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【04】始まりの終わり(上)
エピローグ
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今回の司令官も、〝死刑場〟からこの第一基地に戻ってはこなかった。
もっとも、彼自身は最初から生きて帰るつもりはなかっただろう。少しでもそんな気があったのなら、自らが乗る旗艦を円錐陣形の先頭に配したりはしない。
しかし、そうすることによって、もしかしたら〈フラガラック〉を撤退させられるかもしれない――そして、生きて基地に帰れるかもしれないと部下たちに信じこませてしまった。その意味では決して無能な男ではなかったと、第一宙域方面艦隊副司令官ノーマン・ストーンは思う。
だが、ストーンの副官ワインドにとっては、あのモアよりも最悪な司令官だったようだ。いつものように強制的にコーヒーを飲まされながら、〝回収隊〟が上げてきた正式な戦死報告を聞かせてやれば、耳を疑うようなことを言って嘲笑った。
「ざまぁみろ! です」
最後に『です』こそつけたが、この青年がそのような汚い言葉を遣うのを初めて聞いた。
「それほどあの男が嫌だったか」
ストーンが驚いていると、何を今さらとでもいうように冷ややかな視線を向けられた。
「当然です。あの男は閣下を愚弄しました」
「愚弄? ……ああ、あれか。あれは愚弄でも何でもないだろう。事実しか言っていない。ただ、なぜ知っているのかと驚きはしたな。いったいどこから漏れたものやら」
この執務室で初めて会ったとき、どこかドレイクに似ていると思った。
ドレイクと同じ黒髪で、ほぼ同年代だったせいもあるだろう。ドレイクがまともな格好をしたら、あんな感じになるのかもしれない。
しかし、その榛色の両目は、完全にストーンを蔑んでいた。
「〝偽者〟。〝元ラブドール〟。〝上層部の操り人形〟。いずれも正しい。間違ったことは何一つ言っていない。ただ、それを私に言ったところで、自分が〝死刑場〟送りになった現実は変わらないのだがな。まあ、逆に言えば、そういう性格だったからここに送られることになったのだろう」
ストーンがこの手の話をすると、ワインドはいつも痛ましげな顔をする。
ワインドは技術将校だ。本来の仕事はストーンにコーヒーを飲ませることではなく、ストーンのメンテナンスと監視だ。そんなおまえが、なぜそんな顔をする?
確かに、今のストーンは自ら望んで〝偽者〟になったわけではない。
二年前、本物のストーン……人間だったストーンは、副司令官としての職務――主に司令官のサンドバッグ――に耐えきれなくなり、この執務室で服毒自殺した。
通常なら、新たに副司令官を任命するところだが、上層部はその人間にまた自殺されることを恐れた。第一基地の実質的な最高責任者は、司令官ではなく副司令官である。司令官の候補者はいくらでもいるが、副司令官のそれはなかなかいないのだ。
そこで上層部が目をつけたのが、潔癖症なストーンが第一基地に持ちこんでいた自分専用のセクサロイド――すなわち、今のストーンだった。
人間のストーンは異性愛者だったため、今のストーンも女性体だったが、幸か不幸か、セクサロイドとしては異例なほど知能は高かった。その気になれば、ストーンの言動も真似られたほどに。
第一基地にはアンドロイドの技術者も少なからずいた。彼らによって今のストーンは人間のストーンそっくりに改造され、荷物のようにこの執務室に運びこまれた。
その間、ストーンは体調を崩して自宅療養していたことになっていた。それを既成事実化するために、この一件に関わった人間たちはおそらく全員〝処分〟されたのだろう。今のストーンが再稼働したときには、新たな副官としてワインドが着任していた。
上層部が必要としているのは、ストーンのように話せるが、ストーンのような自殺はしない存在だ。
歩き回れる足も不要と判断されたのか、今のストーンには下半身がない。ほとんど椅子と一体化しているような状態だ。長い膝掛け――時々ワインドが交換する――でそれをごまかしているのは、ここに司令官などが来たときのためだけである。
