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第29話 行こう
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「そんな……ダメだよ!」
大雅の言葉に、今まで黙って彼と悠希のやり取りを聞いていた早絵が叫んだ。
悠希が横を見ると、彼女は目にいっぱい涙を溜めていて、その眼球が潤んでいた。
少しだけ声も震えている。
「確かに、陰陽寺くんがしてきたことは悪いことだよ? 絶対に許されることじゃない。でも、だからって死ぬのは間違ってるよ!」
早絵の目から大粒の涙がこぼれ落ちている。
懸命に大雅に向かって訴える早絵を見て、悠希も大雅に向き直り、言葉を重ねた。
「お前の罪は軽いものじゃない。俺たちはお前に生きて償ってほしいんだ」
バン!!
また大きな音が体育館中に響き渡った。
大雅が拳で床を叩いた音だ。
「お前らは他人事だからって適当に言えるかもしれないけどな……」
鼻をすすりながら、俯く大雅は呟いた。
拳の上に何粒もの涙が雫となって落ちていく。
悠希はハッとした。
大雅が泣いている。
早絵を刺しても、茜を一晩監禁しても、何とも思わなかった大雅が。
これまで幾度となく学校を全焼させてきただろう大雅が。
最も後者の事は悠希の知り得ないことだが、前者についてはよく知っている。
二人を危険な目に遭わせても反省の色一つ見せなかった大雅。
そんな彼は血も涙もない、まさに破壊者だと悠希は失望したものだった。
そんな、かつて失望した相手が目の前でぐしゃぐしゃに泣いている。
「陰陽___」
「僕は!!」
声をかけようとした悠希を遮って、大雅は顔を上げ立ち上がって叫んだ。
「何千何万って人の命を! 簡単に! この手一つで! 奪ってきたんだぞ!?」
涙と鼻水で顔がぐしゃぐしゃになっている。
「死ぬしかないだろ……」
そう言って、大雅は力なくヘナヘナと座り込んだ。
「陰陽寺くん」
早絵が、不意に大雅の方へと歩みを進めた。
「早絵!」
「大丈夫だよ」
止めようとした悠希を笑顔で制し、早絵はそのまま一歩一歩足を運んでいく。
悠希は、大雅が早絵に何かやらかさないかとヒヤヒヤしながら、大雅に近づく早絵を見守った。
本当はここで強引にでも早絵を止めるのが正しいのだろうが、下手に暴れて大雅を刺激させて怒らせてしまえば、また良くないことが起こるに違いない。
そう考えて、悠希は早絵を止めようとはしなかった。
あと数歩で、早絵が大雅の足元に到着するというところで。
大雅は素早く爆弾を取り出して、早絵の方にまっすぐ向けたのだった。
「早絵!」
思わず悠希は叫んだ。
差し向けられた爆弾に、早絵の足もピタリと止まる。
このままでは早絵が危ない。また早絵の命が__。
悠希は意を決して走り、早絵の腕を掴んで自分の方へ引き寄せた。
「大丈夫か?」
まだ爆弾を向けられただけなのに、早絵をこちら側に避難させることができた安堵感から、悠希はそう聞いてしまう。
早絵は悠希の言葉に頷くと、いつもの優しい笑顔を見せた。
「大丈夫。ありがとう」
「だよな。まだ何もされてないのに」
反射的に『大丈夫か』と聞いてしまった自分が恥ずかしく、悠希は口角を上げた。
だがすぐに、今は笑っている場合ではないと思い立ち、頰を両手で軽く叩く。
数メートル離れた先。
俯いて座り込んでいる大雅は、依然として爆弾を正面に掲げている。
下手に動けば、大雅はすぐに爆弾を爆発させるに違いない。
ここは慎重に動かなければ命取りになる。
悠希が早絵の方を見ると、彼女も同じ気持ちのようで真剣な表情で頷いた。
悠希も頷き返す。
二人は、ある覚悟を決めた。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
公民館では、教師による生徒の送り出しが進行していた。
だが、生徒達の住んでいる場所も様々であるために、なかなか思うように進まない状態である。
生徒の送り出しは、決して順調ではなかった。
それでも公民館に避難した当初と比べると、だいぶん生徒の数は減少していた。
大広間では、この公民館に備え付けてある白い敷布団が並べられていて、そこに残った生徒たちが横たわっていた。
窓から差し込んだ朝日で目を覚ましたり、ごそごそと動いたりしている生徒が多い。
流石に早朝から生徒を送ると迷惑がかかるし、教師らも休憩を挟まないと倒れてしまう。
その方針が決定されて、生徒の送り出しは一旦中断されていた。
「____ね」
茜は、夢の中でこんな声を聞いた。
「____かね」
さっきと同じ声だ。
「茜!」
今度ははっきりと聞こえた。
自分の名前が呼ばれている!
