアーウィンの顔に噴き出していた。
飲み終わっていてよかったと思いながら、ヴォルフは真剣な表情をしているアーウィンを睨みつけた。
「駄目だ。それだけは駄目だ。喜ばれるどころか、ドレイクの警戒心をさらに煽るだけだ」
「警戒心?」
「……おまえは大抵のものは見られるが、最低限のプライバシーは守ってやれよ」
「隊の経費の明細は、私以外の者も見ているだろう」
「だからって、買ってるものとまったく同じものを出されたら、大抵の人間は嫌な気持ちになるんだよ。どうしておまえが知ってるか、理由はわかっててもな」
ゆえに今日、アーウィンがコーヒー豆は同じものを使っているとドレイクに言い返したとき、本当にひやりとした。ドレイクなら気づいていそうだが、最後まで追及はしなかった。さすがドレイク。つついてはまずい藪はつつかない。
「では……パラディンが買ったロールケーキか?」
「それは徳用チョコより最悪だ。というか、おまえの思考回路が最悪だ」
「実際に食べたものを出せば、食べる確率は上がるだろう」
「それはまあ、そうなんだがな……」
ヴォルフは助けを求めて、執務机で事務仕事をしているキャルに視線を送ったが、キャルは無表情のまま首を横に振った。――諦めろということだ。だが、キャルの顔を見た瞬間、ヴォルフは妙案を思いついた。
「だったら、キャルにも食べられるものを出したらいい。それなら、キャルはここに座れるし、ドレイクは余計な気を遣わなくて済む」
「そうか、なるほど」
はたして、アーウィンは本気で感心したように青い目を見張ってうなずいた。
アーウィンには人をもてなす習慣がない。元皇太子時代は侍従たちに丸投げしていたし、ここの司令官になってからはもてなす必要すらなくなった。
悲しいかな、ヴォルフにもキャルにもそのスキルはほとんどなかったため、今回のような恥ずかしい事態に至ってしまったわけだが、ドレイクはそれに乗じてしっかり自分の仕事をしていった。
「それより、アーウィン。おまえはあの〝対応策〟、どうしようと考えてるんだ?」
ここぞとばかりにヴォルフが訊ねると、案の定、アーウィンは渋面を作った。
「やれるものなら、皇太子時代にやっていた」
「そうだよな。過去におまえが言われたこと、そのまんまドレイクに言ってたもんな」
「金なら全部、私が出すと言ったのに」
当時の悔しさを思い出したのか、アーウィンは不快そうに眉をひそめ、マグカップを傾けた。
あの中身はコーヒー豆茶だが、今のアーウィンは苦く感じているかもしれない。
「あれには言わなかったが、『植民地にされた屈辱を忘れないために』などというわけのわからない反論もされたぞ。それならそれで〝ゲート〟を封鎖しておけばいいものを、そのまま放置しておくから、また『連合』に利用される羽目になったのだ。もし私がレクス公でなかったら、コクマーは大打撃を受けていただろう」
「大打撃どころか、コクマー自体、『連合』に占領されてたかもな」
冗談めかして返したが、実は本気でヴォルフはそう思っている。
皇太子時代から〝ゲート〟の存在を気にかけていたアーウィンだったからこそ、「連合」に急襲されても冷静に対応できたのだ。くわえて、アーウィンには〈フラガラック〉の護衛をさせるためだけに開発・建造した無人艦群があった。いくら金があっても、そんな遣い方をする引きこもりはアーウィンだけだと思いたい。
「しかし、今度は何としてでもやらねばなるまいな。それこそ、十万隻を注ぎこんででも」
アーウィンは不敵に笑うと、彼にしては無造作に、マグカップをローテーブルの上に置いた。
「ドレイクに〝お願い〟されたからか?」
からかいのつもりだったが、アーウィンは真顔で「そうだ」と答えた。
「あの〝ゲート〟が使えなければ、『連合』の第一基地は基地としての価値がなくなる。ザイン星系領の外れに浮かぶ、ただのちっぽけな孤島だ」
「それはそうだが……まさか、本当に〝ゲート〟に十万隻を突っこませるつもりか?」
