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私は夢を見ていた。それは遠い遠い昔、まだお母さんとお父さんが生きていた頃、私が子どもだった時の夢。
私は森の中でお母さんが縫ってくれた赤いずきんをかぶって花をつんでいた。けれど、そのまま森の奥まで迷い込んでしまって怖くて泣いていた。
そこにまだ子どものロイドが私の目の前に現れる。
「おい。俺の森でなに泣いてんだよ。人間」
「うえーん!帰りたいよ~!」
「お前、あの村の子どもか。なんだよ迷ったのか?」
ロイドは私の手を取ると、私を立たせて森の入り口へと向かう。
「泣くな。うるさい。村まで送ってやるから」
「うん…」
何も話さなかった2人だけど、しばらくすると打ち解けあってお互いのことを話しはじめる。
「ロイドはおおかみおとこなんだ!私、はじめて見た!」
「お前、怖くないのか?」
「ううん!全然怖くないよ!だってロイドは優しいもん」
「お前、変わってるな…」
「そうかな?あ、ロイドのお母さんはいないの?」
「この間、猟師に撃たれて死んだ。他の仲間もいない。だから、この森に住んでる狼男は俺1人」
「ロイドかわいそう…さびしくないの?」
「別に。もう慣れたから」
「そんなぁ…でもさびしくないわけないよ。そうだ!私、ロイドのお嫁さんになる!」
「はぁ!?お前、何言ってんだ?無理に決まってるだろ」
「無理じゃないよ!もう決めたもん!私が大きくなったらお嫁さんにしてね!約束だよ!!」
「ったく…よくわかんねぇやつだな。クレアは」
「んっ…」
久しぶりに昔の夢を見た。ぼんやりとした意識のまま、目を開けると私はロイドの腕の中にいた。
「目が覚めたか?」
ふと、横を見るとロイドが私を優しく見つめていた。
「あのね。私、昔の夢見てたの」
「夢?」
「そう。私たちが初めて会った時の夢」
私はロイドに抱きつくと、ロイドもまた優しく私を抱きしめ返す。
「昔、約束したよね。ロイドのお嫁さんになるって」
「ああ。俺も覚えてる」
「ねぇ、ロイド。私、今でもあなたのお嫁さんになりたいって思ってるんだよ」
「クレア…」
ロイドは私に向き直って、私の額にキスをした。
「俺は今でもこれからを一緒に過ごすのはクレアだけだと思ってる」
「じゃあ、決まりだね。ロイド」
私はくすくすと笑うと、ロイドの額にキスをしかえした。
「俺と結婚してくれ。クレア」
「うん。こちらこそどうぞよろしくお願いします」
きっと村の人たちには受け入れてもらえないだろうし、もしかしたら2人とも追われる身になるかもしれない。けれど、そうなっても私はロイドと一緒にいたい。家族になりたい。
「ふふっ」
「何笑ってんだ?クレア」
「えーとね。今、このお腹の中にロイドの赤ちゃんがいると思ったら早く会いたくなっちゃって」
「クレア…狼男と人間は、1回や2回やったぐらいじゃ子どもはできないぞ。」
「え!そうなの?私、その…えっちしたらすぐに子どもができると思ってた…」
ロイドはくくくと笑うと、意地悪そうな笑みをたたえて、私を押し倒す。
「じゃあ、この腹に俺とクレアの子どもができるまで今夜は一晩中やろうか?」
「もう…!ロイドのえっち!」
月と星だけが私たちを見守る中の夢のようなできごとだった。
私のお腹に新しい命が宿ったことを知るのはもう少し先のこと。
私は森の中でお母さんが縫ってくれた赤いずきんをかぶって花をつんでいた。けれど、そのまま森の奥まで迷い込んでしまって怖くて泣いていた。
そこにまだ子どものロイドが私の目の前に現れる。
「おい。俺の森でなに泣いてんだよ。人間」
「うえーん!帰りたいよ~!」
「お前、あの村の子どもか。なんだよ迷ったのか?」
ロイドは私の手を取ると、私を立たせて森の入り口へと向かう。
「泣くな。うるさい。村まで送ってやるから」
「うん…」
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「ロイドかわいそう…さびしくないの?」
「別に。もう慣れたから」
「そんなぁ…でもさびしくないわけないよ。そうだ!私、ロイドのお嫁さんになる!」
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「無理じゃないよ!もう決めたもん!私が大きくなったらお嫁さんにしてね!約束だよ!!」
「ったく…よくわかんねぇやつだな。クレアは」
「んっ…」
久しぶりに昔の夢を見た。ぼんやりとした意識のまま、目を開けると私はロイドの腕の中にいた。
「目が覚めたか?」
ふと、横を見るとロイドが私を優しく見つめていた。
「あのね。私、昔の夢見てたの」
「夢?」
「そう。私たちが初めて会った時の夢」
私はロイドに抱きつくと、ロイドもまた優しく私を抱きしめ返す。
「昔、約束したよね。ロイドのお嫁さんになるって」
「ああ。俺も覚えてる」
「ねぇ、ロイド。私、今でもあなたのお嫁さんになりたいって思ってるんだよ」
「クレア…」
ロイドは私に向き直って、私の額にキスをした。
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「じゃあ、決まりだね。ロイド」
私はくすくすと笑うと、ロイドの額にキスをしかえした。
「俺と結婚してくれ。クレア」
「うん。こちらこそどうぞよろしくお願いします」
きっと村の人たちには受け入れてもらえないだろうし、もしかしたら2人とも追われる身になるかもしれない。けれど、そうなっても私はロイドと一緒にいたい。家族になりたい。
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「え!そうなの?私、その…えっちしたらすぐに子どもができると思ってた…」
ロイドはくくくと笑うと、意地悪そうな笑みをたたえて、私を押し倒す。
「じゃあ、この腹に俺とクレアの子どもができるまで今夜は一晩中やろうか?」
「もう…!ロイドのえっち!」
月と星だけが私たちを見守る中の夢のようなできごとだった。
私のお腹に新しい命が宿ったことを知るのはもう少し先のこと。
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