なぜおまえのほうから挨拶に来ないのかと文句を垂れる司令官には、事故で両足を切断したので車椅子なしに移動はできないのです、しかし、この基地の構造は車椅子での移動を想定していないのです、などと言い訳する。
たいていの司令官はそれで黙る。ストーンが両足を失ってもなお退役を許されない境遇にあると察するからだ。
察していただけない場合には、その司令官が出撃するまで、多忙を理由にこの執務室に籠城する。
個人差はあるが、この基地における司令官の滞在期間は約一週間。その一週間をやりすごせば、ストーンは再びこの基地の最高責任者に戻れる。さらに言うなら、今のストーンは最高管理者でもある。基地のメインコンピュータはもはや彼の一部だ。その気になれば、この基地の機能は簡単に止められる。
「ワインド。もう何度も言っているが、私は司令官に何を言われても何も感じない。殴られても痛いのは、むしろあちらのほうだろう。だから……おまえが不快に思う必要もない。いいかげん、おまえも慣れろ」
「慣れません」
言い終える前にそう言い返されて、ストーンはコーヒーカップからワインドに目を戻した。
手動ドアの前に立っているワインドの緑色の瞳は、明らかに潤んでいた。
理由がわからず、ストーンは首をかしげる。今の会話のどこにワインドが泣くような要素があっただろうか。
「慣れません……だって、あなたはずっと待っていて、今でも待っているじゃないですか……」
まったく予想外の回答だった。思わず反射的に問い返す。
「私が? 何を?」
やはり自覚はないのかと、哀れむようにワインドはストーンを見つめた。
そんな眼差しを向けられても、わからないものはわからない。机上に音を立ててカップを置けば、ワインドはようやく口を開いた。
「あなたは待っています……ドレイク大佐が、あの〝死刑場〟をなくしてくれるのを……〝ストーン副司令官〟が必要とされなくなるのを……」
一瞬、呆然とした。だが、苦く笑って呟いた。
「そうだな……確かに私は待っていた……そして、今でも待っている……」
「本当に何も感じていないのなら、待つ必要もないでしょう。閣下。私に嘘をつくなとは申しません。ただ、慣れろとはもう言わないでください。私も人間ですが、閣下を傷つける人間と同類にはなりたくないのです。この発言もまた、閣下を傷つけているのかもしれませんが……」
さすが若くても専門家。そう評したらワインドは本格的に泣いてしまうだろうか。
決して嘘ではないのだが、泣かれるのは困る。すごく困る。どう対処したらいいのか、今のストーンにはわからない。
「わかった。もう慣れろとは言わない。そのかわり、おまえも私にコーヒーを飲ませるのはもうやめろ。そのたび腹からチューブで吸い出されるのは、痛くはないが面倒だ」
本当に面倒なのはワインドだろうが、常々無駄で無意味なことをしていると思っていたのでそう言うと、一転してワインドは不服そうに眉根を寄せた。
「嫌です」
「なぜ?」
「ずっと言っているでしょう。私は閣下の副官ですが、閣下がみんなご自分でされてしまうので、副官としてできる仕事はコーヒー淹れくらいしかないのです。これはもう諦めて、閣下が慣れてください」
「自分は慣れないと言っておいて、私には慣れろと言うのか」
あまりに勝手な言い草に、つい先ほどまで泣かせたくないと思っていたのも忘れて睨みつけると、睨まれたほうもつい先ほどまで泣きそうになっていたのが嘘のように睨み返してきた。
「慣れるものの種類が違います。何でしたら、今度から紅茶にしましょうか?」
――こんなことなら、本音を言って泣かせてやればよかったか。
たとえば、〝人間を死地へと送るロボット〟という立ち位置自体はとても気に入っているだとか。
しかし、ストーンは再びカップを手に取ると、もうすっかり冷めたコーヒーを一口飲んだ。
何度飲まされても、うまいかどうかはわからない。わかるのは、これがワインドが淹れたコーヒーの味だということくらい。
「それなら、極薄コーヒーを淹れてみてくれ。ドレイクが言うには、味は〝コーヒー豆茶〟だそうだ」
ワインドはまだ少し赤い目を見張ると、珍しく嬉しそうに笑った。
「喜んで」
何がそれほど嬉しいのかもさっぱりわからないが、不機嫌なままでいられるよりはずっといい。
