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第二章の番外編
マリーの苦労(15話の後の話)
しおりを挟むワタシはチュアルにある冒険者ギルドのギルドマスターをしているマリーよ。
モンスターストームの予兆が出てから大忙し。ろくに睡眠を取れないんだから! 肌が荒れちゃうわ~。
友人のレオと久しぶりに会うと、天使も一緒にいたのよね。
見た瞬間びっくりしたわ。
あの恋のこの字も知らなそうなレオが惚れるなんて誰も考えられないでしょうねぇ。
レオのお兄様は納得するのかしら?
……なんて、無駄な現実逃避ね。
レオに寝ている間の出来事を全て話したの。
説明するワタシも辛いわ。いろんなことが起きすぎて…ね。
「レオ。あなたも早く休みたいだろうし質問で答えるだけでいいわ」
「…分かった」
誤魔化させないわよ?
***
レオから尋もっ…質問して分かったことに頭を抱えるしかない。
「ちょっと待って。一旦整理するわね。
まず、リオちゃんは精霊の愛し子で、愛し子がいないと報告されていたはずの精霊神殿から虐げられて追放された。
そして、リーフェンで拐われた時に深く傷を負って、治す過程で月の精霊の加護をもらった…と」
「だいたいそんな感じだな」
「国には報告したの?」
流石にもうしたわよね。重要なこと過ぎるもの。
「これから王都に行って、兄上に報告しようとしてたんだ。だから報告はまだだな」
「は?
…レオ。重要性は分かってるよな?…よね?」
「分かっているぞ?
手紙の場合は横槍が入る可能性があるだろ? 早馬でも邪魔される可能性があるんだ。言っとくが、重要性が分かっていないわけではないからな」
…全部正論で何も言い返せないわ。
国の上層部が関わってるのは確定事項だし、隠蔽してきたのだって簡単なことじゃない。
そんなことができる人なんて限られてくるのだから。
「国王様には近々、あなたが王都に帰ってくるとだけ報告しておくわね。…大きな爆弾を持って」
「あまり紛らわしい文章にするなよ?」
「分かってるわよ。長々と悪かったわね。じゃあゆっくり休んで」
それだけ言い残すと、部屋から退出した。
はぁ…今日も寝れないわ…
マリーの苦労はまだまだ続く…
▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪▫▪
以上、リオが寝ている間の事情でした。
マリーちゃんがスキンヘッドなのはもしやストレスが原因d((殴
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