茜は驚いて飛び起きた。
「おはよ」
辺りをキョロキョロと見回すと、すぐ隣に龍斗が座っていた。
「うわぁ!? びっくりした……」
思わず飛びのいてしまう茜に、龍斗は笑って言った。
「寝ぼけてるのか? 何で俺の顔見ただけでそんなにびっくりするんだよ」
「ちょ、笑わないでよ」
恥ずかしさのあまり、茜の顔が赤くなってしまう。
茜はそんな顔を龍斗に見られまいと、急いで両手で顔を覆い隠した。
「来いよ」
茜が顔から手を離すと、目の前に居た龍斗は消えていた。その代わり、大広間の出口のドア近くに龍斗は移動していて、茜に向かって手招きをしていた。
「え、どうしたの? こんな時間に」
「いいから」
「う、うん」
龍斗に言われて何が何だか分からないながらも、茜はとにかく彼についていく。
どこに行くのかと不思議がりながら龍斗の背中を見上げる茜。
しかし、龍斗は公民館内の小部屋に移動するわけではなかった。
階段脇にあるトイレに行くわけでもなく、その横にある和室__教師らの寝室として使われている部屋__に行くわけでもない。
龍斗は階段を降りてまっすぐ進み、生徒達の靴が散乱している下駄箱へ。
そして自分の靴を取り、座って履き始めた。
「えっ、龍__」
「しーっ」
龍斗に制されて、茜は慌てて口をふさぐ。
「先生に聞こえたらヤベェから」
ひそひそ声で言って、龍斗は茜に靴を渡してくれた。
「あ、ありがとう」
茜は小声でお礼を言って、もたつきながらも靴を履き、龍斗を追って公民館を出た。
朝日が眩しく茜と龍斗を照らし、その光に目が慣れないのか目の前が真っ白になる。
茜は必死に瞬きを繰り返して、目を明るさに慣らそうと試みた。
「そうだ、急にどこ行くの?」
まだ慣れない目をしょぼしょぼさせながら、茜は龍斗に尋ねた。
「学校だよ」
龍斗は落ち着いた声でそう言った。
「え? 学校!?」
思わず叫んでしまい、また茜は慌てて口をふさぐ。教師に聞かれればせっかく外まで出てきた苦労が水の泡だ。
「外に居れば、俺達の声は聞こえねぇだろ。大丈夫だと思うぜ」
龍斗は公民館の方を振り返りながら言い、
「行こう、茜」
茜に向かって微笑みかけ、そのまま歩き出した。
「あ、ちょ、ちょっと待って!」
茜は急いで龍斗を追って走った。
何故、龍斗が学校に向かっているのか。その理由を、何となく察しながら。
大雅の言葉に、今まで黙って彼と悠希のやり取りを聞いていた早絵が叫んだ。
悠希が横を見ると、彼女は目にいっぱい涙を溜めていて、その眼球が潤んでいた。
少しだけ声も震えている。
「確かに、陰陽寺くんがしてきたことは悪いことだよ? 絶対に許されることじゃない。でも、だからって死ぬのは間違ってるよ!」
早絵の目から大粒の涙がこぼれ落ちている。
懸命に大雅に向かって訴える早絵を見て、悠希も大雅に向き直り、言葉を重ねた。
「お前の罪は軽いものじゃない。俺たちはお前に生きて償ってほしいんだ」
バン!!
また大きな音が体育館中に響き渡った。
大雅が拳で床を叩いた音だ。
「お前らは他人事だからって適当に言えるかもしれないけどな……」
鼻をすすりながら、俯く大雅は呟いた。
拳の上に何粒もの涙が雫となって落ちていく。
悠希はハッとした。
大雅が泣いている。
早絵を刺しても、茜を一晩監禁しても、何とも思わなかった大雅が。
これまで幾度となく学校を全焼させてきただろう大雅が。
最も後者の事は悠希の知り得ないことだが、前者についてはよく知っている。
二人を危険な目に遭わせても反省の色一つ見せなかった大雅。
そんな彼は血も涙もない、まさに破壊者だと悠希は失望したものだった。
そんな、かつて失望した相手が目の前でぐしゃぐしゃに泣いている。
「陰陽___」
「僕は!!」
声をかけようとした悠希を遮って、大雅は顔を上げ立ち上がって叫んだ。
「何千何万って人の命を! 簡単に! この手一つで! 奪ってきたんだぞ!?」
涙と鼻水で顔がぐしゃぐしゃになっている。
「死ぬしかないだろ……」
そう言って、大雅は力なくヘナヘナと座り込んだ。
「陰陽寺くん」
早絵が、不意に大雅の方へと歩みを進めた。
「早絵!」
「大丈夫だよ」
止めようとした悠希を笑顔で制し、早絵はそのまま一歩一歩足を運んでいく。
悠希は、大雅が早絵に何かやらかさないかとヒヤヒヤしながら、大雅に近づく早絵を見守った。
本当はここで強引にでも早絵を止めるのが正しいのだろうが、下手に暴れて大雅を刺激させて怒らせてしまえば、また良くないことが起こるに違いない。
そう考えて、悠希は早絵を止めようとはしなかった。