ストーンは口元をゆるめると、これのお湯割りは出さないよう念押ししておかなければと思いつつ、いつものようにコーヒーを飲み干した。
―【04】了―
もっとも、彼自身は最初から生きて帰るつもりはなかっただろう。少しでもそんな気があったのなら、自らが乗る旗艦を円錐陣形の先頭に配したりはしない。
しかし、そうすることによって、もしかしたら〈フラガラック〉を撤退させられるかもしれない――そして、生きて基地に帰れるかもしれないと部下たちに信じこませてしまった。その意味では決して無能な男ではなかったと、第一宙域方面艦隊副司令官ノーマン・ストーンは思う。
だが、ストーンの副官ワインドにとっては、あのモアよりも最悪な司令官だったようだ。いつものように強制的にコーヒーを飲まされながら、〝回収隊〟が上げてきた正式な戦死報告を聞かせてやれば、耳を疑うようなことを言って嘲笑った。
「ざまぁみろ! です」
最後に『です』こそつけたが、この青年がそのような汚い言葉を遣うのを初めて聞いた。
「それほどあの男が嫌だったか」
ストーンが驚いていると、何を今さらとでもいうように冷ややかな視線を向けられた。
「当然です。あの男は閣下を愚弄しました」
「愚弄? ……ああ、あれか。あれは愚弄でも何でもないだろう。事実しか言っていない。ただ、なぜ知っているのかと驚きはしたな。いったいどこから漏れたものやら」
この執務室で初めて会ったとき、どこかドレイクに似ていると思った。
ドレイクと同じ黒髪で、ほぼ同年代だったせいもあるだろう。ドレイクがまともな格好をしたら、あんな感じになるのかもしれない。
しかし、その榛色の両目は、完全にストーンを蔑んでいた。
「〝偽者〟。〝元ラブドール〟。〝上層部の操り人形〟。いずれも正しい。間違ったことは何一つ言っていない。ただ、それを私に言ったところで、自分が〝死刑場〟送りになった現実は変わらないのだがな。まあ、逆に言えば、そういう性格だったからここに送られることになったのだろう」
ストーンがこの手の話をすると、ワインドはいつも痛ましげな顔をする。
ワインドは技術将校だ。本来の仕事はストーンにコーヒーを飲ませることではなく、ストーンのメンテナンスと監視だ。そんなおまえが、なぜそんな顔をする?
確かに、今のストーンは自ら望んで〝偽者〟になったわけではない。
二年前、本物のストーン……人間だったストーンは、副司令官としての職務――主に司令官のサンドバッグ――に耐えきれなくなり、この執務室で服毒自殺した。
通常なら、新たに副司令官を任命するところだが、上層部はその人間にまた自殺されることを恐れた。第一基地の実質的な最高責任者は、司令官ではなく副司令官である。司令官の候補者はいくらでもいるが、副司令官のそれはなかなかいないのだ。
そこで上層部が目をつけたのが、潔癖症なストーンが第一基地に持ちこんでいた自分専用のセクサロイド――すなわち、今のストーンだった。
人間のストーンは異性愛者だったため、今のストーンも女性体だったが、幸か不幸か、セクサロイドとしては異例なほど知能は高かった。その気になれば、ストーンの言動も真似られたほどに。
第一基地にはアンドロイドの技術者も少なからずいた。彼らによって今のストーンは人間のストーンそっくりに改造され、荷物のようにこの執務室に運びこまれた。
その間、ストーンは体調を崩して自宅療養していたことになっていた。それを既成事実化するために、この一件に関わった人間たちはおそらく全員〝処分〟されたのだろう。今のストーンが再稼働したときには、新たな副官としてワインドが着任していた。
上層部が必要としているのは、ストーンのように話せるが、ストーンのような自殺はしない存在だ。
歩き回れる足も不要と判断されたのか、今のストーンには下半身がない。ほとんど椅子と一体化しているような状態だ。長い膝掛け――時々ワインドが交換する――でそれをごまかしているのは、ここに司令官などが来たときのためだけである。
なぜおまえのほうから挨拶に来ないのかと文句を垂れる司令官には、事故で両足を切断したので車椅子なしに移動はできないのです、しかし、この基地の構造は車椅子での移動を想定していないのです、などと言い訳する。