「さすがに、一気に十万隻は無理だな」
アーウィンは苦笑いして、ヴォルフのように両腕を組んだ。
「まずは、戦闘終了後に三〇〇〇隻強。〝ゲート〟の中に突っこませて自爆させよう」
「……は?」
「キャル。できるか?」
あっけにとられているヴォルフにかまわず、アーウィンは正面を向いたまま、自分の背後の執務机にいるキャルに確認した。
急に声をかけられても、キャルの無表情は変わらない。しばらく間を置いてから「できます」と断言した。
「無人艦を何隻か、有人艦として認識させます。その無人艦たちが〝ゲート〟に直進すれば、他の無人艦たちも後を追うでしょう」
「自爆は確実にさせられるか?」
「遠隔操作の必要のない、自律型の無人艦であれば」
「つまり、護衛無人艦か。……手痛い出費だな」
アーウィンが玲瓏な顔をしかめて小さく愚痴る。ヴォルフは簡単にしか知らないが、無人艦は種類だけでなく性能にも差があって、最上位は〈フラガラック〉のいちばん近くに配備されている護衛無人艦なのだそうだ。当然、造船費用も無人艦の中では最上位だが、それでも有人艦よりははるかに安いらしい。人間を生かしておくための無駄な機能はいらないからな、とはあくまでアーウィンの弁である。
「おい。それ、いつやるつもりだ?」
おそるおそるアーウィンに問えば、呆れたような冷ややかな眼差しを向けられた。自覚はあったが、やはり愚問だったようだ。
「もちろん、次の出撃でだ。制御不能になった無人艦を破壊するために他の無人艦を向かわせたとすれば文句はつけられまい」
「いや、今度は制御不能になったことに文句をつけられると思うが……それに、仮に〝ゲート〟を潰せたとしても、その後、何が起こるかもわかってないんだろ?」
「ああ、わからん。もしかしたら、何も起こらない可能性もある。だが、少なくとも『連合』はあの〝ゲート〟を使えなくなるだろう。……無理に消滅させる必要はない。奴らが通過できない状態にできればそれでよいのだ」
ドレイクには言葉を濁していたが、アーウィンは〝帝都〟のすぐ近くに〝ゲート〟が再出現してもかまわないと思っていたようだ。傲岸に笑い飛ばすと、腕組みを解いてソファから立ち上がった。
「配置図はいつもどおりに作っておくか。〝ゲート〟の中で自爆させる三〇〇〇隻は、ソフィアから直接行かせる」
独り言のようだったが、即座にキャルが反応する。
「では、早急にソフィアに連絡を」
「いや、私が直接指示する。キャルは配置図を作成しろ。完成したら報告を」
「承知しました」
命令しながら歩いていたアーウィンは、自分の執務机に着席すると、完全に仕事モードに入ってしまった。
こうなるとアーウィンは梃でも動かない。キャルは定時に食事を摂らなくてはならないので、そのときには作業を中断するが、アーウィンはぶっ通しである。
そして、アーウィンの護衛でもあるヴォルフは、否が応でもそれに付き合わなければならないのだ。
(くそう……俺もドレイクみたいに帰れるものなら帰りてえ……)
しかし、帰れもしないし仕事もないヴォルフは、せめてキャルの代わりに片づけをしようと、六個のコーヒーカップとマグカップの持ち手に指を通し、そっと給湯室のシンクに置いたのだった。
ドレイクいわく、せっかくキャルちゃんが淹れてくれたのにもったいない。いかにもドレイクらしいが、アーウィンやヴォルフには全部飲めとは言わなかった。
しかし、キャルの名前を出されたら、言われていなくても残せない。アーウィンも〝不正解〟の白いコーヒーカップに手をつけて、濃紺のマグカップに入れられたドレイクの副官のレシピによるコーヒーと飲み比べていたが、眉間に皺を寄せていたところを見ると、ヴォルフと同じく違いはわからなかったのだろう。ドレイクのコーヒーはやはり素人には難しいのだ。かといって、違いのわかる玄人になりたいとも思わないが。
