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85.作戦会議の日の夜
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作戦会議をした日の夜。
侍女を下がらせソファで2人きりの穏やかな時間を過ごしていた。
「大丈夫かいフィア。今日は疲れたんじゃない?」
「そうですわね。緊張しましたわ。」
「フィアがあんな風に考えていたなんて思ってなかったな。」
「私もあのまま皆様が賛同して下さるとは思っていませんでしたわ。」
「自信があったんじゃないの?」
「もちろん考えたからには皆様に賛同頂けるようにしようと思ってましたわよ。」
「でも今日お話ししてすぐ決まるとは思っていませんでした。しかも2ヶ月後には決行するなんて…。こんなにすんなり決まると思っていなかったからお母様達に協力を仰いだのですもの。」
「そうそれ。アリシア夫人やマレリア夫人にまで協力を仰いでいたなんて驚いたよ。」
「本当はお姉様達も協力したいと言って下さったのですが出産して間もないですから遠慮しましたの。私達の婚約式には絶対に参加すると仰っていましたわ。」
「フィアのお姉さん達も知ってるの⁉︎」
「そうですの。この間、来てくださった時にお話ししましたの…話してなくてごめんなさい。」
「それは…今度から話してくれればいいよ。それにしてもダニーとマリーベル夫人の子供は小さくて可憐な可愛い女の子だったよね。あのダニーがあんなに顔を緩ませてるのには思わず笑ったな。それにエミーリア夫人の子供は既に凛々しい男の子の顔をしてて女の子とは違った可愛さがあったよね。無事に産まれて本当に良かった。」
「えぇ本当に…可愛かったわ。」
そう話しながら私の指にフィアが自分の指を絡ませる。
ふと昼間のフィアを思い出し口を開く。
「ねぇそういえばフィアは私が何に悩んでいると思っていたんだい?」
途端に顔を赤くするフィアに、私は自分自身の地雷を踏んでしまった事に気づく……
このままではフィアの身が危険だと思い慌ててフィアを止める。
「いや、やっぱり言わなくて良いよ。」
「いえ。お話しするわ。隠す事ではないのですから。」
ーえっ?言うの?
「私はジークが私との距離に悩んでいるのかと思ってましたの。」
ーフィアとの距離?確かにそれは…でも悩むというよりも迷うというか…察して欲しい時もあるというか…
「だってあの人…リズベット夫人も裁かれましたでしょう?それに、私の身体もあの頃と違って丈夫になりました。助けて頂いた時は私の精神状態も不安定でしたから、周りの人たちも理解してくれた事にして頂けましたが今は…だからジークは私との距離の取り方に悩んでいるのかと思ったの。」
ーそういう事か…そんな事考えてもいなかったな。確かに直接的ではなくとも似たような事を言ってくる宰相や側近は居るにはいるが…特に問題ない。
「黙ってるって事はそういう事なのよね。大丈夫よジーク。結婚するまでは普通にお互いの私室で休みましょう?」
ーん?
「何で?」
「何でって聞いてなかったの?私の話!」
「いや聞いてたよ。聞いていたけど…」
「何?」
「私がフィアと離れて眠るなんて出来ない。」
「えっ?」
「だって1日の大半を離れて過ごさなきゃいけないんだよ?それなのにこれ以上離れて過ごす時間を増やすなんて…ダメだ。何を言われようとこれは譲れないな。だからそんな事は気にしなくていい。いいねフィア。」
「………はい。」
こうして私の理性と欲望の闘いは喜ばしくも続くのだ。
侍女を下がらせソファで2人きりの穏やかな時間を過ごしていた。
「大丈夫かいフィア。今日は疲れたんじゃない?」
「そうですわね。緊張しましたわ。」
「フィアがあんな風に考えていたなんて思ってなかったな。」
「私もあのまま皆様が賛同して下さるとは思っていませんでしたわ。」
「自信があったんじゃないの?」
「もちろん考えたからには皆様に賛同頂けるようにしようと思ってましたわよ。」
「でも今日お話ししてすぐ決まるとは思っていませんでした。しかも2ヶ月後には決行するなんて…。こんなにすんなり決まると思っていなかったからお母様達に協力を仰いだのですもの。」
「そうそれ。アリシア夫人やマレリア夫人にまで協力を仰いでいたなんて驚いたよ。」
「本当はお姉様達も協力したいと言って下さったのですが出産して間もないですから遠慮しましたの。私達の婚約式には絶対に参加すると仰っていましたわ。」
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「そうですの。この間、来てくださった時にお話ししましたの…話してなくてごめんなさい。」
「それは…今度から話してくれればいいよ。それにしてもダニーとマリーベル夫人の子供は小さくて可憐な可愛い女の子だったよね。あのダニーがあんなに顔を緩ませてるのには思わず笑ったな。それにエミーリア夫人の子供は既に凛々しい男の子の顔をしてて女の子とは違った可愛さがあったよね。無事に産まれて本当に良かった。」
「えぇ本当に…可愛かったわ。」
そう話しながら私の指にフィアが自分の指を絡ませる。
ふと昼間のフィアを思い出し口を開く。
「ねぇそういえばフィアは私が何に悩んでいると思っていたんだい?」
途端に顔を赤くするフィアに、私は自分自身の地雷を踏んでしまった事に気づく……
このままではフィアの身が危険だと思い慌ててフィアを止める。
「いや、やっぱり言わなくて良いよ。」
「いえ。お話しするわ。隠す事ではないのですから。」
ーえっ?言うの?
「私はジークが私との距離に悩んでいるのかと思ってましたの。」
ーフィアとの距離?確かにそれは…でも悩むというよりも迷うというか…察して欲しい時もあるというか…
「だってあの人…リズベット夫人も裁かれましたでしょう?それに、私の身体もあの頃と違って丈夫になりました。助けて頂いた時は私の精神状態も不安定でしたから、周りの人たちも理解してくれた事にして頂けましたが今は…だからジークは私との距離の取り方に悩んでいるのかと思ったの。」
ーそういう事か…そんな事考えてもいなかったな。確かに直接的ではなくとも似たような事を言ってくる宰相や側近は居るにはいるが…特に問題ない。
「黙ってるって事はそういう事なのよね。大丈夫よジーク。結婚するまでは普通にお互いの私室で休みましょう?」
ーん?
「何で?」
「何でって聞いてなかったの?私の話!」
「いや聞いてたよ。聞いていたけど…」
「何?」
「私がフィアと離れて眠るなんて出来ない。」
「えっ?」
「だって1日の大半を離れて過ごさなきゃいけないんだよ?それなのにこれ以上離れて過ごす時間を増やすなんて…ダメだ。何を言われようとこれは譲れないな。だからそんな事は気にしなくていい。いいねフィア。」
「………はい。」
こうして私の理性と欲望の闘いは喜ばしくも続くのだ。
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