たいていの司令官はそれで黙る。ストーンが両足を失ってもなお退役を許されない境遇にあると察するからだ。
察していただけない場合には、その司令官が出撃するまで、多忙を理由にこの執務室に籠城する。
個人差はあるが、この基地における司令官の滞在期間は約一週間。その一週間をやりすごせば、ストーンは再びこの基地の最高責任者に戻れる。さらに言うなら、今のストーンは最高管理者でもある。基地のメインコンピュータはもはや彼の一部だ。その気になれば、この基地の機能は簡単に止められる。
「ワインド。もう何度も言っているが、私は司令官に何を言われても何も感じない。殴られても痛いのは、むしろあちらのほうだろう。だから……おまえが不快に思う必要もない。いいかげん、おまえも慣れろ」
「慣れません」
言い終える前にそう言い返されて、ストーンはコーヒーカップからワインドに目を戻した。
手動ドアの前に立っているワインドの緑色の瞳は、明らかに潤んでいた。
理由がわからず、ストーンは首をかしげる。今の会話のどこにワインドが泣くような要素があっただろうか。
「慣れません……だって、あなたはずっと待っていて、今でも待っているじゃないですか……」
まったく予想外の回答だった。思わず反射的に問い返す。
「私が? 何を?」
やはり自覚はないのかと、哀れむようにワインドはストーンを見つめた。
そんな眼差しを向けられても、わからないものはわからない。机上に音を立ててカップを置けば、ワインドはようやく口を開いた。
「あなたは待っています……ドレイク大佐が、あの〝死刑場〟をなくしてくれるのを……〝ストーン副司令官〟が必要とされなくなるのを……」
一瞬、呆然とした。だが、苦く笑って呟いた。
「そうだな……確かに私は待っていた……そして、今でも待っている……」
「本当に何も感じていないのなら、待つ必要もないでしょう。閣下。私に嘘をつくなとは申しません。ただ、慣れろとはもう言わないでください。私も人間ですが、閣下を傷つける人間と同類にはなりたくないのです。この発言もまた、閣下を傷つけているのかもしれませんが……」
さすが若くても専門家。そう評したらワインドは本格的に泣いてしまうだろうか。
決して嘘ではないのだが、泣かれるのは困る。すごく困る。どう対処したらいいのか、今のストーンにはわからない。
「わかった。もう慣れろとは言わない。そのかわり、おまえも私にコーヒーを飲ませるのはもうやめろ。そのたび腹からチューブで吸い出されるのは、痛くはないが面倒だ」
本当に面倒なのはワインドだろうが、常々無駄で無意味なことをしていると思っていたのでそう言うと、一転してワインドは不服そうに眉根を寄せた。
「嫌です」
「なぜ?」
「ずっと言っているでしょう。私は閣下の副官ですが、閣下がみんなご自分でされてしまうので、副官としてできる仕事はコーヒー淹れくらいしかないのです。これはもう諦めて、閣下が慣れてください」
「自分は慣れないと言っておいて、私には慣れろと言うのか」
あまりに勝手な言い草に、つい先ほどまで泣かせたくないと思っていたのも忘れて睨みつけると、睨まれたほうもつい先ほどまで泣きそうになっていたのが嘘のように睨み返してきた。
「慣れるものの種類が違います。何でしたら、今度から紅茶にしましょうか?」
――こんなことなら、本音を言って泣かせてやればよかったか。
たとえば、〝人間を死地へと送るロボット〟という立ち位置自体はとても気に入っているだとか。
しかし、ストーンは再びカップを手に取ると、もうすっかり冷めたコーヒーを一口飲んだ。
何度飲まされても、うまいかどうかはわからない。わかるのは、これがワインドが淹れたコーヒーの味だということくらい。
「それなら、極薄コーヒーを淹れてみてくれ。ドレイクが言うには、味は〝コーヒー豆茶〟だそうだ」
ワインドはまだ少し赤い目を見張ると、珍しく嬉しそうに笑った。
「喜んで」
何がそれほど嬉しいのかもさっぱりわからないが、不機嫌なままでいられるよりはずっといい。
ストーンは口元をゆるめると、これのお湯割りは出さないよう念押ししておかなければと思いつつ、いつものようにコーヒーを飲み干した。
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