体の大きいヴォルフには、普通サイズのコーヒーカップやマグカップはままごとの道具と大差ない。これはコーヒーではなく茶だと言い聞かせ、アーウィンより先に飲みきった後は、腕組みをしてソファにもたれかかっていた。
「ヴォルフ」
いきなり呼ばれて顔を上げると、アーウィンはマグカップを持ったまま、まだ片づけられていないドレイクのコーヒーカップとマグカップを見つめていた。
「やはり、徳用チョコレートとやらも出したほうがよかったのでは……」
もしコーヒーを飲んでいたら、間違いなくアーウィンの顔に噴き出していた。
飲み終わっていてよかったと思いながら、ヴォルフは真剣な表情をしているアーウィンを睨みつけた。
「駄目だ。それだけは駄目だ。喜ばれるどころか、ドレイクの警戒心をさらに煽るだけだ」
「警戒心?」
「……おまえは大抵のものは見られるが、最低限のプライバシーは守ってやれよ」
「隊の経費の明細は、私以外の者も見ているだろう」
「だからって、買ってるものとまったく同じものを出されたら、大抵の人間は嫌な気持ちになるんだよ。どうしておまえが知ってるか、理由はわかっててもな」
ゆえに今日、アーウィンがコーヒー豆は同じものを使っているとドレイクに言い返したとき、本当にひやりとした。ドレイクなら気づいていそうだが、最後まで追及はしなかった。さすがドレイク。つついてはまずい藪はつつかない。
「では……パラディンが買ったロールケーキか?」
「それは徳用チョコより最悪だ。というか、おまえの思考回路が最悪だ」
「実際に食べたものを出せば、食べる確率は上がるだろう」
「それはまあ、そうなんだがな……」
ヴォルフは助けを求めて、執務机で事務仕事をしているキャルに視線を送ったが、キャルは無表情のまま首を横に振った。――諦めろということだ。だが、キャルの顔を見た瞬間、ヴォルフは妙案を思いついた。
「だったら、キャルにも食べられるものを出したらいい。それなら、キャルはここに座れるし、ドレイクは余計な気を遣わなくて済む」
「そうか、なるほど」
はたして、アーウィンは本気で感心したように青い目を見張ってうなずいた。
アーウィンには人をもてなす習慣がない。元皇太子時代は侍従たちに丸投げしていたし、ここの司令官になってからはもてなす必要すらなくなった。
悲しいかな、ヴォルフにもキャルにもそのスキルはほとんどなかったため、今回のような恥ずかしい事態に至ってしまったわけだが、ドレイクはそれに乗じてしっかり自分の仕事をしていった。
「それより、アーウィン。おまえはあの〝対応策〟、どうしようと考えてるんだ?」
ここぞとばかりにヴォルフが訊ねると、案の定、アーウィンは渋面を作った。
「やれるものなら、皇太子時代にやっていた」
「そうだよな。過去におまえが言われたこと、そのまんまドレイクに言ってたもんな」
「金なら全部、私が出すと言ったのに」
当時の悔しさを思い出したのか、アーウィンは不快そうに眉をひそめ、マグカップを傾けた。
あの中身はコーヒー豆茶だが、今のアーウィンは苦く感じているかもしれない。
「あれには言わなかったが、『植民地にされた屈辱を忘れないために』などというわけのわからない反論もされたぞ。それならそれで〝ゲート〟を封鎖しておけばいいものを、そのまま放置しておくから、また『連合』に利用される羽目になったのだ。もし私がレクス公でなかったら、コクマーは大打撃を受けていただろう」
「大打撃どころか、コクマー自体、『連合』に占領されてたかもな」
冗談めかして返したが、実は本気でヴォルフはそう思っている。
皇太子時代から〝ゲート〟の存在を気にかけていたアーウィンだったからこそ、「連合」に急襲されても冷静に対応できたのだ。くわえて、アーウィンには〈フラガラック〉の護衛をさせるためだけに開発・建造した無人艦群があった。いくら金があっても、そんな遣い方をする引きこもりはアーウィンだけだと思いたい。