あと数歩で、早絵が大雅の足元に到着するというところで。
大雅は素早く爆弾を取り出して、早絵の方にまっすぐ向けたのだった。
「早絵!」
思わず悠希は叫んだ。
差し向けられた爆弾に、早絵の足もピタリと止まる。
このままでは早絵が危ない。また早絵の命が__。
悠希は意を決して走り、早絵の腕を掴んで自分の方へ引き寄せた。
「大丈夫か?」
まだ爆弾を向けられただけなのに、早絵をこちら側に避難させることができた安堵感から、悠希はそう聞いてしまう。
早絵は悠希の言葉に頷くと、いつもの優しい笑顔を見せた。
「大丈夫。ありがとう」
「だよな。まだ何もされてないのに」
反射的に『大丈夫か』と聞いてしまった自分が恥ずかしく、悠希は口角を上げた。
だがすぐに、今は笑っている場合ではないと思い立ち、頰を両手で軽く叩く。
数メートル離れた先。
俯いて座り込んでいる大雅は、依然として爆弾を正面に掲げている。
下手に動けば、大雅はすぐに爆弾を爆発させるに違いない。
ここは慎重に動かなければ命取りになる。
悠希が早絵の方を見ると、彼女も同じ気持ちのようで真剣な表情で頷いた。
悠希も頷き返す。
二人は、ある覚悟を決めた。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
公民館では、教師による生徒の送り出しが進行していた。
だが、生徒達の住んでいる場所も様々であるために、なかなか思うように進まない状態である。
生徒の送り出しは、決して順調ではなかった。
それでも公民館に避難した当初と比べると、だいぶん生徒の数は減少していた。
大広間では、この公民館に備え付けてある白い敷布団が並べられていて、そこに残った生徒たちが横たわっていた。
窓から差し込んだ朝日で目を覚ましたり、ごそごそと動いたりしている生徒が多い。
流石に早朝から生徒を送ると迷惑がかかるし、教師らも休憩を挟まないと倒れてしまう。
その方針が決定されて、生徒の送り出しは一旦中断されていた。
「____ね」
茜は、夢の中でこんな声を聞いた。
「____かね」
さっきと同じ声だ。
「茜!」
今度ははっきりと聞こえた。
自分の名前が呼ばれている!
茜は驚いて飛び起きた。
「おはよ」
辺りをキョロキョロと見回すと、すぐ隣に龍斗が座っていた。
「うわぁ!? びっくりした……」
思わず飛びのいてしまう茜に、龍斗は笑って言った。
「寝ぼけてるのか? 何で俺の顔見ただけでそんなにびっくりするんだよ」
「ちょ、笑わないでよ」
恥ずかしさのあまり、茜の顔が赤くなってしまう。
茜はそんな顔を龍斗に見られまいと、急いで両手で顔を覆い隠した。
「来いよ」
茜が顔から手を離すと、目の前に居た龍斗は消えていた。その代わり、大広間の出口のドア近くに龍斗は移動していて、茜に向かって手招きをしていた。
「え、どうしたの? こんな時間に」
「いいから」
「う、うん」
龍斗に言われて何が何だか分からないながらも、茜はとにかく彼についていく。
どこに行くのかと不思議がりながら龍斗の背中を見上げる茜。
しかし、龍斗は公民館内の小部屋に移動するわけではなかった。
階段脇にあるトイレに行くわけでもなく、その横にある和室__教師らの寝室として使われている部屋__に行くわけでもない。
龍斗は階段を降りてまっすぐ進み、生徒達の靴が散乱している下駄箱へ。
そして自分の靴を取り、座って履き始めた。
「えっ、龍__」
「しーっ」
龍斗に制されて、茜は慌てて口をふさぐ。
「先生に聞こえたらヤベェから」
ひそひそ声で言って、龍斗は茜に靴を渡してくれた。
「あ、ありがとう」
茜は小声でお礼を言って、もたつきながらも靴を履き、龍斗を追って公民館を出た。
朝日が眩しく茜と龍斗を照らし、その光に目が慣れないのか目の前が真っ白になる。
茜は必死に瞬きを繰り返して、目を明るさに慣らそうと試みた。
「そうだ、急にどこ行くの?」
まだ慣れない目をしょぼしょぼさせながら、茜は龍斗に尋ねた。
「学校だよ」
龍斗は落ち着いた声でそう言った。
「え? 学校!?」
思わず叫んでしまい、また茜は慌てて口をふさぐ。教師に聞かれればせっかく外まで出てきた苦労が水の泡だ。
「外に居れば、俺達の声は聞こえねぇだろ。大丈夫だと思うぜ」
龍斗は公民館の方を振り返りながら言い、
「行こう、茜」
茜に向かって微笑みかけ、そのまま歩き出した。
「あ、ちょ、ちょっと待って!」
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