とある女の子の話…幼馴染み

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とある女の子の話…要らない 最終

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顔を勢い良く切る風で、俺は再度意識を戻す。
駆け足で走る馬の馬上で。
馬の長い立髪が俺の頬をくすぐる。
マトリヨーシュカの様に、俺は顔だけ出して布と動物の毛皮で全身を包まれていた。
うつ伏せ状態になり、ロープで馬の背にぐるぐる巻きにされる。
横を並走する人間に気づく。
サンのお父さんだった。
険しい顔で前方を注視している。
そして俺の馬の手綱を握りながら並走している。

良かった。

おじさんの存在に安心した俺は今度は眠りに落ちる。

後で聞いた話しだ。

約束の時間、場所に、父が俺を連れて現れない。
一族の大人も父に暴力に事は感づいていた。

数名で、地下水路の父の住処まで押し入る。

地下水路の他の住人達も、目立つ部外者にズカズカ押し入られ黙ってなかった。

父を含む地下水路住人vs招かざる「いろは族」

俺が穴蔵で聞いた喧騒はそれだったらしい。

後で、聞いた話だ。

そして、面会日事件から一年が経ち、「次の面会日どうする」という話になった。
で、議論された答えが「父との縁切り」だ。
間違いなく面会日事件のが影響している。

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