無冠の皇帝

有喜多亜里

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【03】マクスウェルの悪魔たち(下)

◆『無冠の皇帝【02】マクスウェルの悪魔たち(上)』までに登場した主要人物(※読み飛ばし可)

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【総司令部】

アーウィン(レクス公爵)
【髪】金【瞳】サファイアブルー
【乗艦】〈フラガラック〉(実はアーウィンの私物)
 「帝国」の元皇太子。「帝国」皇帝軍護衛艦隊司令官。軍人ではないので階級はない。
 白皙の美青年だが、長身で華奢でもない。実は短気。ドレイクのことを「変態」と呼んではいるが、非常に気に入っている。
 ヴォルフいわく〝(ドレイクの)ストーカー〟。

ヴォルフ
【髪】白銀【瞳】金
 アーウィンの側近。アーウィンの皇太子時代からの従者でもあり、親友でもある。
 長身のアーウィンよりもさらに頭一個分以上上背のある大男だが人はいい。
 自分は常識人だと固く信じている。

キャル
【髪】栗色【瞳】緑色
 護衛艦隊旗艦〈フラガラック〉の専属オペレータ。もともとアーウィンの友人だったが、脳死後、脳を人工脳と入れ替えたため、記憶も人格も失った。
 ドレイクに「殿下のお稚児さん?」と言われたほど、外見は可愛い小柄な少年(に見える)。
 アーウィンを「マスター」、ドレイクを「ドレイク様」と呼んでいる。

 * * *

【ドレイク大佐隊】

エドガー・ドレイク(大佐)
【髪】黒【瞳】黒
【乗艦】〈ワイバーン〉
 元「連合」の軍人。書類上の年齢は四十二歳。アーウィンより長身。左目の下に古傷あり。無精髭は標準装備。
 諸事情により「帝国」に亡命、アーウィンに部下として採用された。
 キャッチフレーズは〝変態だけどまとも〟。アーウィンのことを好きだと言っているわりに敬遠しているので、イルホンには本当に好きなのかと疑われている。

ダン・イルホン(少尉)
【髪】褐色【瞳】灰色
 ドレイクの副官。元総務部所属。中肉中背で人畜無害そうに見えるが、ドレイクに対するツッコミは厳しい。ドレイクには「イルホンくん」と呼ばれている。アーウィンあてのドレイクのメールは彼が代筆している。

マシム
【髪】赤褐色【瞳】琥珀色
 〈ワイバーン〉の(正)操縦士。
 自他共に認める〈ワイバーン〉マニア。寡黙だが、ギブスンとはよく口喧嘩をしている。

ギブスン
【髪】黒【瞳】緑色
 〈ワイバーン〉の砲撃手その一 → 〈旧型〉の砲撃手。
 何でもそつなくこなすので「器用貧乏」と言われている(本人は嫌がっている)。
 シェルドンのライバル的存在でもあるため、ティプトリーにひそかに敵視されている。

シェルドン
【髪】暗褐色【瞳】薄茶色
 〈ワイバーン〉の砲撃手その二 → 〈ワイバーン〉の(正)砲撃手。
 普段は純朴な青年だが、コントローラーを握ると豹変する。
 ドレイクを非常に尊敬している。ティプトリーと特に仲がいい。

ティプトリー
【髪】金【瞳】青
 〈ワイバーン〉の情報処理担当。
 小柄な美青年。実はイルホンの同期。プログラム関係のことになると人が変わる。シェルドンと特に仲がいい。

スミス
【髪】黒【瞳】群青
 元ウェーバー大佐隊所属。
 バラードとセイルが入隊するまでは、ドレイク大佐隊員の中でいちばん年長だった。それでも変わらず、何となくリーダー格。
 情報処理も操縦もこなす〝元祖〟器用貧乏。

フォルカス(中尉)
【髪】白金【瞳】紺碧
 元マクスウェル大佐隊(第六班)所属。
 ドレイク大佐隊の整備担当。ムードメーカー。
 ヤンキー言葉でガハガハ笑う陽気なお兄さん。実は笑わなければ美形。

キメイス
【髪】褐色【瞳】紫色
 元マクスウェル大佐隊(第四班)所属。
 主に通信担当。穏和そうだが、意外とドレイクに口答えしている。
 フォルカスの相方的存在。イルホンの通信方面の師匠。笑っても端整な顔立ち。

 * * *

【元ウェーバー大佐隊】

ラッセル(中佐)
【髪】黒【瞳】褐色
 元ウェーバー大佐隊所属第六班班長。スミスの元同僚。
 ダーナ大佐隊所属 → ドレイク大佐隊に転属。
 ダーナの指揮下に残りたいためにスミスを頼ってドレイクに相談、流されてドレイク大佐隊に転属。スミス以上に生真面目な性格。しかし、計算高い(フォルカス推測)。

バラード(中佐)
【髪】金
 元ウェーバー大佐隊所属第七班班長。スミスの元同僚。
 ダーナ大佐隊所属 → ドレイク大佐隊に転属。
 ラッセルと共にドレイク大佐隊に転属した四人のうちの一人。
 五人の中でいちばん年長なのをひそかに気にしている。

オールディス(中佐)
【髪】褐色【瞳】明褐色
 元ウェーバー大佐隊所属第八班班長。スミスの元同僚。
 ダーナ大佐隊所属 → ドレイク大佐隊に転属。
 ラッセルと共にドレイク大佐隊に転属した四人のうちの一人。
 コネを駆使した情報収集能力に長けており、ドレイクにも一目置かれている。

