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9.永遠の愛の誓い★
しおりを挟むセシルの病は医者の言うように気からくるものだったようで、セシルはしばらく休むとすぐに元の元気な姿に戻った。
「本当に良かった」
「何もそこまで心配されることはなかったのに」
「いや、心配する。セシルがもう2度と目覚めなかったらと思うと、もういてもたってもいられず……」
病は治ったものの、心配性なスタンリーは念のためにもうしばらく休むようにとセシルに言いつけ、ここしばらくはセシルの自室で2人で言葉を交わすだけの日々が続いていた。
「ふふ。お医者様もおっしゃっていたでしょう?ただの疲労と貧血だと」
「それでもだ!愛する女性が倒れたと聞いて慌てない男がいるものか」
スタンリーにとってその時間は、互いの愛を交わし合う大切なひとときであったが、またひとつ、新しい悩みにひそかに悩まされていた。
「……スタンリー様」
「ん?」
スタンリーの耳元でセシルが囁いたと思うと、そこに甘美な刺激がピリピリと伝わる。
「っ……!!セ、セシルっ……!」
セシルの白い手が熱をもったスタンリーのものに触れていたのだった。
「我慢なさらないで」
セシルを女性だと認識した途端、自分でも驚くほど、セシルに欲情してしまう自身の姿にスタンリーは悩まされていた。
セシルと対面するたびに今すぐ抱きたいという気持ちに駆られながら、無理強いをしてはいけないと自身を収める毎日。
セシルとこうして想いが通じ合えたことは心から嬉しいが、募り募っていく自身の劣情を押さえつけることが同時にとても苦痛であった。
セシルはそのままネグリジェをするりと脱ぎ去り、スタンリーの眼前に何も身につけていない白い肢体を晒した。
その美しい素肌を見た瞬間に、スタンリーのものはズボンを突き破る勢いで上を向く。
セシルはその大きく硬くなったものをそのすらりとした指で撫で上げると、セシルの水色の瞳に熱情が宿り、スタンリーを蠱惑的に誘う。
「私ももう我慢ができないのです」
「しかし、今してしまったら……もう自分を抑え切る自信がない」
「私たちは互いに想いが通じ合った恋人同士。それにもう婚約もしています。何も問題はないではないですか」
「そうではなく!」
スタンリーが拳を握ると左手の薬指に嵌められた婚約指輪がギラリと光る。
「抱き潰してしまうかも……いや、抱き潰してしまう」
毎夜、自分で自分の欲を放っているスタンリーであったが、セシルのことを思うと、何度でも勢いよく欲を吐き出してしまう自身に驚くとともに呆れていた。
スタンリーはいい歳をして、まるで性の快感を覚えたばかりの青年のように、毎日セシルを想って欲を吐き出すことに必死な自分自身を恥ずかしく感じていたのだった。
その話を聞いてセシルは少しの間ぽかんとしていたが、また少し経つと、くすくすと笑い、スタンリーを自身のベッドへと導く。
「私はもうあの時の子どもじゃありません。スタンリー様と同じ大人。あなたを受け入れる準備はできています」
「だが、一度したら止められな……」
「ええ……来て、あなた」
そう言って、自身の体をシーツの上に横たえたセシルは、すでに蜜が溢れているセシルの秘部がスタンリーに見えるようにして、スタンリーに手を差し出す。
「……くっ……いつの間にそんなことを覚えたんだっ……もう泣いて謝られても止まれないぞ!」
スタンリーはまるで襲いかかるようにセシルの体に雪崩れ込んだ。
激しく貪るような行為でも、愛しいセシルが少しでも初めての痛みから逃れて快感を得られるように何時間もかけてスタンリーはセシルの体を愛撫した。
それに応えるようにセシルは、スタンリーがキスをするたびに甘やかな声で啼き、狭い中は切なくスタンリーを締めあげた。
そうして、何度も何度も、スタンリーはセシルの中に白い欲望を放ちつづけた。
「ああ、スタンリー様……私は今とても幸せです……」
自分の手で女になったセシルが愛おしくて、スタンリーはセシルを優しく抱きしめてこう誓った。
「セシル、私はこれから一生、君だけを愛しつづける。これから何があっても、君だけを見つめる」
「はい。スタンリー様」
愛する人と肌を触れ合わせることが、こんなにも幸せなことなのだとスタンリーは生まれてはじめて知った。
それはセシルも同じだったようで、何度も何度もセシルはスタンリーを求めた。
スタンリーはそれからというものの、一足早い蜜月をセシルとともに過ごした。
互いの愛を交換しあう行為の気持ちよさに2人が夢中になっているうちに、いつのまにかセシルのお腹に新しい命が宿っていたのは当然の結果だったのかもしれない。
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