「しかし、今度は何としてでもやらねばなるまいな。それこそ、十万隻を注ぎこんででも」
アーウィンは不敵に笑うと、彼にしては無造作に、マグカップをローテーブルの上に置いた。
「ドレイクに〝お願い〟されたからか?」
からかいのつもりだったが、アーウィンは真顔で「そうだ」と答えた。
「あの〝ゲート〟が使えなければ、『連合』の第一基地は基地としての価値がなくなる。ザイン星系領の外れに浮かぶ、ただのちっぽけな孤島だ」
「それはそうだが……まさか、本当に〝ゲート〟に十万隻を突っこませるつもりか?」
「さすがに、一気に十万隻は無理だな」
アーウィンは苦笑いして、ヴォルフのように両腕を組んだ。
「まずは、戦闘終了後に三〇〇〇隻強。〝ゲート〟の中に突っこませて自爆させよう」
「……は?」
「キャル。できるか?」
あっけにとられているヴォルフにかまわず、アーウィンは正面を向いたまま、自分の背後の執務机にいるキャルに確認した。
急に声をかけられても、キャルの無表情は変わらない。しばらく間を置いてから「できます」と断言した。
「無人艦を何隻か、有人艦として認識させます。その無人艦たちが〝ゲート〟に直進すれば、他の無人艦たちも後を追うでしょう」
「自爆は確実にさせられるか?」
「遠隔操作の必要のない、自律型の無人艦であれば」
「つまり、護衛無人艦か。……手痛い出費だな」
アーウィンが玲瓏な顔をしかめて小さく愚痴る。ヴォルフは簡単にしか知らないが、無人艦は種類だけでなく性能にも差があって、最上位は〈フラガラック〉のいちばん近くに配備されている護衛無人艦なのだそうだ。当然、造船費用も無人艦の中では最上位だが、それでも有人艦よりははるかに安いらしい。人間を生かしておくための無駄な機能はいらないからな、とはあくまでアーウィンの弁である。
「おい。それ、いつやるつもりだ?」
おそるおそるアーウィンに問えば、呆れたような冷ややかな眼差しを向けられた。自覚はあったが、やはり愚問だったようだ。
「もちろん、次の出撃でだ。制御不能になった無人艦を破壊するために他の無人艦を向かわせたとすれば文句はつけられまい」
「いや、今度は制御不能になったことに文句をつけられると思うが……それに、仮に〝ゲート〟を潰せたとしても、その後、何が起こるかもわかってないんだろ?」
「ああ、わからん。もしかしたら、何も起こらない可能性もある。だが、少なくとも『連合』はあの〝ゲート〟を使えなくなるだろう。……無理に消滅させる必要はない。奴らが通過できない状態にできればそれでよいのだ」
ドレイクには言葉を濁していたが、アーウィンは〝帝都〟のすぐ近くに〝ゲート〟が再出現してもかまわないと思っていたようだ。傲岸に笑い飛ばすと、腕組みを解いてソファから立ち上がった。
「配置図はいつもどおりに作っておくか。〝ゲート〟の中で自爆させる三〇〇〇隻は、ソフィアから直接行かせる」
独り言のようだったが、即座にキャルが反応する。
「では、早急にソフィアに連絡を」
「いや、私が直接指示する。キャルは配置図を作成しろ。完成したら報告を」
「承知しました」
命令しながら歩いていたアーウィンは、自分の執務机に着席すると、完全に仕事モードに入ってしまった。
こうなるとアーウィンは梃でも動かない。キャルは定時に食事を摂らなくてはならないので、そのときには作業を中断するが、アーウィンはぶっ通しである。
そして、アーウィンの護衛でもあるヴォルフは、否が応でもそれに付き合わなければならないのだ。
(くそう……俺もドレイクみたいに帰れるものなら帰りてえ……)
しかし、帰れもしないし仕事もないヴォルフは、せめてキャルの代わりに片づけをしようと、六個のコーヒーカップとマグカップの持ち手に指を通し、そっと給湯室のシンクに置いたのだった。
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