ディック(中佐)
【髪】黒
 元ウェーバー大佐隊所属第九班班長。スミスの元同僚。
 ダーナ大佐隊所属 → ドレイク大佐隊に転属。
 ラッセルと共にドレイク大佐隊に転属した四人のうちの一人。
 若くて美形隊員の多いドレイク大佐隊(元ウェーバー大佐隊比)を〝パラダイス〟と呼んでいる。

スターリング(中佐)
【髪】金
 元ウェーバー大佐隊所属第十班班長。スミスの元同僚。
 ダーナ大佐隊所属 → ドレイク大佐隊に転属。
 ラッセルと共にドレイク大佐隊に転属した四人のうちの一人。
 おっとりしているが、時々ばっさり。

 * * *

【元マクスウェル大佐隊】(昔の別名〝護衛艦隊の愚連隊〟)

ヴァッサゴ(中佐)
【髪】黒【瞳】黒
 元マクスウェル大佐隊所属第三班班長。
 現ダーナ大佐隊所属第十一班班長。
 元マクスウェル大佐隊の班長たちの中では、良い意味でも悪い意味でも凡庸で穏和。

エリゴール(中佐)
【髪】金【瞳】暗緑色
 元マクスウェル大佐隊所属第四班班長。キメイスの元上官。
 現ダーナ大佐隊所属第十二班班長。
 頭脳も容姿もずば抜けてよく、セイルと共にヴァラクを支えていたが、自分の部下でも容赦なく切り捨てるところをヴァラクに嫌われ(ていると自分でもわかっていたが)、逆に切り捨てられた。

セイル(中佐)
【髪】濃茶色【瞳】青
 元マクスウェル大佐隊所属第六班班長。フォルカスと整備三人組の元上官。
 ダーナ大佐隊所属第十三班班長 → ドレイク大佐隊に転属。
 エリゴールに匹敵するほど頭脳も容姿もおまけに性格もよく、ヴァラクに溺愛されていたが、諸事情によりドレイク大佐隊に転属。一見、元マクスウェル大佐隊の班長だったとは思えないほどまっとうだが、フォルカスに対する執着心だけは異常(と本人はまったく自覚していないのがこれまた異常)。

ヴァラク(中佐)
【髪】黒【瞳】赤茶色
 元マクスウェル大佐隊所属第七班班長。
 ダーナ大佐隊所属第十四班班長 → (ダーナ大佐隊所属)元マクスウェル大佐隊所属第七班班長(実質〝隊長〟)。
 決して小柄ではないが、軍人とは思えないほど童顔。愛敬もある。だが、実はマクスウェルが〝栄転〟する前から隊を影で支配していた〝裏隊長〟。
 副長はクロケル(髪:灰褐色)。

ムルムス(中佐)
【髪】くすんだ金【瞳】青
 元マクスウェル大佐隊所属第九班班長。
 現ダーナ大佐隊所属第十五班班長。
 ヴァラクの前でセイルを中傷するという、マクスウェル大佐隊最大のタブーを犯してしまった班長。ヴァラクいわく〝無駄吠えが多すぎる〟男。

グイン
【髪】褐色【瞳】緑色
 元マクスウェル大佐隊(第六班)所属。セイルの元部下。フォルカスの元同僚。
 ダーナ大佐隊(第十三班)所属 → ドレイク大佐隊に転属。
 セイルに命令されてドレイク大佐隊に転属願を出し、そのまま受理されてしまった整備三人組の一人。三人組の中の何となくリーダー格。

ラス
【髪】黒【瞳】黒
 元マクスウェル大佐隊(第六班)所属。セイルの元部下。フォルカスの元同僚。
 ダーナ大佐隊(第十三班)所属 → ドレイク大佐隊に転属。
 セイルに命令されてドレイク大佐隊に転属願を出し、そのまま受理されてしまった整備三人組の一人。三人組の中の何となくナンバー2。

ウィルヘルム
【髪】金【瞳】青
 元マクスウェル大佐隊(第六班)所属。セイルの元部下。フォルカスの元同僚。
 ダーナ大佐隊(第十三班)所属 → ドレイク大佐隊に転属。
 セイルに命令されてドレイク大佐隊に転属願を出し、そのまま受理されてしまった整備三人組の一人。おバカ発言が多いため、そのたびグインとラスに突っこまれている。

 * * *

【護衛艦隊の大佐たち】

アルスター
【髪】黒
【乗艦】〈カラドボルグ〉
 左翼の砲撃担当の大佐。ベテラン。
 親切だが、文章と話がくどい。

ウェーバー
【髪】白髪交じりの黒髪(小太り)
 砲撃担当の大佐の一人だったが、アーウィンの命令で、皇帝軍本隊に〝栄転〟した。

マクスウェル
【髪】金(痩せぎす)
 砲撃担当の大佐の一人だったが、アーウィンの命令で、皇帝軍本隊に〝栄転〟した。

コールタン
【髪】赤
 左翼の護衛担当の大佐。
 大佐たちの中ではいちばんノリが軽い。

ダーナ
【髪】赤みがかった金【瞳】赤みがかった金
【乗艦】〈ブリューナク〉
 右翼の砲撃担当の大佐(元護衛担当)。
 元マクスウェル大佐隊を指揮下に置くことになったが、〝人生最悪の失策〟(本人談)を犯したために、ヴァラクに〝馬鹿大佐〟と罵られる羽目になった。
 副官はマッカラル(髪:亜麻色)。副官補佐はフォーガル(髪:麦藁色)。

パラディン
【髪】黒
 右翼の護衛担当の大佐。
 【01】でドレイクの脱出ポッドを回収したのは彼の隊。
 元マクスウェル大佐隊の解体を議題にした大佐会議を申請してからというもの、なぜかアーウィンに露骨に嫌われるようになったことを彼はまだ知らない。
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